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第2章 異世界と交易しよう
第53話 色々と売ろう
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翌日、母さんに出かけてくると伝えた上で、僕は自室から靴とリュックサックを持ってアーリアにキャラクターデータコンバートした。早速レザス商会の調味料販売店に向かう。前回と同じ店員さんに出迎えられ、僕はすぐに奥の応接室に通された。
すぐにエイギルさんがやってきて向かいの席に腰を下ろす。難しい顔だ。砂糖が思うように売れなかったんだろうか。
しかし僕は極力不安を顔に出さないように営業スマイルを浮かべた。
「今日は砂糖以外にも色々と持ってきました。こちらの業態とは合わない品ばかりですので、系列店を紹介してもらえると嬉しいのですが」
「……砂糖はまだ売ってもらえるのか?」
絞り出すような声だった。なにか不都合があったのだろうか? それにしては砂糖をまだ欲しがっているように思えるのだけど。
「今回は前回と同じだけ持ってきましたが、必要とあれば量を増やすこともできますよ」
「本当か!?」
エイギルさんがぐっと身を乗り出してくる。
「エリンフィル伯が真っ白な砂糖をいたく気に入られて、国王陛下に献上するとまで言い出したのだ。前回卸してもらった分はすべてエリンフィル伯に持って行かれてしまった。それどころかあるだけ買うとのことだ。それにあのガラスの容器。職人に見せたが到底真似はできないとのことだった。こちらもすべてエリンフィル伯に持って行かれてしまった。こちらも追加で欲しい」
「それは……、さぞ儲けられたんでしょうね?」
「まあ、確かに、そうだ。だがあの時の君はあの値段で商談成立と言った。商人として確定した取り引きをやり直したいとは言うまいね?」
「言いませんよ。ただ今日の買い取り価格はよく考えてくださいね。僕は他の商人や、他の町に砂糖を運ぶこともできるんですから」
「分かっている。当然適正な価格で買い取らせてもらうとも」
「それではまず今日の分の砂糖を――」
僕はガラスポットを5つテーブルに置く。
「他の商人には売らないという契約書を交わしてくれれば、金貨10枚で買う。容器の値段も含めて、だ」
「契約書を書くのであれば内容を確認したいのですが」
「用意してある」
エイギルさんは羊皮紙を取り出した。僕はよく目を通す。そこには僕が砂糖と容器をレザス商会以外の商人に売らないこと。その代わりにレザス商会は砂糖を7オンスに付き、金貨1枚で買い取る。透明ガラスの容器についても金貨1枚で買い取るとある。
「7オンスというのはこの一瓶の砂糖の量で間違いないですか?」
「ああ、後で量ったところ、だいたいそれくらいだったのでそう書かせてもらった。もし価格に不満があるようなら、ワシも上に掛け合うしかない。数日は時間をもらうことになる」
「分かりました。文句ありません。サインはここに?」
契約書にはレザスと名が記されている。レザス商会のトップのサインということだろう。この契約にはそれだけの価値があると思われているということだ。2枚ある契約書のそれぞれに違いが無いことを確かめてから、僕はボールペンを取り出して両方にカズヤとこちらの文字でサインした。
「それは?」
「今日の売り物のひとつです。インクにペン先を浸すことなく、かなりの間、字が書けます。使ってみますか?」
「ああ、試させてくれ」
エイギルさんは何も書かれていない羊皮紙を取り出して、その上でボールペンを走らせた。
「これは素晴らしい。どれくらい書けるのかね?」
「どれくらいと具体的に問われると難しいですね。少なくとも何十枚かは書けると思いますよ」
「これは帳簿を付けるのが楽になりそうだ。試しに買わせてくれ。いくらだ?」
ボールペンは10本入り税抜き100円のものを買ってきた。値段も安いし、運びやすい。
「今回は見本としてお持ちしたので代金は結構です。ですが、値段はよく考えてみてくださいよ」
「分かった。それで……、その鞄の中にはまだ商品がありそうだが」
