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第24章 全てはアルタシャのために?
第1118話 亡霊の群れはどうにかなっても……
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オレを呪う亡霊の群れはどんどん近づいてくる。
見知った奴も知らない奴も大勢いるけど、全員がアルタシャへの恨みを抱いて死んでいった連中なのだろうか?
これまでに『恨みを買う覚えは売るほどある』ので、知らないところでオレを憎みつつ命を落とした相手がこれだけいたと言うことか。
もしも普通の男子高校生だったときのオレが、これだけの怨念をぶつけられたら、それだけで恐ろしさのあまり動くこともできなかったろうな。
つくづく自分が変わった事を自覚せざるをえない。
とりあえず霊体に対処する手段のないミツリーンは危険だから避難してもらおう。
「ミツリーンさんは下がっていてください。危ないですから」
「何を言われます! アルタシャ様を置いて逃げるような真似が出来る筈がありません!」
やっぱり引き下がらないか。だけどミツリーンがいたって邪魔なんだって。
仕方ないからここは『霊体遮断』の魔法で、近づいてくる亡霊を食い止めよう。
『おおお! アルタシャ! よくもよくも』
『お前への恨みを忘れた事は無いぞ……』
見えない壁によって阻まれた亡霊共は、口々に呪いの言葉を吐く。
何とも困ったものだけど、身体もないし、損得勘定もない。とにかくオレへの恨みを晴らす事しか考えていないらしい。
過去の経験からすると怨念の対象が『この世』だった場合は、オレが霊力を与えると結構あっさりとあの世に行ってくれたりするものだ。
恨みの対象がオレでなければ話し合いでどうにかした事も幾度もある。
しかし狙っているのがオレなのだから、そんなやり方が通用するとは思えない。
取りあえず『追放』の魔法で片っ端から、追い払うとしよう。
『うがああ!』
『おのれぇぇ! この憎しみある限り必ずお前を……』
亡霊はどんどん数を減らしていくが、往生際の悪さ――そもそもとっくに『往生(この世を去る)』はしていたけど――は何とも見苦しい。
しかしこいつらが人為的に呼び出されて、オレに差し向けられたのだとしたら一度や二度撃退したところで何度でもやってくる可能性が高い。
おまけに送り込んだ相手だってこれでダメージを受けたわけではないはずだ。
つまりこれを行っている連中をどうにかせねば、キリがないのだ。
向こうにすれば幾度でも亡霊を送り込み、オレは全部撃退せねばならない。つまり圧倒的に不利という事になる。
聖女教会に泊まる事が出来れば、ちゃんとした寺院ならこの手の亡霊に対する防御もあるのだけど、そっちはそっちでいろいろと面倒な事になりそうだ。
オレは『男子でも回復魔法が使えるようにした』事になっているが、それに不満を抱いている聖女も大勢いるはずだからな。
表立って敵対はしないだろうけど、オレを狙っている連中に内通される心配がある。
何しろ最大の聖地であるギルボック島でも、大神官の地位を巡って一方的に誤解されたあげく命を狙われたぐらいだ。
とても安心して身を任せられない。
まあドラゴンのイオがいる時点で、人里に近づく事なんて出来ないけどな。
しばらく周囲を警戒して、何もいないのを確認したところでオレは改めてイオに話かける。
「イオは今のをどう思っていたのですか?」
「なんだい? さっきは少し騒がしかったね」
イオの方は亡霊などまるで気にしていなかった様子だ。
オレがあっさりと亡霊を撃退した事もあって、恐らくは『ちょっとうるさいハエを追い払った』ぐらいにしか思っていないのだろう。
それはともかくオレが本当の危機に直面していたら、ドラゴンの力は頼りになるかもしれない。
だけどイオの場合は、大暴れして大破壊を引き起こし、周囲に大迷惑をもたらしかねない。
オレ以外の人間を巻き込んでも一切、気にしないだろうから、言わば『最後の切り札』にならざるを得ないな。
今はイオに乗ってすぐにこの場を離れるべきだろうか?
いや。大陸中でオレに恨みを抱いている亡霊を使役出来るというならば、どこに逃げても同じだろう。
何しろオレ自身、どこに逃げても『男とチョメチョメする夢』からは逃れられないのだ。
だったらここでこのまま寝てしまった方がいいだろう。
そしてその夜――いつものようにオレは『どこかの男』のベッドでむつみ合い絡み合う光景を見せつけられる。
いま現在、自分自身がそうなっているわけではないのが分かっていても、決していい気分はしないものだ。
しかし不思議なものでこれが『神造者の作った化身』だと分かっていれば、それなりに冷静に見る事も出来るようだ。
相変わらず相手の男がどこの誰なのかはハッキリしない。
これは化身との繋がりが限定的なものだからなのか、はたまた『コピーにとって男がどこの誰なのかはどうでもいい』からなのか、もっと別の理由があるのかは分からない。
いっそさっきの怨霊共に襲撃されて欲しいところだけど、特権階級の屋敷もまた魔法や霊体の襲撃には備えがあるから、そんな事は無いのだろうな。
オレがこれだけ苦労しているのに、化身の方が楽をしているのは何とも腹立たしい。
やっぱりこんなことを許すワケにはいかないな!
見知った奴も知らない奴も大勢いるけど、全員がアルタシャへの恨みを抱いて死んでいった連中なのだろうか?
これまでに『恨みを買う覚えは売るほどある』ので、知らないところでオレを憎みつつ命を落とした相手がこれだけいたと言うことか。
もしも普通の男子高校生だったときのオレが、これだけの怨念をぶつけられたら、それだけで恐ろしさのあまり動くこともできなかったろうな。
つくづく自分が変わった事を自覚せざるをえない。
とりあえず霊体に対処する手段のないミツリーンは危険だから避難してもらおう。
「ミツリーンさんは下がっていてください。危ないですから」
「何を言われます! アルタシャ様を置いて逃げるような真似が出来る筈がありません!」
やっぱり引き下がらないか。だけどミツリーンがいたって邪魔なんだって。
仕方ないからここは『霊体遮断』の魔法で、近づいてくる亡霊を食い止めよう。
『おおお! アルタシャ! よくもよくも』
『お前への恨みを忘れた事は無いぞ……』
見えない壁によって阻まれた亡霊共は、口々に呪いの言葉を吐く。
何とも困ったものだけど、身体もないし、損得勘定もない。とにかくオレへの恨みを晴らす事しか考えていないらしい。
過去の経験からすると怨念の対象が『この世』だった場合は、オレが霊力を与えると結構あっさりとあの世に行ってくれたりするものだ。
恨みの対象がオレでなければ話し合いでどうにかした事も幾度もある。
しかし狙っているのがオレなのだから、そんなやり方が通用するとは思えない。
取りあえず『追放』の魔法で片っ端から、追い払うとしよう。
『うがああ!』
『おのれぇぇ! この憎しみある限り必ずお前を……』
亡霊はどんどん数を減らしていくが、往生際の悪さ――そもそもとっくに『往生(この世を去る)』はしていたけど――は何とも見苦しい。
しかしこいつらが人為的に呼び出されて、オレに差し向けられたのだとしたら一度や二度撃退したところで何度でもやってくる可能性が高い。
おまけに送り込んだ相手だってこれでダメージを受けたわけではないはずだ。
つまりこれを行っている連中をどうにかせねば、キリがないのだ。
向こうにすれば幾度でも亡霊を送り込み、オレは全部撃退せねばならない。つまり圧倒的に不利という事になる。
聖女教会に泊まる事が出来れば、ちゃんとした寺院ならこの手の亡霊に対する防御もあるのだけど、そっちはそっちでいろいろと面倒な事になりそうだ。
オレは『男子でも回復魔法が使えるようにした』事になっているが、それに不満を抱いている聖女も大勢いるはずだからな。
表立って敵対はしないだろうけど、オレを狙っている連中に内通される心配がある。
何しろ最大の聖地であるギルボック島でも、大神官の地位を巡って一方的に誤解されたあげく命を狙われたぐらいだ。
とても安心して身を任せられない。
まあドラゴンのイオがいる時点で、人里に近づく事なんて出来ないけどな。
しばらく周囲を警戒して、何もいないのを確認したところでオレは改めてイオに話かける。
「イオは今のをどう思っていたのですか?」
「なんだい? さっきは少し騒がしかったね」
イオの方は亡霊などまるで気にしていなかった様子だ。
オレがあっさりと亡霊を撃退した事もあって、恐らくは『ちょっとうるさいハエを追い払った』ぐらいにしか思っていないのだろう。
それはともかくオレが本当の危機に直面していたら、ドラゴンの力は頼りになるかもしれない。
だけどイオの場合は、大暴れして大破壊を引き起こし、周囲に大迷惑をもたらしかねない。
オレ以外の人間を巻き込んでも一切、気にしないだろうから、言わば『最後の切り札』にならざるを得ないな。
今はイオに乗ってすぐにこの場を離れるべきだろうか?
いや。大陸中でオレに恨みを抱いている亡霊を使役出来るというならば、どこに逃げても同じだろう。
何しろオレ自身、どこに逃げても『男とチョメチョメする夢』からは逃れられないのだ。
だったらここでこのまま寝てしまった方がいいだろう。
そしてその夜――いつものようにオレは『どこかの男』のベッドでむつみ合い絡み合う光景を見せつけられる。
いま現在、自分自身がそうなっているわけではないのが分かっていても、決していい気分はしないものだ。
しかし不思議なものでこれが『神造者の作った化身』だと分かっていれば、それなりに冷静に見る事も出来るようだ。
相変わらず相手の男がどこの誰なのかはハッキリしない。
これは化身との繋がりが限定的なものだからなのか、はたまた『コピーにとって男がどこの誰なのかはどうでもいい』からなのか、もっと別の理由があるのかは分からない。
いっそさっきの怨霊共に襲撃されて欲しいところだけど、特権階級の屋敷もまた魔法や霊体の襲撃には備えがあるから、そんな事は無いのだろうな。
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やっぱりこんなことを許すワケにはいかないな!
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