117 / 146
赤と黄
1
しおりを挟む
ある日、水引花菜野に、
「緋々来って、碧衣のこと好きでしょ」
と言われて、
「好きだよ、何か問題?」
と答えた。
それに関しては何も隠すことがない。照れることもなく、すんなりと受け入れられる。
碧衣のことは好きだ。だからこそ、今だってそばにいる。
てらいもなく言えば、
「最強の答え」
と花菜野は笑った。
たまたま次の授業への待ち時間で、校内をプラプラ歩いていたら、花菜野に声をかけられる。そのまま、近くのベンチで少し話そうよ、と言われて連れていかれた。その流れの緩いペースの会話だ。
「で、何」
花菜野がオレに声をかけるのなんて、珍しい。
花菜野の関心は、碧衣にしかない。碧衣の友達だからオレと会話をするだけで、オレ個人には興味なんかないと思っていた。
そして、その考えは、正しかったと、その後に続く会話で分かる。
「私と競合になるから。碧衣と買い物とか食事とかするのは、やめてほしいな。緋々来と会うのが増えると、私と遊んでくれなくなるし」
と無理難題をぶち込んでくるのだ。
「緋々来って、碧衣のこと好きでしょ」
と言われて、
「好きだよ、何か問題?」
と答えた。
それに関しては何も隠すことがない。照れることもなく、すんなりと受け入れられる。
碧衣のことは好きだ。だからこそ、今だってそばにいる。
てらいもなく言えば、
「最強の答え」
と花菜野は笑った。
たまたま次の授業への待ち時間で、校内をプラプラ歩いていたら、花菜野に声をかけられる。そのまま、近くのベンチで少し話そうよ、と言われて連れていかれた。その流れの緩いペースの会話だ。
「で、何」
花菜野がオレに声をかけるのなんて、珍しい。
花菜野の関心は、碧衣にしかない。碧衣の友達だからオレと会話をするだけで、オレ個人には興味なんかないと思っていた。
そして、その考えは、正しかったと、その後に続く会話で分かる。
「私と競合になるから。碧衣と買い物とか食事とかするのは、やめてほしいな。緋々来と会うのが増えると、私と遊んでくれなくなるし」
と無理難題をぶち込んでくるのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる