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アメリカと、中国共産党の関係
③ 続きです。
しおりを挟む中国に「民間企業」は存在しない
档案は、公文書のこと。個人档案は個人の履歴を記した書類で、上司が記入し、本人はみることができない。党員になるか大学に入学すると書類が作成され、異動のたびに新しい単位に送付され、一生ついて回る。
業績のほかに、紀律違反や親戚に国民党員がいるなどマイナスのことも書いてある。文革のときにはこの内容が紅衛兵に漏れ、つるし上げの材料になった。10年ほど前、個人档案の制度は廃止になったというが、にわかに信じることができない。
共産党中央の組織部は、すべての人事情報を握り、現場から政府、地方から中央など、縦横無尽に抜擢人事を行なうことができる。こんな中国は、社会全体がひとつの組織だと思ったほうがよい(このあたりのことは、『おどろきの中国』(講談社現代新書)に書いておいた)。
改革開放が進むと、単位は変化し始めた。中国の事業所は、ほとんどが国営企業だったのが、80年代には郷鎮企業や合弁企業が増え、そのあと国営企業の株式(股份)会社への転換が進んだ。単位の提供するアパートに住んでいた従業員は、アパートを買い取るように言われた。年金や医療保険も次第に、単位から国の制度へと移行した。
股份制だから、民間企業かと言うと、そうではない。
会社には、党委員会がそのまま残っている。元の幹部も、経営者として残っている。国有財産を元手に発行した股份は、一部を国に納め、一部を従業員に分配し、残りは幹部が分けてしまう。
こうして生まれた無数の民間企業は、共産党幹部の権益の塊りである。かつてソ連の計画経済は、赤い貴族をうみだした。中国の社会主義市場経済は、資本主義経済の甘い汁を吸う大量の共産党幹部をうみだしたのである。
「社会主義市場経済」は、政治は中国共産党の一党支配で、経済は資本主義、といわれる。ならば経済は、西側の自由主義経済とおんなじなのか。そうではない。中国では、政治と経済は一体化している。中国の資本主義は、自由主義経済ではなくて、統制経済なのである。
統制経済であるから、市場経済の原則よりも、党の政策が優先する。どの企業も、政府の指揮のもとにある。中国にそもそも「民間企業」は存在しないのだ。
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