279 / 290
比丘尼塚伝説編②
しおりを挟む
結論から言おう。
「うまい、うますぎるっ!」
うむ、高級料亭にも劣らないお味でした。
ごちそうさまです。
空っぽになった膳の前で手を合わせたところで、ようやく本題はここからだ。
食事をしながら話をするということだったのだが、蓋を開けてみれば見慣れぬ料理に興味津々の高瀬を前に、難しい話をするような雰囲気でもなく。
「食事がまずくなるような話は後にするか」とあっさり前言を撤回した賢治によって、御待ちかねのランチタイムに突入したわけなのだが、いい加減こちらも色々気になっていることはある。
お腹も満たされたことだし、腰を据えて話を聞く体制はできた。
ちなみに言うと、現在高瀬が腰を据えているのは竜児の膝の上。
なぜそうなったのかは覚えていないが、気づいたらそうなっていた。
餌付けの威力は恐ろしい。
「説明って言っても長い話になるんだが、まずは何から聞きたい?」
そう聞かれ、とりあえずここがどこなのかをまず確認すると、どうやら都心から3時間程度離れた山中の温泉街であることが判明。
先程から何度か「閉鎖している」と口にしていたが、その理由はと問えば、昨年末に大きな地震と雪崩が起き、道の一部が崩落をして一般車両の出入りが禁止されているのだと教えてくれた。
そのせいで客足は激減、予約客もキャンセルが相次ぎ、店側としても営業するだけの利益が見込めずやむなく閉店状態にあるというのが実情らしい。
「ま、キャンセルが相次いでんのはそれだけが原因ってわけじゃないんだが」
「?」
「ただの地質的な問題なら俺やタカ子が呼ばれるわけがないだろ?むしろここからが本題な。
なぁ、竜児」
ニヤリとして竜児に同意を求める賢治。
どういうことだと真上にある竜児の顔を見上げれば、「タカ子、口元にご飯粒がついていますよ」と指摘され、そのままぺろり。
……ぺろり?
「さぁ、取れました。いつもどおりの可愛いタカ子ですよ」
「ん……?」
い、今、舐められたような気がするんだけど気のせい?ご飯粒とか普通に指で十分とれるしっ。
満足そうな満面の笑みを浮かべる竜児に、「あーあー、固まっちまってんなタカ子」と呆れる賢治。
「竜児、お前ちょっと浮かれすぎだろ」
流石に苦言を呈す賢治にもなんのその。
「久しぶりに邪魔者もなしでタカ子を堪能しているのですから、余計な野次は遠慮して頂きたいですね」
おそらく邪魔者というのは部長たちのことなんだろう。
竜児なりにストレスが溜まっていたというのはなんとなくわかるのだが…………。
「仕方ないな」とかあっさり諦めないでケンちゃん!
ちょ、頬ずりするのはやめてっ。
あ、竜児に私のよだれが……。
「うぐぐ、ケンちゃんヘルプ………」
「はいはい、わかったわかった。
お前な、浮かれるのは結構だが、タカ子のペースで進めてやらないと今にパンクするぞ?」
「パンクしたらいくらでも修理をすればいい話ですよ。それこそ僕の愛で」
「「うわ……」」
臆面もなく言ってのける竜児に、流石に引いた。
そそくさと竜児の膝を降り、そのままこそっと賢治の背中に隠れる高瀬。
「ケンちゃん……竜児がなんかやばい方向に……」
「上機嫌極まってんな…。後で適当になにかおねだりしてみろよ。多分今ならなんでも買ってもらえるぞ」
「マジで?」
「やってみりゃわかるって」
こそこそと悪巧みをする二人。
そんな二人にも笑顔の竜児は、やはり相当機嫌がいいらしい。
だが高瀬が賢治の背中に張り付いているのは気に入らないらしく、ちょちょいと手招きされ、膝に戻るように無言の指示。
苦渋の末、いそいそと元いた場所(=竜児の膝の上)に戻る高瀬。
抗いきれない圧力がそこにはあった。
「さすがタカ子。長いものには巻かれる主義だな」
長生きできるぞ、とよくわからないエールを送る賢治。
「よくやった」と背後でうんうん頷いている賢治の為にも、高瀬の生存本能は良い仕事をした様子だ。
「んでだな、本題に戻すが、客足が途絶えた理由のひとつは、簡単に言えば噂だ。このあたりが呪われてるっつー類いの悪質な噂」
「噂…………しかも呪い?」
なんだか一気にきな臭くなってきた。
竜児の膝の上から身を乗り出す高瀬。
「発生源はネットで、大本になったやつも特定はできてるんだが……調べた時には既に変死してた。
