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秘蔵メモリーは甘酸っぱく。
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「本人に聞いたって……」
中塚女史の腕の中を堪能しつつ、思わず口を挟む高瀬。
「それ、結構ハードル高くありません?」
というか、そういえばそんな名前でしたっけ。
<寺尾博司>
「確かに直接本人に合って話を聞いたっていうのなら納得は行くが……。
一体何があったら君たち二人が直接会う話になるんだ。
矢部君、君から接触したのか」
「い、いえ…!!」
「じゃあ、どうやって?」
引きこもりがどうやって矢部先輩との接点を得たのか。
それは現代っ子ならではの方法だった。
「SNSで、私ところにあの子から直接連絡が」
「SNS!?」
そもそもどうやって番号を!?と食いつきを見せる高瀬を鬱陶しそうに睥睨しながら、更に矢部先輩は続ける。
「……あの子の母親がうちに殴り込んできた時、また家まで来られるのは迷惑だからって、私の携帯の番号を教えておいたから…。一応私もあの人の番号を登録してあるし……」
「ってことは、母親の携帯の履歴を盗み見したってことかぁ。今の子はなかなかやるね」
「妙な事感心してる場合じゃないですよ主任、プライバシーの侵害ですよっ!」
いくら子供とはいえ、親のプライバシーを勝手に侵してはいけない。
「でもそれが結局は今回のことに繋がったんだろ?結果オーライじゃないか」
「うぅ…」
そう言われると弱い。
「それとも高瀬君の携帯には見られちゃまずいものが満載にでもなってるのかい?」
「そりゃあもう!!」
「「「え」」」
冗談めかして言った言葉に対するまさかの即答に、各所から驚きの声があがった。
「?」
何を不思議そうな顔をしてるんだろう。誰だってあるじゃないか。人に見られたくないものくらい。
「秘蔵メモリーのひとつやふたつや三つや四つありますって」
「うんうん。後で竜児にバレたら怒られる写真とかな」
そうそう、いたずら書き加工した竜児の隠し取り写真とか……って。
「!!ちょっとケンちゃん、なんでそんなこと知ってんの!?」
「いや、タカ子の秘蔵メモリーの中身くらい簡単に想像が付くし。
つか一時期竜児の隠し撮りを待受にしてたろ。あいつそれ知って、怒るどころかむしろ上機嫌だったぞ」
「ひぃぃぃぃ!!!!!」
恥ずかしい。めっちゃ恥ずかしい。
「だからなんでそれ知ってんの!!」
「それは内緒」
「!?」
中塚女史の腕の中から飛び降り、ペシペシと賢治の足を叩く高瀬。
「バカバカバカバカケンちゃんのバカッ!!」
「ハハハ、そんなことしても可愛いだけだぞ?タカ子」
余裕の賢治は当然ながら知っているに違いない。
高瀬の歴代携帯のメモリには、竜児だけではなくしっかり賢治の写真も保存されていることを。
「ちょっとした出来心だったのッ!!」
社会人になったばかりの時、それまではほとんど毎日顔を合わせていた二人ともなかなか会えなくなり、ついというかなんというか。
「竜児の写真にはそこはかとない魔除け感があったし!」
「まぁ、確かに竜児の写真なら悪霊も逃げてくかもな」
適当な言い訳に対し、「なにせ魔王だもんな?」とにやりと笑われ、逆に恥ずかしくなってぐりぐりと顔を賢治の足に押し付ける。
「及川さん……なんて可愛らしいの……!」
「こらこら中塚君、君そんなキャラじゃなかったでしょ?」
タカ子の幼い仕草に悶える中塚女子。
なぜか鼻を押さえているところが気になる。
「え、鼻血?違うよね。中塚君、どうか違うと言ってくれ」
「大丈夫ですわ主任。ええ、何も問題ございません」
ふふふふふ、と微笑む中塚女史に、さすがの主任も引き気味だ。
「ってか魔除けとか言いつつ自分の写真を待受にされてるとか……。
そりゃあの幼馴染が高瀬君を可愛がるのも当然だよなぁ……」
妙な所でいじらしすぎる。
「高瀬君高瀬君、後で携帯貸してくれよ」
「!?嫌ですよっ」
「大丈夫大丈夫、中身なんて見ないから。せっかくだし、俺の秘蔵写真も何枚か入れとこうと思って」
「秘蔵!?」
「今なら谷崎のも一緒に付けるぞ」
「「!?」」
まじか!と振り返ったのは高瀬だけでなく、矢部先輩も一緒だ。
どうやら秘蔵写真が欲しいらしい。
「おい、相原……」
お前何を勝手なことを、と部長の顔に書いてありますが、意外なことにそれほど怒っている様子はない。
「まぁまぁ主任さんもそうムキになるなって。
そもそも付き合いの長さが違うんだから仕方ないだろ?なぁタカ子」
