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3N 謎のハイジャック
しおりを挟むN-1 謎のハイジャック アフリカからアジアへ
N-2 四国トンネル崩落 前の地震で歪み
N-3 北海道の洞窟 氷を取ったら崩落
N-4 WV社の想い
N-1 謎のハイジャック
ある時、例の組織から彩華に電話が掛かった。彩華は祥生に報告する。
「アフリカでハイジャックだって。今、アジア方面に向かっている。」
「何処の国へ向っているのか、分からないのか?」
「まだ解らない。取り敢えず、組織の飛行機に待機して貰う。」
SSS の飛行機は、日本に一機、インドに一機は常駐している。
ハイジャック機は、こちらへ向かっているが、行先の予測はつかない。
「彩華、人を揃えて。取り敢えず飛行場に行こう。」
「分かった、早急に揃える。」
彩華は、彩菜と亜香里に連絡をした。返事はメールで来た。
「山雅さん、二十分で、私の家に揃う。その時分に迎えに来て。」
何処の空港に止まるか解らないので、瞬間移動は使えない。
空港に着いた一行は、組織の専用機に乗り換え、インド方面に向かう。
その方面には、数々の国が存在する。ハイジャック犯が、何処の国に向かったにせよ、何処かで交差する。アフリカから飛んだとすると、補給も必要になる。何処の国に降りるとしても、止まった時が勝負になる。
「山雅さん、間合いが悪い場合、瞬間移動の必要が有るわね?」
「それは、やりたく無いんだけどね?」
彩華の意見に、祥生が答える。
「彩菜、監視を頼むわね? 操縦室と客室のイメージを、山雅さんと私に送って。」
彩華の言葉を受けて、彩菜は妖体を放った。
初めの頃は、彩華と祥生にしか無かった妖体機能だが、今は彩菜も妖体機能が使える。
「分かってるわよ。山雅さん、見えた?」
彩菜が祥生に、妖視の結果を送る。
「見えた。僕は客室へ行く。彩華と彩菜は操縦室。武器消去が最優先。」
「私は、何処へ行けばいいですか?」
亜香里が祥生に尋ねた。
「亜香里はハイクラスへ。 」
「何処かの空港に下りて、時間が、経かれば良いんだけどね?」
彩華も希望を言う。
「空港で間に合ったら、現場を見て作戦を立てる。」
「全く、ハイジャックって鬱陶しいわね? 乗客が人質だからね?」
彩華が感想を述べる。乗客が人質なのは、やりにくい事この上ない。
「彩菜と亜香里は、10米迄なら武器を消せるから、忘れないでね?」
それから数時間、ハイジャック犯は、バングラデシュに着陸する模様だ。
組織の飛行機が着く迄、留まるかどうかで、こちらの行動が変動する。
「山雅さん、情報が入った。犯人の乗った機体は、バングラデシュに着いたけど、燃料の補給と食料の調達をするらしい。」
「間に合うかな、難しいところだな?」
ハイジャック犯達は、食料の調達に時間がかかっている。
実際、飛んでる飛行機からの、瞬間移動は、なるべくは、やりたく無い。
瞬間移動は組織にも隠している。その機体から居なくなれば、誤魔化すのに、やたら苦労をする。しばらくして、こちらの飛行機も空港に着いた。何とか間に合った。彩華たちは、ハイジャック犯が乗った機体の、後から近付いて行く。そして、その機体の下に到達した。
「彩華と彩菜は、直ぐに前面から飛び込んで。武器消去が最優先。」
「山雅さんは、どうするの?」
「僕は、後部から入る。亜香里は、前部から入ってハイクラスへ。」
彩華と彩菜は脚立を借り、前面の窓から飛び込んだ。そして、犯人達の武器を消去した。
「何だ、どうなっているんだ、銃は何処へ行った?」
祥生は、妖視で見て居たが、奴等の視線が絶えた時、後方の入口から、機内に入った。身を屈めて前に寄り、武器の消去を図る。
「武器は何処へ行った。どうして無くなった?」