「ええ、調味料ではないのでレザス商会でこれらの品を買い取ってくれそうなところを教えてもらえたらありがたいのですが」
そう言って僕はリュックサックの中から商品を取りだしていった。
すぐにエイギルさんがやってきて向かいの席に腰を下ろす。難しい顔だ。砂糖が思うように売れなかったんだろうか。
しかし僕は極力不安を顔に出さないように営業スマイルを浮かべた。
「今日は砂糖以外にも色々と持ってきました。こちらの業態とは合わない品ばかりですので、系列店を紹介してもらえると嬉しいのですが」
「……砂糖はまだ売ってもらえるのか?」
絞り出すような声だった。なにか不都合があったのだろうか? それにしては砂糖をまだ欲しがっているように思えるのだけど。
「今回は前回と同じだけ持ってきましたが、必要とあれば量を増やすこともできますよ」
「本当か!?」
エイギルさんがぐっと身を乗り出してくる。
「エリンフィル伯が真っ白な砂糖をいたく気に入られて、国王陛下に献上するとまで言い出したのだ。前回卸してもらった分はすべてエリンフィル伯に持って行かれてしまった。それどころかあるだけ買うとのことだ。それにあのガラスの容器。職人に見せたが到底真似はできないとのことだった。こちらもすべてエリンフィル伯に持って行かれてしまった。こちらも追加で欲しい」
「それは……、さぞ儲けられたんでしょうね?」
「まあ、確かに、そうだ。だがあの時の君はあの値段で商談成立と言った。商人として確定した取り引きをやり直したいとは言うまいね?」
「言いませんよ。ただ今日の買い取り価格はよく考えてくださいね。僕は他の商人や、他の町に砂糖を運ぶこともできるんですから」
「分かっている。当然適正な価格で買い取らせてもらうとも」
「それではまず今日の分の砂糖を――」
僕はガラスポットを5つテーブルに置く。
「他の商人には売らないという契約書を交わしてくれれば、金貨10枚で買う。容器の値段も含めて、だ」
「契約書を書くのであれば内容を確認したいのですが」
「用意してある」
エイギルさんは羊皮紙を取り出した。僕はよく目を通す。そこには僕が砂糖と容器をレザス商会以外の商人に売らないこと。その代わりにレザス商会は砂糖を7オンスに付き、金貨1枚で買い取る。透明ガラスの容器についても金貨1枚で買い取るとある。
「7オンスというのはこの一瓶の砂糖の量で間違いないですか?」
「ああ、後で量ったところ、だいたいそれくらいだったのでそう書かせてもらった。もし価格に不満があるようなら、ワシも上に掛け合うしかない。数日は時間をもらうことになる」
「分かりました。文句ありません。サインはここに?」
契約書にはレザスと名が記されている。レザス商会のトップのサインということだろう。この契約にはそれだけの価値があると思われているということだ。2枚ある契約書のそれぞれに違いが無いことを確かめてから、僕はボールペンを取り出して両方にカズヤとこちらの文字でサインした。
「それは?」
「今日の売り物のひとつです。インクにペン先を浸すことなく、かなりの間、字が書けます。使ってみますか?」
「ああ、試させてくれ」
エイギルさんは何も書かれていない羊皮紙を取り出して、その上でボールペンを走らせた。
「これは素晴らしい。どれくらい書けるのかね?」
「どれくらいと具体的に問われると難しいですね。少なくとも何十枚かは書けると思いますよ」
「これは帳簿を付けるのが楽になりそうだ。試しに買わせてくれ。いくらだ?」
ボールペンは10本入り税抜き100円のものを買ってきた。値段も安いし、運びやすい。
「今回は見本としてお持ちしたので代金は結構です。ですが、値段はよく考えてみてくださいよ」
「分かった。それで……、その鞄の中にはまだ商品がありそうだが」
「ええ、調味料ではないのでレザス商会でこれらの品を買い取ってくれそうなところを教えてもらえたらありがたいのですが」
そう言って僕はリュックサックの中から商品を取りだしていった。
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