「それよりも私はなぜケンちゃんが私の携帯の中身を知っているのかが気になるんだけど」
そしてこの分だと恐らく竜児にも中身を把握されている。
何この羞恥プレイ。
「そこはほら、気にすんなって」
「気になるわっ!!」
何勝手なこと言って誤魔化そううとしてんの!?と賢治に詰め寄る高瀬だったが、その前に切れた人間がいた。
「ちょっと!!あなたたち真面目に話を聞くつもりがあるの!?」
ー――――勿論、矢部先輩である。
あ、やべ。
「人に話せと詰め寄っておきながら妙な脱線をして……!!」
ぷんぷん、と腹を立てる矢部先輩。
「主任、お詫びの気持ちに後で部長の秘蔵写真を矢部先輩に……」
「やめろ」
こそこそと主任に賄賂を依頼していたらすぐに部長にバレました。
首根っこを掴まれそうになったので、慌てて賢治のもとに逃げる。
それを不機嫌そうに睨む部長。
秘蔵写真を流出させられそうになったのがそんなに不本意ですか。
「まぁまぁ、そう怒るなって。自分の飼い猫だと思ってた相手が他人に懐いてるのを見て面白くないのはわかるけどさ」
「――――ー及川君を飼い猫扱いした覚えはない」
「そうか?じゃあ無意識なんだろうなぁ」
やれやれ、といいながら高瀬をひょいっと抱き上げる賢治。
「ほら、その殺気。本当に無意識か?」
「………」
にやりと笑う賢治だが、からかうようにわざわざ見せつけているのが部長を怒らせる理由だと思う。
とりあえずダシに使われているのが面白くなかったので、目の前ある賢治の首筋にガジガジと噛み付いていたら、なぜか余計に冷たい視線を感じたのだが……気のせいだろうか。
え?キスマーク?違いますよ。
これは単なる制裁です。
「んで、話が脱線して悪かったな、ねえさん。
そこの部長さんの秘蔵写真なら後でいくらでも用意してやるから、今はまず続きを話してくれよ」
たとえ首筋にかじりつかれようが何をしようがお構いなし。
むしろ上機嫌で「タカ子もお口チャックな」と囁かれたので、ここは素直に口を一文字に結んで、「もう余計なことは喋りません!」とアピールする。
しっかり心のファスナーを締めました。
「母親の携帯を見てあんたの連絡先を知ったっていうのはわかったが、なぜそいつはわざわざあんたを頼ろうとしたんだ?」
ずばり、確信に突っ込んでいく賢治。
「あんたを選んで父親の事を相談したってことは、あんたたちの関係も知ってたってことだろ?
一体どこでそんなことを知る機会があったんだ」
中塚女史の腕の中を堪能しつつ、思わず口を挟む高瀬。
「それ、結構ハードル高くありません?」
というか、そういえばそんな名前でしたっけ。
<寺尾博司>
「確かに直接本人に合って話を聞いたっていうのなら納得は行くが……。
一体何があったら君たち二人が直接会う話になるんだ。
矢部君、君から接触したのか」
「い、いえ…!!」
「じゃあ、どうやって?」
引きこもりがどうやって矢部先輩との接点を得たのか。
それは現代っ子ならではの方法だった。
「SNSで、私ところにあの子から直接連絡が」
「SNS!?」
そもそもどうやって番号を!?と食いつきを見せる高瀬を鬱陶しそうに睥睨しながら、更に矢部先輩は続ける。
「……あの子の母親がうちに殴り込んできた時、また家まで来られるのは迷惑だからって、私の携帯の番号を教えておいたから…。一応私もあの人の番号を登録してあるし……」
「ってことは、母親の携帯の履歴を盗み見したってことかぁ。今の子はなかなかやるね」
「妙な事感心してる場合じゃないですよ主任、プライバシーの侵害ですよっ!」
いくら子供とはいえ、親のプライバシーを勝手に侵してはいけない。
「でもそれが結局は今回のことに繋がったんだろ?結果オーライじゃないか」
「うぅ…」
そう言われると弱い。
「それとも高瀬君の携帯には見られちゃまずいものが満載にでもなってるのかい?」
「そりゃあもう!!」
「「「え」」」
冗談めかして言った言葉に対するまさかの即答に、各所から驚きの声があがった。
「?」
何を不思議そうな顔をしてるんだろう。誰だってあるじゃないか。人に見られたくないものくらい。
「秘蔵メモリーのひとつやふたつや三つや四つありますって」
「うんうん。後で竜児にバレたら怒られる写真とかな」
そうそう、いたずら書き加工した竜児の隠し取り写真とか……って。
「!!ちょっとケンちゃん、なんでそんなこと知ってんの!?」
「いや、タカ子の秘蔵メモリーの中身くらい簡単に想像が付くし。
つか一時期竜児の隠し撮りを待受にしてたろ。あいつそれ知って、怒るどころかむしろ上機嫌だったぞ」
