16 / 33
第十六話 蜜と欲望 1
しおりを挟む
ゆっくりとお昼寝をした後は、改めて使用人たちに部屋を整えさせて、レイチェルとクロイツは軽い夕食を摂った。
今夜が本格的な初夜だ。
「名実ともに、君はぼくのものだと示さなきゃ」
「もうっ、クロイツさまってば。恥ずかしい」
クロイツは少し意地悪な感じのセクシーな笑顔を見せ、レイチェルは頬を赤く染めた。
もちろん、レイチェルもやる気は満々である。
(一応初めてではないし、お昼寝もしたけれど……瘴気払いも充分ではないし。なにより、わたしを未来の国王の夜伽聖女と周りに認めてもらうには、少しでも早く正式な初夜を迎えたほうがいいわ)
レイチェルは湯舟に使って身を清め、メイドたちの手により磨き立てられて夜に備えた。
(わたしが夜伽について知っていることは座学のみだし。昨夜は勢いで実地の経験をしたけれど……初めてで何がなんだか分からなかったし……アレが瘴気払いの夜伽聖女が行う夜伽とは言えないかも。んん~。結局は緊張するぅぅぅぅぅぅ)
レイチェルは薄衣の白いナイトドレスに身を包みながら、緊張のあまり生唾をゴクリと呑んだ。
丁寧に整えられたピンク色の髪は艶やかで、睡眠をとって疲れが取れたアメジスト色の瞳はキラキラと輝いている。
ほんのり上気する白い肌。
すらりとした手足に豊かな胸、細くくびれたウエストからふっくらとしていながらキュッと締まった形のよいお尻。
それらが、着たほうがエッチに見えるスケスケのナイトドレスに包まれている。
(わたしの体はクロイツさまの逞しい体に勝るとも劣らない、魅力的な女性の体、よね?)
大きな姿見の前で自分の姿を確認しながら、レイチェルは自分に言い聞かせた。
今いるのは、クロイツと過ごす部屋とは違う。
(わたしの使っていた部屋の隣に、夜伽聖女用の部屋があったことに驚きだわ)
言われてみれば当たり前だが、夜伽聖女は妻というわけではない。
王妃とも違う役割がある。
国王もしくは王太子の寝室近くに、私室があるのは当たり前といえば当たり前だ。
(わたしの知らない間に、夜伽聖女用の部屋も整えられていた……もっとも、クロイツさまは身支度意外でここを使わせる気はないみたいだけど)
可愛らしいピンク色と白とで飾られた部屋は、居心地がよいがベッドがない。
大きな鏡台やクローゼット、キャビネットやチェストなどが並んでいて、中には女性が身支度に使うあれこれが入っている。
レイチェルは、侍女やメイドの協力を得ながら、それらを思う存分使った。
(ホルツさまからクロイツさまへ王太子が変わったから、使用人たちのわたしへの態度も変わったわ。以前とは、まるで違う。ホルツさまには罰が当たればいいけど、クロイツさまには恩返ししなくちゃ)
だから今夜は、夜伽を頑張るとレイチェルは決めている。
大きな姿見の前でクルッと一周回ると、とびっきりの笑顔を浮かべたレイチェルは、ピンク色の刺繍の散るガウンを軽く羽織り、メイドにリボンのように細い布製のベルトを可愛らしいちょうちょ結びにしてもらった。
それから静々と、続き部屋になっている2人の部屋へと向かった。
部屋に入っていくと、クロイツは大きなベッドの端に腰かけて、レイチェルの到着を待っていた。
金色に見えるカーテンはきっちりと閉められ、灯りは絞ってあって明るすぎることはない。
白いシルクの寝間着を着たクロイツは、昨夜と同じく魅力的に輝いている。
(寝間着姿でも、キラキラの王子さまだわ。素敵。わたしは、この方の夜伽聖女になれたのね)
レイチェルは改めて浮き立つ心と胸のときめきを覚えつつ、彼のもとへと近付いた。
「お待たせしました、クロイツさま」
「思っていたよりも早かったね」
レイチェルはクロイツの前に立つと、その足元に跪いて彼を見上げる。
(この角度なら女性として魅力的に見える……はずっ!)
