訳あり高校生 ヨシオの変骨騒動記 (ヨシオはプログラム解説書を出版した。お陰で色々な奴等に絡まれる。)

ヨシオ ヤマモト

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1L エミリアを助ける

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 L-1  勉強と遊び
 L-2  ミドルへの講習 アメリカ
 L-3  エミリアを助ける 米主義者に拘束を解除 ナイフ 奥義
 L-4  白人主義と座談会 白人至上主義(WhDL)と揉める 刃銃 奥義。次の日に座談会
 L-5  パーティ
 L-6  知識の選択 試験勉強の短縮

 
 L-1  勉強と遊び

山賀賀生の試験勉強は、教科書が有れば良かった。
授業も半分は寝ているし、ノートも取らない。しかし、教科書を素直に読めば、理解は出来る。教師の解説は要らない。試験勉強は、教科書の重要な所だけ覚える。
もう直ぐ、期末試験の時期が来る。大学入試も迫っている。
「山賀さん、何を難しい顔をしているの?」
賀生と瞳の二人は、いつもの喫茶店で、お茶の時間を過ごしている。
賀生は、うっかり、自分だけの世界に浸っていた。
「ゴメン。自分だけの時間になっていた。」
「何を考えて居たの?」
「今度は大学受験でも有るし、高校受験の様にはいかない。」
「私も、通学圏内の大学へは、行きたいんだけど。」
「まだ、焦る程の事では無いけど、二年ぐらい直ぐだからな?」
勉強も、大分絞る必要がある。学校で習った知識を、全て覚えるのは不可能である。相当選択をしなければならない。
「山賀さんは、やれば出来るわよ。」
「自信は無いんだけど。」
「大学に行かないと、四年間遊べないわよ。」
と瞳の意見。
「そうだよな、まずは、大学に受からなければならないか?」
「それでも、時々は遊びに行こうね?  取り敢えず春に一回。」
「そうだな?  適当に遊ばないと、頭が麻痺しそうだね?」
それには、賀生も賛同をした。時々は、瞳を連れ出さないと、ストレスの元になる。
ストレスが溜まれば、瞳の勉強も疎かになる。


 L-2  ミドルスクールへの講習

「こんにちは?、PC 出版の山本です。」
久し振りに、PC 出版からの電話である。
「山賀です。久し振りです。」
「今日は、今迄とは別のお願いが有りまして。」
「どんな事でしょうか?」
「PC 出版が、初歩シリーズを発売してますよね?  それを教育機関に売り込んで居るんですが、採用の州が増えまして、著者本人の講演が欲しいとの、要望なんです。」
「今迄にも、時々行って居るんですが?」
「もう少し、行く数を増やして欲しいらしいです。」
おそらく、一般への宣伝の為だと思われる。子供を通じて親への宣伝になる。
本当のところは、著者が行っても、教師が説明しても、内容に変わりは無い。
著者を呼べば、経費が増えるだけで有る。それでも、要望が有れば行くしか無い。
「著者を呼べと言われると、こちらも弱いですね?」
「そうなんですよね?  教育に関わると、断りにくいんですよ。」
「分かりました。何とか協力します。」
「有難う御座います。助かります。ニューヨーク本部に言っておきます。」
結局、講習が増えそうだ。著者が行ったからとて、何が良くなる訳では無いのだが、要望が有れば行くしかない。まあ、宣伝にはなるかも知れない。

