9 / 74
プライバシーはどこいった?
しおりを挟む
スタスタと歩く皇太子の背を見失わないよう
無言でせっせっと歩く。
無駄に使っている布が多いドレスは
私のライフポイントを奪っていく。
昔の人は凄いわ。
今ならエスカレーターや
トラベレーターがあるのに
徒歩なんて……
「ゼーゼー」
息をきらしながら
負けじと歩き進める。
城内に入ると
周囲の目があるからか
皇太子の歩みが遅くなる。
衛兵がズラリと並ぶ
扉の前で立ち止まると
皇太子が振り向いた。
「入るぞ。」
無理やり私の手を
自分の腕におく
「私のエスコートなど
嫌かも知れないが許せ。」
扉があくと
玉座に座る
皇太子によく似たおじ様と
穏やかな笑みを浮かべる美魔女が
こちらを見つめている。
カーテシーをとると
すぐやめるよう言われる。
「愚息がすまない。
私は認めるつもりはない」
皇帝の言葉に
「しかし父上、私は……」
皇太子の言葉を遮るよう
「エステルは今回の試験で満点だった。
来月からは専門課程に進むことになる。
何が不服なのだ。」
「???」
私が知らない
私の事を
私を置いて話している。
「僭越ながらよろしいでしょうか?」
私が声をあげる。
両親の顔色が悪くなる。
でもでも
頭にきたのだ。
「許可する。言ってみよ。」
皇帝の言葉を受けて
「私が皇太子様とは
もう無理なのです。
私が皇太子様では
嫌なのです。
もう、道は違えました
交わることはありません」
「…………」
「アハハハ
よく言ったエステル。
こんな肝っ玉の小さな男など捨ててやれ。
来月からはと言わぬ。
来週からでも専科へすすめ。
もう、下がってよいぞ。」
私はカーテシーをして
その場から去る。
皇太子が恨めしそうに
こちらを見ているが
関係ない。
部屋を出て
思わずガッツポーズする。
これで
馬鹿すぎて
皇太子に
婚約破棄された女ではなく
1人の人間として
見てもらえるかも……
そう思うと嬉しくて
しかたなかった。
ところで、
あの人達
私より先に私の道を決めるのって...……
プライバシーはどこいった?
無言でせっせっと歩く。
無駄に使っている布が多いドレスは
私のライフポイントを奪っていく。
昔の人は凄いわ。
今ならエスカレーターや
トラベレーターがあるのに
徒歩なんて……
「ゼーゼー」
息をきらしながら
負けじと歩き進める。
城内に入ると
周囲の目があるからか
皇太子の歩みが遅くなる。
衛兵がズラリと並ぶ
扉の前で立ち止まると
皇太子が振り向いた。
「入るぞ。」
無理やり私の手を
自分の腕におく
「私のエスコートなど
嫌かも知れないが許せ。」
扉があくと
玉座に座る
皇太子によく似たおじ様と
穏やかな笑みを浮かべる美魔女が
こちらを見つめている。
カーテシーをとると
すぐやめるよう言われる。
「愚息がすまない。
私は認めるつもりはない」
皇帝の言葉に
「しかし父上、私は……」
皇太子の言葉を遮るよう
「エステルは今回の試験で満点だった。
来月からは専門課程に進むことになる。
何が不服なのだ。」
「???」
私が知らない
私の事を
私を置いて話している。
「僭越ながらよろしいでしょうか?」
私が声をあげる。
両親の顔色が悪くなる。
でもでも
頭にきたのだ。
「許可する。言ってみよ。」
皇帝の言葉を受けて
「私が皇太子様とは
もう無理なのです。
私が皇太子様では
嫌なのです。
もう、道は違えました
交わることはありません」
「…………」
「アハハハ
よく言ったエステル。
こんな肝っ玉の小さな男など捨ててやれ。
来月からはと言わぬ。
来週からでも専科へすすめ。
もう、下がってよいぞ。」
私はカーテシーをして
その場から去る。
皇太子が恨めしそうに
こちらを見ているが
関係ない。
部屋を出て
思わずガッツポーズする。
これで
馬鹿すぎて
皇太子に
婚約破棄された女ではなく
1人の人間として
見てもらえるかも……
そう思うと嬉しくて
しかたなかった。
ところで、
あの人達
私より先に私の道を決めるのって...……
プライバシーはどこいった?
22
あなたにおすすめの小説
あなたの側にいられたら、それだけで
椎名さえら
恋愛
目を覚ましたとき、すべての記憶が失われていた。
私の名前は、どうやらアデルと言うらしい。
傍らにいた男性はエリオットと名乗り、甲斐甲斐しく面倒をみてくれる。
彼は一体誰?
そして私は……?
アデルの記憶が戻るとき、すべての真実がわかる。
_____________________________
私らしい作品になっているかと思います。
ご都合主義ですが、雰囲気を楽しんでいただければ嬉しいです。
※私の商業2周年記念にネップリで配布した短編小説になります
※表紙イラストは 由乃嶋 眞亊先生に有償依頼いたしました(投稿の許可を得ています)
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
悪意には悪意で
12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。
私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。
ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。
【完結】シロツメ草の花冠
彩華(あやはな)
恋愛
夏休みを開けにあったミリアは別人となって「聖女」の隣に立っていた・・・。
彼女の身に何があったのか・・・。
*ミリア視点は最初のみ、主に聖女サシャ、婚約者アルト視点侍女マヤ視点で書かれています。
後半・・・切ない・・・。タオルまたはティッシュをご用意ください。
揺れぬ王と、その隣で均衡を保つ妃
ふわふわ
恋愛
婚約破棄の断罪の場で、すべては始まった。
王太子は感情に流され、公爵令嬢との婚約を解消する。
だが、その決断は王家と貴族社会の均衡を揺るがし、国そのものを危うくする一手だった。
――それでも彼女は、声を荒らげない。
問いただすのはただ一つ。
「そのご婚約は、国家にとって正当なものですか?」
制度、資格、責任。
恋ではなく“国家の構造”を示した瞬間、王太子は初めて己の立場を知る。
やがて選ばれるのは、感情ではなく均衡。
衝動の王子は、嵐を起こさぬ王へと変わっていく。
そして彼の隣には、常に彼女が立つ。
派手な革命も、劇的な勝利もない。
あるのは、小さな揺れを整え続ける日々。
遠雷を読み、火種を消し、疑念に居場所を与え、
声なき拍手を聞き取る。
これは――
嵐を起こさなかった王と、
その隣で国家の均衡を保ち続けた妃の物語。
愛しの第一王子殿下
みつまめ つぼみ
恋愛
公爵令嬢アリシアは15歳。三年前に魔王討伐に出かけたゴルテンファル王国の第一王子クラウス一行の帰りを待ちわびていた。
そして帰ってきたクラウス王子は、仲間の訃報を口にし、それと同時に同行していた聖女との婚姻を告げる。
クラウスとの婚約を破棄されたアリシアは、言い寄ってくる第二王子マティアスの手から逃れようと、国外脱出を図るのだった。
そんなアリシアを手助けするフードを目深に被った旅の戦士エドガー。彼とアリシアの逃避行が、今始まる。
婚約破棄までの七日間
たぬきち25番
恋愛
突然、乙女ゲームの中の悪役令嬢ロゼッタに転生したことに気付いた私。しかも、気付いたのが婚約破棄の七日前!! 七日前って、どうすればいいの?!
※少しだけ内容を変更いたしました!!
※他サイト様でも掲載始めました!
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる