40 / 46
番外編 幼き日のレオン②
しおりを挟む
孤児院を経営しているヴィンス・ロイドは、新しく預かることになった子供を迎えに隣町までやって来た。
商業ギルドの職員が仲介していたため、ギルドに顔を出すと、子供の家を教えてくれた。
家まで行ってみると、明らかに無人である。
念のため扉をたたいたが、やはり応答がない。
ドアをそっと開けると、鍵もかかっておらず中に入れた。
家の中の空気は冷え切っており、人間が住んでいる形跡が感じられなかった。
仕方なく商業ギルドへ戻り、そのことを話すと、ギルド職員のゲーリックは、大変に驚いて一緒に子供を探してくれるという。
町中を探して歩いたが、見つけることはできなかった。
飲食店の店員が、数日前に見かけたという情報をくれた。
「うちの残飯を荒らしていたんですよ。猫かと思ってどなったら子供だったんでびっくりして。他の店でもごみを漁っていたみたいですよ。殴ってやったって言ってる奴がいたから」
ヴィンスはこの話を聞いて、胸が痛んだ。
幼い子供がゴミを漁ってなんとか食いつないでいる。
それを殴りつける大人もいる。
(早く見つけてやらなくては‥‥)
そんなヴィンスの思いと裏腹に、なかなかレオンという少年は見つからなかった。
宿に泊まり、翌日も探したが見つからない。
いつまでも孤児院を留守にしているわけにもいかず、一旦町に帰ることになった。
それからというもの、孤児院に留守番の寮母を雇い、週末になるとこの町までレオンを探しに来るようになった。
ひと月経つと、もうこの町にいないのだろうかと思えてきた。
今日を最後に、捜索を諦めようと決めたところだった。
孤児が隠れひそんでいそうな裏路地を中心に探し歩いていたら、唐突に倒れている少年を見つけたのだ。
慌てて駆け寄ってみると、ガリガリにやせ細った子供だった。
特徴は聞いていたレオンに合致した。
「しっかりしなさい。いま助けてあげるから」
ヴィンスはレオンを抱き上げ、教会に併設されている救護院へとレオンを連れて行った。
医師の見立てでは衰弱しているだけだから、ひたすら食べさせ、寝かせろとのことだった。
宿にレオンを連れ帰り看病をする。
体を起こし唇に水を数滴たらしてやると、飲み込んだ。
気長に水を口に含ませ、飲み込ませる。
繰り返していたら、レオンが意識を取り戻した。
水の入ったコップを口元にあてがうと、水がこぼれるのもかまわず、ゴクゴクと飲んだ。
急にたくさんの水を飲んだせいか、今度は一気に嘔吐した。
吐き出した水の中に、泥のようなものが含まれていて、ヴィンスは自分のことのように辛い気持ちになった。
「ゆっくり飲みなさい。吐き出してしまわないように」
そう声をかけると、レオンは大人しくしたがって、ゆっくりと水を飲んだ。
「何か食べるかい?」
そう尋ねると、レオンは警戒してヴィンスをじっと見る。
「私はヴィンス・ロイド。隣町の教会で神父をしている者だよ。きみは、レオンくんだろ?」
レオンは黙って頷いた。
「お腹が弱っているようだから、急にたくさんは無理だと思うけど、おなかはすいているだろう?」
レオンはまた頷いた。
ヴィンスは宿屋の主人に言ってパンがゆを用意してもらった。
湯気のたつ温かい食べ物を口にするのは、母が死んで以来だった。
優しいミルクの甘さが体中に染み渡るようだった。
レオンは知らず知らず、涙を流しながらパンがゆを完食した。
ヴィンスは、ほほ笑んでその様子を見て、食べ終わるとレオンの頭をクシャリと撫でた。
「ゆっくり休みなさい。起きたらもう少ししっかりした物を食べよう」
レオンは久しぶりに柔らかい寝具で安心して眠りに落ちた。
しっかり眠って、食事をしっかりとると、レオンはみるみるうちに元気になった。
ヴィンスの温かい人柄に触れ、レオンは孤児院へ行くことを了承した。
ヴィンスは隣町の孤児院へレオンをようやく連れて帰ることができたのだった。
孤児院では、予定よりも遅いヴィンスの帰りを皆が心待ちにしていた。
道中に何かあったのではないかと心配していたのだ。
やせっぽっちの目つきの悪い男の子を連れて帰ってきたので、孤児たちはこれがなかなか見つからなかったレオンだな、とすぐにわかった。
孤児院には1歳から7歳の男女7名の孤児がいた。レオンは8人目だ。
レオンより年上は、7歳のノアとシシー。
同じ年のヨハンと、あとはみんなチビだった。
ノアは年長者としてレオンの面倒を見る係を買って出たが、シシーや年の近い女の子たちは、レオンの整った顔立ちを一目で気に入り、自分たちが面倒を見ると騒ぎ出した。
「男同士がいいに決まってるだろ!なぁ、レオン」
ノアにそう言われれば、たしかに女の子に面倒を見られるなんて嫌だと思い、レオンは頷いた。
「ほらみろ!レオン、こっち来いよ。オレと一緒の部屋だぜ」
「ずるーい!ノア、ずるい!」
「わたしたちだってレオンと仲良くしたいわ」
女の子たちがうるさく騒ぐ中、ノアはベーッと舌を出してレオンを連れ去ろうとした。
レオンはノアに引っ張られながら、女の子たちに目をやり、控えめに言った。
「オレも仲良くしたいから、よろしく」
レオンとノアが去った部屋で、女の子たちは頬を赤らめて目を輝かせていた。
「王子様みたいっ」
「明日は私たちでレオンをつかまえましょう!」
「そうね!」
こうしてレオンはつつがなく孤児院に受け入れられたのだった。
孤児院の年長組は、ノア、シシー、そしてレオンとヨハンの四人。
年長組は、掃除や食事作りなどの家事を手伝った。
レオンは手先が器用だったので、ナイフを使って鉛筆を削ったり、果物の皮をむいたり、チビたちの髪の毛を切ってやったりは、自然とレオンの仕事になった。
いつの間にか、チビたちの扱いにも慣れて、立派なレオン兄ちゃんになっていった。
町に出て小遣い稼ぎをするために、ノアに付いて行って、仕事のもらい方を覚えた。
大店の番頭さんに仕事が欲しいと言うと、裏に連れて行かれ、簡単な雑用をやらせてもらえる。
行く店によっても、行った日によっても与えられる仕事は異なったが、もらえる金はどの仕事も微々たるものだった。
わずかな金でも、チビたちに飴玉の一つでも食べさせてやる資金にはなった。
院長のヴィンス先生もあちこちに駆けずり回って、資金集めに奔走してくれているが、いつだって孤児院は火の車だった。
ある日、レオンとヨハンの二人は、国を渡って商売をしている大店の仕事をしていた。
他国から仕入れてきた青豆の品質をチェックして、分類する仕事だ。
ザルにあけた青豆を、一粒一粒見て、中身がスカスカな物はこっち、つまっているのはこっち、と選り分けるのだ。
青豆は大量にあり、一日かかっても終わるとは思えない仕事だった。
二人はせっせと選り分け始めたが、じきにヨハンは飽きてしまった。
「なぁ、少し休憩しようぜ」
レオンは返事もせず、ただひたすら真面目に青豆を選り分け続ける。
「ちぇ、レオンは真面目すぎるよ」
そう文句を言ったが、仕方なくヨハンも青豆に向き合うのだった。
一袋が終わると、もう一袋が開けられ、延々と作業を続け、夕方になると小銅貨が一枚ずつ渡された。
レオンはありがたく受け取った。
二人が帰ろうと店の外に出ると、店から出てきた男にレオンだけ呼び止められた。
大体こういう時は、小言を言われるときだ。
「ヨハン、先に帰っていていいよ」
「そうするよ。ごめんね」
ヨハンは速足で逃げるように帰って行った。
レオンを呼び止めた男は、今まで見たことのない人だった。
綺麗な色の服を着て、立派なあごひげが生えている。
優しそうな笑顔を見せているが、鷹のように目が鋭く、レオンは少しこわかった。
「お前さん、なんて名前だい」
「・・・レオン」
「レオンか。よい名だ」
レオンは何を言われるのかとドキドキして男の顔を見つめた。
「今日、お前の働きぶりを見ていた。つまらない仕事だったろう?」
「…まぁ、楽しくはなかった」
「そうだろう。だけどお前は真面目に取り組んでいた。仕事も正確で速い。いい仕事をしたな」
そう言って、男はレオンに揚げパンを寄越した。
「褒美だ。ここで食べなさい。持っては帰れないだろう?」
レオンは躊躇したが、うまそうな揚げパンの誘惑には勝てず、受け取って食べた。
甘い蜜がかかっていて、とてもうまかった。
「また来なさい」
「はい。・・・ありがとう」
レオンは礼を言って孤児院に帰った。
その後、何度もその店には世話になったが、あの男には会えなかった。
レオンが成長するともう少し難しい仕事を任されることが増えて、もらえる駄賃も倍になった。
8歳になると、冒険者ギルドに冒険者として登録ができる。
一足早くノアとシシーも登録していたので、レオンとヨハンもすぐさま登録した。
冒険者になると依頼を受けることができるので、これまでの店の下働きより実入りがいいのだ。
とは言っても、子供が受けることのできる依頼はそう多くない。
どぶさらいだとか、薬草の採取だとか、地道に依頼をこなす日々を送った。
商業ギルドの職員が仲介していたため、ギルドに顔を出すと、子供の家を教えてくれた。
家まで行ってみると、明らかに無人である。
念のため扉をたたいたが、やはり応答がない。
ドアをそっと開けると、鍵もかかっておらず中に入れた。
家の中の空気は冷え切っており、人間が住んでいる形跡が感じられなかった。
仕方なく商業ギルドへ戻り、そのことを話すと、ギルド職員のゲーリックは、大変に驚いて一緒に子供を探してくれるという。
町中を探して歩いたが、見つけることはできなかった。
飲食店の店員が、数日前に見かけたという情報をくれた。
「うちの残飯を荒らしていたんですよ。猫かと思ってどなったら子供だったんでびっくりして。他の店でもごみを漁っていたみたいですよ。殴ってやったって言ってる奴がいたから」
ヴィンスはこの話を聞いて、胸が痛んだ。
幼い子供がゴミを漁ってなんとか食いつないでいる。
それを殴りつける大人もいる。
(早く見つけてやらなくては‥‥)
そんなヴィンスの思いと裏腹に、なかなかレオンという少年は見つからなかった。
宿に泊まり、翌日も探したが見つからない。
いつまでも孤児院を留守にしているわけにもいかず、一旦町に帰ることになった。
それからというもの、孤児院に留守番の寮母を雇い、週末になるとこの町までレオンを探しに来るようになった。
ひと月経つと、もうこの町にいないのだろうかと思えてきた。
今日を最後に、捜索を諦めようと決めたところだった。
孤児が隠れひそんでいそうな裏路地を中心に探し歩いていたら、唐突に倒れている少年を見つけたのだ。
慌てて駆け寄ってみると、ガリガリにやせ細った子供だった。
特徴は聞いていたレオンに合致した。
「しっかりしなさい。いま助けてあげるから」
ヴィンスはレオンを抱き上げ、教会に併設されている救護院へとレオンを連れて行った。
医師の見立てでは衰弱しているだけだから、ひたすら食べさせ、寝かせろとのことだった。
宿にレオンを連れ帰り看病をする。
体を起こし唇に水を数滴たらしてやると、飲み込んだ。
気長に水を口に含ませ、飲み込ませる。
繰り返していたら、レオンが意識を取り戻した。
水の入ったコップを口元にあてがうと、水がこぼれるのもかまわず、ゴクゴクと飲んだ。
急にたくさんの水を飲んだせいか、今度は一気に嘔吐した。
吐き出した水の中に、泥のようなものが含まれていて、ヴィンスは自分のことのように辛い気持ちになった。
「ゆっくり飲みなさい。吐き出してしまわないように」
そう声をかけると、レオンは大人しくしたがって、ゆっくりと水を飲んだ。
「何か食べるかい?」
そう尋ねると、レオンは警戒してヴィンスをじっと見る。
「私はヴィンス・ロイド。隣町の教会で神父をしている者だよ。きみは、レオンくんだろ?」
レオンは黙って頷いた。
「お腹が弱っているようだから、急にたくさんは無理だと思うけど、おなかはすいているだろう?」
レオンはまた頷いた。
ヴィンスは宿屋の主人に言ってパンがゆを用意してもらった。
湯気のたつ温かい食べ物を口にするのは、母が死んで以来だった。
優しいミルクの甘さが体中に染み渡るようだった。
レオンは知らず知らず、涙を流しながらパンがゆを完食した。
ヴィンスは、ほほ笑んでその様子を見て、食べ終わるとレオンの頭をクシャリと撫でた。
「ゆっくり休みなさい。起きたらもう少ししっかりした物を食べよう」
レオンは久しぶりに柔らかい寝具で安心して眠りに落ちた。
しっかり眠って、食事をしっかりとると、レオンはみるみるうちに元気になった。
ヴィンスの温かい人柄に触れ、レオンは孤児院へ行くことを了承した。
ヴィンスは隣町の孤児院へレオンをようやく連れて帰ることができたのだった。
孤児院では、予定よりも遅いヴィンスの帰りを皆が心待ちにしていた。
道中に何かあったのではないかと心配していたのだ。
やせっぽっちの目つきの悪い男の子を連れて帰ってきたので、孤児たちはこれがなかなか見つからなかったレオンだな、とすぐにわかった。
孤児院には1歳から7歳の男女7名の孤児がいた。レオンは8人目だ。
レオンより年上は、7歳のノアとシシー。
同じ年のヨハンと、あとはみんなチビだった。
ノアは年長者としてレオンの面倒を見る係を買って出たが、シシーや年の近い女の子たちは、レオンの整った顔立ちを一目で気に入り、自分たちが面倒を見ると騒ぎ出した。
「男同士がいいに決まってるだろ!なぁ、レオン」
ノアにそう言われれば、たしかに女の子に面倒を見られるなんて嫌だと思い、レオンは頷いた。
「ほらみろ!レオン、こっち来いよ。オレと一緒の部屋だぜ」
「ずるーい!ノア、ずるい!」
「わたしたちだってレオンと仲良くしたいわ」
女の子たちがうるさく騒ぐ中、ノアはベーッと舌を出してレオンを連れ去ろうとした。
レオンはノアに引っ張られながら、女の子たちに目をやり、控えめに言った。
「オレも仲良くしたいから、よろしく」
レオンとノアが去った部屋で、女の子たちは頬を赤らめて目を輝かせていた。
「王子様みたいっ」
「明日は私たちでレオンをつかまえましょう!」
「そうね!」
こうしてレオンはつつがなく孤児院に受け入れられたのだった。
孤児院の年長組は、ノア、シシー、そしてレオンとヨハンの四人。
年長組は、掃除や食事作りなどの家事を手伝った。
レオンは手先が器用だったので、ナイフを使って鉛筆を削ったり、果物の皮をむいたり、チビたちの髪の毛を切ってやったりは、自然とレオンの仕事になった。
いつの間にか、チビたちの扱いにも慣れて、立派なレオン兄ちゃんになっていった。
町に出て小遣い稼ぎをするために、ノアに付いて行って、仕事のもらい方を覚えた。
大店の番頭さんに仕事が欲しいと言うと、裏に連れて行かれ、簡単な雑用をやらせてもらえる。
行く店によっても、行った日によっても与えられる仕事は異なったが、もらえる金はどの仕事も微々たるものだった。
わずかな金でも、チビたちに飴玉の一つでも食べさせてやる資金にはなった。
院長のヴィンス先生もあちこちに駆けずり回って、資金集めに奔走してくれているが、いつだって孤児院は火の車だった。
ある日、レオンとヨハンの二人は、国を渡って商売をしている大店の仕事をしていた。
他国から仕入れてきた青豆の品質をチェックして、分類する仕事だ。
ザルにあけた青豆を、一粒一粒見て、中身がスカスカな物はこっち、つまっているのはこっち、と選り分けるのだ。
青豆は大量にあり、一日かかっても終わるとは思えない仕事だった。
二人はせっせと選り分け始めたが、じきにヨハンは飽きてしまった。
「なぁ、少し休憩しようぜ」
レオンは返事もせず、ただひたすら真面目に青豆を選り分け続ける。
「ちぇ、レオンは真面目すぎるよ」
そう文句を言ったが、仕方なくヨハンも青豆に向き合うのだった。
一袋が終わると、もう一袋が開けられ、延々と作業を続け、夕方になると小銅貨が一枚ずつ渡された。
レオンはありがたく受け取った。
二人が帰ろうと店の外に出ると、店から出てきた男にレオンだけ呼び止められた。
大体こういう時は、小言を言われるときだ。
「ヨハン、先に帰っていていいよ」
「そうするよ。ごめんね」
ヨハンは速足で逃げるように帰って行った。
レオンを呼び止めた男は、今まで見たことのない人だった。
綺麗な色の服を着て、立派なあごひげが生えている。
優しそうな笑顔を見せているが、鷹のように目が鋭く、レオンは少しこわかった。
「お前さん、なんて名前だい」
「・・・レオン」
「レオンか。よい名だ」
レオンは何を言われるのかとドキドキして男の顔を見つめた。
「今日、お前の働きぶりを見ていた。つまらない仕事だったろう?」
「…まぁ、楽しくはなかった」
「そうだろう。だけどお前は真面目に取り組んでいた。仕事も正確で速い。いい仕事をしたな」
そう言って、男はレオンに揚げパンを寄越した。
「褒美だ。ここで食べなさい。持っては帰れないだろう?」
レオンは躊躇したが、うまそうな揚げパンの誘惑には勝てず、受け取って食べた。
甘い蜜がかかっていて、とてもうまかった。
「また来なさい」
「はい。・・・ありがとう」
レオンは礼を言って孤児院に帰った。
その後、何度もその店には世話になったが、あの男には会えなかった。
レオンが成長するともう少し難しい仕事を任されることが増えて、もらえる駄賃も倍になった。
8歳になると、冒険者ギルドに冒険者として登録ができる。
一足早くノアとシシーも登録していたので、レオンとヨハンもすぐさま登録した。
冒険者になると依頼を受けることができるので、これまでの店の下働きより実入りがいいのだ。
とは言っても、子供が受けることのできる依頼はそう多くない。
どぶさらいだとか、薬草の採取だとか、地道に依頼をこなす日々を送った。
26
あなたにおすすめの小説
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
冤罪で魔族領に追放されましたが、魔王様に溺愛されているので幸せです!
アトハ
恋愛
「フィーネ・アレイドル公爵令嬢! 私は、貴様との婚約を破棄することをここに宣言する!」
王子に婚約破棄された私(フィーネ・アレイドル)は、無実の罪で魔族の支配する魔族領に追放されてしまいました。
魔族領に降りた私を待っていたのは、幼い頃に助けた猫でした。
魔族にすら見えない猫ですが、魔族領では魔王の右腕として有名な魔族だったのです。
驚いた私に、猫はこう告げました。
「魔王様が待っています」
魔王様が待ってるって何、生贄にでもされちゃうの? と戦々恐々とする私でしたが、お城で待っていたのは私を迎えるための大規模な歓迎パーティ。
こうして私の新天地での幸せな生活が始まったのでした。
※ 他の小説サイト様にも投稿しています
出ていってください!~結婚相手に裏切られた令嬢はなぜか騎士様に溺愛される~
白井
恋愛
イヴェット・オーダム男爵令嬢の幸せな結婚生活が始まる……はずだった。
父の死後、急に態度が変わった結婚相手にイヴェットは振り回されていた。
財産を食いつぶす義母、継いだ仕事を放棄して不貞を続ける夫。
それでも家族の形を維持しようと努力するイヴェットは、ついに殺されかける。
「もう我慢の限界。あなたたちにはこの家から出ていってもらいます」
覚悟を決めたら、なぜか騎士団長様が執着してきたけれど困ります!
田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜
侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」
十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。
弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。
お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。
七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!
以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。
その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。
一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
助けた騎士団になつかれました。
藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。
しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。
一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。
☆本編完結しました。ありがとうございました!☆
番外編①~2020.03.11 終了
人質王女の婚約者生活(仮)〜「君を愛することはない」と言われたのでひとときの自由を満喫していたら、皇太子殿下との秘密ができました〜
清川和泉
恋愛
幼い頃に半ば騙し討ちの形で人質としてブラウ帝国に連れて来られた、隣国ユーリ王国の王女クレア。
クレアは皇女宮で毎日皇女らに下女として過ごすように強要されていたが、ある日属国で暮らしていた皇太子であるアーサーから「彼から愛されないこと」を条件に婚約を申し込まれる。
(過去に、婚約するはずの女性がいたと聞いたことはあるけれど…)
そう考えたクレアは、彼らの仲が公になるまでの繋ぎの婚約者を演じることにした。
移住先では夢のような好待遇、自由な時間をもつことができ、仮初めの婚約者生活を満喫する。
また、ある出来事がきっかけでクレア自身に秘められた力が解放され、それはアーサーとクレアの二人だけの秘密に。行動を共にすることも増え徐々にアーサーとの距離も縮まっていく。
「俺は君を愛する資格を得たい」
(皇太子殿下には想い人がいたのでは。もしかして、私を愛せないのは別のことが理由だった…?)
これは、不遇な人質王女のクレアが不思議な力で周囲の人々を幸せにし、クレア自身も幸せになっていく物語。
虐げられ続けてきたお嬢様、全てを踏み台に幸せになることにしました。
ラディ
恋愛
一つ違いの姉と比べられる為に、愚かであることを強制され矯正されて育った妹。
家族からだけではなく、侍女や使用人からも虐げられ弄ばれ続けてきた。
劣悪こそが彼女と標準となっていたある日。
一人の男が現れる。
彼女の人生は彼の登場により一変する。
この機を逃さぬよう、彼女は。
幸せになることに、決めた。
■完結しました! 現在はルビ振りを調整中です!
■第14回恋愛小説大賞99位でした! 応援ありがとうございました!
■感想や御要望などお気軽にどうぞ!
■エールやいいねも励みになります!
■こちらの他にいくつか話を書いてますのでよろしければ、登録コンテンツから是非に。
※一部サブタイトルが文字化けで表示されているのは演出上の仕様です。お使いの端末、表示されているページは正常です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる