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第12話 彼との時間
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放課後、いつまで経っても明くんの姿が見えない。
いつもなら、教室まで迎えにきてくれるのに。
生徒会室を訪ねてみる。
「あれ?どうしたの、桃井さん?」
生徒会書記の如月先輩だ。
えっ、桃井さん?
そうだ。私は雛子ちゃんだった。
「あのー、神無月先輩は?」
「あー、明なら、丹後さんと帰ったよ。あの二人仲いいよね。毎日一緒でよく飽きないな。桃井さんも明がいいわけ? 君には取り巻きがいっぱいいるんだから、もう充分だろ?」
如月先輩は、雛子ちゃんをあまりよく思っていないようだ。
「桃井さん、こんなとこにいたの?男どもが君を探してたよ。早く戻ったほうがいい。」
あっ、生徒会副会長 小松原先輩だ。
彼も私に早く出ていって欲しそうだ。
雛子ちゃんパパ、雛子ちゃんに生徒会メンバーを落とせって。難しすぎない?
小松原先輩も如月先輩にも、雛子ちゃんスマイルは通じないみたいよ。
生徒会メンバーの男性は…あとは、明くんだけか。
明くん、今頃は丹後アヤメの姿をした雛子ちゃんと過ごしているのかな。
彼と付き合って半年。
付き合うといっても、互いに利益のある契約みたいな関係。
基本的に、学校帰りは毎日一緒。
たまに、周囲へのアピールで手を繋ぐくらい。
明くんとアヤメの姿をした雛子ちゃんが一緒にいる。
イヤだ、イヤだ。
丹後家まで、いつもは通らない近道を走って、先回りする。
明くんたちはなかなかやってこない。
遅すぎない?
いつもの通学路を学校へと戻る。
公園から、アヤメの声。
自分の声が別の場所から聞こえるなんて不思議だ。
明くんとアヤメはベンチに座って、話しているようだ。
二人の距離、近すぎない?
なんだかモヤモヤする。
気づかれないように、大木の陰に隠れ、様子をうかがう。
繋がれた二人の手は、アヤメの膝に。
えっ。膝? 私の膝に明くんの手が?
真っ赤になり、ワタワタしてしまう。
二人の顔が近づく。
えー、ダメー。
慌てて、ガサガサと音を立ててしまった。
はっと、こちらを確認した明くん。
私はまた木の陰で、みつかりませんようにと祈る。
「アヤメ、ごめん。今日は帰る。」
明くんが去っていく。
ふぅっ、みつからずに済んだ。
私も帰ろうと立ち上がると、目の前に、影がかかった。
見上げると、怒りに染まった私の顔が、そこにはあった。
「アヤメさん、邪魔しないで。せっかく神無月先輩といいところだったのに!」
「雛子ちゃん、雛子ちゃんだよね? どうして雛子ちゃんが私になってるの?」
やっと、やっと雛子ちゃんと話せた。
「そんなの知らないわよ。アヤメさんが何か悪いことでもしたんじゃないの?」
ニヤリ
目尻がつり上がり、赤い唇が横にグッと広がり、大きな弧を描く。
雛子ちゃんは、以前 焼却場裏で見せたあの不気味な笑顔を見せた。
しかも私、丹後アヤメの顔で。
いつもなら、教室まで迎えにきてくれるのに。
生徒会室を訪ねてみる。
「あれ?どうしたの、桃井さん?」
生徒会書記の如月先輩だ。
えっ、桃井さん?
そうだ。私は雛子ちゃんだった。
「あのー、神無月先輩は?」
「あー、明なら、丹後さんと帰ったよ。あの二人仲いいよね。毎日一緒でよく飽きないな。桃井さんも明がいいわけ? 君には取り巻きがいっぱいいるんだから、もう充分だろ?」
如月先輩は、雛子ちゃんをあまりよく思っていないようだ。
「桃井さん、こんなとこにいたの?男どもが君を探してたよ。早く戻ったほうがいい。」
あっ、生徒会副会長 小松原先輩だ。
彼も私に早く出ていって欲しそうだ。
雛子ちゃんパパ、雛子ちゃんに生徒会メンバーを落とせって。難しすぎない?
小松原先輩も如月先輩にも、雛子ちゃんスマイルは通じないみたいよ。
生徒会メンバーの男性は…あとは、明くんだけか。
明くん、今頃は丹後アヤメの姿をした雛子ちゃんと過ごしているのかな。
彼と付き合って半年。
付き合うといっても、互いに利益のある契約みたいな関係。
基本的に、学校帰りは毎日一緒。
たまに、周囲へのアピールで手を繋ぐくらい。
明くんとアヤメの姿をした雛子ちゃんが一緒にいる。
イヤだ、イヤだ。
丹後家まで、いつもは通らない近道を走って、先回りする。
明くんたちはなかなかやってこない。
遅すぎない?
いつもの通学路を学校へと戻る。
公園から、アヤメの声。
自分の声が別の場所から聞こえるなんて不思議だ。
明くんとアヤメはベンチに座って、話しているようだ。
二人の距離、近すぎない?
なんだかモヤモヤする。
気づかれないように、大木の陰に隠れ、様子をうかがう。
繋がれた二人の手は、アヤメの膝に。
えっ。膝? 私の膝に明くんの手が?
真っ赤になり、ワタワタしてしまう。
二人の顔が近づく。
えー、ダメー。
慌てて、ガサガサと音を立ててしまった。
はっと、こちらを確認した明くん。
私はまた木の陰で、みつかりませんようにと祈る。
「アヤメ、ごめん。今日は帰る。」
明くんが去っていく。
ふぅっ、みつからずに済んだ。
私も帰ろうと立ち上がると、目の前に、影がかかった。
見上げると、怒りに染まった私の顔が、そこにはあった。
「アヤメさん、邪魔しないで。せっかく神無月先輩といいところだったのに!」
「雛子ちゃん、雛子ちゃんだよね? どうして雛子ちゃんが私になってるの?」
やっと、やっと雛子ちゃんと話せた。
「そんなの知らないわよ。アヤメさんが何か悪いことでもしたんじゃないの?」
ニヤリ
目尻がつり上がり、赤い唇が横にグッと広がり、大きな弧を描く。
雛子ちゃんは、以前 焼却場裏で見せたあの不気味な笑顔を見せた。
しかも私、丹後アヤメの顔で。
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