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その後は無言のままお互いの部屋の前まで帰ってきた。
途中でアリーの顔色が変わった気がしたが、どうしたのか聞く前に着いてしまった。
首の後ろに手を当てながら言う。
「お前に怒ってるわけじゃねぇからな」
サンドイッチの事で、アリーを責めているように受け取られたのかもしれない。
勘違いされて嫌われるのは嫌だ。
これ以上嫌われたら挽回するチャンスさえ消えてしまう。
「あの、また作ったら食べてくれますか?」
当たり前だろ。お前のくれるものなら
「石でも食う」
最後に少し笑ってくれたから、助かった気になれた。
アリーが部屋の鍵をかけたのを確認してから、自分の部屋のドアを開ける。
今日は朝から失敗した。
一時間前に処理したから油断していた。
引き寄せたウエストの細さとアリーの髪から漂う香りに、常足で歩くブレッドから伝わる振動と呼応するように、下半身に血が集まりだした。
風が吹いて絹糸のような髪が俺の唇をなぶった瞬間、大きく二度もアリーの尻をノックしやがった。
アリーを降ろして、ブレットの上で若干前かがみのまま、子供のころに無理やり覚えさせられた貴族名鑑をそらんじる事となった。所長に話しかけられたが、そんなもん放置だ。
どうにか収拾をつけて、扉の影でアリーを観察しながら立ち番をする。
おっさん達が「なんでここにいるんだ?」と話しかけてきたが、適当に返事をしつつ、受付に迷惑を掛けるなと警告した。
受付に座る人物を見て納得したおっさん達は、含み笑いをしながらも行儀よく仕事を探して消えていった。
受付待ちの列に並ぶおっさん達を手際よく捌いていく様子は、一見普段通りだが目に表情がない。
これは明らかに下半身事情がバレた。
昨夜の様子からして、男の下半身構造も知らないほど、うぶなのではないかと疑っていたが、さすがに年相応の知識は持っているようだ。
コリンが出勤してきて中に入ろうと誘われたが、アリーに軽蔑の目で見られるんじゃないかと思うと、顔を合わす勇気が出ず、義兄の家へ向かうことにした。
この時、中に入っていれば、アリーのお手製サンドイッチが食べれたのに……くそっ!
王都の中心地にあるエドモンド侯爵家。
魔女のような姉の嫁ぎ先だ。
俺たち兄弟は、四十二歳の長男トリスタンを筆頭に、長女マーガレット、二男ニコラス。遅くに生まれた二十八歳の俺の四人だ。
腕力なら現役騎士のトリスタンがトップだろうが、尊大さならマーガレットがぶっちぎりでトップだ。
ここへ嫁いですぐに侯爵家の権力もがっちりと握りやがった。
マーガレットからの手紙は無視するが、義兄からの連絡は厄介者の姉を押し付けた身としては無視しづらい。
数日前、義兄の従僕が『仕事を頼みたいので話がしたい』と伝言を持って来たが、ジェシカが居ない今は『都合がつけば行く』と返事するしかなかった。
今ならコリンも居るし、アリーと顔を合わせるまでの時間稼ぎになるだろうと、訪問することにした。
マナーに従うなら、義兄の予定を聞いてから行くべきだが、そんなことをしようものなら確実に姉が待ち構えている。
だから、毎回、突撃訪問がお約束だ。
正面玄関から少し離れたところに、義兄の最新型の車が駐まっているので、義兄のフィリップは在宅だろう。
姉は馬車派だから、いつも馬房のある裏口に駐めており、使用する時に正面玄関に持って来ているので、居るのか居ないのか分からない。
「義兄さんいる?」
侯爵家の当主に対して随分と不作法な呼び方だが、よく訓練された執事は顔に出さない。
「はい、在宅しております。ランドルフ卿がいらっしゃいましたら書斎にお通しするよう仰せつかっております」
何事もスムーズに進むさまは気持ちいいし、居心地の良い家だろう。
姉さえいなければ。
「ランドルフ卿をお連れいたしました」
机に向かっていた義兄が人懐っこい笑顔で迎えてくれる。
「やあ、ランドルフ君。忙しいのに来てもらって悪いね」
「姉は?」
挨拶もせずに開口一番尋ねるのは、いつも同じ質問だ。
「ははっ。つい先ほど外出したよ。すれ違いだったね」
安心してソファーに座り、前を置きもなく要件へと話を移した。
義兄の話をまとめると、
五日後、姉の誕生日の祝いに舞踏会を開催するが『誕生会を中止しろ』と書かれた手紙が届いた。今日からでも調査を開始し、当日は姉の横で警備を頼みたいという内容だった。
そういえば、招待状が届いていたな。お互いに俺が参加する訳がないと分かっているのに懲りずに届く。
「悪いけど無理だな」
タイミングが悪い。ジェシカが仕事に復帰するのは舞踏会の翌日だ。他の調査員のスケジュールも頭の中で確認したが、コリンもまた任務に出るし、残りの調査員二人は遠方にいる為、呼び戻しても時間が掛かるだろう。
五日間も、所長一人でアリーを守らなければならない状況に置きたくない。俺も斡旋所に気持ちを残したままでは集中力を欠くだろう。
親父はぎっくり腰になり領地の屋敷で唸っているし、近衛騎士である長兄は王族の視察に同行しているそうだ。次兄は頭脳はピカイチだが荒事には向かない。
姉の横にいてもおかしくない人物で腕も立つ人物。居そうで居ないものだな。
「中止したら?」
「うちの奥さんの性格を知っているだろう?手紙一通で自分の誕生パーティーを中止にするわけないよ。むしろ、当日、手紙の上に乗ってダンスしないか心配だよ」
フィリップの言う通りだ。姉は犯人を煽ることを喜々としてやるだろう。誰かが横に付いていた方が良いのは分かるが……
その日は代案を出すことが出来ないまま、斡旋所に帰る時間となった。
明日も相談したいから来て欲しいと言われて、気が重いが、コリンのいる午後からならと了承した。
頭が冷静になったお陰で、アリーにいつも通りの態度で接することが出来たし、軽蔑もされていない様子にホッとした。
貰った林檎を齧りながら、アリーの足音に聞き耳を立てる。
不規則な足音に、アップルパイを焼いているのだろうかと鼻をヒクつかせたが嗅ぎ取れなかった。
アリーの料理は俺を幸せにしてくれる。
サンドイッチを食べ損ねたのは残念だが、明日のアップルパイが楽しみだ。
――この時は、アップルパイまで食べ損ねるとは思ってもいなかった
途中でアリーの顔色が変わった気がしたが、どうしたのか聞く前に着いてしまった。
首の後ろに手を当てながら言う。
「お前に怒ってるわけじゃねぇからな」
サンドイッチの事で、アリーを責めているように受け取られたのかもしれない。
勘違いされて嫌われるのは嫌だ。
これ以上嫌われたら挽回するチャンスさえ消えてしまう。
「あの、また作ったら食べてくれますか?」
当たり前だろ。お前のくれるものなら
「石でも食う」
最後に少し笑ってくれたから、助かった気になれた。
アリーが部屋の鍵をかけたのを確認してから、自分の部屋のドアを開ける。
今日は朝から失敗した。
一時間前に処理したから油断していた。
引き寄せたウエストの細さとアリーの髪から漂う香りに、常足で歩くブレッドから伝わる振動と呼応するように、下半身に血が集まりだした。
風が吹いて絹糸のような髪が俺の唇をなぶった瞬間、大きく二度もアリーの尻をノックしやがった。
アリーを降ろして、ブレットの上で若干前かがみのまま、子供のころに無理やり覚えさせられた貴族名鑑をそらんじる事となった。所長に話しかけられたが、そんなもん放置だ。
どうにか収拾をつけて、扉の影でアリーを観察しながら立ち番をする。
おっさん達が「なんでここにいるんだ?」と話しかけてきたが、適当に返事をしつつ、受付に迷惑を掛けるなと警告した。
受付に座る人物を見て納得したおっさん達は、含み笑いをしながらも行儀よく仕事を探して消えていった。
受付待ちの列に並ぶおっさん達を手際よく捌いていく様子は、一見普段通りだが目に表情がない。
これは明らかに下半身事情がバレた。
昨夜の様子からして、男の下半身構造も知らないほど、うぶなのではないかと疑っていたが、さすがに年相応の知識は持っているようだ。
コリンが出勤してきて中に入ろうと誘われたが、アリーに軽蔑の目で見られるんじゃないかと思うと、顔を合わす勇気が出ず、義兄の家へ向かうことにした。
この時、中に入っていれば、アリーのお手製サンドイッチが食べれたのに……くそっ!
