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序章
第五話 中世の日常
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心の中に寒風が吹いていた。僕は人を殺したんだ、しかも女性を……? うじうじと悩んでいるとさっぱりとメリッサは言った。
「このまま、こうしても仕方ないだろ。さあ行くぞ」
「行くってどこへ」
でも、この中世の町でいったいどうすればいいか……。言葉も通じないし、これから何をすればいいかわからない。
「そうだな、まずは宿だな、金はある」
彼女は一回転すると鎧姿から民族衣装に着替えた。便利だなその能力、僕にもくれ。それで、腰に下げている袋のひもを解いて僕に中身をみせてくれた、中にはコインがたくさん入っている。
「すごいな、一体どこで手に入れたんだ?」
「逃げている途中でくすねた」
なんて夢も希望もない女神様だ、そこは嘘でも魔法で生み出したとか言ってくれ、でも、この格好じゃあまた悪魔扱いされる。中世だし仕方ないか。
僕がTシャツを引っ張っていると、メリッサはいたずらっ子のように口角を上げて女神様から打って変わって、小悪魔が降臨した。
「そうだなまずはその衣装をどうにかしないとな──」
さっとメリッサは右手を背中に持って行き、コッと金属が滑る音がすると、長いナイフのようなものを僕に向かって構える。
「な、何をする気だ!?」
「じっとしていろよ、私は案外器用だからな、調子に乗って喉とかアレとか切り刻むかもしれん……!」
僕は恐怖で震えていた、こ、怖い……。で、彼女のなすがままにされ、メリッサに服を切り刻まれ、布きれ一つない真っ裸にされてしまう。
さ、寒い。
「さーて、よし、お次はと……」
この小悪魔は近くにあったズタ袋を一つ一つ確認し、お目当てのものを見つけると僕にその中身をぶちまけた。
「うわ、なんだ!? クサいっ!」
見ると生ゴミだった、臭いがやばい。僕の身体から生ゴミ独特の酸っぱく生臭いにおいが立ち込めてきた。
「よし行くぞ!」
メリッサは僕の手を引っ張る、やめてくれ! そう言いたかったが、どうしてだろう、なんだか裸にされたら何故だか文句一つもいえず、ただ言いなりになっていた。
もう、泣きたい……。
メリッサは僕を引っ張り出し、ゴミだらけの裸の体で大通りに走り出る。
「きゃあアレ何!?」
「美しい銀髪の少女が汚い裸の男をしょっ引いている!?」
「ママ、なに~、あの人」
「し、見ちゃダメ、目を合わせてはダメよ!」
「クセえぞ! この野郎!!」
「今年もそんな季節になってきたか」
周りから蔑んだ目で見られ、僕が意思疎通できない言葉でわめいているが、言いたいことはよくわかる、わかるけど……。
なんだろう――
ここまで悲惨だとむしろ気持ちいい。いいな、裸っていいな! 最高にグッドだ!
ははは──。
不思議と笑顔がこぼれる、裸って最高! 僕は生まれたままの姿でオリンピックの100メートル競走の選手の気持ちで走りだす。僕は無敵だ、何も怖くない。いける、いけるぞ!