ウルウルしたアメジスト色の瞳で見上げる自分は色っぽく艶やかだろうと思う一方で、レイチェルはクロイツにうっとりと見とれた。
全方向キラキラ美形のクロイツは、下から見上げても彫刻のように美しく、それでいて男性的な魅力に溢れている。
(あ、ダメ。わたしのほうがノックアウトされそう)
「うん、綺麗だ。やっぱりレイチェルは見栄えがするね。飾り立てるのが楽しみだ」
王太子に復帰したクロイツは甘い笑顔を浮かべ、蕩けるような声で言いながらピンク色の髪を撫でる。
「ふふふ。ナイトドレスくらいで喜んでいただけて光栄ですわ」
(胸の谷間とか、いかがですか? キュッと締まった顎から白い喉、そこからつながる胸のライン、わりと自慢なのですけど)
ムードがぶち壊れるから聞くわけにもいかないが、性的なアピールについての研究は一応やってきたレイチェルである。
ここ一番のチャンスに活かさないという選択肢はない。
(ホルツさまに冷遇されていた分を取り戻しながら、わたしは幸せになりたいっ。いえ、絶対になるっ)
レイチェルはにじりよって、さりげなくクロイツの両足の間に収まりながら、両手のひらを彼の左右の太ももの上を滑らせる。
シルクの寝間着は手触りが心地よい。
「ふふふ。聖女から積極的に来られるの、エロいね」
「お褒めいただき、光栄至極に存じます」
上を向いたレイチェルの唇に、クロイツのそれがそっと重なる。
軽くチュッという音がして離れていく唇を名残惜しく思いながら、レイチェルは照れてしまって頬を赤く染めた。
「ふふ。ぼくの夜伽聖女は可愛いね。こんなことくらいで赤くなっちゃって」
嬉しそうに目を細めるクロイツの右手が、レイチェルの頬を包み込むようにして撫で上げた。
「さて、夜伽聖女さま。この後はどうするの?」
ちょっと意地悪な口調でからかうように言う王子さまに、レイチェルは一矢報いたくなった。
「さぁ? どうしましょうか」
レイチェルは右手をそっとクロイツの左太ももの内側から上に向かって撫で上げるように動かした。
続いて左手が彼の右側の太ももの内側を伝って、レイチェルの両手はさらに上を目指して動いていく。
「ふふ、悪い手だ」
そう言いながらも、クロイツが止める様子はない。
金色の瞳がはまった目を細めて、穏やかにレイチェルの様子を窺っている。
その瞳を動揺させたくて、レイチェルは両手を寝間着の上の中に滑り込ませた。
一瞬クロイツの目が大きく見開かれた。
だがその目はすぐに細くなって、彼は微笑む。
レイチェルは悔しくなって、裸の肌を撫でまわし始めた。
(クロイツさまの体って、筋肉が凄いわ。肌はスベスベなのに……厚みもあるけど、キュッとウエストが締まって……や? 腹筋の割れ方凄いっ)
レイチェルは手のひらに魔力を通して、クロイツの体の中を探った。
(あぁ、やっぱり呪いが奥のほうにまで根を張っているわ……でも、防護のための魔法陣も……これはヘレンさまが施したものかしら? いえ、違う。こっちは違うわ。しっかりしているけど、これは素人の仕事。ということは、クロエさまが?)
夢中になってクロイツの体を撫でまわしながら、喘ぐようにレイチェルは呟く。
「あぁ、凄い。凄いわ……」
「えっと、レイチェル?」
「はい、クロイツさま」
声をかけられてハッと我に返ったレイチェルがクロイツを見上げると、戸惑った金の瞳と目が合った。
「えっと、コレの責任をとるつもりはあるよね?」
クシャリとした情けない表情を浮かべたクロイツが、自分の下半身を指さして言った。
寝間着の下、股間のあたりがあり得ないほど盛り上がっていた。
なんなら先っぽが、ズボンのウエスト辺りからはみ出そうになっている。
「おっ?」
思わず変な声が出てしまったレイチェルなのであった。
「えっと……もちろん」
「いや君、コレをどうするかなんて、これっぽちも考えてなかったよね?」
目を逸らしつつ言うレイチェルに向かって、クロイツは軽く責める口調で言った。
「やだなぁ、クロイツさま。そんなことあるわけないじゃないですかぁ~」
ヘラヘラと笑うレイチェルに、クロイツは不審のまなこを向けた。
(マズい。魔力を通しながら体を触ったから、必要以上にバッキバキになってるぅ~)
布の下にあっても、そのままでは事故になってしまいそうなクロイツのモノを見つめて、レイチェルはゴクリと喉を動かした。
(ちょっとコレ……多分、上にも下にも入らない……どうすれば……でも昨夜は入ったわよね? ということは、1回出したらなんとかなる?)
しばし見つめている間にも、なぜかムクリとデカくなるクロイツのクロイツ。
なぜ? とレイチェルは疑問に思ったが、今はそんなことを気にしている場合ではない。
「えっと……レイチェル? 色々と使えるものは用意してあるからね。適当に使ってね」
クロイツはそう言いながら、ベッドの端に置いてあったカゴをレイチェルに差し出した。
カゴのなかには色とりどり大小さまざまな何かが入っている。
(コレをどう使えと?)
レイチェルは首を傾げた。
今夜が本格的な初夜だ。
「名実ともに、君はぼくのものだと示さなきゃ」
「もうっ、クロイツさまってば。恥ずかしい」
クロイツは少し意地悪な感じのセクシーな笑顔を見せ、レイチェルは頬を赤く染めた。
もちろん、レイチェルもやる気は満々である。
(一応初めてではないし、お昼寝もしたけれど……瘴気払いも充分ではないし。なにより、わたしを未来の国王の夜伽聖女と周りに認めてもらうには、少しでも早く正式な初夜を迎えたほうがいいわ)
レイチェルは湯舟に使って身を清め、メイドたちの手により磨き立てられて夜に備えた。
(わたしが夜伽について知っていることは座学のみだし。昨夜は勢いで実地の経験をしたけれど……初めてで何がなんだか分からなかったし……アレが瘴気払いの夜伽聖女が行う夜伽とは言えないかも。んん~。結局は緊張するぅぅぅぅぅぅ)
レイチェルは薄衣の白いナイトドレスに身を包みながら、緊張のあまり生唾をゴクリと呑んだ。
丁寧に整えられたピンク色の髪は艶やかで、睡眠をとって疲れが取れたアメジスト色の瞳はキラキラと輝いている。
ほんのり上気する白い肌。
すらりとした手足に豊かな胸、細くくびれたウエストからふっくらとしていながらキュッと締まった形のよいお尻。
それらが、着たほうがエッチに見えるスケスケのナイトドレスに包まれている。
(わたしの体はクロイツさまの逞しい体に勝るとも劣らない、魅力的な女性の体、よね?)
大きな姿見の前で自分の姿を確認しながら、レイチェルは自分に言い聞かせた。
今いるのは、クロイツと過ごす部屋とは違う。
(わたしの使っていた部屋の隣に、夜伽聖女用の部屋があったことに驚きだわ)
言われてみれば当たり前だが、夜伽聖女は妻というわけではない。
王妃とも違う役割がある。
国王もしくは王太子の寝室近くに、私室があるのは当たり前といえば当たり前だ。
(わたしの知らない間に、夜伽聖女用の部屋も整えられていた……もっとも、クロイツさまは身支度意外でここを使わせる気はないみたいだけど)
可愛らしいピンク色と白とで飾られた部屋は、居心地がよいがベッドがない。
大きな鏡台やクローゼット、キャビネットやチェストなどが並んでいて、中には女性が身支度に使うあれこれが入っている。
レイチェルは、侍女やメイドの協力を得ながら、それらを思う存分使った。
(ホルツさまからクロイツさまへ王太子が変わったから、使用人たちのわたしへの態度も変わったわ。以前とは、まるで違う。ホルツさまには罰が当たればいいけど、クロイツさまには恩返ししなくちゃ)
だから今夜は、夜伽を頑張るとレイチェルは決めている。
大きな姿見の前でクルッと一周回ると、とびっきりの笑顔を浮かべたレイチェルは、ピンク色の刺繍の散るガウンを軽く羽織り、メイドにリボンのように細い布製のベルトを可愛らしいちょうちょ結びにしてもらった。
それから静々と、続き部屋になっている2人の部屋へと向かった。
部屋に入っていくと、クロイツは大きなベッドの端に腰かけて、レイチェルの到着を待っていた。
金色に見えるカーテンはきっちりと閉められ、灯りは絞ってあって明るすぎることはない。
白いシルクの寝間着を着たクロイツは、昨夜と同じく魅力的に輝いている。
(寝間着姿でも、キラキラの王子さまだわ。素敵。わたしは、この方の夜伽聖女になれたのね)
レイチェルは改めて浮き立つ心と胸のときめきを覚えつつ、彼のもとへと近付いた。
「お待たせしました、クロイツさま」
「思っていたよりも早かったね」
レイチェルはクロイツの前に立つと、その足元に跪いて彼を見上げる。
(この角度なら女性として魅力的に見える……はずっ!)
ウルウルしたアメジスト色の瞳で見上げる自分は色っぽく艶やかだろうと思う一方で、レイチェルはクロイツにうっとりと見とれた。
全方向キラキラ美形のクロイツは、下から見上げても彫刻のように美しく、それでいて男性的な魅力に溢れている。
(あ、ダメ。わたしのほうがノックアウトされそう)
「うん、綺麗だ。やっぱりレイチェルは見栄えがするね。飾り立てるのが楽しみだ」
王太子に復帰したクロイツは甘い笑顔を浮かべ、蕩けるような声で言いながらピンク色の髪を撫でる。
「ふふふ。ナイトドレスくらいで喜んでいただけて光栄ですわ」
(胸の谷間とか、いかがですか? キュッと締まった顎から白い喉、そこからつながる胸のライン、わりと自慢なのですけど)
ムードがぶち壊れるから聞くわけにもいかないが、性的なアピールについての研究は一応やってきたレイチェルである。
ここ一番のチャンスに活かさないという選択肢はない。
(ホルツさまに冷遇されていた分を取り戻しながら、わたしは幸せになりたいっ。いえ、絶対になるっ)
レイチェルはにじりよって、さりげなくクロイツの両足の間に収まりながら、両手のひらを彼の左右の太ももの上を滑らせる。
シルクの寝間着は手触りが心地よい。
「ふふふ。聖女から積極的に来られるの、エロいね」
「お褒めいただき、光栄至極に存じます」
上を向いたレイチェルの唇に、クロイツのそれがそっと重なる。
軽くチュッという音がして離れていく唇を名残惜しく思いながら、レイチェルは照れてしまって頬を赤く染めた。
「ふふ。ぼくの夜伽聖女は可愛いね。こんなことくらいで赤くなっちゃって」
嬉しそうに目を細めるクロイツの右手が、レイチェルの頬を包み込むようにして撫で上げた。
「さて、夜伽聖女さま。この後はどうするの?」
ちょっと意地悪な口調でからかうように言う王子さまに、レイチェルは一矢報いたくなった。
「さぁ? どうしましょうか」
レイチェルは右手をそっとクロイツの左太ももの内側から上に向かって撫で上げるように動かした。
続いて左手が彼の右側の太ももの内側を伝って、レイチェルの両手はさらに上を目指して動いていく。
「ふふ、悪い手だ」
そう言いながらも、クロイツが止める様子はない。
金色の瞳がはまった目を細めて、穏やかにレイチェルの様子を窺っている。
その瞳を動揺させたくて、レイチェルは両手を寝間着の上の中に滑り込ませた。
一瞬クロイツの目が大きく見開かれた。
だがその目はすぐに細くなって、彼は微笑む。
レイチェルは悔しくなって、裸の肌を撫でまわし始めた。
(クロイツさまの体って、筋肉が凄いわ。肌はスベスベなのに……厚みもあるけど、キュッとウエストが締まって……や? 腹筋の割れ方凄いっ)
レイチェルは手のひらに魔力を通して、クロイツの体の中を探った。
(あぁ、やっぱり呪いが奥のほうにまで根を張っているわ……でも、防護のための魔法陣も……これはヘレンさまが施したものかしら? いえ、違う。こっちは違うわ。しっかりしているけど、これは素人の仕事。ということは、クロエさまが?)
夢中になってクロイツの体を撫でまわしながら、喘ぐようにレイチェルは呟く。
「あぁ、凄い。凄いわ……」
「えっと、レイチェル?」
「はい、クロイツさま」
声をかけられてハッと我に返ったレイチェルがクロイツを見上げると、戸惑った金の瞳と目が合った。
「えっと、コレの責任をとるつもりはあるよね?」
クシャリとした情けない表情を浮かべたクロイツが、自分の下半身を指さして言った。
寝間着の下、股間のあたりがあり得ないほど盛り上がっていた。
なんなら先っぽが、ズボンのウエスト辺りからはみ出そうになっている。
「おっ?」
思わず変な声が出てしまったレイチェルなのであった。
「えっと……もちろん」
「いや君、コレをどうするかなんて、これっぽちも考えてなかったよね?」
目を逸らしつつ言うレイチェルに向かって、クロイツは軽く責める口調で言った。
「やだなぁ、クロイツさま。そんなことあるわけないじゃないですかぁ~」
ヘラヘラと笑うレイチェルに、クロイツは不審のまなこを向けた。
(マズい。魔力を通しながら体を触ったから、必要以上にバッキバキになってるぅ~)
布の下にあっても、そのままでは事故になってしまいそうなクロイツのモノを見つめて、レイチェルはゴクリと喉を動かした。
(ちょっとコレ……多分、上にも下にも入らない……どうすれば……でも昨夜は入ったわよね? ということは、1回出したらなんとかなる?)
しばし見つめている間にも、なぜかムクリとデカくなるクロイツのクロイツ。
なぜ? とレイチェルは疑問に思ったが、今はそんなことを気にしている場合ではない。
「えっと……レイチェル? 色々と使えるものは用意してあるからね。適当に使ってね」
クロイツはそう言いながら、ベッドの端に置いてあったカゴをレイチェルに差し出した。
カゴのなかには色とりどり大小さまざまな何かが入っている。
(コレをどう使えと?)
レイチェルは首を傾げた。
28
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
魔法学園の悪役令嬢、破局の未来を知って推し変したら捨てた王子が溺愛に目覚めたようで!?
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
『完璧な王太子』アトレインの婚約者パメラは、自分が小説の悪役令嬢に転生していると気づく。
このままでは破滅まっしぐら。アトレインとは破局する。でも最推しは別にいる!
それは、悪役教授ネクロセフ。
顔が良くて、知性紳士で、献身的で愛情深い人物だ。
「アトレイン殿下とは円満に別れて、推し活して幸せになります!」
……のはずが。
「夢小説とは何だ?」
「殿下、私の夢小説を読まないでください!」
完璧を演じ続けてきた王太子×悪役を押し付けられた推し活令嬢。
破滅回避から始まる、魔法学園・溺愛・逆転ラブコメディ!
小説家になろうでも同時更新しています(https://ncode.syosetu.com/n5963lh/)。
氷の公爵は、捨てられた私を離さない
空月そらら
恋愛
「魔力がないから不要だ」――長年尽くした王太子にそう告げられ、侯爵令嬢アリアは理不尽に婚約破棄された。
すべてを失い、社交界からも追放同然となった彼女を拾ったのは、「氷の公爵」と畏れられる辺境伯レオルド。
彼は戦の呪いに蝕まれ、常に激痛に苦しんでいたが、偶然触れたアリアにだけ痛みが和らぐことに気づく。
アリアには魔力とは違う、稀有な『浄化の力』が秘められていたのだ。
「君の力が、私には必要だ」
冷徹なはずの公爵は、アリアの価値を見抜き、傍に置くことを決める。
彼の元で力を発揮し、呪いを癒やしていくアリア。
レオルドはいつしか彼女に深く執着し、不器用に溺愛し始める。「お前を誰にも渡さない」と。
一方、アリアを捨てた王太子は聖女に振り回され、国を傾かせ、初めて自分が手放したものの大きさに気づき始める。
「アリア、戻ってきてくれ!」と見苦しく縋る元婚約者に、アリアは毅然と告げる。「もう遅いのです」と。
これは、捨てられた令嬢が、冷徹な公爵の唯一無二の存在となり、真実の愛と幸せを掴むまでの逆転溺愛ストーリー。
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる