AIたちに断罪から反撃の物語を書いてもらった

希臘楽園

文字の大きさ
11 / 14

10.クラリッサの華麗なる逆転劇 by Copilot

しおりを挟む
 クラリッサ・フォンテーヌは、王国でも名門と名高い公爵家の令嬢でありながら、周囲の誰もが「残念令嬢」と呼ぶ存在だった。お妃教育は完璧に叩き込まれ、礼儀作法も政治学も経済も軍略も、王太子妃として不足はない。だが、彼女には決定的な欠点があった。

 無口で無愛想。身だしなみに無頓着。
 茶色のソバージュはいつもぼさぼさ、眼鏡はずり落ち、ドレスは地味で飾り気がない。
 整えれば美人なのに、本人にその自覚はまるでない。

 そんな彼女の婚約者は、王太子アルノルト。
 生粋のお坊ちゃまで、甘やかされて育った彼は、クラリッサの地味さが気に入らない。
 そして、彼の心を奪ったのは――

「アルノルト様ぁ、クラリッサ様って本当にお妃様にふさわしいのでしょうかぁ?」

 あざとさだけが取り柄の男爵令嬢、リリアーナ。
 身分を弁えず王太子に媚びを売り、甘え、泣き、笑い、あらゆる手段で彼を虜にしていた。

 本来なら王太子を正し、諫めるべき側近候補たちも、己の保身のためにリリアーナに加担する。
「王太子殿下が望むなら」と、彼らはイエスマンと化し、クラリッサを疎んじた。

 クラリッサは、そんな彼らの所業にずっと辟易していた。
 だが、彼女は黙っていた。
 ――黙って、観察し、記録し、準備していた。

 そして、ついにその時が来る。


◆貴族学校・式典の日

 大広間に集まる学生たち。
 王太子とリリアーナは、まるで舞台の主役のように中央へ進み出た。

「クラリッサ・フォンテーヌ公爵令嬢!」

 アルノルトの声が響く。
 クラリッサは、眼鏡を押し上げながら静かに前へ出た。

「お前との婚約を――破棄する!」

 ざわめきが広がる。
 リリアーナは涙を浮かべ、王太子の腕にしがみつく。

「クラリッサ様が、わたくしをいじめるのですぅ……!」

 側近たちも口々に非難する。

「クラリッサ様は王太子殿下に相応しくない!」
「身だしなみもなっていない!」
「リリアーナ様こそ、真の王太子妃にふさわしい!」

 クラリッサは、ため息をひとつついた。

「……よろしいのですか?」

「当然だ!」
 アルノルトは勝ち誇ったように言い放つ。
「お前のような地味で無愛想な女より、リリアーナの方が――」

「では、証拠を提示します」

 クラリッサは、懐から一冊の分厚い書類を取り出した。


◆反撃の始まり

「これは、ここ半年間の王太子殿下とリリアーナ様、そして側近の皆様の行動記録です」

「なっ……!」

「王宮の予算を私的に流用した記録、授業のサボり、リリアーナ様への過剰な贈り物、そして……」

 クラリッサは淡々とページをめくる。

「リリアーナ様の家が、男爵家でありながら不正に資金を得ていた証拠もあります」

 リリアーナの顔が青ざめる。

「そ、それは……!」

「さらに、側近の皆様がリリアーナ様から賄賂を受け取っていた証拠も、すべて揃っています」

 側近たちは一斉に蒼白になった。

「なぜ……そんなものを……!」

「お妃教育の一環として、王太子殿下の行動を監督する義務がありますので」

 クラリッサは眼鏡を押し上げ、淡々と続けた。

「ですが、皆様があまりに好き勝手な行動を取られるので、念のため記録しておきました」

「お、俺たちは……!」

「言い逃れはできません。すべて、王宮監査局に提出済みです」

 その瞬間、式典の扉が開き、監査局の役人たちが入ってきた。

「王太子殿下、リリアーナ・バートン男爵令嬢、及び側近候補の皆様。
 不正行為の疑いにより、事情聴取を行います」

 大広間は騒然となった。


◆クラリッサの真価

「ま、待て! クラリッサ、お前は俺の婚約者だろう!?」

 アルノルトは必死に叫ぶ。
 だが、クラリッサは静かに首を振った。

「先ほど、殿下は婚約破棄を宣言されました。よって、私はもう殿下の婚約者ではありません」

「そ、そんな……!」

「それに、殿下のような方を支える気は、もうございません」

 クラリッサは淡々と告げる。

「私は、国のために働く覚悟があります。
 しかし、殿下は国よりも己の欲を優先される。
 そんな方に未来は託せません」

 アルノルトは言葉を失った。


◆華麗なる変身

 その後、クラリッサは王宮に呼び出され、国王と王妃の前に立った。

「クラリッサよ……よくぞここまで調べ上げた」

「ありがとうございます」

「だが……お前、なぜそんな格好をしておるのだ?」

 王妃が困惑したように尋ねる。
 クラリッサは首を傾げた。

「え? これが一番楽なので……」

 王妃はため息をつき、侍女たちを呼んだ。

「この子を、今すぐ整えて差し上げて」

 数時間後――

 クラリッサは、見違えるほど美しくなっていた。
 整えられた髪は艶やかに輝き、眼鏡を外した瞳は宝石のように澄んでいる。
 ドレスは上品で華やか、まさに公爵令嬢の風格そのもの。

「……これが、私?」

「本来の姿だよ、クラリッサ」

 王妃は微笑んだ。

「お前ほどの才覚と覚悟を持つ娘は珍しい。
 王太子妃どころか――次期王太子を支える者として相応しい」

 国王も頷く。

「アルノルトには失望した。
 新たな後継者を選ぶ必要があるだろう」

 クラリッサは静かに頭を下げた。


◆ざまぁの結末

 アルノルトとリリアーナ、そして側近たちは、全員が処罰された。
 王太子は資格を剥奪され、リリアーナの家は爵位を没収。
 側近たちは貴族学校を追放された。

 一方、クラリッサは――

「クラリッサ様、どうか私を次期王太子に……!」

「クラリッサ殿、我が家に嫁いでいただければ……!」

 各家の若き嫡男たちが、彼女に求婚しようと列を作る始末。

 クラリッサは困ったように微笑んだ。

「……まずは、国の立て直しが先です」

 その姿は、誰よりも気高く、美しかった。

 クラリッサの反撃は、こうして華麗に幕を開けた。
 そして彼女は、真に国を導く存在として、新たな未来へ歩み出すのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

悪役令嬢の大きな勘違い

神々廻
恋愛
この手紙を読んでらっしゃるという事は私は処刑されたと言う事でしょう。 もし......処刑されて居ないのなら、今はまだ見ないで下さいまし 封筒にそう書かれていた手紙は先日、処刑された悪女が書いたものだった。 お気に入り、感想お願いします!

聖女をぶん殴った女が妻になった。「貴女を愛することはありません」と言ったら、「はい、知ってます」と言われた。

下菊みこと
恋愛
主人公は、聖女をぶん殴った女を妻に迎えた。迎えたというか、強制的にそうなった。幼馴染を愛する主人公は、「貴女を愛することはありません」というが、返答は予想外のもの。 この結婚の先に、幸せはあるだろうか? 小説家になろう様でも投稿しています。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

モブの声がうるさい

ぴぴみ
恋愛
公爵令嬢ソフィアには、幼い頃より決まった婚約者がいる。 第一王子のリアムだ。 いつの頃からか、ソフィアは自身の感情を隠しがちになり、リアム王子は常に愛想笑い。 そんなとき、馬から落ちて、変な声が聞こえるようになってしまって…。

【短編】その婚約破棄、本当に大丈夫ですか?

佐倉穂波
恋愛
「僕は“真実の愛”を見つけたんだ。意地悪をするような君との婚約は破棄する!」  テンプレートのような婚約破棄のセリフを聞いたフェリスの反応は?  よくある「婚約破棄」のお話。  勢いのまま書いた短い物語です。  カテゴリーを児童書にしていたのですが、投稿ガイドラインを確認したら「婚約破棄」はカテゴリーエラーと記載されていたので、恋愛に変更しました。

悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。 腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ! とりあえずダイエットしなきゃ! そんな中、 あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・ そんな私に新たに出会いが!! 婚約者さん何気に嫉妬してない?

処理中です...