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第一章
連れ戻された
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街の質屋が閉まっていた……。
『本日お休みします』の張り紙に顔を引きつらせる。
「なんだよ! お金がなきゃ馬車にだって乗れないじゃないか!」
「参りましたね……所持金だけでは、アスラーゼまでの馬車代が足りないかもしれませんね……」
「行ける所まで行くか?」
「もしくは、今日はこの街で過ごして明日また来ますか?」
なんてこった……。
一日でも早く帰りたい所なのにお金がない。
「直接店に持って行って買ってもらうか?」
「我々では物の価値がわかりません。専門店でなければ、買い叩かれるのがオチです」
「なんだよぉ……俺が何かしたのかよぉ……」
いじけてその場でしゃがみ込む。
「ほら、ミリアンナ様、そんな所でしゃがみ込まないで下さい」
フロルが腕を掴んで立たせようとする。
反発したい気分でそのままでいた。
「いいだろ……どうせ誰も見てないんだ……」
「ミリアンナ様、立った方がよろしいかと思います」
「こんな時まで──うわぁ!」
体がヒョイッと浮いた。
驚いて思わず何かに捕まる。
見上げれば、目の前の金の髪が陽の光に照らされてキラキラしていた。
普段鋭い瞳は俺の事を優しく見つめていた。
掴んだのは、レイジェルの腕だった。
「レイジェル……殿下……」
どうやら、レイジェルが俺を抱え上げたらしい。お姫様抱っこなんて初めてだ。
呆然と見つめる事しかできなかった。
「こんな所でしゃがみ込むとは、歩けないのか? 私が抱えて運んでやる」
「え!? あっ! あ、歩けます! 私ったら、おほほほ……」
さっきまでの愚痴聞かれなかったよな?
フロルを見れば『立った方がよろしいと申し上げました』と顔に書いてあって遠い目をする。
「迎えに来たんだ」
「な、なぜ……?」
「私は広間から出て行けと言っただけだ。屋敷から出て行けとは言っていない」
唖然とする……。
え? そういう意味だったの……?
「ロッシからドレスの事を聞いたんだ。すまなかった──」
申し訳なさそうにするレイジェルに驚く。
「いいえ! とんでもありません! 謝らないで下さい!」
めちゃめちゃ恐れ多い。
王族って頭は下げなくても謝るのか!?
「言わなかったのは、私の事も加害者の王女の事も考えての事だというのはわかった。けれど、それでは君だけが損をする役回りだ」
「私は……それぐらいどうって事ないんです」
苦笑いしてしまった。
損な役回りは俺にとって当たり前だった。多少の事は耐えられる。
「まぁ、あんなに怒るとは思って無かったので、怖かったですけど……」
あははっと笑って誤魔化す。
俺を見つめるレイジェルの眼差しが優しく見える。こんな眼差しができる人だったのかと少し思う。
「君の事をもっと教えて欲しい」
「私の事なんて……つまらないですよ……」
俺の事なんて、教えられる事なんて何もない。俺は秘密ばかりだ。
「一緒に戻ってくれるだろう?」
俺の事を覗き込むレイジェルに変にドキドキする。
この人、俺に怒鳴った人だよな?
幻では無かったのかと錯覚するぐらいレイジェルの機嫌がいい。
できれば、このまま帰りたいのだけれど、そんな風に言える状況でもない……。
レイジェルの笑顔……なんか眩しい!
「見惚れたんですか?」
ラトが揶揄ってくる。
そんなわけあるか。
そう思うのに、急に恥ずかしくなって視線を逸らした。その代わりにフロルを見つめる。
(これ、どういう展開?)
(どうもこうもありません。まだ帰れないという事です)
(な、なんで……?)
(良かったじゃありませんか。このまま戻れば宿代も馬車代も掛かりませんよ)
ここまでを顔でやり取りした俺達すごい。
フロルの心の声がわかってしまう。
フロルがニッコリ笑顔だ。
「君はまだ落選していない。戻って審査を受けてもらわなければ、国には帰せない」
「え? 進めなかったのですか?」
てっきりあのまま進んでいるのかと思っていた。
「君が受けてくれなければ、ずっと止まったままだ」
「わ、わかりました……戻ります」
正直、お金がなくて困っていた。こんなに急じゃなければ、馬車で送ってもらえるはずだ。
「戻ってくれるのか。ならば、私の馬で帰ろう」
お姫様抱っこのままでスタスタ歩かれた。
「ちょ、ちょっと待って下さい! 普通に歩けますから!」
あまり人は居ないけれど、街の人の視線が痛い!
「しゃがみ込むほど疲れているんだからダメだ」
「あ、あんなのは冗談です! 恥ずかしいので降ろして下さい!」
「嫌じゃないんだな?」
嫌というより、ひたすら恥ずかしい。
なんで嫌じゃないんだ!?
クスクスと笑われる。
「嫌じゃないならこのままで──」
「お、降ろして下さいぃぃぃ」
半泣きで訴えても無視されて、レイジェルの馬までお姫様抱っこで連れてかれてしまった。
更には、レイジェルの馬に乗せられて二人乗りまでさせられた……。
◆◇◆
一日も経たないうちに屋敷に戻って来てしまった……。
どこかに行っては困るとレイジェルとラトとロッシは、俺とフロルを見張っていた。
持っていた鞄を開けようとしたけれど、中に換金しようとしたものが入っているのを思い出した。
三人の前で開けられない。
「あのぅ……」
「なんだ?」
笑顔で返事をしたレイジェルが怖い。
普段とのギャップがありすぎて戸惑う。
「その……荷物の中身を見られるのが恥ずかしくて……」
「気にする事はない」
気にするってば!
質屋で換金しようとしていたのがバレる。
悩んでいれば、ラトがレイジェルに耳打ちする。
(レイジェル様のドレスを見られるのが恥ずかしいのでは?)
(なるほど……)
(可愛らしいですよね)
(ああ……)
なんか二人で盛り上がっている。
レイジェルがまた笑顔だ。なになになに……怖い……。
ラトは、こちらには聞こえない声で何を言ったんだ。
レイジェルは、コホンと咳払いをして俺を見つめてくる。
「では、ここはロッシに任せよう。私たちはもう城に戻るが、ロッシの他にもう一人部屋に護衛をつける。安心して暮らして欲しい」
ドレスの事、聞いたんだったな……。
深々と頭を下げた。
「申し訳ありませんでした。せっかくもらったドレスを……すみません」
「いいんだ。頭なんか下げるな。気にしなくていい。君の気持ちを考慮して、犯人も捜したりしない」
ホッと胸を撫で下ろす。
俺が原因で国際問題とか困るし、犯人の王女に余計に恨まれるのも困る。
何より、ドレスがダメになってもレイジェルがあまり気にしていないようで良かった。
「それじゃあ、また会おう」
「はい──」
膝を折って礼をして、レイジェルを見送った。
着替えると言ってロッシも部屋の外に出した。
フロルと二人きりになった部屋でふぅと息を吐いた。
鞄を開けて写真立て風のミニ絵画や万年筆、手鏡などを素早く元に戻していく。
売ったら結構高値でうれる気がするんだけどね……。
「フロル……俺、何でここに戻って来てんだ……?」
またしても、かなりの激流に流されてしまった気がする。
そのうち流されすぎて、俺の知らない所まで辿り着いてしまいそうだ。
フロルは、ニッコリ笑顔で口を開いた。
「お金がないからですね」
そうでしたね……。
『本日お休みします』の張り紙に顔を引きつらせる。
「なんだよ! お金がなきゃ馬車にだって乗れないじゃないか!」
「参りましたね……所持金だけでは、アスラーゼまでの馬車代が足りないかもしれませんね……」
「行ける所まで行くか?」
「もしくは、今日はこの街で過ごして明日また来ますか?」
なんてこった……。
一日でも早く帰りたい所なのにお金がない。
「直接店に持って行って買ってもらうか?」
「我々では物の価値がわかりません。専門店でなければ、買い叩かれるのがオチです」
「なんだよぉ……俺が何かしたのかよぉ……」
いじけてその場でしゃがみ込む。
「ほら、ミリアンナ様、そんな所でしゃがみ込まないで下さい」
フロルが腕を掴んで立たせようとする。
反発したい気分でそのままでいた。
「いいだろ……どうせ誰も見てないんだ……」
「ミリアンナ様、立った方がよろしいかと思います」
「こんな時まで──うわぁ!」
体がヒョイッと浮いた。
驚いて思わず何かに捕まる。
見上げれば、目の前の金の髪が陽の光に照らされてキラキラしていた。
普段鋭い瞳は俺の事を優しく見つめていた。
掴んだのは、レイジェルの腕だった。
「レイジェル……殿下……」
どうやら、レイジェルが俺を抱え上げたらしい。お姫様抱っこなんて初めてだ。
呆然と見つめる事しかできなかった。
「こんな所でしゃがみ込むとは、歩けないのか? 私が抱えて運んでやる」
「え!? あっ! あ、歩けます! 私ったら、おほほほ……」
さっきまでの愚痴聞かれなかったよな?
フロルを見れば『立った方がよろしいと申し上げました』と顔に書いてあって遠い目をする。
「迎えに来たんだ」
「な、なぜ……?」
「私は広間から出て行けと言っただけだ。屋敷から出て行けとは言っていない」
唖然とする……。
え? そういう意味だったの……?
「ロッシからドレスの事を聞いたんだ。すまなかった──」
申し訳なさそうにするレイジェルに驚く。
「いいえ! とんでもありません! 謝らないで下さい!」
めちゃめちゃ恐れ多い。
王族って頭は下げなくても謝るのか!?
「言わなかったのは、私の事も加害者の王女の事も考えての事だというのはわかった。けれど、それでは君だけが損をする役回りだ」
「私は……それぐらいどうって事ないんです」
苦笑いしてしまった。
損な役回りは俺にとって当たり前だった。多少の事は耐えられる。
「まぁ、あんなに怒るとは思って無かったので、怖かったですけど……」
あははっと笑って誤魔化す。
俺を見つめるレイジェルの眼差しが優しく見える。こんな眼差しができる人だったのかと少し思う。
「君の事をもっと教えて欲しい」
「私の事なんて……つまらないですよ……」
俺の事なんて、教えられる事なんて何もない。俺は秘密ばかりだ。
「一緒に戻ってくれるだろう?」
俺の事を覗き込むレイジェルに変にドキドキする。
この人、俺に怒鳴った人だよな?
幻では無かったのかと錯覚するぐらいレイジェルの機嫌がいい。
できれば、このまま帰りたいのだけれど、そんな風に言える状況でもない……。
レイジェルの笑顔……なんか眩しい!
「見惚れたんですか?」
ラトが揶揄ってくる。
そんなわけあるか。
そう思うのに、急に恥ずかしくなって視線を逸らした。その代わりにフロルを見つめる。
(これ、どういう展開?)
(どうもこうもありません。まだ帰れないという事です)
(な、なんで……?)
(良かったじゃありませんか。このまま戻れば宿代も馬車代も掛かりませんよ)
ここまでを顔でやり取りした俺達すごい。
フロルの心の声がわかってしまう。
フロルがニッコリ笑顔だ。
「君はまだ落選していない。戻って審査を受けてもらわなければ、国には帰せない」
「え? 進めなかったのですか?」
てっきりあのまま進んでいるのかと思っていた。
「君が受けてくれなければ、ずっと止まったままだ」
「わ、わかりました……戻ります」
正直、お金がなくて困っていた。こんなに急じゃなければ、馬車で送ってもらえるはずだ。
「戻ってくれるのか。ならば、私の馬で帰ろう」
お姫様抱っこのままでスタスタ歩かれた。
「ちょ、ちょっと待って下さい! 普通に歩けますから!」
あまり人は居ないけれど、街の人の視線が痛い!
「しゃがみ込むほど疲れているんだからダメだ」
「あ、あんなのは冗談です! 恥ずかしいので降ろして下さい!」
「嫌じゃないんだな?」
嫌というより、ひたすら恥ずかしい。
なんで嫌じゃないんだ!?
クスクスと笑われる。
「嫌じゃないならこのままで──」
「お、降ろして下さいぃぃぃ」
半泣きで訴えても無視されて、レイジェルの馬までお姫様抱っこで連れてかれてしまった。
更には、レイジェルの馬に乗せられて二人乗りまでさせられた……。
◆◇◆
一日も経たないうちに屋敷に戻って来てしまった……。
どこかに行っては困るとレイジェルとラトとロッシは、俺とフロルを見張っていた。
持っていた鞄を開けようとしたけれど、中に換金しようとしたものが入っているのを思い出した。
三人の前で開けられない。
「あのぅ……」
「なんだ?」
笑顔で返事をしたレイジェルが怖い。
普段とのギャップがありすぎて戸惑う。
「その……荷物の中身を見られるのが恥ずかしくて……」
「気にする事はない」
気にするってば!
質屋で換金しようとしていたのがバレる。
悩んでいれば、ラトがレイジェルに耳打ちする。
(レイジェル様のドレスを見られるのが恥ずかしいのでは?)
(なるほど……)
(可愛らしいですよね)
(ああ……)
なんか二人で盛り上がっている。
レイジェルがまた笑顔だ。なになになに……怖い……。
ラトは、こちらには聞こえない声で何を言ったんだ。
レイジェルは、コホンと咳払いをして俺を見つめてくる。
「では、ここはロッシに任せよう。私たちはもう城に戻るが、ロッシの他にもう一人部屋に護衛をつける。安心して暮らして欲しい」
ドレスの事、聞いたんだったな……。
深々と頭を下げた。
「申し訳ありませんでした。せっかくもらったドレスを……すみません」
「いいんだ。頭なんか下げるな。気にしなくていい。君の気持ちを考慮して、犯人も捜したりしない」
ホッと胸を撫で下ろす。
俺が原因で国際問題とか困るし、犯人の王女に余計に恨まれるのも困る。
何より、ドレスがダメになってもレイジェルがあまり気にしていないようで良かった。
「それじゃあ、また会おう」
「はい──」
膝を折って礼をして、レイジェルを見送った。
着替えると言ってロッシも部屋の外に出した。
フロルと二人きりになった部屋でふぅと息を吐いた。
鞄を開けて写真立て風のミニ絵画や万年筆、手鏡などを素早く元に戻していく。
売ったら結構高値でうれる気がするんだけどね……。
「フロル……俺、何でここに戻って来てんだ……?」
またしても、かなりの激流に流されてしまった気がする。
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