6 / 34
#6
しおりを挟む
『さ~てAブロック優勝者は東近京夜に決まりました!圧倒的技術力を魅せてくれましたね。』
京夜は優勝したか。
まあそうだろうな、あいつと同じくらい能力を極めてるやつなんてこの校内じゃ環くらいだろ。
いくら身体能力が優れていても《狙撃》を極めた京夜に初見で対抗するなんて無理な話だ。
京夜と加藤には圧倒的な経験の差があり、端から加藤が京夜に勝てる可能性は無かった。
ただ、加藤は経験を積みさえすれば京夜ともいい勝負ができるくらいに強くなるだろうな。
僕はそんなことを考えながら続くBブロックの1回戦である環の試合を見る。
「何で京夜さんの弾丸が曲がったんですか!?」
決勝戦を見終わった瑠衣は、玲奈から聞かされた情報に無い京夜の能力に驚き、誤情報を与えてきた玲奈に詰め寄る。
「・・・・・」
玲奈は面倒くさそうに視線を逸して、詰め寄ってくる瑠衣とは逆に距離を取る。
「・・・能力は、全部は教えちゃダメなの・・・」
玲奈はゆっくりと口を開き、小さな声でそんなことを言う。
「・・・それもそうですね~!」
瑠衣は納得した様子で頷く。
『さて、Aブロックに引き続き、Bブロックのトーナメントを開始して行きます!』
Aブロックの決勝戦で遮蔽物ができたリングは瞬く間に更地になっていく。
『Bブロック1回戦は、ロリ・・・じゃなくて頼れる委員長の星乃環!対するは学年一の不良、野崎琢磨だ!』
そんな口上と共にリングの定位置に環と野崎がつく。
野崎は校内一の不良と呼ばれていて、身長と体格は一般平均的なものの、髪は金髪で耳には校則違反のピアスを付けており、チャラいという印象を受ける。
ちなみに授業にもあまり出ないらしい。
こんなやつでもそこそこ美形で女子にもモテてるのが顔面偏差値の格差を感じる。
これは「校内一真面目な生徒VS校内一不真面目な生徒」になるなと思う。
『それではBブロック1回戦、始め!』
そんな合図と共に試合は始まる。
「ね~委員会、これ勝ったらヤらせてくんない?」
試合が始まると同時に、野崎がそんなふざけた事をおちゃらけた様な口調で言ってくる。
「いやじゃ、お前ふざけているのか?」
環はそんな野崎を睨み、嫌悪感を向ける。
「へぇ、負けるかもって思ってるんだ?委員長ともあろうものが」
野崎はそんな安い挑発をする。
「負けるつもりはないがお前、足元には注意しろよ?」
流石の環もそんな見え見えの安い挑発には乗らずに、身をかがませてリングの地面に触れる。
「ん?どゆこと?」
野崎は訳が分からないといった様子で首を傾げるが、直ぐにその意味を理解することになる。
「・・・!?」
足元に違和感を感じて下を見ると、地面が軟化しており、足が地面に沈んでいく。
「おっ・・・あ!!」
野崎は焦って抜け出そうとするが、時はもう既に遅く、地面から足が抜けなくなり、それどころか体もどんどん沈んでいく。
「しっかり授業に出ないからじゃ、私の能力を使うところをちゃんと見ればまだいけたかもしれんのに」
環は野崎にそう授業を受けるようにさとす。
「がっ・・・あ、ギブギブ!!」
どんどん沈んで遂に肩まで沈んだ野崎がギブアップの声を上げる。
『勝者、星乃環!』
それと同時に勝者が決定し、野崎は一瞬でリング上に戻される。
「その能力ずるくない?」
「・・・・・」
環は野崎の言葉を無視してその場を立ち去る。
「バカだな」
「ばか」
「何なんですかあの人は・・・」
観客席に座っている京夜と玲奈と瑠衣は、その試合を見て全員が呆れかえる。
「口説いていたら負けたって・・・流石にやばくないですか?」
瑠衣は野崎に嫌悪感を示した様子でそんなことを言っている。
コミュ力が高い瑠衣といえど、流石に野崎は受け付けないようだ。
「あいつの能力は環とは相性が悪すぎたな」
優勝して観客席に来た京夜が、席に座っている瑠衣と玲奈の後ろでそんなことを呟く。
「どういうことですか?」
その発言に瑠衣がさながら魚のように食いつく。
「あいつの能力は"自分に好意を寄せている者を1日自由に操れる"っていうものなんだ。好意を寄せているかどうかの判断は"告白をしてOKを貰う"だったな」
京夜は瑠衣の疑問に丁寧に答える。
「なるほど、お硬そうな星乃さんには相性最悪かもですね!」
なぜ京夜がそこまで野崎の能力を知っているのかというと、答えは明快で、前に自分で暴露していたからだ。
先程の試合を見た京夜が「馬鹿だな」と言ったのは口説いていたからではなく、
・能力を自分で暴露していたこと
・環の能力をろくに知らず、対策していなかったこと
・環が能力を発動することを警戒していなかったこと
に対してだ。
特に自分の能力の詳細を教えるのは止めておいた方がいい。
京夜は能力を聞かれたときは銃弾を加速させ、威力を上げる能力だと答えるし、零や玲奈にも他人に聞かれたときはそう言って置いてくれと頼んでいる。
だがこの能力の"本質"はそれではないうえ、弾道を曲げるという力もある。
このように京夜は能力の詳細を伏せているのだが、野崎はそうしなかった事がバカだと思った。
「ヤらせてくれ」と言っていた点は、それが"告白"判定になることを理解していたからだと思われるため、そこまでバカだとは思わない。
能力に掛けさえすればその時点で勝確だからだ。
まあ、そういうのに興味が無さそうな環には相性が悪すぎるよな。
そう思いつつ、京夜は零の試合が来るのを楽しみに待つ。
リングの上に立っているのは環、対して反対側に立っているのは零だ。
「遂に決勝戦ですね・・・」
瑠衣は固唾を飲んで試合の開始を待つ。
京夜と玲奈は落ち着いた様子で零と環を見ている。
瑠衣は驚いていた。
何しろ零はこれまでの試合を全て一瞬で終わらせて来ているからだ。
しかも、一切能力を使った様子もなくだ。
「あの、どっちが勝つと思いますか?」
「「零」」
京夜と玲奈はそう即答する。
「零さんってどんな能力なんですか?」
瑠衣がそんなことを聞くと。
「「・・・・・」」
2人とも黙り込む。
「・・・まあ、そうですね。能力はなるべく秘密でしたね!」
瑠衣は自分で納得したようだ。
1試合目。"視覚した対象を自分に引き寄せる"能力である《引力》を持った生徒が対戦相手だった。
試合が始まると同時に《引力》を使って零を引き寄せるが、逆に《引力》の勢いを利用され、その勢いで零の脚に挟まれて一回転させられて地面に叩きつけられて気絶し敗北。
2試合目。"銃を一瞬で作り出すことが出来る"能力である《製銃》を持った生徒が相手だった。
試合が始まり、銃を作って撃とうとした時には既に零に距離を詰められており、側頭部を蹴られ一撃ダウンで敗北。
3試合目。"脚の性能を一時的に上げる事が出来る"能力である《強脚》を持った生徒だった。
開始と同時に能力を使って距離を詰め、零に向けて全力で蹴りを放つがその蹴りは空を切り、逆に蹴りの硬直時間を狙われてカウンターの蹴りを腹部に1撃くらい倒れ込み敗北。
今までただの少し不真面目な生徒だったこの男、創流零は不敵な笑みを浮かべて今決勝の舞台で環の前に立っている。
正直、零がエントリーしたと聞いた時は勝ち上がってくるとは思っても見なかったし、例え戦う事になったとしても余裕で勝てると思っていた。
だが、これまでの3試合を見る限り余裕どころか勝てるのかも怪しいかもしれない。
ただ身体能力が高いだけならどうとでも対処出来るが、零はまだ能力を見せていないのが厄介だ。
その上3試合目の相手の蹴り、あの蹴りは速すぎて自分も視認出来ていなかったし、零も恐らくそうだっただろう。
しかし、零はその蹴りを見切ってカウンターを入れた。
恐らくこれは長い戦闘経験によるものだと思う。
どこでそんな経験を積んだのかは知らないが、その場合明らかに場数は零のほうが上だ。
環は零を格上の相手と考えて構える。
それを見た零も軽いステップを踏みつつ構え、その瞬間に決勝戦が始まる___
京夜は優勝したか。
まあそうだろうな、あいつと同じくらい能力を極めてるやつなんてこの校内じゃ環くらいだろ。
いくら身体能力が優れていても《狙撃》を極めた京夜に初見で対抗するなんて無理な話だ。
京夜と加藤には圧倒的な経験の差があり、端から加藤が京夜に勝てる可能性は無かった。
ただ、加藤は経験を積みさえすれば京夜ともいい勝負ができるくらいに強くなるだろうな。
僕はそんなことを考えながら続くBブロックの1回戦である環の試合を見る。
「何で京夜さんの弾丸が曲がったんですか!?」
決勝戦を見終わった瑠衣は、玲奈から聞かされた情報に無い京夜の能力に驚き、誤情報を与えてきた玲奈に詰め寄る。
「・・・・・」
玲奈は面倒くさそうに視線を逸して、詰め寄ってくる瑠衣とは逆に距離を取る。
「・・・能力は、全部は教えちゃダメなの・・・」
玲奈はゆっくりと口を開き、小さな声でそんなことを言う。
「・・・それもそうですね~!」
瑠衣は納得した様子で頷く。
『さて、Aブロックに引き続き、Bブロックのトーナメントを開始して行きます!』
Aブロックの決勝戦で遮蔽物ができたリングは瞬く間に更地になっていく。
『Bブロック1回戦は、ロリ・・・じゃなくて頼れる委員長の星乃環!対するは学年一の不良、野崎琢磨だ!』
そんな口上と共にリングの定位置に環と野崎がつく。
野崎は校内一の不良と呼ばれていて、身長と体格は一般平均的なものの、髪は金髪で耳には校則違反のピアスを付けており、チャラいという印象を受ける。
ちなみに授業にもあまり出ないらしい。
こんなやつでもそこそこ美形で女子にもモテてるのが顔面偏差値の格差を感じる。
これは「校内一真面目な生徒VS校内一不真面目な生徒」になるなと思う。
『それではBブロック1回戦、始め!』
そんな合図と共に試合は始まる。
「ね~委員会、これ勝ったらヤらせてくんない?」
試合が始まると同時に、野崎がそんなふざけた事をおちゃらけた様な口調で言ってくる。
「いやじゃ、お前ふざけているのか?」
環はそんな野崎を睨み、嫌悪感を向ける。
「へぇ、負けるかもって思ってるんだ?委員長ともあろうものが」
野崎はそんな安い挑発をする。
「負けるつもりはないがお前、足元には注意しろよ?」
流石の環もそんな見え見えの安い挑発には乗らずに、身をかがませてリングの地面に触れる。
「ん?どゆこと?」
野崎は訳が分からないといった様子で首を傾げるが、直ぐにその意味を理解することになる。
「・・・!?」
足元に違和感を感じて下を見ると、地面が軟化しており、足が地面に沈んでいく。
「おっ・・・あ!!」
野崎は焦って抜け出そうとするが、時はもう既に遅く、地面から足が抜けなくなり、それどころか体もどんどん沈んでいく。
「しっかり授業に出ないからじゃ、私の能力を使うところをちゃんと見ればまだいけたかもしれんのに」
環は野崎にそう授業を受けるようにさとす。
「がっ・・・あ、ギブギブ!!」
どんどん沈んで遂に肩まで沈んだ野崎がギブアップの声を上げる。
『勝者、星乃環!』
それと同時に勝者が決定し、野崎は一瞬でリング上に戻される。
「その能力ずるくない?」
「・・・・・」
環は野崎の言葉を無視してその場を立ち去る。
「バカだな」
「ばか」
「何なんですかあの人は・・・」
観客席に座っている京夜と玲奈と瑠衣は、その試合を見て全員が呆れかえる。
「口説いていたら負けたって・・・流石にやばくないですか?」
瑠衣は野崎に嫌悪感を示した様子でそんなことを言っている。
コミュ力が高い瑠衣といえど、流石に野崎は受け付けないようだ。
「あいつの能力は環とは相性が悪すぎたな」
優勝して観客席に来た京夜が、席に座っている瑠衣と玲奈の後ろでそんなことを呟く。
「どういうことですか?」
その発言に瑠衣がさながら魚のように食いつく。
「あいつの能力は"自分に好意を寄せている者を1日自由に操れる"っていうものなんだ。好意を寄せているかどうかの判断は"告白をしてOKを貰う"だったな」
京夜は瑠衣の疑問に丁寧に答える。
「なるほど、お硬そうな星乃さんには相性最悪かもですね!」
なぜ京夜がそこまで野崎の能力を知っているのかというと、答えは明快で、前に自分で暴露していたからだ。
先程の試合を見た京夜が「馬鹿だな」と言ったのは口説いていたからではなく、
・能力を自分で暴露していたこと
・環の能力をろくに知らず、対策していなかったこと
・環が能力を発動することを警戒していなかったこと
に対してだ。
特に自分の能力の詳細を教えるのは止めておいた方がいい。
京夜は能力を聞かれたときは銃弾を加速させ、威力を上げる能力だと答えるし、零や玲奈にも他人に聞かれたときはそう言って置いてくれと頼んでいる。
だがこの能力の"本質"はそれではないうえ、弾道を曲げるという力もある。
このように京夜は能力の詳細を伏せているのだが、野崎はそうしなかった事がバカだと思った。
「ヤらせてくれ」と言っていた点は、それが"告白"判定になることを理解していたからだと思われるため、そこまでバカだとは思わない。
能力に掛けさえすればその時点で勝確だからだ。
まあ、そういうのに興味が無さそうな環には相性が悪すぎるよな。
そう思いつつ、京夜は零の試合が来るのを楽しみに待つ。
リングの上に立っているのは環、対して反対側に立っているのは零だ。
「遂に決勝戦ですね・・・」
瑠衣は固唾を飲んで試合の開始を待つ。
京夜と玲奈は落ち着いた様子で零と環を見ている。
瑠衣は驚いていた。
何しろ零はこれまでの試合を全て一瞬で終わらせて来ているからだ。
しかも、一切能力を使った様子もなくだ。
「あの、どっちが勝つと思いますか?」
「「零」」
京夜と玲奈はそう即答する。
「零さんってどんな能力なんですか?」
瑠衣がそんなことを聞くと。
「「・・・・・」」
2人とも黙り込む。
「・・・まあ、そうですね。能力はなるべく秘密でしたね!」
瑠衣は自分で納得したようだ。
1試合目。"視覚した対象を自分に引き寄せる"能力である《引力》を持った生徒が対戦相手だった。
試合が始まると同時に《引力》を使って零を引き寄せるが、逆に《引力》の勢いを利用され、その勢いで零の脚に挟まれて一回転させられて地面に叩きつけられて気絶し敗北。
2試合目。"銃を一瞬で作り出すことが出来る"能力である《製銃》を持った生徒が相手だった。
試合が始まり、銃を作って撃とうとした時には既に零に距離を詰められており、側頭部を蹴られ一撃ダウンで敗北。
3試合目。"脚の性能を一時的に上げる事が出来る"能力である《強脚》を持った生徒だった。
開始と同時に能力を使って距離を詰め、零に向けて全力で蹴りを放つがその蹴りは空を切り、逆に蹴りの硬直時間を狙われてカウンターの蹴りを腹部に1撃くらい倒れ込み敗北。
今までただの少し不真面目な生徒だったこの男、創流零は不敵な笑みを浮かべて今決勝の舞台で環の前に立っている。
正直、零がエントリーしたと聞いた時は勝ち上がってくるとは思っても見なかったし、例え戦う事になったとしても余裕で勝てると思っていた。
だが、これまでの3試合を見る限り余裕どころか勝てるのかも怪しいかもしれない。
ただ身体能力が高いだけならどうとでも対処出来るが、零はまだ能力を見せていないのが厄介だ。
その上3試合目の相手の蹴り、あの蹴りは速すぎて自分も視認出来ていなかったし、零も恐らくそうだっただろう。
しかし、零はその蹴りを見切ってカウンターを入れた。
恐らくこれは長い戦闘経験によるものだと思う。
どこでそんな経験を積んだのかは知らないが、その場合明らかに場数は零のほうが上だ。
環は零を格上の相手と考えて構える。
それを見た零も軽いステップを踏みつつ構え、その瞬間に決勝戦が始まる___
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる