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第22章 軍神の治める地では
第1021話 ゴーレム解放のために
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暴れ回るゴーレムを止めると言う事でオレの行動を決めたが、具体的に何をするのかはカルマノス頼みというのは少しばかり間抜けな気がするが仕方ない。
『まず呪縛された魂はそれぞれの魔力炉に封じられる』
そりゃ当たり前だけど、癒やすとしても一体ごとにやらねばならないのか。
幾らゴーレムから攻撃されないとはいえ、暴れ回る奴らを一つ一つどうにかするのは極めて困難だ。
『だがそれらを操作するため、霊界との繋がりは常に存在している』
なるほど。ある意味で神と信徒との繋がりに近いものがあるのか。
もっとも神と信徒の繋がりは、本人が望まないと出来ないし、神と信徒の双方に利益のある総務的な関係だが、ゴーレムと呪縛した魂の場合は強制的でなおかつ魂だけが燃料としてすり潰されてしまうということか。
ある意味で信仰の力を研究した上で、それを兵器に転用したと言うべきだろうか。
何でも使いようで兵器に転用できるというは、元の世界でもよく聞いた事だけど、こちらでも同じなんだなあ。
「その霊界との繋がりを使えば、彼らを全て解放する事が出来るのですか?」
『理論上はな……ただし実行出来るかどうかは分からぬ。試した事などないからな』
「それだけで十分ですよ!」
オレの場合、そんなのしょっちゅうすぎて今まで何度やってきたのかも覚えていないよ。
『しかし危険を伴うのは確実だぞ。敵軍の手で繋がりを絶たれないように防御をしているのは間違いないからな』
そりゃそうか。兵器として使う以上、敵方の魔法使いが何かを仕掛けてこない筈がない以上、対策はとっているに決まっている。
「そこは『正統なる皇帝』の力でどうにかならないのですか」
『どうにもならんな。予だけならいざ知らず、そなたが近づけばそこからどのような反撃があるのかは分からぬ』
くそう。やっぱり肝心なところで頼りにはならんな。
『もちろん今の暴走し、狂乱した者どもを止める事も出来ぬ』
政治家が扇動した民衆が暴走したら、その煽った本人にも止められない事はよくあるが、ゴーレム相手の場合も同じかよ。
仕方ない。ここは危険を承知でカルマノスの言うとおりにするしかないか。
『そなたならばゴーレムと霊界との繋がりを感知する事も出来るだろう。そこに自分自身を繋げばよい』
これまたあんたも簡単に言ってくれるな。
まあ過去にも『霊視』の効果を増幅して何度かやった事はあるから、それを試してみるとしよう。
そうすると確かにゴーレム達を繋ぐ魔法の糸のようなものが見えてくる。
とにかく今はそのゴーレムと霊界を繋いでいる魔力のケーブルに接してみるしかないがそれを実行するのは困難だ。
何しろゴーレムはまだ狂乱して暴れ回っているわけで、幾らカルマノスが憑いているオレが攻撃されないと言っても近づく事は難しいし、更に魔力のケーブルに接して何かを試すのはもっと難しいぞ。
いったいどうすればいい?
またしても難題に直面してしまったが、ここでこの近辺にある軍旗――正確にはそれに宿っている精霊――とも魔力のケーブルが繋がっているのが目に入った。
ウルバヌスが『神なる皇帝』として信徒に提供している『軍団招集』の魔法で召喚される精霊はかつてかの皇帝に仕えていた軍団長達だったと聞いている。
一見すると似ても似つかぬ軍団精霊とゴーレムだけど、ひょっとすると両方供に魔法の応用の結果として開発されたのかもしれないな。
そうするとウルバヌスに従って戦った軍団長達は死後も精霊となって軍を手助けし、一方で捕虜や罪人達はゴーレムの燃料としてその魂を搾り取られるというわけで、何とも恐ろしい対比だな。
いや。軍団長達も死んですら永遠に戦争に駆り出され続ける事を考えると、本人達が望んでいた結果なのかもしれないが、オレの感覚ではあまり嬉しい気はしないな。
いずれにしても同じところに繋がっているのならば、これはチャンスかも知れない。
幸いにもゴーレムが暴れ回っている結果、軍旗が幾つか倒れて放置されている様子だ――その周囲で軍旗を守ろうとして散った兵士が無残な姿をさらしているが、ここは彼らの冥福を祈るしかないな。
そんなわけでオレは軍旗に駆け寄って、それが霊界と繋がっているケーブルに接する。
『ふうむ。そのようなやり方があったとはな……少し驚いたぞ』
「それでどうすればいいのですか」
『今は予を信じてその身を委ねるがいいぞ』
そう言ってカルマノスの霊体はオレの身をまさぐるようにその手を伸ばしてくる。
幾ら霊体でもコイツも男だから、やっぱりどこか下心が感じられるな。
だけど今は我慢するしかない。
そんなわけでカルマノスの言葉に従うと、オレの意識が身体から抜けるような感覚が生まれ、周囲の景色が一変する。
いくら何でも幽体離脱したというわけではなく、オレの感覚だけがゴーレム達と繋がっている霊界に向かっているらしい。
オレの使う魔法で言えば『鷹の目』や『過去視』で似たような状況になったことが何度かあるから、これも慣れっこだ。
これでどうにか一安心というわけではもちろんなく、これから直面するに違いない苦難に備えてオレは緊張に身を固くしたのだった。
『まず呪縛された魂はそれぞれの魔力炉に封じられる』
そりゃ当たり前だけど、癒やすとしても一体ごとにやらねばならないのか。
幾らゴーレムから攻撃されないとはいえ、暴れ回る奴らを一つ一つどうにかするのは極めて困難だ。
『だがそれらを操作するため、霊界との繋がりは常に存在している』
なるほど。ある意味で神と信徒との繋がりに近いものがあるのか。
もっとも神と信徒の繋がりは、本人が望まないと出来ないし、神と信徒の双方に利益のある総務的な関係だが、ゴーレムと呪縛した魂の場合は強制的でなおかつ魂だけが燃料としてすり潰されてしまうということか。
ある意味で信仰の力を研究した上で、それを兵器に転用したと言うべきだろうか。
何でも使いようで兵器に転用できるというは、元の世界でもよく聞いた事だけど、こちらでも同じなんだなあ。
「その霊界との繋がりを使えば、彼らを全て解放する事が出来るのですか?」
『理論上はな……ただし実行出来るかどうかは分からぬ。試した事などないからな』
「それだけで十分ですよ!」
オレの場合、そんなのしょっちゅうすぎて今まで何度やってきたのかも覚えていないよ。
『しかし危険を伴うのは確実だぞ。敵軍の手で繋がりを絶たれないように防御をしているのは間違いないからな』
そりゃそうか。兵器として使う以上、敵方の魔法使いが何かを仕掛けてこない筈がない以上、対策はとっているに決まっている。
「そこは『正統なる皇帝』の力でどうにかならないのですか」
『どうにもならんな。予だけならいざ知らず、そなたが近づけばそこからどのような反撃があるのかは分からぬ』
くそう。やっぱり肝心なところで頼りにはならんな。
『もちろん今の暴走し、狂乱した者どもを止める事も出来ぬ』
政治家が扇動した民衆が暴走したら、その煽った本人にも止められない事はよくあるが、ゴーレム相手の場合も同じかよ。
仕方ない。ここは危険を承知でカルマノスの言うとおりにするしかないか。
『そなたならばゴーレムと霊界との繋がりを感知する事も出来るだろう。そこに自分自身を繋げばよい』
これまたあんたも簡単に言ってくれるな。
まあ過去にも『霊視』の効果を増幅して何度かやった事はあるから、それを試してみるとしよう。
そうすると確かにゴーレム達を繋ぐ魔法の糸のようなものが見えてくる。
とにかく今はそのゴーレムと霊界を繋いでいる魔力のケーブルに接してみるしかないがそれを実行するのは困難だ。
何しろゴーレムはまだ狂乱して暴れ回っているわけで、幾らカルマノスが憑いているオレが攻撃されないと言っても近づく事は難しいし、更に魔力のケーブルに接して何かを試すのはもっと難しいぞ。
いったいどうすればいい?
またしても難題に直面してしまったが、ここでこの近辺にある軍旗――正確にはそれに宿っている精霊――とも魔力のケーブルが繋がっているのが目に入った。
ウルバヌスが『神なる皇帝』として信徒に提供している『軍団招集』の魔法で召喚される精霊はかつてかの皇帝に仕えていた軍団長達だったと聞いている。
一見すると似ても似つかぬ軍団精霊とゴーレムだけど、ひょっとすると両方供に魔法の応用の結果として開発されたのかもしれないな。
そうするとウルバヌスに従って戦った軍団長達は死後も精霊となって軍を手助けし、一方で捕虜や罪人達はゴーレムの燃料としてその魂を搾り取られるというわけで、何とも恐ろしい対比だな。
いや。軍団長達も死んですら永遠に戦争に駆り出され続ける事を考えると、本人達が望んでいた結果なのかもしれないが、オレの感覚ではあまり嬉しい気はしないな。
いずれにしても同じところに繋がっているのならば、これはチャンスかも知れない。
幸いにもゴーレムが暴れ回っている結果、軍旗が幾つか倒れて放置されている様子だ――その周囲で軍旗を守ろうとして散った兵士が無残な姿をさらしているが、ここは彼らの冥福を祈るしかないな。
そんなわけでオレは軍旗に駆け寄って、それが霊界と繋がっているケーブルに接する。
『ふうむ。そのようなやり方があったとはな……少し驚いたぞ』
「それでどうすればいいのですか」
『今は予を信じてその身を委ねるがいいぞ』
そう言ってカルマノスの霊体はオレの身をまさぐるようにその手を伸ばしてくる。
幾ら霊体でもコイツも男だから、やっぱりどこか下心が感じられるな。
だけど今は我慢するしかない。
そんなわけでカルマノスの言葉に従うと、オレの意識が身体から抜けるような感覚が生まれ、周囲の景色が一変する。
いくら何でも幽体離脱したというわけではなく、オレの感覚だけがゴーレム達と繋がっている霊界に向かっているらしい。
オレの使う魔法で言えば『鷹の目』や『過去視』で似たような状況になったことが何度かあるから、これも慣れっこだ。
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