モナ・リザ新たなる出発[2024.02.12完結]

鏡子 (きょうこ)

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第12章 モナ・リザ新たなる出発

新たなるモナ・リザへ

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先の章で詳しく触れたが、モナ・リザ新たなるタイトルに向けて…という活動を、はじめて8年の月日は、流れた。


ある日、自分の活動を振り返り、改めて思うこと。


腕をくみ、微笑むあの女性を、聖なる母として、再出発させてあげたい!


ダ・ヴィンチの心に寄り添い、ダ・ヴィンチが絵を描いたあの時に、時計の針を逆戻りさせ、モナ・リザという概念を外したい、そう願う。


レオナルドは、来世で再び、カテリーナの魂に出会えることを祈っていた。


不遇な幼少期の自分を嘆き、「来世の母」を描くことにより彼の心は、慰められた。


母の温もりを知らずに育った子供時代、
その切ない感情を、大人になっても、ずっとレオナルドは引きずっていた。


その母に、大人になって再会、
僅かの間だが、母と生活を共にした。


母を看取って、何年か経過した後、モデルとして目の前に現れた、ジョコンダ夫人に、亡き母の面影を感じ、レオナルドは、目の前にいる彼女を描く事が、どうしても出来なかったのだ。


依頼された物を製作することなど、どうでもよくなったレオナルドは、自分自身の為に、一つの作品を作りあげることに、没頭したのだ。


レオナルドが、その絵に
自身が付けていたタイトルは


「来世の母」



だから、モナ・リザではない。


母を根源に描かれている以上


モナ・リザというタイトルは間違っている。



絶対に、モナ・リザではない。



こんなことを、書きながらも、

モナ・リザとして生きた、あの絵の歴史の重みを、

ずっしりと感じる。


そして、その歴史に比べれば、
私の主張は、なんてちっぽけなんだろう…。
とも思う。


いくら偽りのタイトルでも、『モナ・リザ』は揺るぎようがないタイトルになっている。



私は、モナ・リザにサブタイトルを付けるよう、ルーブル美術館に働きかけをしようと思っている。



モナ・リザはモナ・リザではないという証拠集めは、充分すぎるほど、出来ている。

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