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あだ花姫
Move forward only~美久編~
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「これ…有り難うございました。」
夕暮れの駅前のカフェ。
向かい側に座る有希子の次兄に日記帳を返す。
「少しは役にたてたかな?」
有希子の日記帳をトートバッグにしまいながら次兄が私に尋ねる。
「はい。
色々な意味でふっきれました。」
あの後、母は弁護士を雇って父と浮気相手の女に慰謝料を請求した。
ふっ切れた母は強かった。
まるで今までためこんでいた鬱憤をはらすかのように……
一ヶ月も経たないうちに父と浮気女からガッポリと慰謝料をふんだくっただけではなく、父と浮気女の子供にも全てをぶちまけた。
大学一年のその子は自分が不倫の子で、自分の母親が略奪女だと聞いた時、声をあげて大泣きしたらしい…
母からその話を聞いた時、ザマアミロと思った私はきっと性格が悪いのだろう…
親のしたことだから子供は関係ない…とは私は思えなかった。
何故なら私も守られるべき子供だったのだから…
父と浮気女は結局、別れたらしい。
『なんであんなに意地になっていたのかしら…とっくにあんな男の事なんて好きじゃなかったのに……』
母が泣きながら笑う。
『美久、今更…母親ぶるつもりはないわ…
でも、良かったらルームメイトから始めてみない?』
母の提案は今の私にはちょうど良かった。
気にしい…の私には母と言う存在は今はまだ重いだけだから…
「それは良かった。
それで教師を目指すのですか?」
次兄が微笑む。
あっ…有希子の日記帳に私が教師にむいていると書いてあったから…
私は意を決して次兄の顔を見つめ話す。
「少し長くなりますが私の話を聞いてもらえませんか?」
次兄がうなずくのを見て私は有希子との出会いから、有希子を好きだったことまで洗いざらい話す。
次兄は何も言わず、何も聞かず最後まで私の話を聞いてくれた。
有希子と次兄は血はつながっていない。
でも…どこか有希子に似ている気がした。
だから有希子に言えなかった想い全てを次兄にぶつけた。
「有希子を好きになってくれて有り難う。」
次兄が頭を下げる。
それはまるで私の有希子への想いが間違えてはないよと言ってくれているみたいだった。
最後に私達は強く握手をして別れた。
これで二人きりで次兄と会うことはないだろう。
カフェを出るともう外は薄闇に包まれていた。
私は結局、あだ花姫をプレイ出来なかった。
何故ならソフトもセーブデーターも全てが消えてしまっていたから…
ふと立ち止まり空を見上げる。
有希子なら大丈夫だろう。
決めたことは必ず最後までやり遂げる…そんな女なのだから…
そして私も……
どこかにスネイクみたいな男はいないかしら…
有希子が皇太子ルートのハッピーエンドを目指すと決めた時、私はスネイクルートのハッピーエンドを目指すと決めたのだから…
女は有言実行よね。
スマホが着信音を響かせる。
「美久、明日の合コン行くでしょう?」
「もちろん!!
いい男捕まえて…アイアンメーデン有希子に自慢してやるんだから……」
受話器の向こう側から笑い声が聞こえる。
「まぁ…アイアンメーデン有希子ならあっちで今頃モテモテかもよ…あぁ見えて男子からも人気あったんだから…」
笑い声に包まれながら私はルームメイトの待つ家へと歩みをすすめた。
夕暮れの駅前のカフェ。
向かい側に座る有希子の次兄に日記帳を返す。
「少しは役にたてたかな?」
有希子の日記帳をトートバッグにしまいながら次兄が私に尋ねる。
「はい。
色々な意味でふっきれました。」
あの後、母は弁護士を雇って父と浮気相手の女に慰謝料を請求した。
ふっ切れた母は強かった。
まるで今までためこんでいた鬱憤をはらすかのように……
一ヶ月も経たないうちに父と浮気女からガッポリと慰謝料をふんだくっただけではなく、父と浮気女の子供にも全てをぶちまけた。
大学一年のその子は自分が不倫の子で、自分の母親が略奪女だと聞いた時、声をあげて大泣きしたらしい…
母からその話を聞いた時、ザマアミロと思った私はきっと性格が悪いのだろう…
親のしたことだから子供は関係ない…とは私は思えなかった。
何故なら私も守られるべき子供だったのだから…
父と浮気女は結局、別れたらしい。
『なんであんなに意地になっていたのかしら…とっくにあんな男の事なんて好きじゃなかったのに……』
母が泣きながら笑う。
『美久、今更…母親ぶるつもりはないわ…
でも、良かったらルームメイトから始めてみない?』
母の提案は今の私にはちょうど良かった。
気にしい…の私には母と言う存在は今はまだ重いだけだから…
「それは良かった。
それで教師を目指すのですか?」
次兄が微笑む。
あっ…有希子の日記帳に私が教師にむいていると書いてあったから…
私は意を決して次兄の顔を見つめ話す。
「少し長くなりますが私の話を聞いてもらえませんか?」
次兄がうなずくのを見て私は有希子との出会いから、有希子を好きだったことまで洗いざらい話す。
次兄は何も言わず、何も聞かず最後まで私の話を聞いてくれた。
有希子と次兄は血はつながっていない。
でも…どこか有希子に似ている気がした。
だから有希子に言えなかった想い全てを次兄にぶつけた。
「有希子を好きになってくれて有り難う。」
次兄が頭を下げる。
それはまるで私の有希子への想いが間違えてはないよと言ってくれているみたいだった。
最後に私達は強く握手をして別れた。
これで二人きりで次兄と会うことはないだろう。
カフェを出るともう外は薄闇に包まれていた。
私は結局、あだ花姫をプレイ出来なかった。
何故ならソフトもセーブデーターも全てが消えてしまっていたから…
ふと立ち止まり空を見上げる。
有希子なら大丈夫だろう。
決めたことは必ず最後までやり遂げる…そんな女なのだから…
そして私も……
どこかにスネイクみたいな男はいないかしら…
有希子が皇太子ルートのハッピーエンドを目指すと決めた時、私はスネイクルートのハッピーエンドを目指すと決めたのだから…
女は有言実行よね。
スマホが着信音を響かせる。
「美久、明日の合コン行くでしょう?」
「もちろん!!
いい男捕まえて…アイアンメーデン有希子に自慢してやるんだから……」
受話器の向こう側から笑い声が聞こえる。
「まぁ…アイアンメーデン有希子ならあっちで今頃モテモテかもよ…あぁ見えて男子からも人気あったんだから…」
笑い声に包まれながら私はルームメイトの待つ家へと歩みをすすめた。
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