「ひぃぃぃぃ!!!!!」
恥ずかしい。めっちゃ恥ずかしい。
「だからなんでそれ知ってんの!!」
「それは内緒」
「!?」
中塚女史の腕の中から飛び降り、ペシペシと賢治の足を叩く高瀬。
「バカバカバカバカケンちゃんのバカッ!!」
「ハハハ、そんなことしても可愛いだけだぞ?タカ子」
余裕の賢治は当然ながら知っているに違いない。
高瀬の歴代携帯のメモリには、竜児だけではなくしっかり賢治の写真も保存されていることを。
「ちょっとした出来心だったのッ!!」
社会人になったばかりの時、それまではほとんど毎日顔を合わせていた二人ともなかなか会えなくなり、ついというかなんというか。
「竜児の写真にはそこはかとない魔除け感があったし!」
「まぁ、確かに竜児の写真なら悪霊も逃げてくかもな」
適当な言い訳に対し、「なにせ魔王だもんな?」とにやりと笑われ、逆に恥ずかしくなってぐりぐりと顔を賢治の足に押し付ける。
「及川さん……なんて可愛らしいの……!」
「こらこら中塚君、君そんなキャラじゃなかったでしょ?」
タカ子の幼い仕草に悶える中塚女子。
なぜか鼻を押さえているところが気になる。
「え、鼻血?違うよね。中塚君、どうか違うと言ってくれ」
「大丈夫ですわ主任。ええ、何も問題ございません」
ふふふふふ、と微笑む中塚女史に、さすがの主任も引き気味だ。
「ってか魔除けとか言いつつ自分の写真を待受にされてるとか……。
そりゃあの幼馴染が高瀬君を可愛がるのも当然だよなぁ……」
妙な所でいじらしすぎる。
「高瀬君高瀬君、後で携帯貸してくれよ」
「!?嫌ですよっ」
「大丈夫大丈夫、中身なんて見ないから。せっかくだし、俺の秘蔵写真も何枚か入れとこうと思って」
「秘蔵!?」
「今なら谷崎のも一緒に付けるぞ」
「「!?」」
まじか!と振り返ったのは高瀬だけでなく、矢部先輩も一緒だ。
どうやら秘蔵写真が欲しいらしい。
「おい、相原……」
お前何を勝手なことを、と部長の顔に書いてありますが、意外なことにそれほど怒っている様子はない。
「まぁまぁ主任さんもそうムキになるなって。
そもそも付き合いの長さが違うんだから仕方ないだろ?なぁタカ子」
「それよりも私はなぜケンちゃんが私の携帯の中身を知っているのかが気になるんだけど」
そしてこの分だと恐らく竜児にも中身を把握されている。
何この羞恥プレイ。
「そこはほら、気にすんなって」
「気になるわっ!!」
何勝手なこと言って誤魔化そううとしてんの!?と賢治に詰め寄る高瀬だったが、その前に切れた人間がいた。
「ちょっと!!あなたたち真面目に話を聞くつもりがあるの!?」
ー――――勿論、矢部先輩である。
あ、やべ。
「人に話せと詰め寄っておきながら妙な脱線をして……!!」
ぷんぷん、と腹を立てる矢部先輩。
「主任、お詫びの気持ちに後で部長の秘蔵写真を矢部先輩に……」
「やめろ」
こそこそと主任に賄賂を依頼していたらすぐに部長にバレました。
首根っこを掴まれそうになったので、慌てて賢治のもとに逃げる。
それを不機嫌そうに睨む部長。
秘蔵写真を流出させられそうになったのがそんなに不本意ですか。
「まぁまぁ、そう怒るなって。自分の飼い猫だと思ってた相手が他人に懐いてるのを見て面白くないのはわかるけどさ」
「――――ー及川君を飼い猫扱いした覚えはない」
「そうか?じゃあ無意識なんだろうなぁ」
やれやれ、といいながら高瀬をひょいっと抱き上げる賢治。
「ほら、その殺気。本当に無意識か?」
「………」
にやりと笑う賢治だが、からかうようにわざわざ見せつけているのが部長を怒らせる理由だと思う。
とりあえずダシに使われているのが面白くなかったので、目の前ある賢治の首筋にガジガジと噛み付いていたら、なぜか余計に冷たい視線を感じたのだが……気のせいだろうか。
え?キスマーク?違いますよ。
これは単なる制裁です。
「んで、話が脱線して悪かったな、ねえさん。
そこの部長さんの秘蔵写真なら後でいくらでも用意してやるから、今はまず続きを話してくれよ」
たとえ首筋にかじりつかれようが何をしようがお構いなし。
むしろ上機嫌で「タカ子もお口チャックな」と囁かれたので、ここは素直に口を一文字に結んで、「もう余計なことは喋りません!」とアピールする。
しっかり心のファスナーを締めました。
「母親の携帯を見てあんたの連絡先を知ったっていうのはわかったが、なぜそいつはわざわざあんたを頼ろうとしたんだ?」
ずばり、確信に突っ込んでいく賢治。
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