貴方の側にずっと

麻実

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愛されて

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客席も異常を感じ取っている。どうしたことだろうか。
シートベルトも着用し後少しでヒースロー空港に着くはずなのに、空港が遠くなっていく。

「車輪が片方出ません。霧の為、引き返すことができませんのでこのまま着陸します。皆様に神のご加護を」

フランス語でCAのアナウンスが流れる。

「孝介さん‼」
「絹子‼」

孝介はシートベルトを外して絹子の上に覆い被さる。

「絹子‼  君だけだ‼」

孝介の声が頭の中で谺する。

今この瞬間、私は愛されている
幸せな人生だったわ

絹子の意識は・・・消えた。


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