今度の講習は、ミドルスクールが対象で、三ヶ所程廻る。その後に雑誌用の座談会も有る。暇を持て余す為、助手として瞳に同行して貰っている。ニューヨークへ着くと、やはり、秋芳順子が出迎えていた。
「いらっしゃい。久し振りですね。」
「お久し振りです。」
順子は、ニューヨーク本部の社員で、案内と通訳をする。
「今日はホテルへ直行して、明日から活動して頂きます。」
「分かりました。」
ホテルの部屋まで付き添った順子は、朝に来ると言って帰っていった。
まぁこれは、本の宣伝の様なものだが、効果は有るのだろうか?
賀生としては、渡航費用まて出して、採算が合うのかと言う、心配の方が大きい。
次の日の朝、順子が、ホテル迄迎えに来た。
「今回は三ヶ所廻りますが、少し遠方へ行きます。三日程の予定になります。」
「どのくらいの距離ですか?」
「遠い所で、八百キロ位です。」
最初の学校迄は、五時間以上掛かった。
「やっぱり広いね、流石にアメリカだわ。」
瞳も素直に感心している。
その日は、ゆっくり休んで、次の日は、その近くの学校へ講習に行く。
その次は遠いので、列車で行くと言う。車は、スタッフが乗って行く。
朝に一校講習をして、直ぐに列車に乗った。鉄道で、八百キロ程の移動である。
一州空くので遠いのだそうだ。ホテルに着いたのは、夕方の7時頃になった。
賀生と瞳の二人は、食事を済ませて、ロビーに降りた。
二人は窓際に席を取り、しぱらく外を眺めていた。数十米先に、コンビニのような店が有り、結構、人の出入りも有った。
「あの店に行ったら、危険かな?」
「大丈夫と思うけど、ホテルに聞いてみよう。」
あの店に行って危険は無いか、フロントに聞いてみた。普通は、大丈夫だそうだ。
賀生は、会話は苦手だが、スマホと称する携帯端末には、自動翻訳アプリも有る。
「大丈夫だそうだ。」
「ちょっと、行ってみたい。」
「わかった。」


 L-3  エミリアを助ける

二人は、受付にことわって、玄関を出た。
半分程行った所で、右手の路地から、声が聞こえた。
「やめなさい。」
事件の気配で、二人はその路地に、走り込んだ。
そこには、一人の女性が羽交締めにされている。賀生が近づくと、その中の一人が、突然殴り掛かって来た。賀生は、その拳をそらして、踏み込んで行く。
女性を捕まえていた奴に、武器を出すそぶりを見た賀生は、その勢いの儘、飛び蹴りを掛ける。その手から武器を蹴り飛ばし、ついでに、顔面を蹴る。
「ぎゃっ。」
路上に落ちたナイフを、横の溝に蹴り込み、その男を投げ飛ばす。
「奇翔流奥義天翔!」
「奥義天翔!」
賀生と瞳が、奇翔流奥義を唱和する。その直後、賀生は後方に異様を感じた。賀生の身体が僅かに右へ動く。その身体スレスレに、ナイフが通りすぎた。こいつ等も、武器制限が無いグループか?
そんな事を考えていると、又後から悪意を感じる。賀生は左へ動く。
その空いた所をナイフが通る。賀生は、女性を斜めの視界に捉えながら、男達を牽制する。その間、瞳が二人程投げ飛ばしている。
残った内の大柄の男が、ボクシングの構えで、賀生に迫ってきた。
自信が有るらしく、悠々と近付いてくる。瞳に女性を任せ、賀生はそれに対峙する。今迄封印していた、打撃の術も使わざるを得ないか?  ボクシングの男は、賀生の顔にジャブを放つ。中々速い。
「おぅ。」
賀生は顔を僅かにずらし、右拳を相手の顔に打ち込む。
当然相手も顔をそらす。すかさず左拳で顔を打ちつつ、右膝で、みぞおちに、当身を打ち込む。これは何とか届いた。
「むぅっ。」
相手が、僅かにふらついた隙きをつき、もう一方の拳を、顎に突き刺す。
「つうっ。」
「くっそー!退くぞ。」
リーダーの声で、倒れた奴に肩を貸し、男達は路地裏に消えた。
賀生は、携帯端末の翻訳アプリを立ち上げる。
「大丈夫でしたか?」
賀生は、男達に捕まっていた女性に尋ねた。
「いや、大丈夫。助かった、有り難う。」
「気をつけて帰って下さいよ。」
二人は、女性がタクシーに乗るまで見送って、踵を返した。
「コンビニは又の事にしよう。今日はやめて置こう。」
「そうだね、又の事にしようか? 行く気が失せたね。」
賀生は、喧嘩によく巻き込まれるが、二回も続くと、流石に鬱陶しい。
この前の座談会の後には、アメリカ人の親子を助けた。今回は女性だが、何とか間に合った。不幸中の幸いである。二人は、少し遠廻りをしてホテルに帰った。
次の日は、ホテル近くの学校で講習をする。講習は予定通り三日で終った。


 L-4  白人主義者(WhDL)と座談会

「ヨシオ、相変わらず白人社会に絡んでいるな?  いい加減にアメリカから去れ。」
「君達は、毎回それを言うが、その白人達に頼まれて、アメリカ迄来ている。」
賀生の方から言えば、来たくて来ている訳でも無い。白人の経営する出版社に頼まれて、わざわざ出向いている。WhDLの連中も、大袈裟な対応の割には、白人の出版社にチャンネルが無い。教務省にも接点が無い様子だ。
「お前が来なければ、全て解決する。日本に帰れ。」
「君達も、教務省はともかく、民間の出版社ぐらい、止めて見せたらどうだ?」
痛いところを指摘されて、奴等は怒った。
「えっやー。」
賀生の横手の奴が、突然殴り掛かる。
「おっと。」
賀生と瞳が、左右に飛び退く。その瞳に、前の奴の突き技が襲う。
「はいな。」
瞳の左手が、その拳を防いだ。
「くそー。」
賀生の横から、飛び蹴りが襲う。
「うん。」
瞬時に賀生は後に避ける。蹴り足は、賀生の体を掠めて流れる。
賀生の頭に後の悪意が響く。
「奇翔琉奥義天翔!」
奥義詠唱と同時に、賀生の身体が左にずれる。その身体を銃弾が掠める。
「奇翔流奥義天翔!」
瞳も奇翔流奥義を唱える。その直後、瞳の身体が宙に浮く。
「おっーと。」
その下をナイフが掠めた。その瞳を銃が狙う。その銃を賀生が蹴り飛ばした。
毎度の事だが、その後は乱戦である。右から左から、上から下から、前から後からと、攻撃の嵐だが、二人に届いた攻撃は無い。
「なんなんだ、お前達は?」
「さっーてね、しかし、その程度では、我々の術の内だよ。」
「そんな術が有ってたまるか?」
賀生の感触としては、古武術から何かを貰った。奇翔流の奥義が伝染った。
「君達も、もっと良い方に取ろうよ。日本の本国より先に、アメリカやEUの教育に、貢献しているのだから、悪い事では無い筈だよ。」
「例え、そうで有っても、気分が悪い。早急に消えろ。」
「僕の本に気分が悪ければ、自分で書いてみろ!」

次の日は、雑誌用の座談会がある。面倒くさいのだが、出版社に頼まれてしまった。
その内、ウェブシステムになるだろうが、今のところは、ニューヨークまで、出て来ている。

「皆さん、お忙しい中お疲れ様です。今回は、今のコンピューター・プログラムについて、お話し願います。量子コンピューターが出来たと言っても、我々の周りには、従来のコンピューターが溢れています。まだ当分は、従来型も要るでしょう。」
「じゃあ私から。私は小学校の算数教師です。算数の本も一冊書きました。コンピューター・プログラムについても、興味が有ります。ただ、今のコンピューターの知識も不完全なのに、量子コンピューターに至っては、お手上げ状態です。」
賀生も、感想を述べた。
「私も同様です。プログラムは中級状態です。完全な把握は出来ていません。」
「山香さんは、プログラムの本を書かれて居るそうですが、プログラマーになられるんですか?」
「その予定は有りませんが、先の事は、まだ分かりません。まだ高校一年です。これから、やりたい事を探します。今のコンピュータープログラムは、中途半端なので、もう少し進めて置く予定です。」
今回のテーマは、従来型のコンピュータープログラムである。量子コンピューターに比べれば、比較的、理解し易い内容なので、結構盛り上がった。
「少し別の話になりますが、良いでしょうか?」
「はい、山賀さん何でしょう?」
「この座談会の事なんですが、ウェブワークに出来ませんか?  この程度なら、大きな設備も要りませんし、経費が節約出来ます。」
「そうですね、一々出てきて貰うのも申し訳ないので、一度考えて見ます。」
「そうしてください。期待しています。」
賀生の考えとしては、この程度の事で、ニューヨークへ出て来るのが、面倒くさいのである。往復 30時間は少々きつい。それに、出版社の費用も相当かかる筈。


 L-5  パーティ

座談会も終わったし、帰ろうとしていると、PC 出版の社員に言葉を掛けられた。
「山香さん、二日程帰りを遅らす事は出来ますか?」
「瞳、大丈夫?」
「二日ぐらいなら、大丈夫だけど。」
「時間は大丈夫ですが、何か用事が有りますか?」
「当社主催のパーティーに、出席をお願いしたいのですが?」
「衣装も何も有りませんので、無理ではないですかね?」
「それは大丈夫です。当社の社員も服を借ります。明日の昼間に同行して下さい。」
「瞳、明日に服を借りよう。」
「明日、秋芳を寄越します。」
「分かりました。お願いします。」
「山賀さん、あの中で特別待遇だね?」
「I Q が何とか言っていたような?」
「測られたの?」
「初めに、クイズが送られて来たけど、それが I Q 測定になっていたらしい。」
次の日、服も無事借りられ、その夜のパーティーに出席した。秋芳順子が、通訳兼案内役として賀生に付く。それは、結構盛大なパーティーであった。
しばらくは、 PC 出版の社員達と、話しをしていたのだが、初老の白人が、近付いてきた。教務省の長官であった。
「山香君、久し振り。テレビ以来だな?   雑誌も良く読んでいるよ。」
「ありがとう御座います。」
「前に言っていた本が、ミドルスクールで、話題になっているな?」
「今迄、その年齢層の解説書が、余り無かったんですよ。」
「そうだったな。それにしても、あの本は解りやすいな?  私でも読める。」
「役に立っているのなら、幸いです。」
「ハイスクールの一年だったな?  それであの本は凄いな?」
その後、教務省長官は、賀生を後ろへ呼び、小声で話し掛けた。
「息子も会いたいと言っているが、機会が無い。息子も礼を言っていたよ。」
「気にしないで下さい。私は良く喧嘩を呼ぶので、慣れています。」
あの時は、ナイフまで出されて、教務省長官も動き様が無かったらしい。
「それでは、失礼するよ。」
長官は、席を離れていった。
PC 出版の社員の三人が、慌てて付いて行った。
それから、何人かの人が、賀生の前に現れた。
「君が、噂の山香君か、若いな?  雑誌は読んでるよ。」
この人も教務省の関係者らしい。PC 出版の話しでは局長だと言う事だった。
局長も、賀生を陰に招いて、小声で呟いた。
「この前の事は聞いている。あの方も、随分感謝しているようだ。」
「あの時は、子供さんも居ましたからね?」
局長は、普通に戻って、賀生に訪ねた。
「今、噂のプログラム解説書は、君の本か?  あれは解り易いな?」
「ありがとう御座います。」
「まあ、頑張ってくれたまえ。」
「頑張ります。」
その時、向こうから一人の女性が現れた。
「君が、あの本の著者、山香君か?  若いな。ハイスクールだって?」
「はい、山香ヨシオです。ハイスクールの一年です。」
「私はエミリア。教務省長官の秘書をしている。 あれ、何処かで会ったかな?」
「本当ですね?  何処かで見たような気がします。瞳、覚えは無い?」
「ひょっとして、喧嘩に巻き込まれて居た人だったかな?」
「あの時の君達か?  先日は世話になった。服が変わって解らなかった。」
エミリアが、教務省長官の秘書だとは、偶然が過ぎる。長官自身も前に助けた。
「エミリアさん、時間も遅くなったので、そろそろ失礼します。お元気で。」
「ちょっと待って。少し前、白人の男達と喧嘩したのも、君達だったのか?」
「エミリアさんが、どうして知って居るんですか?」
「ちょっと調べて居た。君達の事が誰かから漏れた。君達には迷惑を掛けた。」
「そう言う事だったんですか? 名前を知られて居たので、 変だと思いましたが?」
「こちらも気を付けるけど、君達も用心をして置いて。」
「喧嘩には、慣れて居るので大丈夫ですが、気を付けます。」
それから、何人かの人達と話しをしたが、相手の素性などは分からなかった。
結局、次の日の夕方の飛行機に乗った。
「今回は疲れたな?  余分の行事も増えてしまったし。」
「本当だね?  だけど、山賀さんは結構有名人だね?」
「若いから、珍しいんだろうよ。それに、アメリカから言えば、外国人だし。」


 L-6  知識の選択

「山賀さん、起きてる?」
「起きてるよ。」
「今日は、駅前に出て来れる?」
次の日曜の朝、賀生は、瞳からの電話で目を覚ました。
「何時頃?」
出来れば朝からと言うので、十時頃にと約束をした。
賀生は、ちょうど十時に喫茶店に着いた。瞳はもう来ている。
「今日は、暇だったの?」
「少しね。英子から写真を預かってたから、ついでにね。」
「そう言えば英子さん、スマホをいじってたね?  僕は、写真の事は忘れてた。」
「私は、山賀さんの写真を、何枚か撮ってるよ。」
「いつの間に?  全然知らなかった。」
「海水浴や遊園地に行ってるのに、写真が無いのは不自然だよ。」
「本当だねぇ?  まるっきり気が付かなかった。」
「私は、親に山賀さんの写真を見せてるわよ。」
親からすれば、娘が遊ぶ相手は、気になるのは当然の事だった。
賀生は、昔から写真を撮る習慣が無い。
「ごめんごめん、全然気が付かなかった。」
「知識は有るし、理屈も通って居るのに、バランスが悪いのよね?」
瞳の意見に、何の反論も出来ない賀生であった。

賀生は、珍しく勉強をしている。自分から、勉強をしている時は、集中力も上がっている。いずれにしても、中学と高校で覚えた知識を、選択しなければならない。
重要な知識だけを、抜き出して覚えなければならない。せっかく教えて貰った知識だが、選択をしなければならない。全部を覚えるのは、到底無理なのである。

今日の賀生は、駅前から家まで歩く積もりだ。
最近は、不良共と合う事が減っているので、少し寂しい道を帰っている。
ところが、今日も、ついていなかった。不良共が自販機の前に群がって居た。
気が付くのが遅かったので、見つかってしまった。
「おい、山賀、ちょっと待て。」
「あっ、神衣さんの知り合いか?」
「そんな奴は知らんぞ。先輩に聞いて居るだけだ。」
「知らんって、神衣と会うなって、言ってたじゃないか?」
「そんな事は知らん。今日は逃がさんぞ。」
「あんた達は、神衣さんと何の関係が有るの?」
賀生は、念の為もう一度聞いてみる。
「知るか、お前と神衣を会わすなって、先輩に言われているだけだ。」
「何か誤解が有るよ。」
「そんな事は知らん。お前が会わなんだら済む話だ。」
やっぱり、喧嘩になりそうだ。相手は聞く耳を持たない。 
一人の不良が、賀生に殴りかかった。それを、素直に避け、その手を逆手に捻る。
「いったぁー。」
そいつは痛さで地面に倒れる、賀生はその隙間から、囲みの後ろへ回り込む。
その後の展開は、いつもと同じである。賀生の戦法は、裏へ裏へと回り込む事で、なりたっている。正面で相手をする時は、相手の人数が少ない時だけだ。
やっぱり、日本人が相手の時は、ナイフや銃が出て来ないので助かる。
後は、出来るだけ怪我をさせないように、気を付ける事だ。もちろん、自分も怪我はしたくないので、逃げられる時は逃げる。
それにしても、何だかおかしい。奴等の連絡網が、何処かで外れている。神衣瞳の所に、全然アクションが無い。瞳の顔も誰も知らない。
指令元の一つは、瞳の父親が止めてくれた筈だが、まだ絡んでくる。
瞳に言うのは、もう少し様子を見てからにしよう。それからでも遅くは無い。
賀生は、そう言う結論に達した。
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