彼らが騒いで居る隙に、亜香里はファーストクラスに行く。
武器の無い人間は、祥生の敵では無い。二人を、飛び蹴りで倒し、もう一人は当て身を当てる。
「ぎやっ。」
「げっー。」
祥生は、倒した三人を残して、ファーストクラスへ急ぐ。
「だれだ?」
亜香里がファーストクラスに入ると、犯人の一人が居た。亜香里は、そいつの武器を消去して、投げ飛ばした。
「えいっ。」
「ぐえっ。」
そこへ、祥生が駆け付ける。
「普通クラスの奴をロープで縛って。こいつもな。僕は操縦室へ行く。」
「分かった。縛って置く。」
その頃、操縦室の方では、巨大なガラス窓に穴が空き、彩華と彩菜が、飛び込んで居た。彩華も彩菜も、基礎能力でも、半径10米内の物質を消滅させられる。前方のガラスは、音速近くで飛んでも、壊れないだけの強度が有る。それを破って、少女が二人飛び込んで来た。
「何だ、いったい。どうなっている。」
そこには犯人の二人が居た。彩華と彩菜は、自分の身体で隠して、そいつ等の武器を消去した。他の乗客には、武器の消去は見えていない。
そして彩華は、その一人を背負いで放うる。
「くそっ。」
彩菜は、もう一人に回し蹴りを掛けた。祥生が操縦室を覗くと、既に片が付いていた。彩華や祥生達が、かなり乱暴に投げ付けても、相手に致命傷は無い。彩華達の基礎能力が敵の衝撃も緩和しているのだ。それでも、見た目には派手に飛んでいる。
「彩菜、客室の亜香里を手伝って。」
「了解。」
彩華は組織に連絡を入れた。
「機内は制圧出来ました。警官隊を入れて下さい。」
彩華と祥生達四人は、どさくさに紛れて何処かへ消えた。記者達と警察が探して居たが、それらしい姿は、何処にも無かった。
その頃、組織の飛行機で、彩華達四人は、日本に向かっている。
「今度の件は、無事に片付いたけど、犯人の数が多いと、ヤバいよね?」
「全部で六人だったか? 時間もギリギリ間に合ったし、幸運だった。」
今回は、かなりの活躍だったが、一日で済んだ。明日のニュースは、うるさい事になりそうだが、祥生や彩華は、知らない振りをしている。
N-2 四国トンネル崩落
ハイジャック事件も落ち着き、もう直ぐ夏が来る。
「山雅さん、今年も海に行けるかな?」
「何とか行きたいと思うけど、少し様子を見ないと分からないな?」
「毎年、予定が急だから、旅館を取るのが大変だね?」
「事件が起こらない事を、願っている。」
夏休みに入った途端に、四国でトンネル事故だ。四国中央部のトンネルらしい。テレビでは報道して居るが、組織からの連絡はまだ無い。祥生は、妖体を出して現地を見た。あまり余裕は無い。
「彩華、余裕が無いので直ぐ現地に飛ぶ。彩菜に連絡して置いて。」
「彩菜、私達は近くに居る振りをして、現地に飛ぶ。」
「分かった。話を合わせて置く。」
どうやら、そのトンネルは、前の地震で天井部分が弱って居た。それが、今度の地震で、その部分が保たなかった。中央付近の天井部が破れ、土砂が崩れ落ちたのだ。車三台に土砂が被り、ドアが開かない。その車の人達だけは避難させないと、火が出ると危ない。トンネルの外側に、避難通路が有る筈だが、大丈夫だろうか? 彩華と祥生は、その避難通路の、人の居ない所に転移した。
「彩華、他に被害者が居ないか、調べてみて。」
そして祥生は、埋まった車を見に行った。車が三台、半分潰れていたが、中の人は生きている。祥生は、ドアの歪み部分を消去してドアを開けた。
「有り難う、助かった。」
「そこで、少し待って下さい。向こうの車の人を助けます。」
その時、組織から依頼の電話が来た。トンネルの中だが、何とか通じた。これで、只働きはしないで済む。彩華が出なかった為、祥生に電話が掛かった。彩華も、開かなくなった車のドアを、強制的に開けている。祥生と同じ様に、障害部分を消去しているのだ。
