90 / 211
徒花
第九十話 徒花②
しおりを挟む
儚き夢の花、歪な花弁は甘い香りを残して散り、消え去る。水なき雨が、花を求めた蜂の羽を痛めつけていた。
ララァが消え、存在は陽炎のごとき幻であったよう。ふと、地面を見るとララァが街で盗んでいたペンダントが落ちていた。この世界に未練があったのだろうか。複雑な気持ちで僕はそれを拾う。
「ララァはとてもいい娘だったのに、いい娘だったのに! この変態! 痴漢! 鬼畜! クサレ外道!」
「何とでも言えばいいさ」
平然と僕は言い放つ。これは戦いだ。最終的に生き残りを賭けるポーカー、下手なベットは許されないし、心を鬼にして手札を見せた。僕は徐々にリリィがいる道の角に近づいていく。
遠く走る音が聞こえた、……ララァと違いこっちは悪い娘だ。僕から距離をとって、視界に入らないようにするつもりだな。
彼女を追っているうちに、理解しがたかった光景を目にした。黒い球体が街全体を覆い尽くし、空が黒の絵の具で塗りつぶされていく。
「この世界がララァを否定するなら! こんな世界なんていらない。全部、全部いらない。
あたしがこの世界を否定してやる! ララァがいない世界なんて、意味が無いんだあ―――!!」
正気か? まさかこの街まるごと焼き尽くそうというのか。被害が広まる前に急いでリリィ本体を探す。
「みんな、みんな、死んでしまえ!」
「ヒステリーはやめろ! やっていることがわかっているのか!」
「あはは――――!!!」
空から黒い影が襲ってくる。恐怖で叫ぶ街中の人々。阿鼻叫喚とした街の人々と街並みが黒で塗りつぶされた時、むせかえるような死の匂いと断末魔が聞こえてくる!
「ウアアァ――――!!」
「キャァ――――!!」
まさに地獄絵図。老若男女すべてが黒い液体に変わっていく。溶けていく、溶けていく。平和な日常、人々の共生、命の営み。無関係の人間がプラスチックの玩具のように壊される。
「きゃはははは―――!!!」
「一体どうなっているんだ!」
メリッサがこちらに追いついてやってきた。
「作戦通りララァを消滅させた。そうしたら、リリィがプッツンして無関係の人々を虐殺し始めた」
「このミランディアには十万人いるんだぞ! 正気なのか!?」
「もう正気じゃないだろ」
僕は諦めムードで少し投げやりな気分になった。どうしようもない。ふと、メリッサは思考に不安の影が入ったようだ。
「そうだ! ナオコはどうした!?」
そうだ、民家に預けたまんまだった、急いで彼女の身を守らないと!
「パパ~! ママ~!」
──よかった。民家に行くとナオコと老夫婦が迎えてくれた。
「あのね! お空が真っ黒なの! 私怖い!」
ナオコが涙ぐんでこちらを見ている。同じようにメリッサもじっとこちらを見ている。僕は頭をかき、口元に人差し指を当て、ひと時考えた後、人さし指を跳ね上げる。
「……わかった。僕がなんとかするよ」
「パパ!」
「佑月!」
メリッサが老夫婦に礼を言い、避難するよう指示したようだ。さて、僕のやれることで最善を尽くさねば。それは命のやり取りをする者の宿命だ。
「リリィを始末する、メリッサは……」
「とりあえず私は市民を避難させる。リリィは佑月! お前に任せる」
「そうだな、まあ、とりあえず武器を交換させてくれ」
彼女の能力を使い僕は武器を受け取った。L118A1スナイパーライフル、抱えてリリィを探す。メリッサが付いて来ていない以上、ヴァルキュリアの直感を使えない。また、弾数に制限がある。どうやって先にリリィ見つけるか、そしてどう決着つけるか。
そう悩んでいた。……だが、リリィを探す手間はさほど必要がなかった。
「あはは――――――! 全部溶けてしまえ――!」
リリィの甲高い声が街中に鳴り響く。あの声をたどっていけばいいな。僕はリリィの居場所を特定した。上方向に視線をやると、家の屋根に上って街を溶解させている。
あいつに気づかれないよう僕も家の屋根を上って、あっちからは木で見えないようなポジション取りをする。約300メートル。伏せ撃ちの構えでL118A1を設置した。
――そのときだった――
黒い球体の血で描かれたような目がこちらを見つめていた。その瞬間リリィがこちらを向き僕と視線が合う。どういうことだ? 300メートルあるぞ、気配を察するにしてはあまりにも、距離がありすぎる。それに相変わらずヴァルキュリアを連れていない。
僕の思考の交錯に関わらず、リリィは背を向け今いた場所から離れようとする。
──まずい!
とっさに引き金を引き、銃声が街の中で反響する。
思わず撃ってしまったがリリィには当たらなかった。そして、息つく暇を与えずに黒い影が僕を襲ってくる。
……何故この場所がばれた? あっちからは見えないはず。まさか、この黒い球体の血の目が僕の位置を教えたのか!? 走りながら黒い液体から身を守った。その考えが正しいのなら、黒い球体が空中に浮かんでいる以上、相手に察知されて狙撃できないじゃないか。くそ、厄介な能力だ。
……作戦を変えるしかない。
遠くでリリィの笑い声が聞こえる。まさに狂い咲き、血の花は赤くて冷酷で非情なる女王、紅い色彩は死が秘められた花言葉。
「アンタはゆっくり溶かしながら殺してやるよ。ララァのかたきだ、絶対許さない」
リリィが遠くでこちらに向かって叫んでいる。くそっ! あいつの黒い球体が襲うなか、がむしゃらに追っかけて、仕留めるしかないのか!? しかし、それはあまりにも危険すぎる。どうすればいい!
黒い世界が重圧感のもと、僕に押しかかってくる。風は冷たく、空は漆黒の闇に包まれていた。
ララァが消え、存在は陽炎のごとき幻であったよう。ふと、地面を見るとララァが街で盗んでいたペンダントが落ちていた。この世界に未練があったのだろうか。複雑な気持ちで僕はそれを拾う。
「ララァはとてもいい娘だったのに、いい娘だったのに! この変態! 痴漢! 鬼畜! クサレ外道!」
「何とでも言えばいいさ」
平然と僕は言い放つ。これは戦いだ。最終的に生き残りを賭けるポーカー、下手なベットは許されないし、心を鬼にして手札を見せた。僕は徐々にリリィがいる道の角に近づいていく。
遠く走る音が聞こえた、……ララァと違いこっちは悪い娘だ。僕から距離をとって、視界に入らないようにするつもりだな。
彼女を追っているうちに、理解しがたかった光景を目にした。黒い球体が街全体を覆い尽くし、空が黒の絵の具で塗りつぶされていく。
「この世界がララァを否定するなら! こんな世界なんていらない。全部、全部いらない。
あたしがこの世界を否定してやる! ララァがいない世界なんて、意味が無いんだあ―――!!」
正気か? まさかこの街まるごと焼き尽くそうというのか。被害が広まる前に急いでリリィ本体を探す。
「みんな、みんな、死んでしまえ!」
「ヒステリーはやめろ! やっていることがわかっているのか!」
「あはは――――!!!」
空から黒い影が襲ってくる。恐怖で叫ぶ街中の人々。阿鼻叫喚とした街の人々と街並みが黒で塗りつぶされた時、むせかえるような死の匂いと断末魔が聞こえてくる!
「ウアアァ――――!!」
「キャァ――――!!」
まさに地獄絵図。老若男女すべてが黒い液体に変わっていく。溶けていく、溶けていく。平和な日常、人々の共生、命の営み。無関係の人間がプラスチックの玩具のように壊される。
「きゃはははは―――!!!」
「一体どうなっているんだ!」
メリッサがこちらに追いついてやってきた。
「作戦通りララァを消滅させた。そうしたら、リリィがプッツンして無関係の人々を虐殺し始めた」
「このミランディアには十万人いるんだぞ! 正気なのか!?」
「もう正気じゃないだろ」
僕は諦めムードで少し投げやりな気分になった。どうしようもない。ふと、メリッサは思考に不安の影が入ったようだ。
「そうだ! ナオコはどうした!?」
そうだ、民家に預けたまんまだった、急いで彼女の身を守らないと!
「パパ~! ママ~!」
──よかった。民家に行くとナオコと老夫婦が迎えてくれた。
「あのね! お空が真っ黒なの! 私怖い!」
ナオコが涙ぐんでこちらを見ている。同じようにメリッサもじっとこちらを見ている。僕は頭をかき、口元に人差し指を当て、ひと時考えた後、人さし指を跳ね上げる。
「……わかった。僕がなんとかするよ」
「パパ!」
「佑月!」
メリッサが老夫婦に礼を言い、避難するよう指示したようだ。さて、僕のやれることで最善を尽くさねば。それは命のやり取りをする者の宿命だ。
「リリィを始末する、メリッサは……」
「とりあえず私は市民を避難させる。リリィは佑月! お前に任せる」
「そうだな、まあ、とりあえず武器を交換させてくれ」
彼女の能力を使い僕は武器を受け取った。L118A1スナイパーライフル、抱えてリリィを探す。メリッサが付いて来ていない以上、ヴァルキュリアの直感を使えない。また、弾数に制限がある。どうやって先にリリィ見つけるか、そしてどう決着つけるか。
そう悩んでいた。……だが、リリィを探す手間はさほど必要がなかった。
「あはは――――――! 全部溶けてしまえ――!」
リリィの甲高い声が街中に鳴り響く。あの声をたどっていけばいいな。僕はリリィの居場所を特定した。上方向に視線をやると、家の屋根に上って街を溶解させている。
あいつに気づかれないよう僕も家の屋根を上って、あっちからは木で見えないようなポジション取りをする。約300メートル。伏せ撃ちの構えでL118A1を設置した。
――そのときだった――
黒い球体の血で描かれたような目がこちらを見つめていた。その瞬間リリィがこちらを向き僕と視線が合う。どういうことだ? 300メートルあるぞ、気配を察するにしてはあまりにも、距離がありすぎる。それに相変わらずヴァルキュリアを連れていない。
僕の思考の交錯に関わらず、リリィは背を向け今いた場所から離れようとする。
──まずい!
とっさに引き金を引き、銃声が街の中で反響する。
思わず撃ってしまったがリリィには当たらなかった。そして、息つく暇を与えずに黒い影が僕を襲ってくる。
……何故この場所がばれた? あっちからは見えないはず。まさか、この黒い球体の血の目が僕の位置を教えたのか!? 走りながら黒い液体から身を守った。その考えが正しいのなら、黒い球体が空中に浮かんでいる以上、相手に察知されて狙撃できないじゃないか。くそ、厄介な能力だ。
……作戦を変えるしかない。
遠くでリリィの笑い声が聞こえる。まさに狂い咲き、血の花は赤くて冷酷で非情なる女王、紅い色彩は死が秘められた花言葉。
「アンタはゆっくり溶かしながら殺してやるよ。ララァのかたきだ、絶対許さない」
リリィが遠くでこちらに向かって叫んでいる。くそっ! あいつの黒い球体が襲うなか、がむしゃらに追っかけて、仕留めるしかないのか!? しかし、それはあまりにも危険すぎる。どうすればいい!
黒い世界が重圧感のもと、僕に押しかかってくる。風は冷たく、空は漆黒の闇に包まれていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる