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エメラルドの光は青き精を照らし続ける
それぞれの想いは止まらない
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昨日から、明らかにジストの様子が変だ。ずっと人の姿でいるし、いつもふらりとどこかへ行ってしまうのにずっと一緒にいる。
今夜は雲が空を覆い、星も月も見えない。ジストは普段、フクロウの姿でとまり木で寝る。フクロウは夜行性だが、ジストは魔鳥のためか夜は寝ている。 昨夜はベッドに潜り込んできて、すぐに寝てしまったのだ。今夜もそうやって寝るのだろうか。嫌な訳では無いが、意図が見えないというか心臓に悪いというか・・・
ジストは今、入浴している。普段どうりのことのはずなのに、なんだか緊張する。ジストとは兄弟のようなものだし、恋愛対象とか異性という目で見たことがない。今まであまり意識していなかったのだが、人の姿のジストを見るとやっぱり男の人なんだなと思う。
そろそろ寝ようかと、縛っている髪を解く。
ガチャとドアの開く音がする。誰が開けたか分かっていたので、そちらには目を向けなかった。だから、ただ寝ると伝えるようと目を向けた。
目を見開いてしまった。何度も何度も瞬きをした。
何故か人の姿のジストは、上の服を着ていなかった。濡れた髪と相まって、とても色っぽい。
「ジスト、ふ、服はどうしたの?」
平然とした態度で、窓辺にもたれかかって空を見てる。後ろ姿だけで分かるが、とても引き締まった体をしている。怪我をした時などに、何度か運ばれたことがあるので知っていた。けれどこうして実際目で見てみると、想像以上で驚く。いつのまにか、ジストの方が大人になっていたような気がする。
「今夜は暑いので着なくてもいいかと、思いまして。」
そう言うところがジストの可愛いところだと思う。真面目なジストにも少し、天然なところがあると放って置けなくなる。
今夜、アレルキト様は誰を想って眠られるのでしょうか。
私を想ってくれたら、こんな辛くなる夜が来なくなるでしょうか・・・
今日もいつもより早く帰った。相変わらずやたら大きな屋敷。本当に立派なのだろうか、冷たい壁も、広い庭も、なんの価値があるのだろう。お金では幸せは買えなくても、お金で幸せになれるものは買える。けれど現にお金があっても幸せでは無い自分がいる。買える幸せには限りがある。
会ってもないのに、恋しさが増していく。あの日抱き締めてくれた記憶が、鮮明に残っているからこそあの温もりが恋しい。苦しいのに、寂しいのに、会いたいのに、会いに行けない。
愛しております
アレルキト様・・・・
今夜は雲が空を覆い、星も月も見えない。ジストは普段、フクロウの姿でとまり木で寝る。フクロウは夜行性だが、ジストは魔鳥のためか夜は寝ている。 昨夜はベッドに潜り込んできて、すぐに寝てしまったのだ。今夜もそうやって寝るのだろうか。嫌な訳では無いが、意図が見えないというか心臓に悪いというか・・・
ジストは今、入浴している。普段どうりのことのはずなのに、なんだか緊張する。ジストとは兄弟のようなものだし、恋愛対象とか異性という目で見たことがない。今まであまり意識していなかったのだが、人の姿のジストを見るとやっぱり男の人なんだなと思う。
そろそろ寝ようかと、縛っている髪を解く。
ガチャとドアの開く音がする。誰が開けたか分かっていたので、そちらには目を向けなかった。だから、ただ寝ると伝えるようと目を向けた。
目を見開いてしまった。何度も何度も瞬きをした。
何故か人の姿のジストは、上の服を着ていなかった。濡れた髪と相まって、とても色っぽい。
「ジスト、ふ、服はどうしたの?」
平然とした態度で、窓辺にもたれかかって空を見てる。後ろ姿だけで分かるが、とても引き締まった体をしている。怪我をした時などに、何度か運ばれたことがあるので知っていた。けれどこうして実際目で見てみると、想像以上で驚く。いつのまにか、ジストの方が大人になっていたような気がする。
「今夜は暑いので着なくてもいいかと、思いまして。」
そう言うところがジストの可愛いところだと思う。真面目なジストにも少し、天然なところがあると放って置けなくなる。
今夜、アレルキト様は誰を想って眠られるのでしょうか。
私を想ってくれたら、こんな辛くなる夜が来なくなるでしょうか・・・
今日もいつもより早く帰った。相変わらずやたら大きな屋敷。本当に立派なのだろうか、冷たい壁も、広い庭も、なんの価値があるのだろう。お金では幸せは買えなくても、お金で幸せになれるものは買える。けれど現にお金があっても幸せでは無い自分がいる。買える幸せには限りがある。
会ってもないのに、恋しさが増していく。あの日抱き締めてくれた記憶が、鮮明に残っているからこそあの温もりが恋しい。苦しいのに、寂しいのに、会いたいのに、会いに行けない。
愛しております
アレルキト様・・・・
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