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性分化
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「分かりました、シュシュ様は恐らく誤解なさっていらっしゃったんですね」
「誤解?」
私がそう問いかける前に、リーミアが胸当てを外し、シャツのボタンを外した。なんで脱ぐんだろう?ぼんやりと眺めていた私は、女性向けの下着があらわれると想定していた。
剥き出しの胸が出てきて、ふぇええっ!?と変な声が出てしまう。顔に似合わない綺麗に割れた腹筋が現れ出た。
「意外に、ふ、腹筋あるねっ」
と素直な感想が出てくると、リーミアが苦笑し、
「シュシュ様、そこではありません」と言うのだ。
筋肉の乗った胸板が見えていて、私の頭の中は混乱した。
「リーミアは……男の人だったの?」
リーミアはうなずく。
「正確に申し上げるなら、最近しっかりと性分化しました。私達αは本来どちらの性でもないのです。心惹かれる相手と結ばれやすいように、身体を変えていきます」
「な、なんだか、チートぽいね。それ」
可憐な女性としてのリーミアを勝手に思い描いていた私は、目の前の青年の姿のリーミアに衝撃を禁じ得ない。
思えば、この頃のリーミアはシスターだった頃の印象とは少し変わっていたとは思うのだ。愛らしい顔つきはそのままだけれども、どこか、健やかな印象が強まっている。
私がリーミアの顔を眺めていると、リーミアはどこか気まずそうに自分の頬を人差し指でなぞるのだ。
「男ではお嫌ですか?私の容姿がシュシュ様のお好みの姿ではないとは、理解しておりますが」
「え、いや、そんなことは……。リーミアの顔は可愛いと思うよ?」
「けれど、シュシュ様は壮健で雄々しい方がお好きなのでしょう?使用人や出入りの商家の方が口を揃えておっしゃいます。シュシュ様は屈強な戦士がお好きだと、よくお声がけしていらっしゃると聞き及んでおりました」
「へぇぇ……」
ま、マズいなぁ。色々な人と色々な話をしているうちに、私の好みがだだ洩れになっている。
そう、思えば道端や出かけ先で傭兵や騎士に声をかけてナンパしたことが複数回あった。ジョーよりも好みのタイプはいないけれども、実用性の高い筋肉に悶えてしまう性質があるのだ。
騎士や傭兵の無駄のない筋肉を見ていると、全身が震えてくる。
私の軽い性質も、ワイルド系男子が好みなことも、決して隠すつもりはないけれど、主人公であるリーミアに指摘されるのはマズい気がするのだ。
何せ、今はリーミアルートらしいのだからっ!
「も、もちちん。屈強な戦士の筋肉は好きだし、男の人ならワイルドでちょっとオスみが強い人の方が好きだけど、それは見た目の問題だよ、ほらリーミアだってあるでしょ、つい目で追ってしまうタイプって」
「誤解?」
私がそう問いかける前に、リーミアが胸当てを外し、シャツのボタンを外した。なんで脱ぐんだろう?ぼんやりと眺めていた私は、女性向けの下着があらわれると想定していた。
剥き出しの胸が出てきて、ふぇええっ!?と変な声が出てしまう。顔に似合わない綺麗に割れた腹筋が現れ出た。
「意外に、ふ、腹筋あるねっ」
と素直な感想が出てくると、リーミアが苦笑し、
「シュシュ様、そこではありません」と言うのだ。
筋肉の乗った胸板が見えていて、私の頭の中は混乱した。
「リーミアは……男の人だったの?」
リーミアはうなずく。
「正確に申し上げるなら、最近しっかりと性分化しました。私達αは本来どちらの性でもないのです。心惹かれる相手と結ばれやすいように、身体を変えていきます」
「な、なんだか、チートぽいね。それ」
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思えば、この頃のリーミアはシスターだった頃の印象とは少し変わっていたとは思うのだ。愛らしい顔つきはそのままだけれども、どこか、健やかな印象が強まっている。
私がリーミアの顔を眺めていると、リーミアはどこか気まずそうに自分の頬を人差し指でなぞるのだ。
「男ではお嫌ですか?私の容姿がシュシュ様のお好みの姿ではないとは、理解しておりますが」
「え、いや、そんなことは……。リーミアの顔は可愛いと思うよ?」
「けれど、シュシュ様は壮健で雄々しい方がお好きなのでしょう?使用人や出入りの商家の方が口を揃えておっしゃいます。シュシュ様は屈強な戦士がお好きだと、よくお声がけしていらっしゃると聞き及んでおりました」
「へぇぇ……」
ま、マズいなぁ。色々な人と色々な話をしているうちに、私の好みがだだ洩れになっている。
そう、思えば道端や出かけ先で傭兵や騎士に声をかけてナンパしたことが複数回あった。ジョーよりも好みのタイプはいないけれども、実用性の高い筋肉に悶えてしまう性質があるのだ。
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