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どんべいよりマルちゃん派
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とりあえず結論から言えば、四乃森龍一は無事生きているらしい。
あのゴリっという音はなんだったのかという疑問は残るものの、白狐はちゃんと呪いを浄化してくれたそうだ。
映像が途中で途切れたのは、虫が嫌いという高瀬に対する自主規制だった模様。
一応気配りをしてくれていたのかとは思うが、どんだけグロかったんだろうと逆に気にはなった。
「呪いを喰らうなどとんだ悪食ですね」
『!?』
「こらこら竜児、一応今回は助かったんだからさぁ…」
頼みごとをきちんと聞いてくれたことには違いない。
ショックを受けた様子で高瀬の顔色を伺っている白狐が気の毒になったので、「開放してあげて」と頼むと、竜児がぱっと掴んでいた尻尾を離す。
「タカ子、近づくんじゃありませんよ。この悪食から変な菌が移されたらどうするんですか」
「変な菌って…。呪いはバイキンか」
「似たようなものでしょう。目に見えないウィルスと同じです」
「そう言われると似てる…かも?」
自信満々に言われると否定もしづらい。
確かに、目には見えずとも存在し、人体を蝕むという点では同じかも知れない。
『あの男、あのままではいずれ胃の腑から虫に食い尽くされておったかと』
「げ」
解放されたしっぽを毛づくろいしながらの白狐の言葉にぞっとする。
要するに、内臓から蝕まれていたということか。
自分の体の内側から虫に食われていくなんて正しくホラー以外の何者でもない。
「でも、あいつも腐っても霊能力者なのに、そんな呪い…」
『あれは日の本の術者とは系統の違う呪術。人の身で破ることは難しいかと。ましてや己が身のこととなればなおさらに』
日の本――日本以外の系統の呪術。
「それってもしかしてあいつの言ってた…」
「道教、ですか?」
こくりと頷き、考え込む素振りを見せてから、はっと気づいた。
道教の話をしていたのは、あの男と二人きりの時だったはずだが。
「……竜児、もしかして全部話聞いてた…?」
「ほぼ全て頭から」
「そーですか…」
がくりと脱力はするが、もはやいうだけ無駄だ。
一体どこに隠れていたのかは謎だが、聞いていたのなら話は早い。
「でも呪詛返しってことは、本来は誰かに送った呪詛が帰ってきたってことだよね?」
『否。あれは呪詛を跳ね返したのではなく、呪術者よりの攻撃にございましょう。
愚かにも分をわきまえぬあの男――己よりも格上の相手に術を放ったようで…』
「つまり返り討ち?」
驚いて目を見張る。
ちょっと信じられない事態だ。
竜児達の調べでも、あいつの一族は相当な呪術者家系で、なかでもあの四乃森龍一は当主の座を争う人間の一人。
そのあいつがあぁも簡単に呪いを受けるなど…。
「どこの世界にも上には上がいるものですよ。正当な呪法より、外法を使うものの方が強力な力を有する場合もあります。あの男も承知の上でしょう。我々のようなまっとうな世界の住人には関わりのない話ですがね」
「竜児がまっとうな世界の住人かどうかは別として……外法か」
しれっとした顔で宣う竜児に苦言を呈しつつ、不穏な単語に嫌な予感がよぎる。
「でも……呪いを返されたってことは、あいつは既に犯人を特定してるってことだよね」
これから調べよう的な事を知っていたくせに、実はもう既に目処がついていたということか。
しかもご丁寧に相手に呪いまでかけて。
『蛇の道は蛇、術者どもしか知らぬ情報もございましょう』
「特有のコミュニティの中から該当する人物にあたりを付けてカマをかけていたのかもしれませんね。
そしてそれが見事に……」
「跳ね返された」
だめじゃん、とつぶやきため息を吐く。
『負債は承知の上でございましょうよ。呪いとは己の魂をも蝕むもの。かけるもうけるも地獄の所業』
人を呪わば穴二つとはよく言ったものだ。
「どうするつもりですか、タカ子」
「どうするって………」
竜児と白狐、二人の視線が自分に集まるのを感じながら、高瀬は「う~ん」と悩む。
「とりあえず……今回あいつは助かったんだよね?」
『それは間違いなく。蝕まれた胃の腑までは元に戻りませぬが、虫は全て我が』
「ってことは内蔵にダメージ残ったままかぁ…。痛そ」
『代償としては容易いものにございます』
「あの男も内蔵一つ持っていかれなかっただけまし、と言っていたでしょう?…まぁ、放っておけば内蔵一つどころか内側から食い破られていたようですが」
「…詳しく話すのやめて、想像しちゃうからっ!!」
そんなホラー映画、どこかにあった気がする。
というかあれか、エイリアンか。
「ま、まぁエイリアン状態からなんとか免れただけでダメージ大ってことは、あいつもしばらくは動けないってことでしょ?生きてるのは間違いないならそれで十分だし、明日は例の建設会社の社長だけか」
「そんなのもありましたねぇ…」
忘れてはいけない。むしろ先ほどの直接対決がイレギュラーだったのだ。
直接二人で話したいと言われ、結局はあんな事態になってしまったが…。
「一応社長の頼みだから、長いものには全力で巻かれておきたい」
「そんなタカ子が可愛いので許します」
「そこは愛だね」
うん、愛だ。
「クビになったところで僕が養うといっても聞かないでしょうし…。タカ子が世話になっている礼代わりと思いましょう」
「うんうん、よろしくお願いします」
反論することもなく、珍しく素直に頭を下げる高瀬。
こういうことに関しては、素直に竜児に頼るのが一番だ。
部長に迷惑をかけたくはないし、適当に相手を丸め込んでもらおう。
口八丁手八丁。弁護士を敵に回して得はない。
なんとなく話が綺麗にまとまったかに見えたその時、『主よ!』と白狐が声を張り上げた。
なぁなぁになってきた二人の雰囲気に、忘れ去られる危機感を抱いたのかもしれない。
『どうか、我の願いを…』
くぅ~ん、と鼻を鳴らす白狐。
「図々しい狐ですね。勝手に出てきておいて褒美をねだりますか」
こけ下ろす竜児を無視し、高瀬に擦り寄る。
「相手にする必要はありませんよ。そもそも今のソレはタカ子からの霊力を吸収してパンパンに膨れた風船のような状態となっているはずです。そこにあの呪いをまで食ったのですから餌は当分不要でしょう」
『そうではない!』
違う、と首を振る狐は、スリスリと己の頭を高瀬の手のひらにこすりつけ、願う。
『主よ、どうか我に名を与えたもう。
さすればあなた様から与えられた力は我が身に馴染み、更なる力を得ることになります。
その力を持って、あなた様にお使えしたく…!』
――――名前をくれたらパワーアップしてもっと役に立つから仲間にして欲しい。
そう簡単に脳内で訳して、一瞬頭によぎるドラ○エのセリフ。
<白狐が仲間になりたそうにこちらを見ている>
仲間にしますか/ はい いいえ
……どうやら面倒な相手も控えているようだし、ここはとりあえず”はい”にするべきだろうか。
「………とりあえず、仮名はマルちゃん」
もしものことを考え、仮登録ということでニックネームだけにしておく。
凝った名前を考えるのを避け、できるだけシンプルに連想したものから付ける。
勿論由来は「赤いきつねと緑のたぬき」からだ。
「ちゃんとした名前はあんたが信用できると納得できたら付けてあげるよ。それでいい?」
ダメだと言われたら無理に仲間にする必用はない。
正直、さっちゃんの件もあってまだこの白狐を完全に信用する気にはなれないのが本音だ。
悪い奴ではないとは思うが、何しろ古狸ならぬ古狐。
名をつけることの意味もよくわからない状態で軽率なことはできない。
これも十分軽率だと竜児には怒られそうだが。
しかし間に口を挟んでこないところを見ると、一旦は納得したか。
竜児のことだ。使える駒が増えた程度に考えているのかもしれない。
後は相手の出方次第。
『マルちゃん……』
その適当すぎるニックネームに、やはり不満はある様子。
さぁ、どう出る。
あのゴリっという音はなんだったのかという疑問は残るものの、白狐はちゃんと呪いを浄化してくれたそうだ。
映像が途中で途切れたのは、虫が嫌いという高瀬に対する自主規制だった模様。
一応気配りをしてくれていたのかとは思うが、どんだけグロかったんだろうと逆に気にはなった。
「呪いを喰らうなどとんだ悪食ですね」
『!?』
「こらこら竜児、一応今回は助かったんだからさぁ…」
頼みごとをきちんと聞いてくれたことには違いない。
ショックを受けた様子で高瀬の顔色を伺っている白狐が気の毒になったので、「開放してあげて」と頼むと、竜児がぱっと掴んでいた尻尾を離す。
「タカ子、近づくんじゃありませんよ。この悪食から変な菌が移されたらどうするんですか」
「変な菌って…。呪いはバイキンか」
「似たようなものでしょう。目に見えないウィルスと同じです」
「そう言われると似てる…かも?」
自信満々に言われると否定もしづらい。
確かに、目には見えずとも存在し、人体を蝕むという点では同じかも知れない。
『あの男、あのままではいずれ胃の腑から虫に食い尽くされておったかと』
「げ」
解放されたしっぽを毛づくろいしながらの白狐の言葉にぞっとする。
要するに、内臓から蝕まれていたということか。
自分の体の内側から虫に食われていくなんて正しくホラー以外の何者でもない。
「でも、あいつも腐っても霊能力者なのに、そんな呪い…」
『あれは日の本の術者とは系統の違う呪術。人の身で破ることは難しいかと。ましてや己が身のこととなればなおさらに』
日の本――日本以外の系統の呪術。
「それってもしかしてあいつの言ってた…」
「道教、ですか?」
こくりと頷き、考え込む素振りを見せてから、はっと気づいた。
道教の話をしていたのは、あの男と二人きりの時だったはずだが。
「……竜児、もしかして全部話聞いてた…?」
「ほぼ全て頭から」
「そーですか…」
がくりと脱力はするが、もはやいうだけ無駄だ。
一体どこに隠れていたのかは謎だが、聞いていたのなら話は早い。
「でも呪詛返しってことは、本来は誰かに送った呪詛が帰ってきたってことだよね?」
『否。あれは呪詛を跳ね返したのではなく、呪術者よりの攻撃にございましょう。
愚かにも分をわきまえぬあの男――己よりも格上の相手に術を放ったようで…』
「つまり返り討ち?」
驚いて目を見張る。
ちょっと信じられない事態だ。
竜児達の調べでも、あいつの一族は相当な呪術者家系で、なかでもあの四乃森龍一は当主の座を争う人間の一人。
そのあいつがあぁも簡単に呪いを受けるなど…。
「どこの世界にも上には上がいるものですよ。正当な呪法より、外法を使うものの方が強力な力を有する場合もあります。あの男も承知の上でしょう。我々のようなまっとうな世界の住人には関わりのない話ですがね」
「竜児がまっとうな世界の住人かどうかは別として……外法か」
しれっとした顔で宣う竜児に苦言を呈しつつ、不穏な単語に嫌な予感がよぎる。
「でも……呪いを返されたってことは、あいつは既に犯人を特定してるってことだよね」
これから調べよう的な事を知っていたくせに、実はもう既に目処がついていたということか。
しかもご丁寧に相手に呪いまでかけて。
『蛇の道は蛇、術者どもしか知らぬ情報もございましょう』
「特有のコミュニティの中から該当する人物にあたりを付けてカマをかけていたのかもしれませんね。
そしてそれが見事に……」
「跳ね返された」
だめじゃん、とつぶやきため息を吐く。
『負債は承知の上でございましょうよ。呪いとは己の魂をも蝕むもの。かけるもうけるも地獄の所業』
人を呪わば穴二つとはよく言ったものだ。
「どうするつもりですか、タカ子」
「どうするって………」
竜児と白狐、二人の視線が自分に集まるのを感じながら、高瀬は「う~ん」と悩む。
「とりあえず……今回あいつは助かったんだよね?」
『それは間違いなく。蝕まれた胃の腑までは元に戻りませぬが、虫は全て我が』
「ってことは内蔵にダメージ残ったままかぁ…。痛そ」
『代償としては容易いものにございます』
「あの男も内蔵一つ持っていかれなかっただけまし、と言っていたでしょう?…まぁ、放っておけば内蔵一つどころか内側から食い破られていたようですが」
「…詳しく話すのやめて、想像しちゃうからっ!!」
そんなホラー映画、どこかにあった気がする。
というかあれか、エイリアンか。
「ま、まぁエイリアン状態からなんとか免れただけでダメージ大ってことは、あいつもしばらくは動けないってことでしょ?生きてるのは間違いないならそれで十分だし、明日は例の建設会社の社長だけか」
「そんなのもありましたねぇ…」
忘れてはいけない。むしろ先ほどの直接対決がイレギュラーだったのだ。
直接二人で話したいと言われ、結局はあんな事態になってしまったが…。
「一応社長の頼みだから、長いものには全力で巻かれておきたい」
「そんなタカ子が可愛いので許します」
「そこは愛だね」
うん、愛だ。
「クビになったところで僕が養うといっても聞かないでしょうし…。タカ子が世話になっている礼代わりと思いましょう」
「うんうん、よろしくお願いします」
反論することもなく、珍しく素直に頭を下げる高瀬。
こういうことに関しては、素直に竜児に頼るのが一番だ。
部長に迷惑をかけたくはないし、適当に相手を丸め込んでもらおう。
口八丁手八丁。弁護士を敵に回して得はない。
なんとなく話が綺麗にまとまったかに見えたその時、『主よ!』と白狐が声を張り上げた。
なぁなぁになってきた二人の雰囲気に、忘れ去られる危機感を抱いたのかもしれない。
『どうか、我の願いを…』
くぅ~ん、と鼻を鳴らす白狐。
「図々しい狐ですね。勝手に出てきておいて褒美をねだりますか」
こけ下ろす竜児を無視し、高瀬に擦り寄る。
「相手にする必要はありませんよ。そもそも今のソレはタカ子からの霊力を吸収してパンパンに膨れた風船のような状態となっているはずです。そこにあの呪いをまで食ったのですから餌は当分不要でしょう」
『そうではない!』
違う、と首を振る狐は、スリスリと己の頭を高瀬の手のひらにこすりつけ、願う。
『主よ、どうか我に名を与えたもう。
さすればあなた様から与えられた力は我が身に馴染み、更なる力を得ることになります。
その力を持って、あなた様にお使えしたく…!』
――――名前をくれたらパワーアップしてもっと役に立つから仲間にして欲しい。
そう簡単に脳内で訳して、一瞬頭によぎるドラ○エのセリフ。
<白狐が仲間になりたそうにこちらを見ている>
仲間にしますか/ はい いいえ
……どうやら面倒な相手も控えているようだし、ここはとりあえず”はい”にするべきだろうか。
「………とりあえず、仮名はマルちゃん」
もしものことを考え、仮登録ということでニックネームだけにしておく。
凝った名前を考えるのを避け、できるだけシンプルに連想したものから付ける。
勿論由来は「赤いきつねと緑のたぬき」からだ。
「ちゃんとした名前はあんたが信用できると納得できたら付けてあげるよ。それでいい?」
ダメだと言われたら無理に仲間にする必用はない。
正直、さっちゃんの件もあってまだこの白狐を完全に信用する気にはなれないのが本音だ。
悪い奴ではないとは思うが、何しろ古狸ならぬ古狐。
名をつけることの意味もよくわからない状態で軽率なことはできない。
これも十分軽率だと竜児には怒られそうだが。
しかし間に口を挟んでこないところを見ると、一旦は納得したか。
竜児のことだ。使える駒が増えた程度に考えているのかもしれない。
後は相手の出方次第。
『マルちゃん……』
その適当すぎるニックネームに、やはり不満はある様子。
さぁ、どう出る。
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