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第13話 董卓さん、救出大作戦!

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翌日‥

ジジ‥
モビル『みなさーん、おはようございます!朝ですよ!起きてください!』
城内に大音量でモビルの声が響き渡る

董卓の寝室

董卓「う、うるさいのぉ‥」
董卓「‥って寝てる場合じゃない!作戦会議じゃ!」

作戦会議室
カオル「よし、みんな集まりましたね」
董卓「‥‥寝坊して申し訳ない」
リア「昨日は皆の歓迎会だ、仕方がない。今から気を引き締めていきましょう!」
董卓「そうじゃな‥。」
カオル「さて、まずはドワーフ達の救出ですが、やはりあの穴から侵入がいいかと。地面も砂なので怪我もしにくい。」
リア「それが一番ですね。」
エリック「‥‥」
リア「‥エリックさん!起きてください!」
エリック「‥はっ!おでねでないよ!」
リア「‥はいはい。」
リア「聞いてないと思うから、説明するけど、前回見つけたあの穴から侵入してドワーフ達を救出する事になりました」
エリック「‥そ、そうか、わかった!」
董卓「後は捕虜達の救出をどうするか‥」
カオル「同じ様にあの穴から助け出すのが安全ですかね。ただ、どのくらいの人数かをまた把握した方がいいかもですね」
董卓「うむ。現状はそれでいくしかないな」

ガチャ

モビルが何かを運んできた

モビル「カオル様‥、例の物完成しました!」
カオル「うわ、仕事早いね!ありがとう」
カオルは机の上にバラバラと何かをばら撒いた

董卓「これはなんじゃ?」
董卓は何かを手に取った
董卓「う、うわ、は、ハチではないか!」

カオル「そうです、偵察魔法機『ハチ型ドロン君』です」
董卓「?」
カオル「以前、僕を通して城内の様子を見たでしょ?あれ結構魔力を使って燃費悪いから、モビルにどうにか出来ないか聞いてみたら、これを作ってくれました!」
董卓「す、すごいな、ほんとに神様みたいだ‥」
カオル「あと、ここのハリから睡眠針が出てきて、眠らせる事が出来ます!」
エリック「す、すごい‥!」

モビル「ただ弱点があります。眠りの効果は約10分。それと、操作は私しか出来ません。」
カオル「それから、モビルに魔力を補充しなければならないから、僕もモビルのそばにいなければならないんです。」
カオル「‥そうつまり、僕は皆さんと一緒にいけないんです‥」
董卓「‥そうなんじゃな、だかこれがあればカオル殿を近くに感じる事が出来る。一緒に行けない事なんて気にするでない」
エリック「そうさ!これがあれば安全に救出が出来る。」
リア「後は私達に任せてください!」
カオル「みなさん、ありがとうございます‥全力で後方支援します!」

モビル「それと、ゴビ来なさい。」

?「はい」

シュン
ゴビが目の前に急に現れた

ゴビ「おはようございます。董卓様、カオル様、皆さん。」

董卓「い、今のはどうしたんじゃ⁉︎」
ゴビ「モビル様に忍びの技を習いました。潜入、工作など何でも指示ください。」
ゴビ「それと、リア様が戻るまでゴブリン軍団の指揮も任されています。」
リア「だいぶ成長したな。ゴビ!」
ゴビ「ありがとうございます!」

モビル「という訳で、ゴビも連れて行ってください。潜入させるのもよし、外で待たせておくのもよし、なんでも出来ます。」

董卓「わしの知らない所で、みんな成長しておるな」
董卓「よし、ゴビよ!わしと一緒に潜入じゃ!」
ゴビ「かしこまりました。」
リア「董卓様、今回は私は部隊を引き連れて外で待機しております。恐らく私は潜入には向いていないので。捕まった方達を外で安全に保護致します。」
董卓「ふむ、わしの背中は任せた!よし、出発じゃ!」

こうして董卓一行はダークオークの城へと向かった


ダークオーク城付近

董卓「何度見てもでかいのぉ‥」
リア「ここからなら、あの『ハチ』使えそうですね。」
エリック「早くやってみよう!」
董卓はモビルから貰ったハチ型ドロン君の起動スイッチを押した
ハチ達は一斉に動き出し、城内に侵入していった。

ジリリリ!
携帯がなる

董卓「もしもし、董卓じゃ!」
モビル「今、ハチ達の映像がこちらに来ました。捕虜は見えるだけで50人程います。ダークオーク達は10人です。更に奥に行けばもっと捕虜はいると思われます。」

董卓「わかった。結構な数じゃのう‥だがやるしかない!」
モビル「では、穴の近くまで移動してください。それまでに睡眠針の起動準備をしておきます。」
董卓「エリック、お前に携帯を渡しておく。ドワーフを助け出したらすぐにここから脱出しろ。何かあればモビルに電話をかけるんだ」
エリック「わかった!」

城壁の穴

董卓「着いたぞ。」
モビル「準備できました。一斉に眠らせます。時間は10分です。次の睡眠針をまた準備するのに15分かかります。出来る限り急いでバレずに救出してください。」
董卓「わかった!」
モビル「それでは‥起動!」
ハチ達は一斉にダークオーク達に針をさした

プシュ

ダークオーク「うっ‥ぐぅ‥ぐぅ‥」
ダークオーク達は眠りに落ちた‥

董卓「さぁ行くぞ!」
エリック「俺はドワーフ達を助けてくる!董卓様達は他の捕虜の救出を頼みます!」
董卓「よし、任せたぞ!わしらも行くぞ!」
ゴビ「はっ!」

ザシュ
董卓は捕虜達の縄を切った

エルフ捕虜「あ、ありがとうございます!」
董卓「さぁ出口はあっちだ。急げ!」
エルフ捕虜「は、はい!」

モビル「残り5分です」
董卓「ちっ、やはり時間が足りないか!急ぐぞ!」

ザシュ

ネズミ族「あぁ、助かりましたでチュ!」
董卓「今までよく耐えた、さぁ、急げ!」
モビル「時間がありません!董卓様もお逃げください!」
董卓「よし、また次の機会だっ‥
その時、エルフの小さい女の子が座っているのが目に入った
ダークオーク達が動き出してきている‥このままではあの子は‥

董卓「ゴビ、捕虜達を連れてかえる君で10人まで一緒に連れて帰れ。リアには撤退するよう伝えろ。
ゴビ「董卓様は‥?」
董卓「わしはあの子を助けてから帰る。」
ゴビ「私も戦います。」
董卓「いや、捕虜達を頼む。案ずるな無理はしない」
ゴビ「‥分かりました。ご武運‥!」

ゴビはリアと合流して体の弱っている者から10人を選び転送していった

董卓「おぬし、大丈夫か?」
エルフの女の子「う、うん、大丈夫。」
董卓「よかった、よし、ここから出るぞ!」

ダークオーク上官「おおっと、何やらかしてんだおめえは」
ダークオーク上官「大事な捕虜逃しておいて、無事に帰れると思うなよ‥!」

ピーッ!
ダークオーク上官は笛を鳴らした
遠くからダークオーク達の駆け寄ってくる音がする

董卓「ま、まずいな‥」
董卓「お主、名前は?」
エリー「‥エリーです」
董卓「よし、エリーよく聞け。このカエルの頭を押すと、ある場所にたどり着く。そこにはお主を守ってくれる人がたくさんいて安心だ。そしてそこに若いイケメンがいるから、ここに迎えを出すよう伝えてくれ。あそこの穴の近くでこのカエルの頭を押すんじゃぞ。わかったか?」
エリー「う、うん!」
董卓「よおし、いい子だ。さぁ、行っておいで」
エリー「お兄ちゃんは?」
董卓「ガッハッハ、わしの事は心配するな。さぁ、行くんだ」
エリー「うん!」
エリーは壁の穴に向かって行き、カエルの鳴き声と共に光に包まれて消えた

董卓「よし、リア達がみんなを連れて帰るまでの時間稼ぎをしないとな。」
ダークオーク上官「お前、1人か?舐めやがって!行くぞ!お前ら!」
ダークオーク「はっ!」
ダークオーク達は殺気を隠す事なく向かってくる

董卓「さぁ、お前ら浄化してやる!」


ダークオーク城内
玉座

?「なんの騒ぎじゃ?こっちは愛を育んでいる最中だぞ。なぁ?」
エルフの男「はい‥」

ダークオーク「ぞ、族が我が国に侵入しております!」

?「なんだと‥、カッカッカッ!ふざけおって‥まぁよい、俺が自ら成敗して晒し首にしてやるわ!」
ダークオーク「はっ!直ちに準備を‥」
?「我が国に喧嘩を売るとは、久しぶりに血がたぎるのぉ‥」

第13話 完
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