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結婚の申し込みは思い出の公園で
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レアンに連れてこられたマイラは、そのままアリシアの侍女となった。
マイラの口数は少ない。無口というわけでもないが必要以上の事は離さず、適切なお世話をしてくれる侍女の存在はアリシアにとってはありがたかった。
王宮にいた頃の思い出話などは出さず、その頃に覚えたアリシアの好みに合わせて動いてくれる。
もちろんダナン侯爵家と王宮は違うから、その違いに応じた指示は出す。
そんな事を繰り返しているうちに、アリシアの状態は良くなっていった。
アリシアの部屋での面会はダナン侯爵家の居間での面会となり、天気の良い日には庭での散策も楽しむようになっていた。
レアンは相変わらず手土産を持ってやってくる。
晴れた日にはアリシアの隣にはレアンの笑顔があった。
曇った日にも彼はやってくる。
雨の日には来たり、来なかったり。
「泊っていけばいいじゃないか」
ダナン侯爵のそんな言葉があってから、雨が降ったら帰らない、が選択肢には加わった。
薔薇やアジサイの時期が過ぎ、クレマチスが咲いて散りヒマワリが咲き誇る盛夏も足早に過ぎ去っていく。
スイレンの長いシーズンも終わろうかというタイミング、マリーゴールドが今年最後の見頃を迎えた時期にレアンは思い出の公園へとアリシアを誘った。
よく晴れた秋の日の午後。
ガゼボでお茶を楽しみながら庭を眺めるアリシアに、レアンはさりげなく切り出す。
「そろそろ遠出をしてみないか? と、いっても近くの公園だから遠いというほどでもないけれど」
「公園?」
アリシアは記憶を辿るように眉間にシワを寄せた。
それを見たレアンはフッと柔らかな笑みを浮かべる。
愛しい人は最近チラチラと幼い頃の癖を見せ始めるようになった。
考えたり、思い出したりしているとき、アリシアの額や眉間には可愛らしいシワが寄る。
普段のツンと澄ました顔とは違う自然な表情がレアンは好きだった。
「覚えているかな? マリーゴールドが絨毯のように咲いている公園なんだけど」
「あっ」
何かを思い出したのかアリシアの表情がパッと輝く。
もう一息、とばかりにレアンは思い出話を披露する。
「二人して駆け回って。転びそうになったアリシアを助けようとして、結局、一緒に転んで。泥だらけになったっけ」
「そうそう。ふふふ。あの後、二人して怒られたわね」
「ああ。ホント、乳母たちが怖いのなんのって……危うく、おやつ無しにされる所だった」
レアンがおどけて肩をすくめてみせるとアリシアはコロコロと笑った。
「ふふ。アレは危なかったわよね。わたし、あのマドレーヌは絶対に食べたかったから。アレが食べられなかったら泣いていたわ。ふふふ」
愛しい人の無邪気な笑みにレアンはフッと体の力を緩める。
アリシアの状態はだいぶ回復していた。それに伴い、一人称が『わたくし』から『わたし』に変わった。
それに深い意味があるかどうかは分からない。でも悪い変化ではないようだ。
(そろそろ、かな)
と、レアンは思う。ダナン侯爵の許可は貰っている。だから、自分でそろそろだと思ったらタイミングなのではないだろうか、とレアンは思った。
その週末、レアンはスタイツ伯爵家で一番よい馬車でアリシアを迎えにやってきた。
白馬が引く二頭立ての馬車は、明るい青に金色が効いていて美しい。
「内装も今日に合わせて綺麗にしたし、クッションもフカフカだよ」
「あら、ホントにフカフカね。素敵」
エスコートされて乗り込んだアリシアは座席に腰を下ろすとクッションの感触を手でも確かめて、キラキラっと目を輝かせると澄ました顔をして座ったままポフンと小さく跳ねた。
そんな様子がおかしくて前の座席に腰を下ろしたレアンは笑い、真似をするように自分も座ったままポフンと小さく跳ねてみせた。
見た目だけは淑女と紳士のふたりだったが、馬車の中の小さな悪戯なら誰にも知られない。
顔を見合わせクスクス笑うふたりは共犯者。楽しい気分のまま馬車は走り出し、思い出の公園へとふたりを誘う。
淡いミントグリーンのドレスをまとったアリシアは、同じくミントグリーンに金の刺繍が華やかに入ったコートを着たレアンにエスコートされて公園へと降り立った。
色付く木々が両端を彩る道を白い日傘をさしたアリシアと、彼女に優しい視線と気遣いをみせるレアンが並んでゆっくりと歩く。
「あぁ、懐かしい。子どもの頃はよく来ていた場所ね」
「そうだよ、アリシア。楽しい思い出の詰まった公園だ」
厳めしい柵に囲まれた公園は昔と変わらない表情でふたりを迎えてくれた。貴族の令嬢、令息が心からくつろげるように周辺の警備は意外と厳しい。だが、いったん中に足を踏み入れれば穏やかな管理された自然が広がっているのだ。
柔らかな秋の日差しが木々の間から零れ落ちる。影となって落ちたシルエットをなんとなく踏みながら前へ進む。
「マリーゴールドの広場は、コッチだったかしら?」
「ああ。多分、合っていると思うよ」
木々の間を抜けて目指した先にあったのは、一面に広がるマリーゴールドの広場。
緑の絨毯と、その上を覆い尽くそうとする黄色とオレンジ色の花が所狭しと咲き誇っていた。
「うわぁ、綺麗」
「そうだね」
声を上げて駆けだしそうな雰囲気のアリシアに、レアンは目を細める。
キラキラと輝く大きな緑の瞳。興奮に白い頬がうっすら赤らんでいる。いつか見た少女が戻って来たような気がした。
「あの日も、こんな風に良く晴れたいい日だったね」
「そうね。こんな日だったわ」
少年と少女だったふたりは、もうすっかり大人になった。
マリーゴールドの草原を駆け回る幼い頃は終わったのだ。
一緒にいたいなら新しい関係を結ばなくてはならない。
「ねぇ、アリシア」
レアンは正面を向いたまま言う。
「私と結婚しようよ」
「……レアン?」
跳ねるように顔を上げ幼馴染に問いかけるアリシア。
レアンは正面を向いたまま、耳をうっすら赤らめて言う。
「キミの父上に許可は貰っている。キミさえ良ければアリシア。私と結婚しよう」
「あっ……でも、家の問題は?」
「私がキミの家へ婿に入ることで話が付いている。スタイツ伯爵家の方は親戚筋の優秀な男に委ねるよ」
「あ……」
「だから。ねぇ? 結婚しよう?」
目の前には一面に広がるマリーゴールド。
子どもたちが、いつかの自分たちのように歓声をあげなから駆けていく。
アリシアはレアンの顔を見上げながら問う。
「わたし……もう頑張りたくないの。それでも良いかしら?」
「いいんじゃないかな? 私は子供の時のキミも知っているし。頑張らなくても素敵なことは知っているよ」
「まぁ、レアンってば……」
アリシアは頬を赤らめ、日傘の下に隠れるようにうつむく。
そんな彼女を横目で見つつ、レアンも頬を赤らめる。
通りすがりの紳士淑女の方々が、微笑ましげに若いふたりを眺めては楽しげに通り過ぎていった。
「それで……答えは? ねぇ? アリシア」
「はい。ええ、レアン。結婚するわ。わたし、アナタと結婚するわ」
「やった」
レアンは小さくガッツポーズをとると、愛しい人の手をとって壊れ物を扱うようにそっと握りしめた。
マイラの口数は少ない。無口というわけでもないが必要以上の事は離さず、適切なお世話をしてくれる侍女の存在はアリシアにとってはありがたかった。
王宮にいた頃の思い出話などは出さず、その頃に覚えたアリシアの好みに合わせて動いてくれる。
もちろんダナン侯爵家と王宮は違うから、その違いに応じた指示は出す。
そんな事を繰り返しているうちに、アリシアの状態は良くなっていった。
アリシアの部屋での面会はダナン侯爵家の居間での面会となり、天気の良い日には庭での散策も楽しむようになっていた。
レアンは相変わらず手土産を持ってやってくる。
晴れた日にはアリシアの隣にはレアンの笑顔があった。
曇った日にも彼はやってくる。
雨の日には来たり、来なかったり。
「泊っていけばいいじゃないか」
ダナン侯爵のそんな言葉があってから、雨が降ったら帰らない、が選択肢には加わった。
薔薇やアジサイの時期が過ぎ、クレマチスが咲いて散りヒマワリが咲き誇る盛夏も足早に過ぎ去っていく。
スイレンの長いシーズンも終わろうかというタイミング、マリーゴールドが今年最後の見頃を迎えた時期にレアンは思い出の公園へとアリシアを誘った。
よく晴れた秋の日の午後。
ガゼボでお茶を楽しみながら庭を眺めるアリシアに、レアンはさりげなく切り出す。
「そろそろ遠出をしてみないか? と、いっても近くの公園だから遠いというほどでもないけれど」
「公園?」
アリシアは記憶を辿るように眉間にシワを寄せた。
それを見たレアンはフッと柔らかな笑みを浮かべる。
愛しい人は最近チラチラと幼い頃の癖を見せ始めるようになった。
考えたり、思い出したりしているとき、アリシアの額や眉間には可愛らしいシワが寄る。
普段のツンと澄ました顔とは違う自然な表情がレアンは好きだった。
「覚えているかな? マリーゴールドが絨毯のように咲いている公園なんだけど」
「あっ」
何かを思い出したのかアリシアの表情がパッと輝く。
もう一息、とばかりにレアンは思い出話を披露する。
「二人して駆け回って。転びそうになったアリシアを助けようとして、結局、一緒に転んで。泥だらけになったっけ」
「そうそう。ふふふ。あの後、二人して怒られたわね」
「ああ。ホント、乳母たちが怖いのなんのって……危うく、おやつ無しにされる所だった」
レアンがおどけて肩をすくめてみせるとアリシアはコロコロと笑った。
「ふふ。アレは危なかったわよね。わたし、あのマドレーヌは絶対に食べたかったから。アレが食べられなかったら泣いていたわ。ふふふ」
愛しい人の無邪気な笑みにレアンはフッと体の力を緩める。
アリシアの状態はだいぶ回復していた。それに伴い、一人称が『わたくし』から『わたし』に変わった。
それに深い意味があるかどうかは分からない。でも悪い変化ではないようだ。
(そろそろ、かな)
と、レアンは思う。ダナン侯爵の許可は貰っている。だから、自分でそろそろだと思ったらタイミングなのではないだろうか、とレアンは思った。
その週末、レアンはスタイツ伯爵家で一番よい馬車でアリシアを迎えにやってきた。
白馬が引く二頭立ての馬車は、明るい青に金色が効いていて美しい。
「内装も今日に合わせて綺麗にしたし、クッションもフカフカだよ」
「あら、ホントにフカフカね。素敵」
エスコートされて乗り込んだアリシアは座席に腰を下ろすとクッションの感触を手でも確かめて、キラキラっと目を輝かせると澄ました顔をして座ったままポフンと小さく跳ねた。
そんな様子がおかしくて前の座席に腰を下ろしたレアンは笑い、真似をするように自分も座ったままポフンと小さく跳ねてみせた。
見た目だけは淑女と紳士のふたりだったが、馬車の中の小さな悪戯なら誰にも知られない。
顔を見合わせクスクス笑うふたりは共犯者。楽しい気分のまま馬車は走り出し、思い出の公園へとふたりを誘う。
淡いミントグリーンのドレスをまとったアリシアは、同じくミントグリーンに金の刺繍が華やかに入ったコートを着たレアンにエスコートされて公園へと降り立った。
色付く木々が両端を彩る道を白い日傘をさしたアリシアと、彼女に優しい視線と気遣いをみせるレアンが並んでゆっくりと歩く。
「あぁ、懐かしい。子どもの頃はよく来ていた場所ね」
「そうだよ、アリシア。楽しい思い出の詰まった公園だ」
厳めしい柵に囲まれた公園は昔と変わらない表情でふたりを迎えてくれた。貴族の令嬢、令息が心からくつろげるように周辺の警備は意外と厳しい。だが、いったん中に足を踏み入れれば穏やかな管理された自然が広がっているのだ。
柔らかな秋の日差しが木々の間から零れ落ちる。影となって落ちたシルエットをなんとなく踏みながら前へ進む。
「マリーゴールドの広場は、コッチだったかしら?」
「ああ。多分、合っていると思うよ」
木々の間を抜けて目指した先にあったのは、一面に広がるマリーゴールドの広場。
緑の絨毯と、その上を覆い尽くそうとする黄色とオレンジ色の花が所狭しと咲き誇っていた。
「うわぁ、綺麗」
「そうだね」
声を上げて駆けだしそうな雰囲気のアリシアに、レアンは目を細める。
キラキラと輝く大きな緑の瞳。興奮に白い頬がうっすら赤らんでいる。いつか見た少女が戻って来たような気がした。
「あの日も、こんな風に良く晴れたいい日だったね」
「そうね。こんな日だったわ」
少年と少女だったふたりは、もうすっかり大人になった。
マリーゴールドの草原を駆け回る幼い頃は終わったのだ。
一緒にいたいなら新しい関係を結ばなくてはならない。
「ねぇ、アリシア」
レアンは正面を向いたまま言う。
「私と結婚しようよ」
「……レアン?」
跳ねるように顔を上げ幼馴染に問いかけるアリシア。
レアンは正面を向いたまま、耳をうっすら赤らめて言う。
「キミの父上に許可は貰っている。キミさえ良ければアリシア。私と結婚しよう」
「あっ……でも、家の問題は?」
「私がキミの家へ婿に入ることで話が付いている。スタイツ伯爵家の方は親戚筋の優秀な男に委ねるよ」
「あ……」
「だから。ねぇ? 結婚しよう?」
目の前には一面に広がるマリーゴールド。
子どもたちが、いつかの自分たちのように歓声をあげなから駆けていく。
アリシアはレアンの顔を見上げながら問う。
「わたし……もう頑張りたくないの。それでも良いかしら?」
「いいんじゃないかな? 私は子供の時のキミも知っているし。頑張らなくても素敵なことは知っているよ」
「まぁ、レアンってば……」
アリシアは頬を赤らめ、日傘の下に隠れるようにうつむく。
そんな彼女を横目で見つつ、レアンも頬を赤らめる。
通りすがりの紳士淑女の方々が、微笑ましげに若いふたりを眺めては楽しげに通り過ぎていった。
「それで……答えは? ねぇ? アリシア」
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