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試合が始まると同時に、見る見るうちにリングの形が変わっていく。
リングは5階ある立体駐車場の様な地形になり、零と環はその1階にいる。
「はぁっっ!」
環は身をかがめてリングの床に手を付き、能力を発動する。
環の能力《物体操作》は"手で触れた無機物の固体を自由に操れる"という能力だ。
野崎との試合では、野崎の足元の地面を軟化させ沈ませて固定することによって身動きを封じていた。
「よっと、危ね!」
環はそれと同様に零の足元を軟化させて動きを封じようとするが、零は足が沈む前にジャンプしてそれを回避する。
環はジャンプした零が着地着地する位置を予想して、その場所を軟化させるが零は空中で身体を捻り、予想外の場所へ着地する。
「・・・・・」
やはりこの程度の子供騙しは効かないかと思いつつ、環は次の攻撃を開始する。
・・・なるほどな。
今ので分かったのは"軟化出来る範囲はそれほど広い訳じゃない"ということだ。
範囲が広いなら僕が着地する場所一帯を軟化させておけばいいだけで、それをしないということは、そこまで広い範囲は軟化出来ないという事になる。
もしも広範囲を軟化することが出来ていたら少々面倒くさい事になっていたが、まあ結果的には大丈夫だったのでよかった。
「・・・ん?」
僕はなにやら環の周りの地面が不規則で波立っているように動いている事に気づく。
どうやらこの手段では効果がないと察したらしい環は別の方法で攻撃を仕掛けてくるらしい。
「さ~て、どう来る?」
僕は構えつつ、環の方をじっと見ながら動くのを待つ。
___刹那、環を囲って波立っていた地面のコンクリートが蛇の様に凄まじい速さでこちらに向かって伸びてきた。
それも4本という数がだ。
「わっと!やば」
僕はそれをギリギリで回避するが、避けた蛇が再度こちらに向かって伸びてくる。
「・・・っちに来んな!」
僕は駐車場の柱の裏に隠れ、環の視界に入らないようにする。
それでも環は僕の位置を予想して蛇をこちらに向かわせで来る。
僕は右側から回ってきた蛇の攻撃が当たる直前に、蛇に向かって蹴りを放つ。
すると蛇は鈍い音を出して砕け散る。
どうやらそれほど防御力が高いわけではないらしい。
残りの3匹の攻撃を避けつつ「これなら破壊しつつ距離を詰めれば勝てるな」と考えていると。
「なっ!?」
環の方を見ると、更に数匹の蛇が追加されていた。
「まさか破壊されるとは思わなかったがこの数では流石に厳しかろう?」
「うるせ!ずりぃだろ!」
僕はそう言いながらスーパーボールサイズの球を3つほど腰に付けているポーチから取り出して、右手の指に挟み、環に向かって直接投げる。
「そんなもの効かぬ!」
環はそれを蛇に撃ち落とさせるが、撃ち落とされた球は弾け飛び、煙幕を張る。
「ええい鬱陶しいわ!」
環はそんな声を上げて決め打ちでこちらに向かって攻撃を放ってくるが、僕はそれを避けて駐車場の階を上がる坂に向かう。
「・・・ッチ、逃げたか」
煙幕が晴れた駐車場で環は舌打ちをする。
てっきり煙幕に紛れて攻撃してくると踏んで自分の周りに壁を作って警戒していたのだが、どうやら上の階に引いたらしい。
「流石、だな」
今の状況で攻めずに引く判断をしたのは正面から戦った場合の勝率が低いと思ったからだろう。
なら逆にこちらは正面戦闘に持ち込めれば勝てるという事になる。
そんな事を考えながら環は駐車場の坂を登っていく。
2階、3階と登り、「最上階で決着を付けるつもりか?」と思いつつ4階に到達すると。
「・・・!」
足元に違和感を感じ、ジャンプして後ろに下がる。
すると環が先程までいた場所をゴム弾が通過する。
「トラップか・・・」
足元をよく見るとワイヤーが張られており、どうやらそれに触れてしまったことでトラップが作動したらしい。
しかもよく見ないと気づかないほど細いワイヤーなため、避けるのも難しい。
「絡め手も使ってくるのか」
これはこの先にもトラップがあることを警戒しなければならない。
「・・・!」
そんなことを考えていると、突然背後から複数の球が飛んでくる。
環は咄嗟に壁に手を付いて壁の一部を操作して球を弾くが、先程と同じく再び煙幕が発生する。
それと同時に4階全体で煙幕が発生して視界が悪くなる。
「なんのつもりだ!?」
これでは自分の視界も狭めることになってしまうのに、なぜわざわざこんなことをするのかと思い環は叫ぶ。
「悪いが、自分で考えてくれ」
正面から零のそんな声が聞こえて来たため、直ぐ様正面に思い切り拳を放つが当たらない。
「アァァ!!」
環はかがんで床に触れて、蛇を出せる最大数である12匹の蛇を出して周囲一帯を薙ぎ払うように蛇を動かす。
「あ!危ない、死ぬ!」
そんな零の声が聞こえてくるものの、当たった手応えは無い。
「あ!痛った!」
が、すぐに当たった手応えがして零のそんな声が左側から聞こえてくる。
「これで終わりだ!」
環はそう声を上げて、12本の蛇全てをその位置に向けて放つ。
「はぁはぁ・・・」
手応えはあった。流石にこれだけの攻撃を受ければ動けないだろう。
蛇を大きく動かしたことで煙幕が晴れて視界が広がる。
環は手応えがあった場所に目を向けるが、そこにあったのは1mくらいの大きさのボロボロになったサンドバッグだった。
「どういうことだ!?」
環は衝撃を受けてサンドバッグをよく見ると、そこにはボイスレコーダーが付けられている。
「・・・!」
瞬間、環は騙された事を察した。
先程から聞こえていた声はこのボイスレコーダーによるもので、最初から零は4階におらず、3階か3,4階間の坂道に隠れており、4階全体に球をばら撒いたのが零ではなくトラップで、球を投げてきていたのはトラップではなく零だったのだと・・・
そして突然背後から気配がし、環が振り向いてそれに反応するよりも早く零は環の両手に手錠を掛ける。
「これで"詰み"だな」
手を拘束された以上能力を発動することが出来ず、両手を拘束された状態で勝てるはずがないのでこの状態は零の言う通り正しく"詰み"だった。
___能力というのは制限が強い能力ほど、強い力を使えるという性質がある。
例えば"水を操る能力"と"液体を操る能力"では、前者の制限の多い方が強い力を使えるということだ。
後者の制限の少ない能力は前者に比べて力は弱いが、その分能力が使える範囲は広い。
これは能力によって元々決まっており、後天的に変更することは出来ない。
しかし、能力を何度も使って極めていくと、制限の少ない能力でも制限の多い能力と同じかそれ以上の力を使うことができる。
もちろんこれはなかなかできるものでもなく、よほどの天才が無ければかなり厳しいだろう。
環がいい例で、能力の発動範囲が"無機物の固体"とかなり広いのにも関わらず、操作した物体を同じ形に留めておいたり、特定の位置だけ操作したりするなどの高等技術に加えて、蛇の攻撃力や操作性は恐らく一般的な制限の多い能力者よりも高いだろう。
ここまで能力を極める事が出来たのは圧倒的な才能と圧倒的な努力の成果なのだろう。
だが僕は能力ではなく別の事を極めることにした。
それは身体能力と小細工だ。
僕の能力は戦闘向きではないため、能力を極めようとするよりも身体能力を極めたほうが効率が良いと考えているからだ___
「まあ、降参しろよ」
僕は両手を拘束された環に向かって降参を促す。
「・・・参ったよ」
僕がそう言うと環は不服そうな顔をしながらも降参宣言を出した。
『なんと、Bブロックの優勝者はまさかの創流零だぁぁぁ~!』
そんな実況の声は僕の勝利を告げていた。
「まさか負けるとはな」
環は悔しそうな表情で僕にそんなことを言ってくる。
「まあ、楽しかったぞ。自分の経験の無さを思い知ったしな」
「そうか、ならよかったよ」
僕はそう返し、環の手錠の鍵をポーチから取り出して解錠する。
「じゃあな」
「あ・・・ちょっと待て!」
僕はそう言いながらリングを後にしようとするが、環がそう呼び止める。
「お前、一体どこからサンドバッグを引っ張り出してきた?」
「・・・さあ?」
僕はその質問に答えずにリングを後にする。
リングは5階ある立体駐車場の様な地形になり、零と環はその1階にいる。
「はぁっっ!」
環は身をかがめてリングの床に手を付き、能力を発動する。
環の能力《物体操作》は"手で触れた無機物の固体を自由に操れる"という能力だ。
野崎との試合では、野崎の足元の地面を軟化させ沈ませて固定することによって身動きを封じていた。
「よっと、危ね!」
環はそれと同様に零の足元を軟化させて動きを封じようとするが、零は足が沈む前にジャンプしてそれを回避する。
環はジャンプした零が着地着地する位置を予想して、その場所を軟化させるが零は空中で身体を捻り、予想外の場所へ着地する。
「・・・・・」
やはりこの程度の子供騙しは効かないかと思いつつ、環は次の攻撃を開始する。
・・・なるほどな。
今ので分かったのは"軟化出来る範囲はそれほど広い訳じゃない"ということだ。
範囲が広いなら僕が着地する場所一帯を軟化させておけばいいだけで、それをしないということは、そこまで広い範囲は軟化出来ないという事になる。
もしも広範囲を軟化することが出来ていたら少々面倒くさい事になっていたが、まあ結果的には大丈夫だったのでよかった。
「・・・ん?」
僕はなにやら環の周りの地面が不規則で波立っているように動いている事に気づく。
どうやらこの手段では効果がないと察したらしい環は別の方法で攻撃を仕掛けてくるらしい。
「さ~て、どう来る?」
僕は構えつつ、環の方をじっと見ながら動くのを待つ。
___刹那、環を囲って波立っていた地面のコンクリートが蛇の様に凄まじい速さでこちらに向かって伸びてきた。
それも4本という数がだ。
「わっと!やば」
僕はそれをギリギリで回避するが、避けた蛇が再度こちらに向かって伸びてくる。
「・・・っちに来んな!」
僕は駐車場の柱の裏に隠れ、環の視界に入らないようにする。
それでも環は僕の位置を予想して蛇をこちらに向かわせで来る。
僕は右側から回ってきた蛇の攻撃が当たる直前に、蛇に向かって蹴りを放つ。
すると蛇は鈍い音を出して砕け散る。
どうやらそれほど防御力が高いわけではないらしい。
残りの3匹の攻撃を避けつつ「これなら破壊しつつ距離を詰めれば勝てるな」と考えていると。
「なっ!?」
環の方を見ると、更に数匹の蛇が追加されていた。
「まさか破壊されるとは思わなかったがこの数では流石に厳しかろう?」
「うるせ!ずりぃだろ!」
僕はそう言いながらスーパーボールサイズの球を3つほど腰に付けているポーチから取り出して、右手の指に挟み、環に向かって直接投げる。
「そんなもの効かぬ!」
環はそれを蛇に撃ち落とさせるが、撃ち落とされた球は弾け飛び、煙幕を張る。
「ええい鬱陶しいわ!」
環はそんな声を上げて決め打ちでこちらに向かって攻撃を放ってくるが、僕はそれを避けて駐車場の階を上がる坂に向かう。
「・・・ッチ、逃げたか」
煙幕が晴れた駐車場で環は舌打ちをする。
てっきり煙幕に紛れて攻撃してくると踏んで自分の周りに壁を作って警戒していたのだが、どうやら上の階に引いたらしい。
「流石、だな」
今の状況で攻めずに引く判断をしたのは正面から戦った場合の勝率が低いと思ったからだろう。
なら逆にこちらは正面戦闘に持ち込めれば勝てるという事になる。
そんな事を考えながら環は駐車場の坂を登っていく。
2階、3階と登り、「最上階で決着を付けるつもりか?」と思いつつ4階に到達すると。
「・・・!」
足元に違和感を感じ、ジャンプして後ろに下がる。
すると環が先程までいた場所をゴム弾が通過する。
「トラップか・・・」
足元をよく見るとワイヤーが張られており、どうやらそれに触れてしまったことでトラップが作動したらしい。
しかもよく見ないと気づかないほど細いワイヤーなため、避けるのも難しい。
「絡め手も使ってくるのか」
これはこの先にもトラップがあることを警戒しなければならない。
「・・・!」
そんなことを考えていると、突然背後から複数の球が飛んでくる。
環は咄嗟に壁に手を付いて壁の一部を操作して球を弾くが、先程と同じく再び煙幕が発生する。
それと同時に4階全体で煙幕が発生して視界が悪くなる。
「なんのつもりだ!?」
これでは自分の視界も狭めることになってしまうのに、なぜわざわざこんなことをするのかと思い環は叫ぶ。
「悪いが、自分で考えてくれ」
正面から零のそんな声が聞こえて来たため、直ぐ様正面に思い切り拳を放つが当たらない。
「アァァ!!」
環はかがんで床に触れて、蛇を出せる最大数である12匹の蛇を出して周囲一帯を薙ぎ払うように蛇を動かす。
「あ!危ない、死ぬ!」
そんな零の声が聞こえてくるものの、当たった手応えは無い。
「あ!痛った!」
が、すぐに当たった手応えがして零のそんな声が左側から聞こえてくる。
「これで終わりだ!」
環はそう声を上げて、12本の蛇全てをその位置に向けて放つ。
「はぁはぁ・・・」
手応えはあった。流石にこれだけの攻撃を受ければ動けないだろう。
蛇を大きく動かしたことで煙幕が晴れて視界が広がる。
環は手応えがあった場所に目を向けるが、そこにあったのは1mくらいの大きさのボロボロになったサンドバッグだった。
「どういうことだ!?」
環は衝撃を受けてサンドバッグをよく見ると、そこにはボイスレコーダーが付けられている。
「・・・!」
瞬間、環は騙された事を察した。
先程から聞こえていた声はこのボイスレコーダーによるもので、最初から零は4階におらず、3階か3,4階間の坂道に隠れており、4階全体に球をばら撒いたのが零ではなくトラップで、球を投げてきていたのはトラップではなく零だったのだと・・・
そして突然背後から気配がし、環が振り向いてそれに反応するよりも早く零は環の両手に手錠を掛ける。
「これで"詰み"だな」
手を拘束された以上能力を発動することが出来ず、両手を拘束された状態で勝てるはずがないのでこの状態は零の言う通り正しく"詰み"だった。
___能力というのは制限が強い能力ほど、強い力を使えるという性質がある。
例えば"水を操る能力"と"液体を操る能力"では、前者の制限の多い方が強い力を使えるということだ。
後者の制限の少ない能力は前者に比べて力は弱いが、その分能力が使える範囲は広い。
これは能力によって元々決まっており、後天的に変更することは出来ない。
しかし、能力を何度も使って極めていくと、制限の少ない能力でも制限の多い能力と同じかそれ以上の力を使うことができる。
もちろんこれはなかなかできるものでもなく、よほどの天才が無ければかなり厳しいだろう。
環がいい例で、能力の発動範囲が"無機物の固体"とかなり広いのにも関わらず、操作した物体を同じ形に留めておいたり、特定の位置だけ操作したりするなどの高等技術に加えて、蛇の攻撃力や操作性は恐らく一般的な制限の多い能力者よりも高いだろう。
ここまで能力を極める事が出来たのは圧倒的な才能と圧倒的な努力の成果なのだろう。
だが僕は能力ではなく別の事を極めることにした。
それは身体能力と小細工だ。
僕の能力は戦闘向きではないため、能力を極めようとするよりも身体能力を極めたほうが効率が良いと考えているからだ___
「まあ、降参しろよ」
僕は両手を拘束された環に向かって降参を促す。
「・・・参ったよ」
僕がそう言うと環は不服そうな顔をしながらも降参宣言を出した。
『なんと、Bブロックの優勝者はまさかの創流零だぁぁぁ~!』
そんな実況の声は僕の勝利を告げていた。
「まさか負けるとはな」
環は悔しそうな表情で僕にそんなことを言ってくる。
「まあ、楽しかったぞ。自分の経験の無さを思い知ったしな」
「そうか、ならよかったよ」
僕はそう返し、環の手錠の鍵をポーチから取り出して解錠する。
「じゃあな」
「あ・・・ちょっと待て!」
僕はそう言いながらリングを後にしようとするが、環がそう呼び止める。
「お前、一体どこからサンドバッグを引っ張り出してきた?」
「・・・さあ?」
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