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薄いパッケージは必要ありません。
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「タカ子、気配は?」
「……ないね。どっかに隠れたみたい」
「除霊された可能性は?」
「多分ない」
あんなあからさまに敵意丸出しの状態から成仏できれば苦労はしない。
水を差されて一時撤退……が関の山だろう。
あれだ。
修羅場中だって後ろから突然水をかけられたら一旦鎮火するだろう。
――――その後で倍くらい燃え上がるかもしれないが。
「……んで?あの子はなにやってんの?」
さっきまで浴槽に向けて火炎噴射よろしくファブっていた哲也は、現在ではその対象を部屋中に拡大し、くまなくファブを噴射して回っている。
「追い出し作戦だそうだ。部屋中ファブリーズだらけにするらしいな」
「………ホテル側に怒られない?」
「さぁ?どっちにしろあの霊をなんとかしないことにはこの部屋は使用不能だろ」
「……?そこまでする必要ある?」
師匠がやったことといえば、まぁ定番の霊障程度でそこまで警戒することもないと思うのだが。
むしろ今時の若者なら逆に喜びそう。
動画撮影とか言って。
それがな、と。
「実際にそうやってはっちゃけた奴らがな、大怪我したんだよ」
「――――大怪我」
オウム返しに答えてから、先を促す。
「私に言えた義理じゃないけど……なんか怒らせるような真似でもしたの?」
「したした。なんでも4~5人の男連中でさっきの霊を取り囲んで「裸見せろ!」「おっぱい見せろ!」と騒いだらしくてな」
「……はい?」
ごめん、理解不能です。
「AVかなんかの撮影だってならわかるんだが、どうも個人のユーチューバーの仕業だったらしい。
撮影用にって部屋を借り切って、幽霊を挑発するって名目で色々やらかしたそうだ」
「色々」
どう考えてもまっとうではないその色々に高瀬がぐっと眉間のしわを揉み込んだ。
「アダルトグッズを持ち込むだのローションを風呂場にぶちまけるだの……まぁ……タカ子には詳しく聞かせられない話だな。一応まだ動画がネットに上がってるみたいだが……見るか?」
「いい」
スマホを取り出してなにか操作を始めた賢治に向かい、首を振って即答した。
そんな動画、むしろ今すぐ消してしまえ。
幽霊に向かって迫るなんて……なんて罰当たりなことをしやがるんだ。
そりゃ呪われても文句は言えないだろう。
絶句しつつ、「あれ?」と思ったこともある。
「風俗的とかの汚れって幽霊は嫌うんじゃなかったっけ」
たしか前部長にそんなことを自分で言った記憶がある。
つまり、「不浄のもの」という奴だ。
「嫌った挙句のブチ切れだろ。
誰だって鼻先に嫌いなものをブラさげてで迫ってこられたらキレる。
―――ほれ、あれだ。露出狂の変態が裸にコートを着て迫ってきたら、女だって急所を蹴り飛ばすくらいのことはするだろ?」
「そう言われると」
んなもんみせんじゃねぇ的な感じで逆ギレするかもしれない。
立派な正当防衛である。
そもそもそれを生身の人間相手にやったら立派な犯罪だ。
幽霊相手なら何をやってもいい、なんてバカなことを考えていたのかもしれないが……。
「……なるほどね。そういうことか」
不浄うんぬんを通り越し、ふざけた連中に師匠のイライラが爆発したと。
「大怪我って結局どれくらい?」
「カメラが2台壊されて、部屋中の照明が破壊。
……んで、馬鹿な真似して急所を晒してたやつらは、突然自分で自分の首を絞め始めてそのまま失神。
大騒ぎになってそのまま病院へ直行、とりあえず意識は回復したらしいな」
「………」
本当はこういう時霊側の心情を慮ることはあまりよろしくないのだが、気持ちはわかる。
お粗末なもの見せやがって!!!ってところだろう。
「せめて彼らが師匠が満足するだけのブツを所有していたらそんな惨事には……」
「タカ子?」
「いえなにも」
すみません、お下品でした。
私は幼女、私は幼女!!
