【完結】私は彼女になりたい

青井 海

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第14話 抗いなさいよ

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「ダメダメひなこ!!しっかりしなさい!あなたの望むモデルは無理かもしれない。だけど、小柄モデルとかお店専属モデルとか、何かあるかもしれないじゃない。なければ自分で売り込むくらいしなさいよ。あんな男と結婚できるのなら、他のこともできるはず。」

つい感情的になってしまった。
いつも冷静なアヤメらしくない。
雛子の体だから? 
少しだけ雛子にひきすられてるのかもしれない。

「なんでアヤメさんが怒ってるのよ。でもありがとう。」

二人で公園のベンチに座って、ぼーっと佇む。
頭の中は、いろいろな感情が入り乱れ、忙しい。

「アヤメさん、ごめんなさい。私は酷いことしてるね。あなたの人生を奪うなんて…」
深く頭を下げる彼女。
自分の顔に、謝られている私。

「とりあえず、あなたの両親へ伊集院さんとの婚約を解消したいと伝えたよ。勝手なことしてごめん。だけど、どうしても雛子さんが望んでるとは思えなくて、我慢できなかった。」

「パパとママは何か言ってた?」

「うん。婚約解消を考えてもいいって。」

「嘘でしょ?本当に?」
彼女は弾けんばかりに喜んでいる。

ガッカリさせて申し訳ないが、きちんと条件を伝えないと。
「うん。但し、生徒会メンバーと新たな縁を繋ぐことが条件だって。」

「えっ、」
彼女の顔に浮かんでいた笑顔は、一瞬で消え失せた。

「それって、婚約は解消しないということだよ。生徒会メンバーなんて私には無理。やっぱりパパは私と彼を結婚させたいんだ。」
明らかに落ち込んでしまった。

「ダメダメひなこ!!」

「もうっ、アヤメさん、何なのよ!」

「何事もやってみなきゃわからない。諦めるのはまだ早いよ。私も協力するから。私はすごいんだから。なんといっても明くんの彼女だからね。」
よし、ドヤ顔が決まった。

「アヤメさん、やめて~。私の顔でそんな顔しないでよね。私はかわいい雛子なんだから。それに生徒会メンバーなら、神無月先輩がいい。」

「明くんはダメ。如月先輩か、小松原先輩にしときなさい。彼らもすごい人気なんだから。」

「わかった。わかったから。目が怖い。」

「まずは、元の姿に戻らないと。今日ももうすぐ終わる。雛子、あと2日で何としてでも戻るわよ。」

アヤメと雛子。
二人は互いの手を握りしめ、誓い合う。

「私はこれから、『ひなこ』と呼ぶから、あなたも『アヤメ』と呼び捨てでいいよ。」

「いやいやさっきから『ダメダメひなこ』と叫んでたよね!」
雛子が抗議するもアヤメはスルーだ。

とりあえず各々戻る方法を考えて、明日の放課後試してみることが決まった。

「じゃあね!」
「しっかり考えて来なさいよ。ダメダメひなこ!」
「もう、わかったから、ダメダメは勘弁して。」
トホホと情けない顔をしたアヤメがいる。

「私はそんな情けない顔しないわよ。今はアヤメでしょ?もっと自信を持って胸を張りなさい。」
「ごめんなさい。ううん、わかった。」

「じゃあね、明日。」
二人はそれぞれ家路についた。


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