30代中盤になってくると恥ずかしいものなんてないな、はは、むしろ見てくれ、僕がニコニコして全裸で走っていると、汚い姿をした老人が僕の道を塞いだ。
おそらく乞食だろう、僕の最悪で最強の姿を見るとニヤリと笑い、道を空けてくれた。ありがとうお爺さん、とりあえず僕のを見てくれどう思う? いや、やめとこう。そのまま走り去った僕たちはしばらく奇妙なデートを楽しんだ。するとある建物で彼女は立ち止った。
「ふむ、ここだな」
メリッサは、古びた石造りでつくられた2階建ての建物を見た、少し他の建物と比べると小洒落ており多くの人の気配がする、中に入ると中年の夫婦らしき二人が出迎えてくれた、だが、僕の姿に見ると目を細め鼻を塞いだ。
「おやおや、まあまあなんだいその格好は? ずいぶんとひっどい姿じゃないか一体何があったんだい?」
中年の女性は何やら僕の姿を見て、眉をひそめた。当然だろう、ところで僕のを見……、いや、何でもない。
「奴隷市場で買ったんだ。いいだろう?」
メリッサは訳のわからない言葉で応答している。彼女は現地語が堪能らしい。
「ひっどい匂いだね。ちゃんと役に立つのかい?」と眉をひそめて中年の男は言っていた。
「育ててみないとわからないな、服貸してもらえないか? だが、このままだとアレだろ?」
メリッサは笑いながら僕の股間を握りつぶす。ぐあっ! 何をするんだこの女は!? て、いうか僕のモノを素手でつかんだのか、後で礼を言おう。いや違う、そうじゃない。
「わかった、古着でよければ用意するよ」
彼女の行動に対し、中年の男はいそいそと奥に引っ込んだ。
「服はあげるから、近くの川で沐浴をしておいで。このままじゃあ部屋にあげられないよ」
おかみさんは何やらブチブチ言いながら中年の男性から服をわたされ、中身を確かめて僕に渡す。
「メリッサ、どういうことなんだ? ここは?」
「旅人が泊まる宿だよ。川があるから水浴びしてこいってさ。服もただでもらえた。感謝しろよ、この時代の服は貴重品だからな」
なんとなく、さっきの奇行が理解できたけど、大通りを走る必要があったか? いや、深く考えるのをやめよう、彼女に逆らうことは命を捨てる覚悟をしなければならない。
そうしたやり取りがあったあと僕たちは近くの川とやらに行った、到着するとメリッサは首を振り、辺りを見渡す。
「ここならいいな、誰もいないぞさあ入れ」
僕は川に飛び込み生ゴミで汚れた身体をよく洗った、これでも清潔好きなんだぞ。毎日シャワーに入るし、歯磨きはするし、ひげも剃る。まあ、当たり前のことか、しばらくしていると後ろから川へ走り込んできた。
──メリッサが。
──真っ裸で。
川にザブンと全身をつかるとその姿があらわになる。
「ああ、気持ちいい!」
おいおい嘘だろ……。この女、男の目の前で、裸で……。いや、しかし、彼女の肌は玉のように白く輝いており、髪は柔らかく水を吸い込み、彼女の肌を包む、尻はよく締まっており丸く上にあがって曲線美をあらわしている。
乳房は豊かで丸く、乳首のとこがツンと上を向いており、その豊かな丸みから股間にかけて水滴の玉が流れ落ちてくる。
……これは、美しい──。
ただ、その一言しか思いつかなかった、人は感動すると何も言えなくなる、銀色の髪と川と水滴が、光りに当たってキラキラと輝いていた。
……天使っていたんだな、心が洗われる、神聖な気持ちにひたっていると、メリッサが僕を呼んだ。
「おーいお前もこっち来て、水のかけ合いっこしないか?」
その言葉に僕はふと冷静になった、目の前に裸の少女がいる。乳房、乳首、尻、秘部まで光の下にされていた。その瞬間、僕は頬から耳まで赤くなる音を聴いた、心臓がバクバクする。やばい、呼吸ができない、全身が熱くなってきた。
「ぼ、僕はもう上がるからゆっくり遊びなよ」
「なんだよ、つれないなー」
メリッサはすねた口ぶりで水でジャブジャブ戯れ、遊びながら天使の身体をみがいていた。彼女の倫理観なんてどうでもいい、それよりも……。
僕は用意された服を着て、一目散にその場を後にする、町の路地に入ると、動悸が収まらない胸をわしづかみにする。
くそ! 普段動かないくせにこんな時だけ心臓が動きやがって、僕は現代人だ、いろんな映像をテレビやネットで見ている。それなのにあんなにも美しい光景は見たことなかった、初めてだった。
ただ、美しかった、美しかった。
その光景を僕だけが見られたことに優越感を感じ、メリッサの身体の映像を反芻する。そうしてまた全身が熱くなり、一人悶える。
なんだか、胸が苦しい……!