王都の中心地にあるエドモンド侯爵家。
魔女のような姉の嫁ぎ先だ。
俺たち兄弟は、四十二歳の長男トリスタンを筆頭に、長女マーガレット、二男ニコラス。遅くに生まれた二十八歳の俺の四人だ。
腕力なら現役騎士のトリスタンがトップだろうが、尊大さならマーガレットがぶっちぎりでトップだ。
ここへ嫁いですぐに侯爵家の権力もがっちりと握りやがった。
マーガレットからの手紙は無視するが、義兄からの連絡は厄介者の姉を押し付けた身としては無視しづらい。
数日前、義兄の従僕が『仕事を頼みたいので話がしたい』と伝言を持って来たが、ジェシカが居ない今は『都合がつけば行く』と返事するしかなかった。
今ならコリンも居るし、アリーと顔を合わせるまでの時間稼ぎになるだろうと、訪問することにした。
マナーに従うなら、義兄の予定を聞いてから行くべきだが、そんなことをしようものなら確実に姉が待ち構えている。
だから、毎回、突撃訪問がお約束だ。
正面玄関から少し離れたところに、義兄の最新型の車が駐まっているので、義兄のフィリップは在宅だろう。
姉は馬車派だから、いつも馬房のある裏口に駐めており、使用する時に正面玄関に持って来ているので、居るのか居ないのか分からない。
「義兄さんいる?」
侯爵家の当主に対して随分と不作法な呼び方だが、よく訓練された執事は顔に出さない。
「はい、在宅しております。ランドルフ卿がいらっしゃいましたら書斎にお通しするよう仰せつかっております」
何事もスムーズに進むさまは気持ちいいし、居心地の良い家だろう。
姉さえいなければ。
「ランドルフ卿をお連れいたしました」
机に向かっていた義兄が人懐っこい笑顔で迎えてくれる。
「やあ、ランドルフ君。忙しいのに来てもらって悪いね」
「姉は?」
挨拶もせずに開口一番尋ねるのは、いつも同じ質問だ。
「ははっ。つい先ほど外出したよ。すれ違いだったね」
安心してソファーに座り、前を置きもなく要件へと話を移した。
義兄の話をまとめると、
五日後、姉の誕生日の祝いに舞踏会を開催するが『誕生会を中止しろ』と書かれた手紙が届いた。今日からでも調査を開始し、当日は姉の横で警備を頼みたいという内容だった。
そういえば、招待状が届いていたな。お互いに俺が参加する訳がないと分かっているのに懲りずに届く。
「悪いけど無理だな」
タイミングが悪い。ジェシカが仕事に復帰するのは舞踏会の翌日だ。他の調査員のスケジュールも頭の中で確認したが、コリンもまた任務に出るし、残りの調査員二人は遠方にいる為、呼び戻しても時間が掛かるだろう。
五日間も、所長一人でアリーを守らなければならない状況に置きたくない。俺も斡旋所に気持ちを残したままでは集中力を欠くだろう。
親父はぎっくり腰になり領地の屋敷で唸っているし、近衛騎士である長兄は王族の視察に同行しているそうだ。次兄は頭脳はピカイチだが荒事には向かない。
姉の横にいてもおかしくない人物で腕も立つ人物。居そうで居ないものだな。
「中止したら?」
「うちの奥さんの性格を知っているだろう?手紙一通で自分の誕生パーティーを中止にするわけないよ。むしろ、当日、手紙の上に乗ってダンスしないか心配だよ」
フィリップの言う通りだ。姉は犯人を煽ることを喜々としてやるだろう。誰かが横に付いていた方が良いのは分かるが……
その日は代案を出すことが出来ないまま、斡旋所に帰る時間となった。
明日も相談したいから来て欲しいと言われて、気が重いが、コリンのいる午後からならと了承した。
頭が冷静になったお陰で、アリーにいつも通りの態度で接することが出来たし、軽蔑もされていない様子にホッとした。
貰った林檎を齧りながら、アリーの足音に聞き耳を立てる。
不規則な足音に、アップルパイを焼いているのだろうかと鼻をヒクつかせたが嗅ぎ取れなかった。
アリーの料理は俺を幸せにしてくれる。
サンドイッチを食べ損ねたのは残念だが、明日のアップルパイが楽しみだ。
――この時は、アップルパイまで食べ損ねるとは思ってもいなかった
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