魂レベルでビッチです~ヤンデレ彼氏に殺されて悪役令嬢に転生したらしいので、処刑上等で自由な異世界ライフを楽しみます!~

KUMANOMORI(くまのもり)

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「シュシュ様、私とスウィト国へ行っていただけませんか?」
 やって来たリーミアは、第一声そう告げた。今日は防具を装備した姿だ。まるで騎士や傭兵のような物々しい雰囲気な上に、どことなく雰囲気が違う。

 楚々とした清らかな印象はなりを潜め、壮健な印象が溢れているのだ。けれど愛らしい顔つきや愛らしい笑顔はそのままなので、気のせいかな?と思う。

「なんで、スウィト国に行くの?」
 ベッドに横たわっていても気持ちが悪いので、クリームを腿の間に挟んで横向きになる。

「な、なんて屈辱だ」
 とクリームが嘆くのを聞いた。
「私の子であるなら、スウィト国の後継者となる可能性が高いです」

「え、なんで?スウィト国の後継者ってなに?」
「次期王です」
「ええ~っ」

 少し大きめの声を出したが最後、胃の中のものが逆流する気配があり、口元を押さえた。体力を消耗するので、なるべく吐きたくない。

「こちらを」とリルが手渡してくれた柑橘の香りがしみ込んだ布を、鼻にあてれば吐き気が少しだけおさまった。
「シュシュ様に思いを寄せるお相手は多数おられるご様子です。次期ルイドラン伯、リーブル公しかり、そして……。けれども、シュシュ様をお渡しするわけには参りません」
 リーミアは恭しく私の手を取り、手の甲に口づけをしてきた。

「なぜなら、リーミアが歩んでいるのは悪役令嬢ルートだからだ」
 腿の間のクリームが告げる。
「スウィト国に行ったら私はどうなるの?」
 リーミアの眼光がいつになく鋭くなるのを見た。

「シュシュ様は、私と婚礼していただきます。そして王妃におさまっていただくことでしょう」
「ん?リーミアが王族なのは分かったけど、私が王妃ってことは、リーミアが王様ってことになるよね?女王陛下ってことなの?」
「女王?」

 私の問いかけに、リーミアの目が見ひらかれた。空色の瞳が心底驚きの色の染まるのを見て、え、変なこと言ったかな?と思うのだ。
 見つめ合ったあとで、リーミアは肯いた。

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