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はじまりの森

心配かけてるよね

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みなさんが凄くびっくりしてる。
ぼく…何がダメだったんだろう…。
って、シュンっとしてたらクランが前に座った。

「ポルン…大事なコトだから、ちゃんと聞いて。もし、途中で分からないコトがあれば質問してね。俺もなるべく分かりやすいように話しするから。それと、今から聞く話しは秘密だよ!」

「うん。わかった!」

「俺の温室で育ててる薬草で、俺がお薬作ってるのは知ってるよね。その薬を研究所に持って行ってるのはこの前でわかったよね。」

「うん。」

「俺の温室の薬草はね、『特別』なんだ。だから、できた薬も『特別』なんだよ。
なんで、『特別』なのか……それは、俺が緑の精霊さまから加護を貰ってるから。加護を貰えることは『特別』なんだ。その昔から、王族の血統にだけ……それも、精霊さまが気に入った魂の持ち主にだけ加護が与えられるんだ。だから、国王でも精霊さまが気に入らないと加護は貰えないんだよ。ここまでは、大丈夫?」

「うん。クランの魂をシルバちゃんが大好きだってことだよね!」

「うん  そうだね……えっと、ここからが大事!俺を含めて、精霊さまから加護を貰ってる人達は何人かいるけど俺達には『見えない』し、『お話』もできないんだよ。」

「うん。前にシルバちゃんが言ってた。温室にいる時にいつもアクアちゃんも一緒にお茶飲みながらお話すんだ。その時、クランに見えてるぼくは棚整理してるんだ…。『精霊の空間』にぼくはいるって言ってた。」

「ポルン……アクアちゃんって……アクアブルームさまかな……」

「うんそう!レンは、シルバちゃんもアクアちゃんも知ってるんだね!みんな知ってるの?」

「ポルン…この世界のことまだ少ししかお勉強してないもんね。」ってノエルのお膝に座ってるぼくの頭を優しくなでてくれた。

「クラン、ノエル、ユーハ……これは、とんでもないことだと思う。時渡りで黒髪黒い瞳の子供ってだけでもすごいことなのに…。カザン達が戻ってきたら会議をしよう。ポルンを守るためにどうするか考えよう。」

ぼくを優しい瞳で見つめながら
ぎゅーって抱きしめるノエル。
優しく頭をなでてくれるレン。
両手を握ってくれたユーハ。
ノエルごとぼくを抱きしめているクラン。

そんなみんながいるから不安な気持ちも吹き飛んだんだ。

それにさ、大人たちの重い空気を感じ取っていたのか…ぼくの服をぎゅーってして心配そうに見つめてる
金の瞳のロット。
銀の髪のアース。
赤い髪のラン。
榛色の瞳のカロン。
小さい4つの可愛い手。
ぼくは、この4つの手をとてもとても愛おしいと思ったんだ。
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