僕は考え込みながらフラフラ歩いていると、市の果物のかごに当たりひっくり返す。
「てめえ、何しやがるんだ!」
何やら身体の大きな男が叫んでいた。しまった、とりあえず謝ろう。
「ああ、すみませんわざとじゃないんです」
「何言ってんだ! 馬鹿にしてんのか!」
僕は男に硬い拳で殴られた、そうだ言葉が通じないんだ、メリッサを通じてでしかこの世界の人間とコミュニケーションを取れない、メリッサと離れると平穏な町が危険地帯に変わる、それを理解するのに安い代償だった。
どうやら口の中を切ったのだろう、少し血がこぼれた。まあいい、これも勉強だ。その時だった──。
「おいお前ら静かにしろ!」
「モンターニュ子爵のお通りだ、道を空けろ!」
色とりどりな固い衣装を着た男が馬に乗ってくる、鎖かたびらの上に鉄の丸い胸当てと肩当てをし、武装した男たちがその周りを囲んでいた。
一団が列をなしてやってくる。きらびやかで羽のついた帽子をかぶった馬上の男は、周りをまじまじとにらみ、ゆっくりと一団が進んでいく。
僕は直感した、この男たちは危険だと。周りを見渡す、みんな身動きしないまま、硬い表情でまっすぐ馬に乗っている男を見つめていた、張り詰めた空気の中、危機感をもって僕はそれを真似をした。
目の前を一団が過ぎていく。馬上の男はこっちをにらんでくる、目を合わせないように男の胸あたりを見ながら、まっすぐ相対した。
僕の前で一団は止まった。馬上の男は僕をにらんできたが、身動き一つしないよう気をつけた。緊張感が走る、しばらくその状態が続くと、男は鼻を鳴らした。
「フン、外人か」
言葉はわからないが、そう言って一団は僕の前から去って行く、心の中で一息しながら、この時間が早く終わるよう祈った。
だが、突然、一団はまた止まった。
それはさっきの乞食の老人だった。
老人はニコニコ笑っている。
するときらびやかな服を着た男は突然馬を下り、
剣を抜き、
老人の首を切った……。
「このまま、こうしても仕方ないだろ。さあ行くぞ」
「行くってどこへ」
でも、この中世の町でいったいどうすればいいか……。言葉も通じないし、これから何をすればいいかわからない。
「そうだな、まずは宿だな、金はある」
彼女は一回転すると鎧姿から民族衣装に着替えた。便利だなその能力、僕にもくれ。それで、腰に下げている袋のひもを解いて僕に中身をみせてくれた、中にはコインがたくさん入っている。
「すごいな、一体どこで手に入れたんだ?」
「逃げている途中でくすねた」
なんて夢も希望もない女神様だ、そこは嘘でも魔法で生み出したとか言ってくれ、でも、この格好じゃあまた悪魔扱いされる。中世だし仕方ないか。
僕がTシャツを引っ張っていると、メリッサはいたずらっ子のように口角を上げて女神様から打って変わって、小悪魔が降臨した。
「そうだなまずはその衣装をどうにかしないとな──」
さっとメリッサは右手を背中に持って行き、コッと金属が滑る音がすると、長いナイフのようなものを僕に向かって構える。
「な、何をする気だ!?」
「じっとしていろよ、私は案外器用だからな、調子に乗って喉とかアレとか切り刻むかもしれん……!」
僕は恐怖で震えていた、こ、怖い……。で、彼女のなすがままにされ、メリッサに服を切り刻まれ、布きれ一つない真っ裸にされてしまう。
さ、寒い。
「さーて、よし、お次はと……」
この小悪魔は近くにあったズタ袋を一つ一つ確認し、お目当てのものを見つけると僕にその中身をぶちまけた。
「うわ、なんだ!? クサいっ!」
見ると生ゴミだった、臭いがやばい。僕の身体から生ゴミ独特の酸っぱく生臭いにおいが立ち込めてきた。
「よし行くぞ!」
メリッサは僕の手を引っ張る、やめてくれ! そう言いたかったが、どうしてだろう、なんだか裸にされたら何故だか文句一つもいえず、ただ言いなりになっていた。
もう、泣きたい……。
メリッサは僕を引っ張り出し、ゴミだらけの裸の体で大通りに走り出る。
「きゃあアレ何!?」
「美しい銀髪の少女が汚い裸の男をしょっ引いている!?」
「ママ、なに~、あの人」
「し、見ちゃダメ、目を合わせてはダメよ!」
「クセえぞ! この野郎!!」
「今年もそんな季節になってきたか」
周りから蔑んだ目で見られ、僕が意思疎通できない言葉でわめいているが、言いたいことはよくわかる、わかるけど……。
なんだろう――
ここまで悲惨だとむしろ気持ちいい。いいな、裸っていいな! 最高にグッドだ!
