テレワークから始まる大人の恋もある。

みょうじん

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反省会と隣人

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「わたくしのようなゴミが目島様に対してご迷惑をかけてしまい、穴があったら埋まりたいくらいでございます……」
ざっくりと私が昨晩の状況等を説明すると、佐須杜さんは見るも無残に落ち込んでいた。普段のテンション、昨日のテンション、そして今日のテンション。感情のジェットコースターとでも言うべき見事なアップダウンで、あまり感情の波がない私とは相当な差がある。
「ナコ、落ち込んでもしかたないでしょ?」
二人はソファーに座っており、人栄さんは佐須杜さんの頭をなでながらそんなことを言う。
「……なんでお前はそんなに元気なんだよ」
ギロリと睨むようにしているが、その目に力がないことは明らかだ。本当に落ち込んでいるようで、逆に私の方が申し訳なくなってしまう。
「なんか久々に、すごおくぐっすり眠れたから、かな」
確かに彼女の肌ツヤは非常に良く、昨日と比べてもさらに表情豊かである。二人の対比がなんともおかしくて、少しだけ笑ってしまった。
「くっそ、のんきなやつめ……」
「まあまあ、私も気にしておりませんので」
実際、一晩経って改めて考えてみても、面白い一日だったという感想しか無い。あまり出会うことの無いタイプの二人と話して、美味しい食事を取ることができたのだ。文句なんてあるはずもない。
「しかし……」
佐須杜さんはやはり納得が言っていないようだ。
「ナコちゃん、むしろそうやって反発するほうが目島さんにだって」
彼女は妙に『失礼』という言葉を強調して、佐須杜さんを諭す。
「ぐぬ……そう、かもしれない」
どうやら『失礼』というワードは彼女に刺さるものらしく、相変わらず元気はなさそうだが、とりあえずその納得感の無さを飲み込むことができたようだ。
「しかし、佐須杜さんは本日のお仕事は大丈夫だったのですか?」
ここでさっと話題を変える。
「あ、ええ。本日はもとより代休の予定でしたので。まあ、明日からはまた忙殺される日々ですが」
余裕が少し戻ったのか、佐須杜さんは冗談めかしてそう言う。
「それは、お疲れさまです」
「おつかれちゃん!」
「目島さんはともかく、シノに言われるとムカつくな……」
「私も、明日から動かないと締切りはヤバいのです!一緒だよ!」
「遅えっ、今晩から動け!またぶっ倒れても知らねえぞ!」
二人共調子が出てきたのか、またワイワイとし始める。こうやってわいわいやっているのが、きっと彼女たちの日常なのだろう。
その二人を尻目に、私はまた暖かいお茶を入れ始めた。余裕を持って持って購入していたはずの茶葉は、気づけばもう殆ど残っていなかった。ここ最近、妙に使っていることに思い至り、自分の日常が少しだけ変容しているのを感じるのだった。
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