8 / 26
第8話 桃井家
しおりを挟む
雛子の姿になったアヤメが雛子の部屋に戻り、パソコンで桃井家、伊集院家について調べる。
なんと検索にひっかかった。
桃井家は、伊集院家の傘下で商売を営んでいるようだ。
従業員もいるなかなかの規模の会社らしい。
それでこの豪邸に住めるわけだ。
伊集院 尊さんの情報も載っていた。
彼は伊集院家の三男。 24歳
長男、次男ともに、父親が取締役を勤める会社の役員として名を連ねている。
彼の年齢が判明した。
ほ~う、なかなかの年齢差。
雛子ちゃんについての情報は載っていなかった。学生だからね。
彼女に兄弟、姉妹はいるのだろうか。
夕飯の時間になればわかるだろう。
来週には試験が始まる。
勉強しないとね。
雛子ちゃんの机に、教科書とノートを広げる。
彼女のノートはとてもキレイで見やすいが、教師が「ここ、大事ですよ。」「ここはテストに出すから覚えておくように。」と言いながら、前に書き出した単語がそのまま並んでいる。
このノートで、雛子ちゃんは勉強する気があるの?
青芝見学園のレベルは上のほう。
決して学力は低くない。
彼女は高校に進学できているのだから、勉強できないということはないのだろう。
部屋を見渡す限り、自宅で勉強を頑張っている形跡は見当たらない。
机はとにかくキレイだし、参考書が並んだりもしていない。
全てインターネットという可能性もあるが…
そこで、はっと気づく。
来週からの試験。
私は桃井雛子として受けることになるのだろうか。
そして雛子ちゃんが、丹後アヤメとして。
試験が始まるまでに、何としてでも戻りたい。
そんなことを考えていると、荒木さんに告げられた夕飯の時間が近づいた。
机に広げた教科書とノートをさっと片付け、食堂へ向かう。
私が食堂に入ると、カラトリーがテーブルに並んでいた。
私の席はどこだろう…
おそらく私はここか。
入口近くの席に座ると、荒木さんは不思議そうな顔をした。
「お嬢様、どうかしましたか?奥様の席にお座りになるなんて。」
えっ。
「お嬢様はここですよ。」
間違えちゃった。
用意されたカラトリーは3セット。
雛子ちゃんは一人っ子のようである。
みんな席に座ると、料理が運ばれ、食事が始まった。
「雛子ちゃん、尊さんとはどうだった?楽しい時間を過ごしたのかしら?」
ウフフと雛子ちゃんママが微笑む。
「尊くんが来ていたのか。会いたかったな。」雛子ちゃんパパが言う。
両親は尊さんを気に入ってる?
信じられない。
「パパ、パパにお願いがあるの。」
「雛子、何だい?」
「あのね、伊集院さんとの婚約を何とかできませんか?」
「何とかって、なんだ?」
部屋の空気が変わった。
ゴクッ、緊張する。
でも言わなきゃ何も変わらない。
ギュッと手を握りしめる。
「彼との婚約を解消してもらえませんか?」
「雛子ちゃん、なんてことを…」
ママが取り乱している。
「ママ、ごめんなさい。私には彼との未来が想像できないの。」
バァーン
パパがテーブルに手をつき、立ち上がった。
なんと検索にひっかかった。
桃井家は、伊集院家の傘下で商売を営んでいるようだ。
従業員もいるなかなかの規模の会社らしい。
それでこの豪邸に住めるわけだ。
伊集院 尊さんの情報も載っていた。
彼は伊集院家の三男。 24歳
長男、次男ともに、父親が取締役を勤める会社の役員として名を連ねている。
彼の年齢が判明した。
ほ~う、なかなかの年齢差。
雛子ちゃんについての情報は載っていなかった。学生だからね。
彼女に兄弟、姉妹はいるのだろうか。
夕飯の時間になればわかるだろう。
来週には試験が始まる。
勉強しないとね。
雛子ちゃんの机に、教科書とノートを広げる。
彼女のノートはとてもキレイで見やすいが、教師が「ここ、大事ですよ。」「ここはテストに出すから覚えておくように。」と言いながら、前に書き出した単語がそのまま並んでいる。
このノートで、雛子ちゃんは勉強する気があるの?
青芝見学園のレベルは上のほう。
決して学力は低くない。
彼女は高校に進学できているのだから、勉強できないということはないのだろう。
部屋を見渡す限り、自宅で勉強を頑張っている形跡は見当たらない。
机はとにかくキレイだし、参考書が並んだりもしていない。
全てインターネットという可能性もあるが…
そこで、はっと気づく。
来週からの試験。
私は桃井雛子として受けることになるのだろうか。
そして雛子ちゃんが、丹後アヤメとして。
試験が始まるまでに、何としてでも戻りたい。
そんなことを考えていると、荒木さんに告げられた夕飯の時間が近づいた。
机に広げた教科書とノートをさっと片付け、食堂へ向かう。
私が食堂に入ると、カラトリーがテーブルに並んでいた。
私の席はどこだろう…
おそらく私はここか。
入口近くの席に座ると、荒木さんは不思議そうな顔をした。
「お嬢様、どうかしましたか?奥様の席にお座りになるなんて。」
えっ。
「お嬢様はここですよ。」
間違えちゃった。
用意されたカラトリーは3セット。
雛子ちゃんは一人っ子のようである。
みんな席に座ると、料理が運ばれ、食事が始まった。
「雛子ちゃん、尊さんとはどうだった?楽しい時間を過ごしたのかしら?」
ウフフと雛子ちゃんママが微笑む。
「尊くんが来ていたのか。会いたかったな。」雛子ちゃんパパが言う。
両親は尊さんを気に入ってる?
信じられない。
「パパ、パパにお願いがあるの。」
「雛子、何だい?」
「あのね、伊集院さんとの婚約を何とかできませんか?」
「何とかって、なんだ?」
部屋の空気が変わった。
ゴクッ、緊張する。
でも言わなきゃ何も変わらない。
ギュッと手を握りしめる。
「彼との婚約を解消してもらえませんか?」
「雛子ちゃん、なんてことを…」
ママが取り乱している。
「ママ、ごめんなさい。私には彼との未来が想像できないの。」
バァーン
パパがテーブルに手をつき、立ち上がった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
Emerald
藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。
叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。
自分にとっては完全に新しい場所。
しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。
仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。
〜main cast〜
結城美咲(Yuki Misaki)
黒瀬 悠(Kurose Haruka)
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。
※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。
ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる