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3、愛し合えない夫婦は互いに強く想い合う
ヤキモチ妬きな旦那様? 2
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セルザイト殿下の背中を見て、とても寂しくなった。
(セルザイト殿下・・・私、寂しいよ・・・)
きゅうと胸が苦しい。
寂しくて、不安で、気づいたら眠っているセルザイト殿下の背中に抱きついていた。いつもならそんなことしないだろうけど、大好きな殿下に触れたかった。
「・・・アーシャ殿?離れていただけますか?」
眠っていると思っていたセルザイト殿下の声。強張る身体と、戸惑う心。
(迷惑、だよね。疲れているんだもの・・・)
一生懸命に自分が傷付かないように、自分に嘘を吐く。
そろそろとセルザイト殿下から離れて、震える声で「ごめんなさい」と告げた。なるべく殿下から離れた。迷惑をかけたくないという気持ちと、拗ねている気持ちがあった。
泣きたい気持ちを堪えて、布団に顔を埋めて眠った。
「お忙しいのよね?」
誰もいない寝台の上で呟く。
顔も見たくない、声も聞きたくない、それくらい嫌われているのかもしれない。それを「忙しいから」会えない、話せないと誤魔化した。
顔にかかったうざったい変な色の髪を耳にかけ、寝台から降りた。
「なにこれ・・・・・」
開かない。
昨夜にはなかった金属がドアノブの近くにあった。ガチャガチャと押したり、引いたりするのだが、開かない。
閉じ込められた状態である。
でもセルザイト殿下は出られたのだから、殿下はこの変な金属のことを知っているはずだ。
諦め悪くガチャガチャとドアに当たる。
「アーシャ様?お目覚めですか?」
侍女の方だろうか、女性の声が聞こえて安心した。
「あの、ドアが開かないのですけど・・・」
「はい。お待ちください。今、御朝食をお運びいたします。」
冷静な声が帰って来て、驚いた。それと同時に、部屋から出してほしくなった。「部屋から出られない」から「監禁されている」という感覚に変わった。
「ここから出していただけますか?」
いつも優しい侍女の人達だから、頼めば出してくれるかもしれない。
しかし、そんな期待は一言で消えていった。
「それはできません。では、私失礼させていただきますね。」
そう言って、そそくさと逃げるようにどこかへ行ってしまった。
がっくりと項垂れ、何気なく鏡の方を見た。
軽い目眩を覚えた。
首には無数の紅い花弁が散らばっていて、頰にも一つあった。
そういえば、結婚式の時にも首筋にあった。こんなにたくさんでは無かったし、どうにか隠すことができる範囲だった。
しかし今回のは酷かった。
自分寝ている間に、誰か知らない人に付けられているのかもしれない。想像しただけで気持ちが悪くなった。
(セルザイト殿下が付けたのだったら・・・・・)
少しばかり、気が楽になった。
「アーシャ殿、入りますよ?」
セルザイト殿下の声が聞こえて、安心した。殿下ならきっと、部屋に閉じ込めたりしないだろう。
それに、声をかけてくれたことが嬉しかった。
昨日、帰って来てからの態度や昨夜のことから、たったこれだけでも充分嬉しかった。
「おはようございます。」
入って来たセルザイト殿下は、もう着替えてあったし、寝癖もなかった。そして何故か朝食と思われる、物も持っていた。
「殿下、これ何か知っていますか?」
首筋見せながら聞いた。
殿下なら別に良いし、むしろ嬉しい。けれどもし殿下じゃなかったら・・・そう考えると寒気がする。
「えぇ、知っていますよ。」
「えっ!知っているのですか?」
知っている、それはセルザイト殿下が、という意味だろうか。それとも、付けた人を知っているという意味だろうか。
「私が付けたのですが、ご不快な思いをさせてしまいましたか?」
セルザイト殿下ならと、嬉しくなった。色づく頰と、早くなる鼓動がちっとも嫌ではなかった。
「いぇ。セルザイト殿下なら・・・・・不快じゃ・・・ないです。」
恥ずかしくなってしまい、どんどん小さくなる声。
小さなソファに座るように促され、優しく肩を抱かれた。
「朝食は私が食べさせて差し上げましょう。」
耳を疑った。
「アーシャ殿?早く口を開けていただけますか。」
どうやら、聞き間違いではなかったようだ。
第一、この至近距離で、聞き間違えるわけがない。
恥ずかしいと思ったが、嫌ではないので、おずおずと口を開ける。セルザイト殿下が小さくしたパンを口に入れる。
普通の夫婦はこんなことをするのだろうか?
