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遅かれ早かれ(side美夜飛)
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しおりを挟むこれで満足してくれるならそれでいい。けど、決定的な快感がほしくなる前に、とっとと終わらせてくれ。
身体に、腹の奥に着実に火種が蓄積していく。
皮を被ったまま半端に勃ったそこから、たらたらと先走りが腹をつたって顔の近くに垂れてくる。
こめかみに汗が滲み、それが頭皮を伝う感触にさえ身震いしだして、もどかしい。
「……っ、か、兼嗣……、も、お前のやり方で、いいから……」
生ぬるく、遠回りな愛撫に気が狂いそうだった。
穴に触れてこないなら、そこまで酷いことはしないのかもしれない。
素股とか手で扱くくらいなら、この際やってやってもいい。
とにかく身体中を変態みたいに撫でまくって、バター犬みたいに舐めまわすのをやめてほしかった。
「みーちゃん?」
「耐えられ、ない……ッ、かねつ、ぐ」
「あぁ……みーちゃん、気付かなくてごめんね。無意識に焦らしちゃってた?」
労るように頭を撫でてきた手は、俺の身体を触っていたときと同じように大きく優しくて、素直に縋って頷きそうになる。
何とかふるふると首を横にすると、兼嗣は柔らかな雰囲気で、いつものような眉をさげた少し情けない顔で微笑む。
「ほんとにごめんね。ずっと、みーちゃんって美味しそうだなあって思ってて……。あんなジャンクフードばっかり食べてるくせにね」
「……それで、食ってたの?」
こんな状況だけど、兼嗣の変態具合にだんだん慣れてきている自分の順応力が恐ろしい。
薄い本は前に見たのが初めてだけど、こいつのエロゲなら何度かやったことあるし。
兼嗣は隠してたつもりだろうが、性癖はアブノーマルなんだろうなあ、とは以前から何となく知ってた。
まさか自分にその感情が向けられるとは思ってなかったけれど。
それに加えて、この体勢。
浅い呼吸しかできないのが苦しい。
酸欠と、頭に血がのぼって、思考力も落ちてる気がする。
いくら兼嗣が腰を支えているとは言え、長時間していい格好じゃない。
「……ん、味わってた。でも一番好きなものは最後にとっておくの、知ってるでしょ」
「あぁ、知ってる……。な、なあ……、体勢、」
「しっかり見てて、俺が食べるところ」
「っへ、ぁ……ッ?!」
下半身の思わぬ違和感に変な声が出た。
恐るおそる首を擡げると、兼嗣が舌を出して、後孔の表面をちろちろと舌先でくすぐって、見せつけるように、じゅるじゅると舐めしゃぶる。
「うぁあっ、うそ、うそ……っ、いやだ、そんなっ」
制止の意味で手を伸ばすと、そのまま指を絡めてしっかり繋がれ、身体の横に持っていかれる。
じゅぶっ、と下品な音を立てながら表面を啜って、きゅっと閉じた皺の感触を楽しむみたいに舌先でぐりぐりと円をえがく。
全身の血管が膨張する。
血の巡りが速くなるのを自分でも感じた。
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