「これで全てですね? 皆さん、こちらへ寄って下さい。」
埋まった車三台に、合計六人が乗って居た。
「彩華、避難通路の東端に転移して。」
彩華が、妖視で転移する場所を見たが、人は居なかった。彩華は、祥生を含めて七人を、瞬間に転移させる。そして直ぐに、記憶消去を施こした。
「皆さん、大丈夫ですか? よく避難通路が分かりましたね?」
「私達は助かったんですか?」
「僕達は、あなた方を、ここで見つけたんですが?」
助けた人達に、嘘の証言をして、彩華と祥生は消えた。
「お姉ちゃん、今どこに居るの?」
「あ、連絡を忘れてた。今帰って来た。多分、全部助かったと思う。」
「返事が無いから、心配してたのよ?」
「仕事が忙しくて、携帯を見る暇が無かった。」
翌日の新聞には、避難通路の説明が書いてある。皆、話を信じた様だ。
N-3 北海道洞窟
「山雅さん、今度は北海道だよ。」
「北海道で何が起こった?」
彩華と祥生は、いつもの如くお茶を飲んでいる。今日は彩菜も一緒だ。
「洞窟の奥に、夏でも氷が残ってるのが有るでしょう? あれが崩れた。」
「氷だけなら、そんなに大ごとには、ならないだろう?」
「いや、洞窟の天井が、氷で支えられている状態だったのよ。」
そんな状態の所に、氷を取ろうとした高校生が居た。鉄の棒を氷の隙間に入れ、力を入れた途端に氷が割れ、天井もろとも崩れ落ちた。
「以前の地震で、天井が弱くなって居たのかな?」
「そんな感じだね? それにしても、洞窟の事故が多過ぎだね?」
彩華の言う通り、最近は、洞窟関連の仕事が多い。
「僕は戦争への介入は断わる。自然に、そんな人命救助ばかりになる。」
「だけど、戦争現場へ行った事も有るじゃない?」
「あれは、人質を取って何かを要求するのは、卑怯に思うからだよ。」
「なるほど、理屈は分かった。」
祥生は、北海道の現場が気になる。祥生達のグループに連絡が来るのは、緊急の仕事が多い。
「それより北海道だ。彩華、何人行ける?」
「緊急なら三人で行こう。人を集める時間が惜しい。車を取って来て。」
祥生は店を出て、駐車場から車を持って来た。そして二人を乗せる。
神戸空港から、民間航空で北海道まで飛ぶ。なるべく専用機は使わない。
いつ、緊急事態で、専用機が要るかも解らない。瞬間で跳ぶ程でもない。
「重機なら、土砂を除けるのは簡単だろう?」
「土砂を除けると、どんどん崩れてきて、却って被害が大きくなる。」
「前の様な抜け穴は無いかな?」
「奥の方に、近く迄の洞窟は有るけど、何米か離れている。」
「現場へ行かない事には、何も分からない。取り敢えず現地へ行く。」
祥生達の行動は、他人に見せられない事も多い。人は動いている為、現地へ着いた時点で計画を立てる。それから、二時間ほどで現地に着いた。
まだ何も進展は無い。事故から一日は過ぎている。中の人間は、精神的に参って居るだろう。
「彩華、怪我人はどんな様子だ。妖視で見てみて。」
「怪我人は居るけど、重体と言う程では無い。」
妖体遠視は、祥生も出来るのだが、訓練の為にもなるので、なるべく他の者にやらせている。現地は時間も早く、皆んな動き廻っている。
「どうしたものかな? 瞬間移動は使えないし。誤魔化しようがない。」
「夜まで、待つしか無いかな?」
「早く助けて置かないと、新たな崩壊が、起らないとは限らないよ。」
避難をしている所が、崩れでもしたものなら、悲惨な事態になる。
「奥の方で、洞窟を繋げられるけど、そのままにする訳にも行かない。」
「穴が開いたままでは、駄目なの?」
「そこから、奥へ入られたら、危険場所が増えるよ。」
「しようが無い。穴を繋げて、皆んなを外へ出してから戻しておく。」
それなら、後で言い訳のしようが有る。初めは開いていて、後で土砂が崩れて来て、穴が塞がった事にする。
無責任にも見えるが、取り敢えず、今の被災者を助けなければならない。
「直ぐ掛かるぞ。他の洞窟から入って、奥で穴を繋げる。」
「誰にも知られない方が良いわね? 自然な顔で外へ廻ろう。」
三人は、少し廻った所の、他の洞窟から奥へ入る。その洞窟は、穴が細い上に分岐が多い。妖視や透視が出来ない者は、奥へ通ずる穴を見つけるのにも苦労する。下手をしたら、訳の解らない事になってしまう。
「この辺りが一番近いよ。皆んなが居る所より、少し奥になってる。」
「岩盤になってるな? 弱い所は、我々の誰かが居る必要が有る。」
「大丈夫そうだ。彩華、中へ入ってみて。念の為そこに居て。」
彩菜と祥生は、その穴から事故の部分に入った。少し行った所に少年達は居た。
「居た。君達元気か? 全部居るか?」
「何だお前達は、救援隊はどうした?」
「僕達が救援隊だが?」
「大人はどうした?」
「外で騒いでるよ。君達は外に出たく無いのか?」
「大人が来る迄動かない。お前等は信用ならない。」
「なるほど、相当、大人に甘やかされて育ったんだね。そこまで甘いと、却って爽やかだね? 私達も、気を使わないで帰れるわよ。」
「彩菜、出たくないそうだ。我々も帰ろう。」
「そうだね。出たく無いのなら仕方が無いね?」
祥生と彩菜が意見を言う。
「じゃ、君達元気でね? 半月もすれば、他の人が来るかも知れない。」
「半月って何だ? お前らは、ここに来ているじゃないか?」
「我々は、苦労をして他の穴を見つけたんだよ。信用しないなら仕方が無い。」
「それを、大人達に言えは良いだろう?」
「君達は馬鹿なのか? 信用もしない奴の事、誰が言うか?」
「山雅さん帰ろう。苦労して損したね?」
「穴を出たら、そのまま帰ろう。」
そこで、やっと他の奴が声を出した。
「ちょっと待ってくれ。俺達はどうなる?」
「知らないよ。君達の事は。」
「俺だけでも助けてくれ。」
「我々の仕事は、ゼロか全部かだ。意見の合わない奴は相手にしない。」
祥生と彩菜は奥へ戻ろうとした。それを見て他の奴も意見を言いだした。
「お前等は、何故あいつを信用しない。一日待って現れたのは彼等だ。」
「俺達の親は何故来ない。何故あんな奴が来るんだ?」
「あのね、こんな所迄来れるのは専門家だけだよ。素人は大人でも来れないよ。」
「お前達が、案内して来れば良いじゃないか?」
「冗談を言うな。素人を連れて来て、怪我でもされちゃかなわない。」
「俺は、大人が来るまで、ここを動かない。」
それを聞いていた祥生は彼等に言った。
「そうか、頑張ってな? 僕達はこれで失礼する。」
「ちょっと待って下さい。とにかく助けに来てくれたんだ。一日以上も待って、初めて来たんだよ。それを信用しないで、誰を信用するんだ?」
「どうにも納得が行かない。」
「じゃ、ここに居なよ。我々は彼等と外へ出る。」
「俺を裏切るのか?」
「お前が、皆んなを危険に晒して居るんだよ。それが解って居ないのか?」
「そうだよ。子供だろうが大人だろうが、助かればいいじゃないか?」
それを聞いていた彩菜が、祥生を急かせた。
「山雅さん、議論してても無駄だよ。早くしないと穴が塞がっちゃう。」
「そうだな急ごう。君達元気でな? 穴が塞がると危ないから行くよ。」
「俺達を助けてくれ。皆んなを力ずくでも連れていく。」
「全部なら案内してやる。分岐が多いから、専門家でも難しいよ。」
やれやれ、やっと纏まったか? 全く手間の掛かる奴等だ。
祥生と彩菜は、少年達を横の洞窟に連れ出した。最後に出た祥生は、すれ違いざまに、彩華に囁いた。
「そこの天井を少し崩して。それで穴が塞がる筈。」
「分かった。」
彩華の横を通って、皆んなが隣の洞窟に出た。
「彩華、早く出て来て、危ないぞ。」
「すぐ行く。」
彩華が、そこを離れた途端、洞窟の天井が崩れ、横穴が塞がった。
「危なかった。君達がもう少しゴネてたら、出られないところだった。」
この場は、適当に誤魔化して置く。それからが又大変だった。細い所や急な所を通り、分岐を選びながら、やっと外へ出られた。
「こんな所へ出るのか? 良くこんな道が見付かった物だ。」
「又、入らない方がいいよ。あの洞窟は分岐が多くて、迷ったら出られないよ。」
「助かった。良かったー、有り難う。」
「じゃ、元気でな? 寄る所が有るので、もう行くよ。」
彩華姉妹と祥生は、そのまま消えた。三人は、仕事の時は変装をする。写真や記憶で、個人を特定される訳にはいかない。
「山雅さんの仕事は、重傷や死人が出無いね? 何かインチキみたい。」
「インチキだよ。今日の洞窟だって、あれだけ分岐が多くて複雑な道は、普通の人には判断がつかない。しかも、どの分岐が5メートル迄近づいてるって、誰にも分からないし、穴も簡単には繋げられない。」
「そうか? 今日の洞窟も、近いか遠いかさえ、分からないのか?」
「確かに最近、死者が出てないのは有り難いけど。」
「ツイてると思うしか無いよね? 死者を運ぶのは、ぞっとしないし。」
N-4 WV社の想い
ここは、ニューヨークの、あるカフェでの話。
「例の日本人は、いつアメリカに来るんだ。」
「来月に、出版社のパーティが有る。その時には、男と女が来る筈だ。」
「その時の情報を、仕入れて置いてくれ。その時、こっちも動く。」
こいつ等は、何の団体だろうか、何をどう動くのだろうか?
「アメリカ至上主義の連中は、説得されたらしい。」
「そんな事はどうでも良い。我々に協力出来なければ、潰してしまう。」
どうやら、別のグループの様だが、何の組織なのか?
この前の、アメリカ至上主義の奴等とは、又違うグループの様だ。
こいつ等も、東洋人の活躍が、気に入らない部分は同じだ。こいつ等は白人主義と言う事なのだろうか?
ところが、この中にもWV社の関係者が居た。WV社は、白人主義の奴等もアメリカ主義の奴等も、自分達の都合の良い様に利用している。
このWV社は、あれだけ支所を潰されても、まだ YA に拘っている。
「専務、もう勝てる奴が居ませんよ。個人が行っても無理ですよ。」
「グループでも良い。勝てる奴は居ないか? 潰す気で掛かれ。もし勝てたら、強引にでも、うちを手伝わさせる。」
「山雅、待て。俺と戦え。俺が勝ったらWV社の言う事を聞いて貰う。」
「それは、出来ない相談だ。契約条件が違う。」
「うるさい。無理矢理でも従わせるぞ。」
そいつは突然、祥生に飛び蹴りを掛けて来る。祥生は手ではねる。
「彩華、頼む。」
「たまには、山雅さんも働きなさいよ。邪魔くさいんだから。」
文句を言いながらも彩華は前に出る。そいつは彩華に回し蹴りを掛けた。
彩華は腕で止める。手刀が彩華の頭を襲う。それは後に飛んで避けた。
右足の蹴りが来る。その次は左の回し蹴りだ。それから、色々な攻撃が襲うが、彩華は全て防いだ。今は祥生の方にも、攻撃の嵐だ。
その時、彩華は後ろに、不穏な気配を感じた。
「天翔流奥義翔武!」
「天翔流翔武!」
彩華と祥生が、奥義を唱える。
彩華の身体が、横にずれる。その隙間に、ナイフが流れる。彩華の身体が、再び横にズレる。彩華の脇腹に、銃弾がかすめる。祥生にも弾が襲う。瞬間に祥生の身体が浮く。
「君達、無駄だよ。その程度では、この武術は破れないよ。」
「一体、お前等は何者だ?」
「それは、又のお楽しみだね? 今は、隠して置こう。」
茫然としている奴等を残して、彩華たち三人は消えた。
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