ははは──。
不思議と笑顔がこぼれる、裸って最高! 僕は生まれたままの姿でオリンピックの100メートル競走の選手の気持ちで走りだす。僕は無敵だ、何も怖くない。いける、いけるぞ!
30代中盤になってくると恥ずかしいものなんてないな、はは、むしろ見てくれ、僕がニコニコして全裸で走っていると、汚い姿をした老人が僕の道を塞いだ。
おそらく乞食だろう、僕の最悪で最強の姿を見るとニヤリと笑い、道を空けてくれた。ありがとうお爺さん、とりあえず僕のを見てくれどう思う? いや、やめとこう。そのまま走り去った僕たちはしばらく奇妙なデートを楽しんだ。するとある建物で彼女は立ち止った。
「ふむ、ここだな」
メリッサは、古びた石造りでつくられた2階建ての建物を見た、少し他の建物と比べると小洒落ており多くの人の気配がする、中に入ると中年の夫婦らしき二人が出迎えてくれた、だが、僕の姿に見ると目を細め鼻を塞いだ。
「おやおや、まあまあなんだいその格好は? ずいぶんとひっどい姿じゃないか一体何があったんだい?」
中年の女性は何やら僕の姿を見て、眉をひそめた。当然だろう、ところで僕のを見……、いや、何でもない。
「奴隷市場で買ったんだ。いいだろう?」
メリッサは訳のわからない言葉で応答している。彼女は現地語が堪能らしい。
「ひっどい匂いだね。ちゃんと役に立つのかい?」と眉をひそめて中年の男は言っていた。
「育ててみないとわからないな、服貸してもらえないか? だが、このままだとアレだろ?」
メリッサは笑いながら僕の股間を握りつぶす。ぐあっ! 何をするんだこの女は!? て、いうか僕のモノを素手でつかんだのか、後で礼を言おう。いや違う、そうじゃない。
「わかった、古着でよければ用意するよ」
彼女の行動に対し、中年の男はいそいそと奥に引っ込んだ。
「服はあげるから、近くの川で沐浴をしておいで。このままじゃあ部屋にあげられないよ」
おかみさんは何やらブチブチ言いながら中年の男性から服をわたされ、中身を確かめて僕に渡す。
「メリッサ、どういうことなんだ? ここは?」
「旅人が泊まる宿だよ。川があるから水浴びしてこいってさ。服もただでもらえた。感謝しろよ、この時代の服は貴重品だからな」
なんとなく、さっきの奇行が理解できたけど、大通りを走る必要があったか? いや、深く考えるのをやめよう、彼女に逆らうことは命を捨てる覚悟をしなければならない。
そうしたやり取りがあったあと僕たちは近くの川とやらに行った、到着するとメリッサは首を振り、辺りを見渡す。
「ここならいいな、誰もいないぞさあ入れ」
僕は川に飛び込み生ゴミで汚れた身体をよく洗った、これでも清潔好きなんだぞ。毎日シャワーに入るし、歯磨きはするし、ひげも剃る。まあ、当たり前のことか、しばらくしていると後ろから川へ走り込んできた。
──メリッサが。
──真っ裸で。
川にザブンと全身をつかるとその姿があらわになる。
「ああ、気持ちいい!」
おいおい嘘だろ……。この女、男の目の前で、裸で……。いや、しかし、彼女の肌は玉のように白く輝いており、髪は柔らかく水を吸い込み、彼女の肌を包む、尻はよく締まっており丸く上にあがって曲線美をあらわしている。
乳房は豊かで丸く、乳首のとこがツンと上を向いており、その豊かな丸みから股間にかけて水滴の玉が流れ落ちてくる。
……これは、美しい──。
ただ、その一言しか思いつかなかった、人は感動すると何も言えなくなる、銀色の髪と川と水滴が、光りに当たってキラキラと輝いていた。
……天使っていたんだな、心が洗われる、神聖な気持ちにひたっていると、メリッサが僕を呼んだ。
「おーいお前もこっち来て、水のかけ合いっこしないか?」
その言葉に僕はふと冷静になった、目の前に裸の少女がいる。乳房、乳首、尻、秘部まで光の下にされていた。その瞬間、僕は頬から耳まで赤くなる音を聴いた、心臓がバクバクする。やばい、呼吸ができない、全身が熱くなってきた。
「ぼ、僕はもう上がるからゆっくり遊びなよ」
「なんだよ、つれないなー」
メリッサはすねた口ぶりで水でジャブジャブ戯れ、遊びながら天使の身体をみがいていた。彼女の倫理観なんてどうでもいい、それよりも……。
僕は用意された服を着て、一目散にその場を後にする、町の路地に入ると、動悸が収まらない胸をわしづかみにする。
くそ! 普段動かないくせにこんな時だけ心臓が動きやがって、僕は現代人だ、いろんな映像をテレビやネットで見ている。それなのにあんなにも美しい光景は見たことなかった、初めてだった。
ただ、美しかった、美しかった。
その光景を僕だけが見られたことに優越感を感じ、メリッサの身体の映像を反芻する。そうしてまた全身が熱くなり、一人悶える。
なんだか、胸が苦しい……!
僕は考え込みながらフラフラ歩いていると、市の果物のかごに当たりひっくり返す。
「てめえ、何しやがるんだ!」
何やら身体の大きな男が叫んでいた。しまった、とりあえず謝ろう。
「ああ、すみませんわざとじゃないんです」
「何言ってんだ! 馬鹿にしてんのか!」
僕は男に硬い拳で殴られた、そうだ言葉が通じないんだ、メリッサを通じてでしかこの世界の人間とコミュニケーションを取れない、メリッサと離れると平穏な町が危険地帯に変わる、それを理解するのに安い代償だった。
どうやら口の中を切ったのだろう、少し血がこぼれた。まあいい、これも勉強だ。その時だった──。
「おいお前ら静かにしろ!」
「モンターニュ子爵のお通りだ、道を空けろ!」
色とりどりな固い衣装を着た男が馬に乗ってくる、鎖かたびらの上に鉄の丸い胸当てと肩当てをし、武装した男たちがその周りを囲んでいた。
一団が列をなしてやってくる。きらびやかで羽のついた帽子をかぶった馬上の男は、周りをまじまじとにらみ、ゆっくりと一団が進んでいく。
僕は直感した、この男たちは危険だと。周りを見渡す、みんな身動きしないまま、硬い表情でまっすぐ馬に乗っている男を見つめていた、張り詰めた空気の中、危機感をもって僕はそれを真似をした。
目の前を一団が過ぎていく。馬上の男はこっちをにらんでくる、目を合わせないように男の胸あたりを見ながら、まっすぐ相対した。
僕の前で一団は止まった。馬上の男は僕をにらんできたが、身動き一つしないよう気をつけた。緊張感が走る、しばらくその状態が続くと、男は鼻を鳴らした。
「フン、外人か」
言葉はわからないが、そう言って一団は僕の前から去って行く、心の中で一息しながら、この時間が早く終わるよう祈った。
だが、突然、一団はまた止まった。
それはさっきの乞食の老人だった。
老人はニコニコ笑っている。
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剣を抜き、
老人の首を切った……。
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