「しかも問題になったのはそれを生放送でやらかしてたってことだ。
一時ホテル側も対応に追われてパンク状態だったみたいだな」
「?実名出してやってたの?」
こういう場合、○県○○ホテル、なんて適当に濁して放送するものだと思っていたが。
「一応仮名にはしてあったらしいが、地元の人間にはすぐ察しがついたんだろ。
んでホテルの名前があっという間に広まって予約殺到」
「いいじゃんそれ」
「予約が殺到するのはあくまでもこの部屋だけだぞ?ラブホテルとしては最悪の状況だろ」
「なんで?」
商売繁盛でラッキーじゃないかと首をかしげる高瀬に賢治は言う。
「……あのなぁタカ子。ラブホってのは、こっそりしたい男女が利用するのも多いんだよ。
そんなおおっぴらに冷やかしどもが群がってるような場所を利用したいと思うか?」
………。
「ごめん、無理だわ」
「だろ?」
そいういうわけで、ホテル側も何らかの対処に踏み切らざるをえなくなったということらしい。
話が一段落着いたところで、ようやく賢治が哲也を振り返り、ひらひらと片手をふる。
「哲也、いい加減それをやめて先に帰っていいぞ」
「え。もう終わりっすか!?まだ替えのファブリーズが……」
「うそ、詰替用まで持ってきたの!?」
新しいファブリーズの詰替用をバッグから取り出す哲也にぞっとする。
お前どんだけだよ。
「それはうちの事務所の備品だろ…。全部使い切る気かお前は」
「えへへへへ、すんません所長っ」
「とりあえずここは俺とタカ子でなんとか処理しとくから、お前はこっちの依頼に向かってくれ」
「こっち……あぁ、これっすね!了解っす!!」
賢治から手渡されたメモ紙を見て、すぐにぴしっと敬礼をする哲也。
「んじゃ、買い出し行ってきます!!」
「おぉ、トメさんに宜しくな」
「うっす!!」
「ついでにファブリーズも買い足しとけよ」
「勿論です!!
んじゃ!!っと、勢いよく部屋から出て行く哲也。
足音がやけに静かなのとは反対に、毎回毎回威勢だけはやたらといい。
「………トメさん?」
突如出てきた謎の名前に首をかしげる高瀬。
阿吽の呼吸で話が通じていたようだが、こちらにはさっぱりだ。
「事務所の近くの独居老人だよ。たまにメールで買い物メモが届くんで、空いてる時間に届けに行くんだよ」
「へぇ…」
「哲也が”ばあちゃん”って呼んで懐いてるからな。孫の顔見たさみたいなもんでちょくちょくメールが入るんだ」
「なるほど……」
「ま、小遣い稼ぎ程度の依頼だけどな」
少額のため、依頼料も配達したその場で現金にて受け渡される。
依頼人側としても、気分的には孫に小遣いを上げて買い物を頼んでいるのと大して変わらず、気楽なのだそうだ。
「そいういう依頼って結構あんの?」
「哲也が入ってから増えたな。それまではさすがにそこまで手がまわらなかった」
需要が有ることは知っていたので、一度見習い中の哲也に近所の御用聞きをさせてみたところ、これが定期的な依頼として舞い込むようになった、と。
元気な好青年としてご近所でもなかなか評判はいいらしいのだが――――。
「あの子って、なんであんな毎回テンション高いの?」
ファブリーズを片手に乗り込んできたあの時のテンションはちょっと引いた。
「ヤクザの組に乗り込んでった時も同じテンションだったらしいぞ」
「マジで!?」
「組長がさっきのタカ子みたいにドン引いて教えてくれた」
……なんで組長とそんな話ができちゃうのかはさておいて。
「―――やばいやつ来ちゃったな、って感じだったんだろうね……」
「あぁ、確かそんなこと言ってたな…」
ちょっと組長さんに同情する。
やばい素人は、下手なヤクザのカチコミより怖いと思う。
「そういえばケンちゃん、あの時なんであんなタイミングよく…………」
助けを呼べたのか、と。
聞こうとする前に、すっと賢治が右手をあげ、「ちょっとまて」と高瀬を静止する。
「ん?なに?」
何かあったのか、と警戒する高瀬だが、突然「どうした、忘れ物か?」と扉に向かって声を掛ける賢治。
その途端、「バタン!!」っと開いたドア。
そして。
「俺からの差し入れっす!!!!」
ひらり……。
バタン!!!
「え、ちょ、ま…!!」
隙間からなにか薄いパッケージを投げ込むなり、颯爽と去っていった哲也。
というか、足音しなかったんだけどあの子。
なに?忍者なの?
そしてさっき投げ込んできたのは一体……。
拾いあげようとしたところで、さっと先に賢治に取り上げられてしまう。
「……ん?今のって…」
「……まったく、こんなものをどうしろって言うんだかなぁ…?」
賢治が自らの指先で、ぴら、っと裏表を返したそれは――――――。
コン○ーム。
「流石の俺も今のタカ子相手には勃たないなぁ」
犯罪だし、と。
「でもせっかくだからありがたくもらっとくか?今後の為に」
なぁ?と、愉快犯的な流し目で見られ。
「んにゃぁぁぁぁ!!」
そんな縁起でもないものはさっさと捨てなさい!と賢治の手からそのパッケージを奪い取ろうとするも、失敗。
猫じゃらしにじゃれる猫のような状態でしばらく遊ばれた挙句。
「うぅ…」
――――高瀬、撃沈。
ちょっとケンちゃん、何大切そうに財布にしまってんの。
ポイしなさい。
そんなもの速やかにポイしなさいっ!!
「……!!!!あんのサル――――――!!!!!!」
「んだよなぁ。こんな状況で盛ったらそれこそサルだよな、うまいこと言うわタカ子」
「うまく言った覚えはなーーーーーい!!」
後で覚えてろ、サル!!!!!
「……ないね。どっかに隠れたみたい」
「除霊された可能性は?」
「多分ない」
あんなあからさまに敵意丸出しの状態から成仏できれば苦労はしない。
水を差されて一時撤退……が関の山だろう。
あれだ。
修羅場中だって後ろから突然水をかけられたら一旦鎮火するだろう。
――――その後で倍くらい燃え上がるかもしれないが。
「……んで?あの子はなにやってんの?」
さっきまで浴槽に向けて火炎噴射よろしくファブっていた哲也は、現在ではその対象を部屋中に拡大し、くまなくファブを噴射して回っている。
「追い出し作戦だそうだ。部屋中ファブリーズだらけにするらしいな」
「………ホテル側に怒られない?」
「さぁ?どっちにしろあの霊をなんとかしないことにはこの部屋は使用不能だろ」
「……?そこまでする必要ある?」
師匠がやったことといえば、まぁ定番の霊障程度でそこまで警戒することもないと思うのだが。
むしろ今時の若者なら逆に喜びそう。
動画撮影とか言って。
それがな、と。
「実際にそうやってはっちゃけた奴らがな、大怪我したんだよ」
「――――大怪我」
オウム返しに答えてから、先を促す。
「私に言えた義理じゃないけど……なんか怒らせるような真似でもしたの?」
「したした。なんでも4~5人の男連中でさっきの霊を取り囲んで「裸見せろ!」「おっぱい見せろ!」と騒いだらしくてな」
「……はい?」
ごめん、理解不能です。
「AVかなんかの撮影だってならわかるんだが、どうも個人のユーチューバーの仕業だったらしい。
撮影用にって部屋を借り切って、幽霊を挑発するって名目で色々やらかしたそうだ」
「色々」
どう考えてもまっとうではないその色々に高瀬がぐっと眉間のしわを揉み込んだ。
「アダルトグッズを持ち込むだのローションを風呂場にぶちまけるだの……まぁ……タカ子には詳しく聞かせられない話だな。一応まだ動画がネットに上がってるみたいだが……見るか?」
「いい」
スマホを取り出してなにか操作を始めた賢治に向かい、首を振って即答した。
そんな動画、むしろ今すぐ消してしまえ。
幽霊に向かって迫るなんて……なんて罰当たりなことをしやがるんだ。
そりゃ呪われても文句は言えないだろう。
絶句しつつ、「あれ?」と思ったこともある。
「風俗的とかの汚れって幽霊は嫌うんじゃなかったっけ」
たしか前部長にそんなことを自分で言った記憶がある。
つまり、「不浄のもの」という奴だ。
「嫌った挙句のブチ切れだろ。
誰だって鼻先に嫌いなものをブラさげてで迫ってこられたらキレる。
―――ほれ、あれだ。露出狂の変態が裸にコートを着て迫ってきたら、女だって急所を蹴り飛ばすくらいのことはするだろ?」
「そう言われると」
んなもんみせんじゃねぇ的な感じで逆ギレするかもしれない。
立派な正当防衛である。
そもそもそれを生身の人間相手にやったら立派な犯罪だ。
幽霊相手なら何をやってもいい、なんてバカなことを考えていたのかもしれないが……。
「……なるほどね。そういうことか」
不浄うんぬんを通り越し、ふざけた連中に師匠のイライラが爆発したと。
「大怪我って結局どれくらい?」
「カメラが2台壊されて、部屋中の照明が破壊。
……んで、馬鹿な真似して急所を晒してたやつらは、突然自分で自分の首を絞め始めてそのまま失神。
大騒ぎになってそのまま病院へ直行、とりあえず意識は回復したらしいな」
「………」
本当はこういう時霊側の心情を慮ることはあまりよろしくないのだが、気持ちはわかる。
お粗末なもの見せやがって!!!ってところだろう。
「せめて彼らが師匠が満足するだけのブツを所有していたらそんな惨事には……」
「タカ子?」
「いえなにも」
すみません、お下品でした。
私は幼女、私は幼女!!
「しかも問題になったのはそれを生放送でやらかしてたってことだ。
一時ホテル側も対応に追われてパンク状態だったみたいだな」
「?実名出してやってたの?」
こういう場合、○県○○ホテル、なんて適当に濁して放送するものだと思っていたが。
「一応仮名にはしてあったらしいが、地元の人間にはすぐ察しがついたんだろ。
んでホテルの名前があっという間に広まって予約殺到」
「いいじゃんそれ」
「予約が殺到するのはあくまでもこの部屋だけだぞ?ラブホテルとしては最悪の状況だろ」
「なんで?」
商売繁盛でラッキーじゃないかと首をかしげる高瀬に賢治は言う。
「……あのなぁタカ子。ラブホってのは、こっそりしたい男女が利用するのも多いんだよ。
そんなおおっぴらに冷やかしどもが群がってるような場所を利用したいと思うか?」
………。
「ごめん、無理だわ」
「だろ?」
そいういうわけで、ホテル側も何らかの対処に踏み切らざるをえなくなったということらしい。
話が一段落着いたところで、ようやく賢治が哲也を振り返り、ひらひらと片手をふる。
「哲也、いい加減それをやめて先に帰っていいぞ」
「え。もう終わりっすか!?まだ替えのファブリーズが……」
「うそ、詰替用まで持ってきたの!?」
新しいファブリーズの詰替用をバッグから取り出す哲也にぞっとする。
お前どんだけだよ。
「それはうちの事務所の備品だろ…。全部使い切る気かお前は」
「えへへへへ、すんません所長っ」
「とりあえずここは俺とタカ子でなんとか処理しとくから、お前はこっちの依頼に向かってくれ」
「こっち……あぁ、これっすね!了解っす!!」
賢治から手渡されたメモ紙を見て、すぐにぴしっと敬礼をする哲也。
「んじゃ、買い出し行ってきます!!」
「おぉ、トメさんに宜しくな」
「うっす!!」
「ついでにファブリーズも買い足しとけよ」
「勿論です!!
んじゃ!!っと、勢いよく部屋から出て行く哲也。
足音がやけに静かなのとは反対に、毎回毎回威勢だけはやたらといい。
「………トメさん?」
突如出てきた謎の名前に首をかしげる高瀬。
阿吽の呼吸で話が通じていたようだが、こちらにはさっぱりだ。
「事務所の近くの独居老人だよ。たまにメールで買い物メモが届くんで、空いてる時間に届けに行くんだよ」
「へぇ…」
「哲也が”ばあちゃん”って呼んで懐いてるからな。孫の顔見たさみたいなもんでちょくちょくメールが入るんだ」
「なるほど……」
「ま、小遣い稼ぎ程度の依頼だけどな」
少額のため、依頼料も配達したその場で現金にて受け渡される。
依頼人側としても、気分的には孫に小遣いを上げて買い物を頼んでいるのと大して変わらず、気楽なのだそうだ。
「そいういう依頼って結構あんの?」
「哲也が入ってから増えたな。それまではさすがにそこまで手がまわらなかった」
需要が有ることは知っていたので、一度見習い中の哲也に近所の御用聞きをさせてみたところ、これが定期的な依頼として舞い込むようになった、と。
元気な好青年としてご近所でもなかなか評判はいいらしいのだが――――。
「あの子って、なんであんな毎回テンション高いの?」
ファブリーズを片手に乗り込んできたあの時のテンションはちょっと引いた。
「ヤクザの組に乗り込んでった時も同じテンションだったらしいぞ」
「マジで!?」
「組長がさっきのタカ子みたいにドン引いて教えてくれた」
……なんで組長とそんな話ができちゃうのかはさておいて。
「―――やばいやつ来ちゃったな、って感じだったんだろうね……」
「あぁ、確かそんなこと言ってたな…」
ちょっと組長さんに同情する。
やばい素人は、下手なヤクザのカチコミより怖いと思う。
「そういえばケンちゃん、あの時なんであんなタイミングよく…………」
助けを呼べたのか、と。
聞こうとする前に、すっと賢治が右手をあげ、「ちょっとまて」と高瀬を静止する。
「ん?なに?」
何かあったのか、と警戒する高瀬だが、突然「どうした、忘れ物か?」と扉に向かって声を掛ける賢治。
その途端、「バタン!!」っと開いたドア。
そして。
「俺からの差し入れっす!!!!」
ひらり……。
バタン!!!
「え、ちょ、ま…!!」
隙間からなにか薄いパッケージを投げ込むなり、颯爽と去っていった哲也。
というか、足音しなかったんだけどあの子。
なに?忍者なの?
そしてさっき投げ込んできたのは一体……。
拾いあげようとしたところで、さっと先に賢治に取り上げられてしまう。
「……ん?今のって…」
「……まったく、こんなものをどうしろって言うんだかなぁ…?」
賢治が自らの指先で、ぴら、っと裏表を返したそれは――――――。
コン○ーム。
「流石の俺も今のタカ子相手には勃たないなぁ」
犯罪だし、と。
「でもせっかくだからありがたくもらっとくか?今後の為に」
なぁ?と、愉快犯的な流し目で見られ。
「んにゃぁぁぁぁ!!」
そんな縁起でもないものはさっさと捨てなさい!と賢治の手からそのパッケージを奪い取ろうとするも、失敗。
猫じゃらしにじゃれる猫のような状態でしばらく遊ばれた挙句。
「うぅ…」
――――高瀬、撃沈。
ちょっとケンちゃん、何大切そうに財布にしまってんの。
ポイしなさい。
そんなもの速やかにポイしなさいっ!!
「……!!!!あんのサル――――――!!!!!!」
「んだよなぁ。こんな状況で盛ったらそれこそサルだよな、うまいこと言うわタカ子」
「うまく言った覚えはなーーーーーい!!」
後で覚えてろ、サル!!!!!
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