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寝起きに戦闘はやめてください
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「美景、キスして」
目覚めれば、キラキラと光る瞳と形のいい薄い唇が目の前にあった。その時点で誰なのかは分かったし、ダメ、と言って拒否しなければいけないのは分かっている。
「ダメだよ、万理」
と私は言うけれど、
「今日は大学に行ってくる。だから、頑張れのキスくらいいいじゃん」
と万理は言うのだ。キラキラと光る瞳の色は見覚えのない色だった。
なんで万理の目が虹色に見えるんだろう?と寝ぼけた頭で思う。
「万理が協力してくれるなんて、嬉しい」
万理が私のために動いてくれるなら、キスくらい許してもいいかも。と判断力が備わっていない状態では、思えてきてしまう。
「ね?しても、いい?」
万理は甘く囁く。その睫毛が触れるような距離に近づいてきたので、寝ぼけた頭のまま目をつむった。
「お前、ちょろすぎないか?」
と万理とは違った声が聞こえて、私はハッとして目を見開いた。そして、即座にベッドから飛び起きる。
万理の姿をとっていたその人物は、たちまち姿を変え、黒い着物に身を包んだ黒髪の青年になっていた。黒い長髪を五色の紐で縛っている。
目覚めれば、キラキラと光る瞳と形のいい薄い唇が目の前にあった。その時点で誰なのかは分かったし、ダメ、と言って拒否しなければいけないのは分かっている。
「ダメだよ、万理」
と私は言うけれど、
「今日は大学に行ってくる。だから、頑張れのキスくらいいいじゃん」
と万理は言うのだ。キラキラと光る瞳の色は見覚えのない色だった。
なんで万理の目が虹色に見えるんだろう?と寝ぼけた頭で思う。
「万理が協力してくれるなんて、嬉しい」
万理が私のために動いてくれるなら、キスくらい許してもいいかも。と判断力が備わっていない状態では、思えてきてしまう。
「ね?しても、いい?」
万理は甘く囁く。その睫毛が触れるような距離に近づいてきたので、寝ぼけた頭のまま目をつむった。
「お前、ちょろすぎないか?」
と万理とは違った声が聞こえて、私はハッとして目を見開いた。そして、即座にベッドから飛び起きる。
万理の姿をとっていたその人物は、たちまち姿を変え、黒い着物に身を包んだ黒髪の青年になっていた。黒い長髪を五色の紐で縛っている。
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