攻め×攻め事情

おみなしづき

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攻防戦は続く

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 朝、近嗣が目が覚めた時に、隣に美羽がいた。
 何も着ないで寝てしまった。
 まだ服を着るのは勿体無い気がして、布団をしっかりかけ直す。

 近嗣の方を向いて眠っている美羽の顔を覗き込んで微笑む。
 瞼が閉じられていると、長いまつ毛が目立つ。
 起こさないように気を遣いながら、そっと美羽を抱きしめた。

 美羽を抱けた事が最高に嬉しかった。

 美羽が医大生になってしまったら、今までのように会うのは難しいとわかっている。
 それでも、この前のように不安にさせないようにしようと思う。
 そう誓って美羽の頭にそっとキスを贈った。

 美羽が身じろぎして、そっと目を開けた。
 しばらくボーッとした後に近嗣に擦り寄ってくる。

「チカ……」

 近嗣の事をぎゅっと抱きしめてきたと思ったら、少ししてそのまま腹の上に乗られた。
 近嗣の両腕をガシッと掴んで近嗣の動きを止めた。

「昨日は良くもやってくれたな……」
「え……?」
「僕はやられたままではいない」
「ちょ──んっ」

 美羽からのキスは、昨日の余裕がなかったキスとは違った。
 舌を巧みに動かされて口内を舐め回されてピチャりと音がする。
 美羽のキスは気持ちいい。
 しばらくキスをすると、力が抜けた近嗣を見下ろしてニヤリと笑った。

「僕はこの光景も好きだ」
「なんの話……?」
「黙っていろ」

 美羽が近嗣の首筋に顔を埋める。

「み、みぃちゃん……」

 近嗣は、何をされるのかとドキドキする。
 チュッと音をさせて何度もキスした後に、吸い付いて赤い痕を残した。

「キスマークだ」

 ドヤ顔で見下ろしてくる美羽が可愛いと思ってしまう。

「みぃちゃんにも……いっぱいついてる……」
「何!?」

 美羽は、慌てて自分の体を見回す。

「あ! ここにも! こっちにも!」

 自分の体を確認して顔を赤くする。

「いつの間にこんなに……っ!」
「可愛かったから……」

 昨日の余裕のなかった美羽を思い出して顔を緩める近嗣に、美羽が目を細める。
 何度も近嗣に吸い付いて同じように痕をつける。
 何度もすれば気が済んだのか、今度は近嗣の胸の突起に吸い付いた。

「ちょ……っ……」

 舐め回して、カリッと甘噛みされてゾクリとする。

「みぃ……ちゃん……っ」

 掴まれていた腕に力を入れようとしたら、逆にグッと力を入れられてしまう。

「抵抗するな……僕の舌に集中してみろ……」

 こんな時なのに、ドヤ顔の美羽がカッコよくて見惚れてしまう。

 美羽の舌が、近嗣の体を這う。
 胸から脇腹、へそに鎖骨……太ももの付け根。
 あらゆる所を舐められて、いつの間にか解放された指先も口に含まれて舐め回された。
 舌のぬめっした感触に集中するととても興奮を煽った。
 近嗣は、もうすでに抵抗する事を忘れている。

 美羽は、ニヤリと笑うと近嗣の股の間に顔を埋めた。

「もっと舐めやすいように足を開け……」

 美羽が挑発するように近嗣を上目遣いで見てくる。近嗣は、言われるまま足を開いてしまった。
 美羽は、すでに昂っていた近嗣のモノを口に含んで舐め回した。

「っ……」

 美羽に朝からしゃぶられている。その事実が近嗣の興奮を煽った。

「……ふっ……はっ……」

 美羽は、時々こぼれる近嗣の吐息が甘くなっているのを確認して、こっそりと尻の蕾に手を伸ばした。そして、そっと指を挿れた。

「っ!? みぃちゃん……!」

 暴れたら美羽の事を蹴ってしまいそうで近嗣は耐える。
 指を挿れられる感触は、しゃぶられているせいで曖昧だ。

「何やって……っ……みぃちゃんっ、てば……」

 美羽は、昨日のお返しとばかりに近嗣の中をかき混ぜた。
 美羽の言っていた恥ずかしさがわかった気がして顔を腕で隠す。

「あっ……んっ、もう……やめて……っ」

 執拗に攻められて、近嗣がぐったりした所で美羽が近嗣に挿れようと体を起こした。
 唾液でぐっしょりになっていた口元を手で拭きながら、美羽がニヤリと笑う。

「チカも気持ち良くなれるかもな」

 近嗣は、このままでは挿れられてしまうと体を引いて枕の方へ逃げた。
 追いかけようとする美羽の動きが四つん這いのまま止まった。

「いっつぅ……!」

 腰を押さえている所を見ると、腰が痛いらしい。

「なんだこれ……腰が……」

 その様子に近嗣がハッと気付く。

「昨日の体勢……負担が掛かるって……」
「嘘だ……。これじゃ、挿れても腰振れないじゃないか!」

 がっかりしている美羽に近嗣は、思わず笑ってしまった。

「ふふっ。残念だったね……」
「笑うな……」
「動けない……?」
「動けない……ここまでしたのに……!」

 確かにお互いのモノは勃ってしまっていて、まだおさまる気配はない。
 近嗣は、四つん這いのまま腰をさする美羽の背後に回った。

「腰……痛い?」
「動かなければ、大丈夫だ……」

 心配でそっと美羽の腰をさすっていたら、丸見えの美羽の尻が目に飛び込んでくる。
 四つん這いでまるで挿れて欲しいと言っているようで、欲情してしまった。

(腰は動かさなければ大丈夫……)

