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エメラルドの光は青き精を照らし続ける
ジストの想いは切なく深い
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ジストにドレスを返してもらった。もう一週間程経つのだろうか。
何をしていても彼のことばかり考えてしまって、ちっとも楽しいと感じられず集中できない。本当はとても会いたい。夢の中でも良いから、会わせて欲しい。今更になって、彼の「話し」が気になってきた。一体、彼は何を話すつもりだったのだろう。ただの引き留めるための口実なのか、それとも本当に何か話しがあったのだろうか。
彼は何故自分をあんなふうに抱き締めたのだろう。ただ遊ばれているはずなのに、どこか切なげな眼差しは偽りのようには見えなかった。都合の良いように考えているだけだ。だってそう見えなければ、口説くことにならない。例え偽りでも、抱き締めてくれただけでも幸せだった。
外は鮮やかな色の夕日に包まれ、太陽は彼方の水平線に溶けて行く。
今日も何も無い1日だ。二人と一緒にあの部屋にいると、気まずくなる。明らかに二人でちらちらと見合っているところを見ると、申し訳なくなり二人っきりにさせてあげようと席を立ってしまう。少し覗けば、アルタイルがミーアにもたれかかりミーアもアルタイルの方に顔を寄せていた。きっとこの後、キスをするなり抱き合うなりと二人だけの時間を過ごすのだろう。初めては自分も国王とそんな関係になれたら、と思っていた。けれどそんなことは現実ではありえない話しで、愛情だけでは何もできない。身分の差もおとぎ話しのように二人の愛でどうにかなるほど、近い訳ではない。
そもそも、愛されていないのだから。
外はまだ、オレンジ色ではないがそろそろ帰ろう。することも無いし、いつも同じ時刻に帰るより少しずらした方が良いのだろう。
二人のために、魔術を使って帰ろう。
ここ一週間妙に姉の機嫌が良い。気持ち悪いくらいにニコニコとして、侍女達や自分にまで労わる声をかけている。
「サファイア様。」
聞き慣れた美声は、ジストのものだ。珍しく人の容姿で、相変わらず見惚れてしまいそうな程の美貌。すらりと背が高く細身に見えるのに、なかなか鍛えられた体をしている。
「ジスト、また背が伸びたんじゃないの?」
からかい混じりだが、実際この姿を見る度に背が伸びている。小さい頃は自分の方が背が高かったのに、いつのまにか並んでいて気付けば見上げている。
「そうでしょうか? サファイア様の姉君様と国王様の執事のケイセ様が、もうすぐご結婚なされるそうです。」
ケイセ。確かいつも国王の傍にいる、眼鏡をかけた真面目そうな青年。そんな彼が何故あんな派手好きの姉なんかと結婚するのだろうか。それに彼は執事をしているくらいだから、決して身分が高いようには見えない。あの姉が身分の低い人と結婚するなんて、よほど好きなのだろう。
ミーア達だって直に、結婚するのだろう。どうして自分の恋愛ばかり上手くいかないのだろう。
「そう・・・ミーア達ももうすぐだから、忙しくなりそうね。」
二人が結婚したら、仕事はどうなるのだろう。これから幸せになっていく二人を、笑顔で見守ることができるだろうか。
「そんなお顔をなさらないでください。」
そんな顔って、ジストは自分が国王のことを想っていることに気付いていたのだろうか。ジストは昔から勘が鋭い。それとも、それほど分かりやすいのだろうか。
「大丈夫よ。」
この先自分は誰かと結婚して、幸せになれるだろうか。国王のこと、アレルキトのこと、好きな人のことを簡単に忘れられるのだろうか。彼のことを思い出して、良い思い出だったと悲しまなくて済む日なんて来るのだろうか。
きっとどちらも無理だろう。
「私は、サファイア様のことをそんなお顔にさせたり、寂しい思いもさせません。」
ゆっくりと、それでもどこか強く抱き締められる。彼なりに励まそうとしてくれているのだろう。
サファイア様、私と幸せになってくれるでしょうか?
いつかその美しい瞳に私だけを映してください・・・・・
何をしていても彼のことばかり考えてしまって、ちっとも楽しいと感じられず集中できない。本当はとても会いたい。夢の中でも良いから、会わせて欲しい。今更になって、彼の「話し」が気になってきた。一体、彼は何を話すつもりだったのだろう。ただの引き留めるための口実なのか、それとも本当に何か話しがあったのだろうか。
彼は何故自分をあんなふうに抱き締めたのだろう。ただ遊ばれているはずなのに、どこか切なげな眼差しは偽りのようには見えなかった。都合の良いように考えているだけだ。だってそう見えなければ、口説くことにならない。例え偽りでも、抱き締めてくれただけでも幸せだった。
外は鮮やかな色の夕日に包まれ、太陽は彼方の水平線に溶けて行く。
今日も何も無い1日だ。二人と一緒にあの部屋にいると、気まずくなる。明らかに二人でちらちらと見合っているところを見ると、申し訳なくなり二人っきりにさせてあげようと席を立ってしまう。少し覗けば、アルタイルがミーアにもたれかかりミーアもアルタイルの方に顔を寄せていた。きっとこの後、キスをするなり抱き合うなりと二人だけの時間を過ごすのだろう。初めては自分も国王とそんな関係になれたら、と思っていた。けれどそんなことは現実ではありえない話しで、愛情だけでは何もできない。身分の差もおとぎ話しのように二人の愛でどうにかなるほど、近い訳ではない。
そもそも、愛されていないのだから。
外はまだ、オレンジ色ではないがそろそろ帰ろう。することも無いし、いつも同じ時刻に帰るより少しずらした方が良いのだろう。
二人のために、魔術を使って帰ろう。
ここ一週間妙に姉の機嫌が良い。気持ち悪いくらいにニコニコとして、侍女達や自分にまで労わる声をかけている。
「サファイア様。」
聞き慣れた美声は、ジストのものだ。珍しく人の容姿で、相変わらず見惚れてしまいそうな程の美貌。すらりと背が高く細身に見えるのに、なかなか鍛えられた体をしている。
「ジスト、また背が伸びたんじゃないの?」
からかい混じりだが、実際この姿を見る度に背が伸びている。小さい頃は自分の方が背が高かったのに、いつのまにか並んでいて気付けば見上げている。
「そうでしょうか? サファイア様の姉君様と国王様の執事のケイセ様が、もうすぐご結婚なされるそうです。」
ケイセ。確かいつも国王の傍にいる、眼鏡をかけた真面目そうな青年。そんな彼が何故あんな派手好きの姉なんかと結婚するのだろうか。それに彼は執事をしているくらいだから、決して身分が高いようには見えない。あの姉が身分の低い人と結婚するなんて、よほど好きなのだろう。
ミーア達だって直に、結婚するのだろう。どうして自分の恋愛ばかり上手くいかないのだろう。
「そう・・・ミーア達ももうすぐだから、忙しくなりそうね。」
二人が結婚したら、仕事はどうなるのだろう。これから幸せになっていく二人を、笑顔で見守ることができるだろうか。
「そんなお顔をなさらないでください。」
そんな顔って、ジストは自分が国王のことを想っていることに気付いていたのだろうか。ジストは昔から勘が鋭い。それとも、それほど分かりやすいのだろうか。
「大丈夫よ。」
この先自分は誰かと結婚して、幸せになれるだろうか。国王のこと、アレルキトのこと、好きな人のことを簡単に忘れられるのだろうか。彼のことを思い出して、良い思い出だったと悲しまなくて済む日なんて来るのだろうか。
きっとどちらも無理だろう。
「私は、サファイア様のことをそんなお顔にさせたり、寂しい思いもさせません。」
ゆっくりと、それでもどこか強く抱き締められる。彼なりに励まそうとしてくれているのだろう。
サファイア様、私と幸せになってくれるでしょうか?
いつかその美しい瞳に私だけを映してください・・・・・
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