おそらく、いつもの倍近くの時間をかけて朝食を食べきった。
「セルザイト殿下、侍女の方がこの部屋から出させてくれないのですが、あの金属はなんですか?」
もしかして、何か誤解あのかもしれないと思った。
「あれは鍵ですよ。今日仕事はないのですが、私がいない時はこの部屋から出ないでいただきます。
せっかくですから、今日は一日一緒に過ごしましょう。何かしたいことはありますか?」
輝くような笑顔に騙されそうになったが、ここから出させてもらえない原因はセルザイト殿下である。
「殿下と一緒に過ごすことができるのはとても嬉しいのですが、どうして殿下と一緒ではない時以外はこの部屋にいなければいけないのですか?」
「昨日、村に行ってきたでしょう。楽しかったですか?」
少し顔色が曇った殿下。
「はい。楽しかったです。ゆっくり帰ったのは久しぶりでしたから。」
「それだけですか?ディオルガに会えたから、ディオルガにキスをしてもらえたからではないのですか?」
何故そこまで知っているのだろう。
昨日、ディオルガに会ったし、軽く挨拶のようなキスもされた。
ただ、何度も言うように恋愛的なことは何もなかった。
「そんなことありませんよ?」
「アーシャ殿がなんとおっしゃっても、本日は二人で過ごします。アーシャ殿は私だけのもの・・・・・」
(セルザイト殿下・・・私、寂しいよ・・・)
きゅうと胸が苦しい。
寂しくて、不安で、気づいたら眠っているセルザイト殿下の背中に抱きついていた。いつもならそんなことしないだろうけど、大好きな殿下に触れたかった。
「・・・アーシャ殿?離れていただけますか?」
眠っていると思っていたセルザイト殿下の声。強張る身体と、戸惑う心。
(迷惑、だよね。疲れているんだもの・・・)
一生懸命に自分が傷付かないように、自分に嘘を吐く。
そろそろとセルザイト殿下から離れて、震える声で「ごめんなさい」と告げた。なるべく殿下から離れた。迷惑をかけたくないという気持ちと、拗ねている気持ちがあった。
泣きたい気持ちを堪えて、布団に顔を埋めて眠った。
「お忙しいのよね?」
誰もいない寝台の上で呟く。
顔も見たくない、声も聞きたくない、それくらい嫌われているのかもしれない。それを「忙しいから」会えない、話せないと誤魔化した。
顔にかかったうざったい変な色の髪を耳にかけ、寝台から降りた。
「なにこれ・・・・・」
開かない。
昨夜にはなかった金属がドアノブの近くにあった。ガチャガチャと押したり、引いたりするのだが、開かない。
閉じ込められた状態である。
でもセルザイト殿下は出られたのだから、殿下はこの変な金属のことを知っているはずだ。
諦め悪くガチャガチャとドアに当たる。
「アーシャ様?お目覚めですか?」
侍女の方だろうか、女性の声が聞こえて安心した。
「あの、ドアが開かないのですけど・・・」
「はい。お待ちください。今、御朝食をお運びいたします。」
冷静な声が帰って来て、驚いた。それと同時に、部屋から出してほしくなった。「部屋から出られない」から「監禁されている」という感覚に変わった。
「ここから出していただけますか?」
いつも優しい侍女の人達だから、頼めば出してくれるかもしれない。
しかし、そんな期待は一言で消えていった。
「それはできません。では、私失礼させていただきますね。」
そう言って、そそくさと逃げるようにどこかへ行ってしまった。
がっくりと項垂れ、何気なく鏡の方を見た。
軽い目眩を覚えた。
首には無数の紅い花弁が散らばっていて、頰にも一つあった。
そういえば、結婚式の時にも首筋にあった。こんなにたくさんでは無かったし、どうにか隠すことができる範囲だった。
しかし今回のは酷かった。
自分寝ている間に、誰か知らない人に付けられているのかもしれない。想像しただけで気持ちが悪くなった。
(セルザイト殿下が付けたのだったら・・・・・)
少しばかり、気が楽になった。
「アーシャ殿、入りますよ?」
セルザイト殿下の声が聞こえて、安心した。殿下ならきっと、部屋に閉じ込めたりしないだろう。
それに、声をかけてくれたことが嬉しかった。
昨日、帰って来てからの態度や昨夜のことから、たったこれだけでも充分嬉しかった。
「おはようございます。」
入って来たセルザイト殿下は、もう着替えてあったし、寝癖もなかった。そして何故か朝食と思われる、物も持っていた。
「殿下、これ何か知っていますか?」
首筋見せながら聞いた。
殿下なら別に良いし、むしろ嬉しい。けれどもし殿下じゃなかったら・・・そう考えると寒気がする。
「えぇ、知っていますよ。」
「えっ!知っているのですか?」
知っている、それはセルザイト殿下が、という意味だろうか。それとも、付けた人を知っているという意味だろうか。
「私が付けたのですが、ご不快な思いをさせてしまいましたか?」
セルザイト殿下ならと、嬉しくなった。色づく頰と、早くなる鼓動がちっとも嫌ではなかった。
「いぇ。セルザイト殿下なら・・・・・不快じゃ・・・ないです。」
恥ずかしくなってしまい、どんどん小さくなる声。
小さなソファに座るように促され、優しく肩を抱かれた。
「朝食は私が食べさせて差し上げましょう。」
耳を疑った。
「アーシャ殿?早く口を開けていただけますか。」
どうやら、聞き間違いではなかったようだ。
第一、この至近距離で、聞き間違えるわけがない。
恥ずかしいと思ったが、嫌ではないので、おずおずと口を開ける。セルザイト殿下が小さくしたパンを口に入れる。
普通の夫婦はこんなことをするのだろうか?
おそらく、いつもの倍近くの時間をかけて朝食を食べきった。
「セルザイト殿下、侍女の方がこの部屋から出させてくれないのですが、あの金属はなんですか?」
もしかして、何か誤解あのかもしれないと思った。
「あれは鍵ですよ。今日仕事はないのですが、私がいない時はこの部屋から出ないでいただきます。
せっかくですから、今日は一日一緒に過ごしましょう。何かしたいことはありますか?」
輝くような笑顔に騙されそうになったが、ここから出させてもらえない原因はセルザイト殿下である。
「殿下と一緒に過ごすことができるのはとても嬉しいのですが、どうして殿下と一緒ではない時以外はこの部屋にいなければいけないのですか?」
「昨日、村に行ってきたでしょう。楽しかったですか?」
少し顔色が曇った殿下。
「はい。楽しかったです。ゆっくり帰ったのは久しぶりでしたから。」
「それだけですか?ディオルガに会えたから、ディオルガにキスをしてもらえたからではないのですか?」
何故そこまで知っているのだろう。
昨日、ディオルガに会ったし、軽く挨拶のようなキスもされた。
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