ふわふわとした日常を

青井 海

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4. 忘れ物

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今日は並んでいるなぁ~。

ATMに並んで順番を待っていると、前の男性が立ち去り、私の順番になった。

私はATMの前に立つ。
すると、ピンポーンと大きな音が鳴り、画面にメッセージが表示された。

「おつりをおとりください」だったか、
「お金をおとりください」だったか、
お金を忘れているであろうメッセージだったと思う。

えー、お金が残ってる。

慌てて振り返り、私の前にいた男性を探す。
彼は歩き出していて、どんどん離れていく。

「すみませーん」
声を出して呼びかけてみる。
男性はスタスタ、反応なはい。

お金の忘れ物。

一瞬迷ったが、後ろ姿が見えている男性を今すぐ追いかけるのが、よい方法と思った私は、小走りで追いかけた。

「すみません」と呼びかけても反応無し。
再度、真後ろで呼びかける。
「お金を忘れてませんか?」

ようやく男性は私に気付き、そのまま方向転換。
無言でATMの前まで戻ってきた。
私の後ろには何人か待っている。

ジロリと見られても…
これが一番待ち時間が少ない方法だと思う。


戻ってきた男性は、ATMからお金を取り、立ち去る仕草を見せたが、またすぐに戻ってきた。

まだ何か忘れているのかと思い、自分の手続きをせずに待っていると、納得したのか、「うん、この金額で間違いない。」と独り言を言って、立ち去った。

いったいなんだ?
お金を忘れた自覚がなかったのかな?
男性が立ち去り、追いかけるまでの間に、私は機械を一切触っていない。

急いでいたのだろう。
男性をみつけられてよかった。

お金を忘れられると、どうしたらいいかと困ってしまった。
警察に電話? 銀行に電話?

しかも事情を知らないであろう、後から並んだ人にはジロリと見られた。

まぁ、待たされましたからね。
何事かと思いますよね。
私も後ろで並んでいたら、何故進まないのか?どうしたのか?と思います。

しかも男性を追いかけて、若干疲れた。
体力的というより気持ち的に。



私はお金を忘れたことはないが、お金をチャージできるカードを機械に忘れそうになったことなら何度かある。

歩き出そうとしたところで、機械から大きな音でお知らせがあった。
その大きな音で忘れたことに気づき、すぐに戻ったので問題はなかった。 

お店の方も大きな音に反応して、出てこようとしていた。
私はまだ機械のすぐ側で、クルっと振り返っただけだった。
迷惑をかけてしまい申し訳ない。
店員さんへペコリと頭を下げる。

忘れ物に気づいたのなら大丈夫とわかってくださったようで、何事もなかったように仕事に戻っていった。


音で忘れていると知らせてくれる機能には、何度か私も助けられている。
本当にありがたい。




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