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我が君の秘密
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王宮の地下階段を下りていく。
ラドルが飛んでいったのは美術保管庫だ。
半地下部分に美術保管庫はある。
ウィリエール様が好んで出入りしていたので、私も何度となくお供していた。ラドルは壁を通り抜けて入っていく。地下の廊下を進み、突き当りにある重々しい扉に手を触れて、私は中に入っていく。
軋み音がして扉が開いた。その瞬間にムッとした熱気と血液の匂いがする。
まず部屋に入って目についたタイル敷きの床の上には、なにやら赤黒いもので描かれた魔方陣が描かれていた。魔方陣の上にはウィリエール様がたたずんでいる。ガウンを肩にかけているだけで素肌のお姿だ。
ウィリエール様はガウンを外して床に落としたので、私は思わず驚いてあ、と声をあげてしまった。肩甲骨の辺りにそれぞれ一つずつ突起のようなものがある。
その形はまるで、羽根をしまっているかのように見えるのだった。
ウィリエール様ゆらりとこちらをふり返れば、煌くようなプラチナブロンドがその白い肩を撫で、鎖骨へと落ちる。
その均整のとれた身体は何もまとっていない。私は目を手で覆う。
ラドルが飛んでいったのは美術保管庫だ。
半地下部分に美術保管庫はある。
ウィリエール様が好んで出入りしていたので、私も何度となくお供していた。ラドルは壁を通り抜けて入っていく。地下の廊下を進み、突き当りにある重々しい扉に手を触れて、私は中に入っていく。
軋み音がして扉が開いた。その瞬間にムッとした熱気と血液の匂いがする。
まず部屋に入って目についたタイル敷きの床の上には、なにやら赤黒いもので描かれた魔方陣が描かれていた。魔方陣の上にはウィリエール様がたたずんでいる。ガウンを肩にかけているだけで素肌のお姿だ。
ウィリエール様はガウンを外して床に落としたので、私は思わず驚いてあ、と声をあげてしまった。肩甲骨の辺りにそれぞれ一つずつ突起のようなものがある。
その形はまるで、羽根をしまっているかのように見えるのだった。
ウィリエール様ゆらりとこちらをふり返れば、煌くようなプラチナブロンドがその白い肩を撫で、鎖骨へと落ちる。
その均整のとれた身体は何もまとっていない。私は目を手で覆う。
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