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第24章 全てはアルタシャのために?
第1242話 窮地にあっては瞬時の手の平返しも必要です
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神々はあんまり頼りにならないが、それでも無数の人間の祈りの力がオレの体を道管として通っていき神界と人間界の繋がりを再構築していく。
ついでだがオレに寄ってくる「神界に入れずにさまよい続けた亡者」の群れも随分と減ってきたようだ。
まあ「神の領域に近づいたが、その世界に入れないまま永遠にさまよっている魂は、それほど多くはないだろうからな。
ちょっとばかり気の毒ではあるが、過去の澱みを吹き払ったという感じではある。
どうかちゃんとした輪廻の中に戻って、次はまともに生きてくれ。
そんな事を考えていると、次第に体のきしみが強くなってくる。
もちろん今すぐ耐えきれない程では無いし、恐らくはオレ自身の体の回復力もかつてないほど高まっていて、負担がかかったところから次々に治っているはずだ。
しかしそれでは追いつかない程、オレに身に集中する力が増しているのである。
それはイロールの呼びかけで聖女教会から送られる力が増してたのも原因だろう。
このまま何もなかったら心が折れそうだけど、一方で前方の輝く領域が次第に近づいてきたように感じられる。
既にイロールもオレの前に姿を見せているのだから、他の神もそろそろ信徒達と繋がるだろうか?
ここで終わってくれたら、オレとしても楽でいいのだが。ここで気を緩めて失敗したら目も当てられない。
そう思っていると、イロール以外にも意志が響いてくる。
だがそれは背筋が一気に寒くなる声だった。
『おお。そこにいるのは我が乙女ではないか』
「え? まさか?」
姿はまだ見えていないが、間違い無く「美女とみれば手を出す主神」アンブラールだ。
『つい先ほど別れたばかりだが、そうか今度こそ吾と結ばれる気になって、わざわざやってきてくれたとはな』
何を都合良く解釈してやがる。
もちろん本当に天候そのものを司る神とすれば、実にささやかなものだが「美女とヤル」部分は神話全体で見ればごく一部に過ぎないからだろうな。
重要なのはまさに「局部」だけなわけだが、それでもこちらにとっては死活問題だ。
『だが残念だ……今はまだその姿を見ている事しか出来ぬ……そちらに行く事が出来ぬのだ……』
一瞬だがここから逃げてしまおうかとも考えたが、どうやらまだオレの元に化身を送れる程では無いらしい。
「それは申し訳無いですね。すいませんがしばらく大人しくしてくれませんか?」
『そうはいかぬ! そなたが呼んでくれたら、そこに行く事が出来るかもしれんのだ。だから力を込めて吾を呼んでくれ』
そんな事をするわけないだろ! と思ったが待てよ。
今の言葉はちょっとだけ引っかかる。
「わたしがあなたを呼んだら、ここに来られるのですか?」
『もちろんだとも! 愛しい乙女が呼んでくれさえすれば、吾はいつでも駆けつけるぞ!』
やりたい一心で口から出任せを言っているかもしれない。しかし本当にこちらにこれないのにそんな事を言っても意味は無い。
とにかくイロールが神々の中で真っ先にオレと接触できたのも、神としての繋がりの強さに理由があるのは明らかだ。
それに普通では次元の壁を越えられなくても「名前を呼べばやってくる」のは、元の世界でも定番では無いか。
もしかするとこれはこの場を切り抜ける助けになるかもしれないぞ。
ありがとうアンブラール。これまで幾度か付き合いはあって、本当にウザいと思っていたが、初めて感謝する気になったよ――もちろんチョメチョメはしないけどな。
オレは改めてイロールに呼びかける。
「わたしからあなたに呼びかけたら、こちらに化身を送ってくれますか?」
『ええ……それなら出来ますよ』
何でそれを教えてくれなかったんだ、と文句の一つもいいたいが、この女神だとそれは気付かなかった、と平然と答えそうなので辞めておこう。
そうするともしかして――オレが付き合いのある神々を呼べば、都合良く手助けしてくれる連中が来てくれるのか?
もちろんオレとそれなり友好関係にある神様は、基本的には小神ばっかりなんだけど、それでも人間と比較すれば遥かに上だ。
これまではオレひとりでどうにかしていたし、最初からそのつもりだったのだが、もしかすると本当に助けが来るかもしれない。
神は確かに権能に関わる事しか出来ないが、アンブラールの化身は権能外のチョメチョメが出来るのだ。
そういえばテセルは初めて会ったとき「アンブラールの化身に刃向かうと黒焦げにされかねない」と言っていたが、つまり限定的でも自由な行動が出来るのだな。
そうすると他の神の化身だってある程度は融通がきくはずだ。
今まで散々、神々のために苦労させられてきたのだから、この一回ぐらいは今まで手助けしてきた連中がこっちを助けてくれてもいいだろう。
ついさっき「神など当てにならないから、自分の力でどうにかしよう」と決断した気がするが、都合がよければいつでも手の平ぐらい返すぞ!
何しろオレは最初から「宗教的無節操」を常に自認してきたのだからな。
そんなわけでオレは今度は、覚えのある神々に残らず声を届かせることにした。
ついでだがオレに寄ってくる「神界に入れずにさまよい続けた亡者」の群れも随分と減ってきたようだ。
まあ「神の領域に近づいたが、その世界に入れないまま永遠にさまよっている魂は、それほど多くはないだろうからな。
ちょっとばかり気の毒ではあるが、過去の澱みを吹き払ったという感じではある。
どうかちゃんとした輪廻の中に戻って、次はまともに生きてくれ。
そんな事を考えていると、次第に体のきしみが強くなってくる。
もちろん今すぐ耐えきれない程では無いし、恐らくはオレ自身の体の回復力もかつてないほど高まっていて、負担がかかったところから次々に治っているはずだ。
しかしそれでは追いつかない程、オレに身に集中する力が増しているのである。
それはイロールの呼びかけで聖女教会から送られる力が増してたのも原因だろう。
このまま何もなかったら心が折れそうだけど、一方で前方の輝く領域が次第に近づいてきたように感じられる。
既にイロールもオレの前に姿を見せているのだから、他の神もそろそろ信徒達と繋がるだろうか?
ここで終わってくれたら、オレとしても楽でいいのだが。ここで気を緩めて失敗したら目も当てられない。
そう思っていると、イロール以外にも意志が響いてくる。
だがそれは背筋が一気に寒くなる声だった。
『おお。そこにいるのは我が乙女ではないか』
「え? まさか?」
姿はまだ見えていないが、間違い無く「美女とみれば手を出す主神」アンブラールだ。
『つい先ほど別れたばかりだが、そうか今度こそ吾と結ばれる気になって、わざわざやってきてくれたとはな』
何を都合良く解釈してやがる。
もちろん本当に天候そのものを司る神とすれば、実にささやかなものだが「美女とヤル」部分は神話全体で見ればごく一部に過ぎないからだろうな。
重要なのはまさに「局部」だけなわけだが、それでもこちらにとっては死活問題だ。
『だが残念だ……今はまだその姿を見ている事しか出来ぬ……そちらに行く事が出来ぬのだ……』
一瞬だがここから逃げてしまおうかとも考えたが、どうやらまだオレの元に化身を送れる程では無いらしい。
「それは申し訳無いですね。すいませんがしばらく大人しくしてくれませんか?」
『そうはいかぬ! そなたが呼んでくれたら、そこに行く事が出来るかもしれんのだ。だから力を込めて吾を呼んでくれ』
そんな事をするわけないだろ! と思ったが待てよ。
今の言葉はちょっとだけ引っかかる。
「わたしがあなたを呼んだら、ここに来られるのですか?」
『もちろんだとも! 愛しい乙女が呼んでくれさえすれば、吾はいつでも駆けつけるぞ!』
やりたい一心で口から出任せを言っているかもしれない。しかし本当にこちらにこれないのにそんな事を言っても意味は無い。
とにかくイロールが神々の中で真っ先にオレと接触できたのも、神としての繋がりの強さに理由があるのは明らかだ。
それに普通では次元の壁を越えられなくても「名前を呼べばやってくる」のは、元の世界でも定番では無いか。
もしかするとこれはこの場を切り抜ける助けになるかもしれないぞ。
ありがとうアンブラール。これまで幾度か付き合いはあって、本当にウザいと思っていたが、初めて感謝する気になったよ――もちろんチョメチョメはしないけどな。
オレは改めてイロールに呼びかける。
「わたしからあなたに呼びかけたら、こちらに化身を送ってくれますか?」
『ええ……それなら出来ますよ』
何でそれを教えてくれなかったんだ、と文句の一つもいいたいが、この女神だとそれは気付かなかった、と平然と答えそうなので辞めておこう。
そうするともしかして――オレが付き合いのある神々を呼べば、都合良く手助けしてくれる連中が来てくれるのか?
もちろんオレとそれなり友好関係にある神様は、基本的には小神ばっかりなんだけど、それでも人間と比較すれば遥かに上だ。
これまではオレひとりでどうにかしていたし、最初からそのつもりだったのだが、もしかすると本当に助けが来るかもしれない。
神は確かに権能に関わる事しか出来ないが、アンブラールの化身は権能外のチョメチョメが出来るのだ。
そういえばテセルは初めて会ったとき「アンブラールの化身に刃向かうと黒焦げにされかねない」と言っていたが、つまり限定的でも自由な行動が出来るのだな。
そうすると他の神の化身だってある程度は融通がきくはずだ。
今まで散々、神々のために苦労させられてきたのだから、この一回ぐらいは今まで手助けしてきた連中がこっちを助けてくれてもいいだろう。
ついさっき「神など当てにならないから、自分の力でどうにかしよう」と決断した気がするが、都合がよければいつでも手の平ぐらい返すぞ!
何しろオレは最初から「宗教的無節操」を常に自認してきたのだからな。
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