 美羽の腰をあまり動かないように支えた。

「みぃちゃん……お返し……」
「え?」

 指をズブリと美羽の中に挿入する。

「あっ──!」
「中……まだ柔らかいね」
「ちょ、あっ! チカ……っ!」
「俺に挿れようとするからだ……。確か……ここ……」

 美羽の気持ちいい所を撫でる。
 一度抱いただけでは、美羽の抱きたいという気持ちを無くせないらしい。
 それならば、癖になるまで何度もやるだけだと近嗣は思う。

「んっ、あっ、んぁ、だめ……っ」

 美羽は、随分と感じ易くなっているようだ。
 近嗣は、気持ち良さに震える美羽の背中に覆いかぶさってキスをする。

「こんなに可愛い声出してるのに、まだ挿れたい?」
「チカ……あっ、ん……やめろ……」
「気持ちいいって素直に言ったらやめてもいい……」

 美羽がグッと口籠る。

「ほら、言ってみて……?」

 美羽は、嬉しそうにする近嗣に従いたくなかった。気持ちいいと言う事にもまだ抵抗がある。

「よく……ない……っ」

 顔を赤くしながらも近嗣を恨みがましく見つめてくる。
 それがまた可愛いのだと言ったら怒られそうだ。

「腰……痛くならないように動かないで……」

 近嗣は、腰を支えていた手を胸の方に伸ばして、美羽の胸の尖りを指で摘んで転がした。

「あっ……! 両方は……だめだ……っ!」
「どうしてだめ……?」

 近嗣が覗き込んだ美羽の顔は、眉根を寄せていて、快感に耐えながら蕩けていた。
 近嗣は、ゴクリと喉を鳴らす。

「言わないと……このままイクまでやろうか……」
「あっ、んあっ……ちかぁ……」

 蕩けた顔で甘えるように名前を呼ばれてしまう。

「(やば……可愛い……)みぃちゃん、言わないと……女の子みたいにイクよ……」

 近嗣の指で下腹がキュウと反応するのが怖かった。
 このままでは近嗣に女にされそうで、美羽は観念する。

「あん……うんっ、あっ、そんなの……無理だ……き、気持ちいいから……やめて……」

 美羽は、言葉にすると思った以上に恥ずかしくて真っ赤になる。
 近嗣からすれば、言われた通りに言葉にした美羽が悶えるほど可愛かった。

「ごめん。みぃちゃん……」
「へ……?」

 近嗣は、指を抜いてすぐに自分の欲望を美羽に挿入した。
 可愛すぎた美羽を見て我慢できなかった。

「ああっ──!」
「すご……中、うねってる……」
「言ったらやめるんじゃ……なかったのか……!?」
「だって……気持ちいいんでしょ?」

 ニコニコ笑いながらそんな事を言った近嗣に、嵌められたと気付いた時にはもう遅い。
 近嗣は、逃げようとする美羽の腰を掴んだ。

「動くと痛くなるよ……」

 美羽の動きが止まる。

「あっ……んんっ、くっ……」

 ゆっくりとした抽挿ちゅうそうは、美羽の昨日の気持ち良さを蘇らせるようだった。

「ほら、大人しくしてれば痛くない。気持ちいい……」

 近嗣が段々と激しい動きをする。背後から腰を振るたびに、ローションと汗で濡れた肌がぶつかり合って、ぱちゅんという音が何度も室内に響く。

「あっ、だめ……あっ! そんな、深い……! ふあっ! ちかぁ……!」
「腰痛い……?」
「(気持ちいいから)わ、わかんないっ……!」

 近嗣は、美羽の反応を見ながら何度も腰を振る。

「みぃちゃん、これ、好きだね……」
「あっ! ちが……んあっ! あんっ……!」

 喘ぐ声が止まらなくて、誤魔化しようもない。

「このままイって……」

 美羽は、フルフルと首を振る。

「今日は許してあげる……」

 近嗣は、そう言いつつ更に奥を突く。

「あんっ! そんな風に……くっ、するな……あっ!」
「ふふっ。いっぱい気持ち良くなろう……」

 近嗣は、美羽のモノを握って扱く。
 快感が波のように美羽に押し寄せてくる。

「ふぁ、うんっ、あっ、イク……ちか、イクよ……っ!」
「イけよ──」
「なっ──あっ、ああ──っ!」

 少し乱暴な言葉と激しい動きに、胸がキュンと鳴ってしまった美羽は、一気に昇り詰めてしまった。
 近嗣もそれを追いかけるように射精する。
 近嗣は、美羽の首筋や背中に何度もキスしてから、ぐったりする美羽を横たえてあげた。
 そのまま美羽を背後から抱きしめる。

「みぃちゃん、大好き……」
「……僕も……とは言わないからな……」

 近嗣の思い通りにするのは悔しい。

「ふふっ。俺は大好き……」

 美羽は、機嫌の良さそうな近嗣にチッと舌打ちをする。

「僕にも抱かせろ……」
「だめ。いい加減、俺を抱くの諦めたら?」
「くそ……僕は絶対諦めないからな……」

 近嗣は、ブツブツと文句を言っている美羽にクスクスと笑った。

 この先もきっと二人の攻防戦は続く。
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