ロマネスクは突然に*完結*

チョコパイ

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なつかれても困ります。

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昔から動物に
よくなつかれた。

捨て犬、捨て猫
近所の猛犬、
更には遠足で行った
牧場の牛や馬、羊まで
なつくのだ。

獣医になろうかと
真剣に悩むほど
私は動物になつかれるのだ。

皇太子も確かに動物だが
これは違う。

突如とあらわれた皇太子は
体験入学と題し
私の隣の席へと座る。

今回の講義のテーマは
「仮説をたて解を得る」だ。

教授が講義をはじめる
様々なケースから
仮説をたて解へと導く。

例題を出しながら
生徒の理解度を推し量る。

これ、言葉だと
とても難しく感じるが
私の世界では
小学校で習う
「つるかめ算」だ。

生徒の半数が理解できると
教授は理解した人が
理解できていない人に
教えるよう指示する。

私は隣の皇太子の指導を任された。

「まずは皇太子様の
理解した部分につ……」

「………だ。」

「???
すいません今一度?」

「皇太子様ではなく
アルバートだ。」

「わかりましたわ。
自己紹介
有り難うございます。
では、皇太子様
そろそ。」

「皇太子ではない。
アルバートだ。」

側にいたマイケルが
「鈍感エステル、
皇太子様は名前で
呼ばれたいんだよ。
察してやれ!!」
と耳打ちしてきた。

「では、アルバート様
説明を………」

さすが皇太子、
専科の学生にも匹敵する
学力をみせつける。

やはり英才教育て
素晴らしいわ……

2日目には
つるかめ算を利用した
問題をスラスラと
解けるようになっていた。

3日目
今日はグループディスカッションだ。
5名と6名のグループに別れ
まずはグループ内で
意見をまとめる。

教授………
このグループ分けは
私の忍耐力を試す
試練ですか?

同じグループに
皇太子(アルバート)
ディアン(帝国の公子)
マイケル(王国の公子)
コバッド(隣国の公子)

ディスカッションだから
白熱するのは
わかるけど
空気がよくない。

ディアンが
「終わった問いを
いつまでも女々しく
追い求めるのは
いかがなものか?」
とたずねれば

皇太子が
「やっと理解した
解を手にしたいと
思うことの何が女々しい」

コバッドが
「解に女々しいという
表現はおかしい。」
と切り込む

はぁ……
これは何の問いで解なのか

マイケルが
「責任とって、終わらせろよ。不毛すぎる…」
とぼやいてくる。

何の責任かは
わからないが
確かに不毛だ。

「この問題の
新しい解の求め方を
考えたんだけど
聞いてもらえないかしら?」

つるかめ算は
連立方程式で簡単に 
答えを導き出すことが出きる。

Xを白鳥の数、Yを犬の数
として
白鳥と犬は合計額32匹
つまり
X+Y=32……①

白鳥の足は2本
犬は4本、足の数は94本
つまり
2X+4Y=94……②

これを代入して
でっ、答えは犬は15匹

これを…白鳥は17羽。」

「すごいよ。エステル」
ディアンが目を輝かせる

コバッドが教授を連れてきたせいで、
話は大きくなり

連立方程式は
エステル方式となり
この世界の数学に
一石を投じることに
なってしまった。

そしてこの日から
皇太子の私への
態度は忠犬ハチ公と
なってしまった。

やはり、
私は動物に懐かれるみたいだ。
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