俺達以外にもそれを調べ上げた奴がいたみたいで、余計に呪いとやらの信憑性が増しちまう始末でな」
「変死した人物は、殺人事件の現場や自殺現場などを特定し、心霊スポットと勝手に称しては夜な夜な現場を歩き回って動画を撮影していたようです。
事件の遺族からも相当反感を買っていたようですし、行いの悪さから言えばいつ死んでおかしくはなかったと言えますね」
「流行りの迷惑ユーチューバーってやつか」
なるほど。
「ってことはこの辺にその人が興味を引かれるような”何か”があったってこと?」
殺人現場とかだったら嫌だなと思いつつ尋ねる高瀬。
「タカ子も来る途中に見たと思いますが、道沿いに潰れた廃旅館がいくつかあったのを覚えていますか」
「あぁ…。確かにあったね。なんか、傾いてそうなの」
「彼の最初の目的はそれらの廃墟内の撮影だったようです。
調べた所、寒さを凌ぐために侵入した浮浪者が、そこで凍死して亡くなる事故が何件が発生していました」
「事故・・・・・」
想像するだけで嫌になるが、都心でも真冬にはありうる話だ。
「暖かくなってから異臭に気づいた住民が警察に通報して発見されるってのがよくあるパターンらしい。
最近じゃ、近所の組合が定期的にこのあたりの廃墟を巡回してるって話だ。
事故だけじゃなく、わざわざ自殺するためにやってくるなんて迷惑な客もいるらしくてな」
「彼は、いわくつき廃墟群と称してわざわざ泊りがけでいくつかの廃ホテルを巡る計画を立てていたようです」
「動画自体は大したもんじゃないんだが、事前の下見と事実確認がしっかりしてるってんで、一部のネット民にはそれなりの支持を集めていたらしい」
心霊現象のようなものが映り込むことも、そう珍しいことではなかったそうだ。
「ま、それだけならよくある類いの話なんだが、問題はここから。
予定していたホテルで大したものが撮れなかったらしく、期待はずれだったんだろうな。
このあたりはもともと平家の落人伝説で有名だったもんで、来たついでにこの辺に伝わる伝説か何かも調べてみようと思いついたらしい。
結構しつこく地元住民に聞き込みをしては迷惑がられてたみたいだが、それでもいくつかの情報が集まったようで、後日その調査風景をネットにアップしたんだな。
ーーーーーーーそれが、後日ネットで炎上した」
「炎上?」
一体、何をしでかしたのだろうそいつは。
「まぁそれも当然。
いくら廃墟とは言え、人の土地に勝手に侵入して好き勝手荒らしたり、自殺者の振りをして首にロープをかけてぶら下がってみたりと、相当に不謹慎な動画だったらしい。
それこそ見ている人間が不快感を覚えて運営に通報するレベルのな。
炎上商法ってやつを狙ったのかもしれんが、結局問題の動画はすぐネットの運営会社によって消された。
普通ならそこでおしまいになる筈なんだが、派手に騒がれたもんで興味を惹かれたのか、その動画を自分のパソコンなんかに保存していた人間がいて、別サイトに動画を再アップしてな」
ユーチューブなどの動画サイトだけではなく個人のSNSなどにも言えることだが、一度ネットに公開してしまえば、運営側がいくら削除したところですぐに拡散され本人にも把握できなくなってしまう。
「今じゃデジタルタトゥーなんて言葉もあるくらいだし、厄介な時代になったもんだ」
ここまで来ると、最早若気の至りでは済まされない。
ちょっとした思い付きで上げた動画が、一生の傷になることもあり得るのだ。
「でもネットの流行り廃りなんてあっという間だし、再公開されたとしても普通はすぐに飽きられて終わりなんじゃ……?」
そう思う高瀬だったが、それはどうやら甘かったらしい。
「――――実はな、俺達も全部を把握しているわけじゃないんだが、呪いだのなんだのと囁かれるようになったのはここからなんだ」
「うまい、うますぎるっ!」
うむ、高級料亭にも劣らないお味でした。
ごちそうさまです。
空っぽになった膳の前で手を合わせたところで、ようやく本題はここからだ。
食事をしながら話をするということだったのだが、蓋を開けてみれば見慣れぬ料理に興味津々の高瀬を前に、難しい話をするような雰囲気でもなく。
「食事がまずくなるような話は後にするか」とあっさり前言を撤回した賢治によって、御待ちかねのランチタイムに突入したわけなのだが、いい加減こちらも色々気になっていることはある。
お腹も満たされたことだし、腰を据えて話を聞く体制はできた。
ちなみに言うと、現在高瀬が腰を据えているのは竜児の膝の上。
なぜそうなったのかは覚えていないが、気づいたらそうなっていた。
餌付けの威力は恐ろしい。
「説明って言っても長い話になるんだが、まずは何から聞きたい?」
そう聞かれ、とりあえずここがどこなのかをまず確認すると、どうやら都心から3時間程度離れた山中の温泉街であることが判明。
先程から何度か「閉鎖している」と口にしていたが、その理由はと問えば、昨年末に大きな地震と雪崩が起き、道の一部が崩落をして一般車両の出入りが禁止されているのだと教えてくれた。
そのせいで客足は激減、予約客もキャンセルが相次ぎ、店側としても営業するだけの利益が見込めずやむなく閉店状態にあるというのが実情らしい。
「ま、キャンセルが相次いでんのはそれだけが原因ってわけじゃないんだが」
「?」
「ただの地質的な問題なら俺やタカ子が呼ばれるわけがないだろ?むしろここからが本題な。
なぁ、竜児」
ニヤリとして竜児に同意を求める賢治。
どういうことだと真上にある竜児の顔を見上げれば、「タカ子、口元にご飯粒がついていますよ」と指摘され、そのままぺろり。
……ぺろり?
「さぁ、取れました。いつもどおりの可愛いタカ子ですよ」
「ん……?」
い、今、舐められたような気がするんだけど気のせい?ご飯粒とか普通に指で十分とれるしっ。
満足そうな満面の笑みを浮かべる竜児に、「あーあー、固まっちまってんなタカ子」と呆れる賢治。
「竜児、お前ちょっと浮かれすぎだろ」
流石に苦言を呈す賢治にもなんのその。
「久しぶりに邪魔者もなしでタカ子を堪能しているのですから、余計な野次は遠慮して頂きたいですね」
おそらく邪魔者というのは部長たちのことなんだろう。
竜児なりにストレスが溜まっていたというのはなんとなくわかるのだが…………。
「仕方ないな」とかあっさり諦めないでケンちゃん!
ちょ、頬ずりするのはやめてっ。
あ、竜児に私のよだれが……。
「うぐぐ、ケンちゃんヘルプ………」
「はいはい、わかったわかった。
お前な、浮かれるのは結構だが、タカ子のペースで進めてやらないと今にパンクするぞ?」
「パンクしたらいくらでも修理をすればいい話ですよ。それこそ僕の愛で」
「「うわ……」」
臆面もなく言ってのける竜児に、流石に引いた。
そそくさと竜児の膝を降り、そのままこそっと賢治の背中に隠れる高瀬。
「ケンちゃん……竜児がなんかやばい方向に……」
「上機嫌極まってんな…。後で適当になにかおねだりしてみろよ。多分今ならなんでも買ってもらえるぞ」
「マジで?」
「やってみりゃわかるって」
こそこそと悪巧みをする二人。
そんな二人にも笑顔の竜児は、やはり相当機嫌がいいらしい。
だが高瀬が賢治の背中に張り付いているのは気に入らないらしく、ちょちょいと手招きされ、膝に戻るように無言の指示。
苦渋の末、いそいそと元いた場所(=竜児の膝の上)に戻る高瀬。
抗いきれない圧力がそこにはあった。
「さすがタカ子。長いものには巻かれる主義だな」
長生きできるぞ、とよくわからないエールを送る賢治。
「よくやった」と背後でうんうん頷いている賢治の為にも、高瀬の生存本能は良い仕事をした様子だ。
「んでだな、本題に戻すが、客足が途絶えた理由のひとつは、簡単に言えば噂だ。このあたりが呪われてるっつー類いの悪質な噂」
「噂…………しかも呪い?」
なんだか一気にきな臭くなってきた。
竜児の膝の上から身を乗り出す高瀬。
「発生源はネットで、大本になったやつも特定はできてるんだが……調べた時には既に変死してた。
俺達以外にもそれを調べ上げた奴がいたみたいで、余計に呪いとやらの信憑性が増しちまう始末でな」
「変死した人物は、殺人事件の現場や自殺現場などを特定し、心霊スポットと勝手に称しては夜な夜な現場を歩き回って動画を撮影していたようです。
事件の遺族からも相当反感を買っていたようですし、行いの悪さから言えばいつ死んでおかしくはなかったと言えますね」
「流行りの迷惑ユーチューバーってやつか」
なるほど。
「ってことはこの辺にその人が興味を引かれるような”何か”があったってこと?」
殺人現場とかだったら嫌だなと思いつつ尋ねる高瀬。
「タカ子も来る途中に見たと思いますが、道沿いに潰れた廃旅館がいくつかあったのを覚えていますか」
「あぁ…。確かにあったね。なんか、傾いてそうなの」
「彼の最初の目的はそれらの廃墟内の撮影だったようです。
調べた所、寒さを凌ぐために侵入した浮浪者が、そこで凍死して亡くなる事故が何件が発生していました」
「事故・・・・・」
想像するだけで嫌になるが、都心でも真冬にはありうる話だ。
「暖かくなってから異臭に気づいた住民が警察に通報して発見されるってのがよくあるパターンらしい。
最近じゃ、近所の組合が定期的にこのあたりの廃墟を巡回してるって話だ。
事故だけじゃなく、わざわざ自殺するためにやってくるなんて迷惑な客もいるらしくてな」
「彼は、いわくつき廃墟群と称してわざわざ泊りがけでいくつかの廃ホテルを巡る計画を立てていたようです」
「動画自体は大したもんじゃないんだが、事前の下見と事実確認がしっかりしてるってんで、一部のネット民にはそれなりの支持を集めていたらしい」
心霊現象のようなものが映り込むことも、そう珍しいことではなかったそうだ。
「ま、それだけならよくある類いの話なんだが、問題はここから。
予定していたホテルで大したものが撮れなかったらしく、期待はずれだったんだろうな。
このあたりはもともと平家の落人伝説で有名だったもんで、来たついでにこの辺に伝わる伝説か何かも調べてみようと思いついたらしい。
結構しつこく地元住民に聞き込みをしては迷惑がられてたみたいだが、それでもいくつかの情報が集まったようで、後日その調査風景をネットにアップしたんだな。
ーーーーーーーそれが、後日ネットで炎上した」
「炎上?」
一体、何をしでかしたのだろうそいつは。
「まぁそれも当然。
いくら廃墟とは言え、人の土地に勝手に侵入して好き勝手荒らしたり、自殺者の振りをして首にロープをかけてぶら下がってみたりと、相当に不謹慎な動画だったらしい。
それこそ見ている人間が不快感を覚えて運営に通報するレベルのな。
炎上商法ってやつを狙ったのかもしれんが、結局問題の動画はすぐネットの運営会社によって消された。
普通ならそこでおしまいになる筈なんだが、派手に騒がれたもんで興味を惹かれたのか、その動画を自分のパソコンなんかに保存していた人間がいて、別サイトに動画を再アップしてな」
ユーチューブなどの動画サイトだけではなく個人のSNSなどにも言えることだが、一度ネットに公開してしまえば、運営側がいくら削除したところですぐに拡散され本人にも把握できなくなってしまう。
「今じゃデジタルタトゥーなんて言葉もあるくらいだし、厄介な時代になったもんだ」
ここまで来ると、最早若気の至りでは済まされない。
ちょっとした思い付きで上げた動画が、一生の傷になることもあり得るのだ。
「でもネットの流行り廃りなんてあっという間だし、再公開されたとしても普通はすぐに飽きられて終わりなんじゃ……?」
そう思う高瀬だったが、それはどうやら甘かったらしい。
「――――実はな、俺達も全部を把握しているわけじゃないんだが、呪いだのなんだのと囁かれるようになったのはここからなんだ」
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?
藍沢咲良
恋愛
一色唯(Ishiki Yui )、最近ちょっと苛々しがちの27歳。
結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの?
もう、みんな、うるさい!
私は私。好きに生きさせてよね。
この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。
彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。
私の人生に彩りをくれる、その人。
その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。
⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。
⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる