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第36話 引継ぎからの茶番~
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「えー、続きましてぇ~。生徒会の引継ぎでぇ~す」
司会進行役の声が響く。
落ち着いたイイ感じの音楽が静かに流れるなか、生徒会の現在のメンバーと次期メンバーが檀上に上がった。
日は暮れて周囲の闇が濃くなった分、照明は映えるはずだ。
だが生徒会の引継ぎという真面目な内容のせいか、さっきまでの派手な演出は消えて随分と地味な印象になった。
客席も先ほどまでの集中力はなく、ザワザワしている。
真城はしみじみと言う。
「生徒会も引き継ぎの時期かぁ。早いなぁ~」
「三年生は受験があるからね」
黒江が当然のことを常識人のように言うのを聞きながら真城は言う。
「オレ、昨日入学したような気分のままなのに」
「それなぁ~」
坂下がケラケラ笑いながら言った。
「生徒会役員の選挙もあったし、中間や期末のテストも受けたのに? 気持ちがフレッシュ過ぎない?」
黒江は不思議そうに言う。
「そうだけどさぁ~」
真城はウダウダとした口調で言う。
実際、新メンバーのなかには同じクラスの杉田の姿も見える。
真城も時間の流れは感じてはいた。
楽しい時間と引き換えに、時間は消費されていく。
使い切った陸の孤島学円のように。
それは真城も分かっていたが、なんだか嫌だった。
「オレはいつまでも気楽な一年生でいたいよ。このままじゃ、あっという間に卒業じゃない? 進学とか考えたくなーい」
「なら生徒会にでも入れば? 生徒会のメンバーになれば、内申書よくなって推薦とれんじゃないの?」
「黒江ってば、暴論~」
坂下は黒江の言葉に速攻突っ込んだ。
黒江は不満げに言う。
「えー、いいじゃん、推薦」
「だって真城が推薦とれるトコに行きたいとは限らないじゃん」
「あ、そか」
坂下に突っ込まれて黒江は納得したようだが、真城はふくれっ面だ。
どこが悪かったのかハッキリと分からないまま謝ってくる黒江に返事もせずに、真城は黙って檀上を睨むようにして見ている。
「次の生徒会長は頼んだ」
「頼まれました。任せてください」
檀上では現生徒会長が銀縁眼鏡をキラリーンと光らせながら、次期生徒会長となる菩薩先輩と堅い握手を交わしていた。
客席から歓声と拍手が上がる。
真城は何かに気付いて檀上を指さした。
「つか、なんで佐藤がメイドコスしたまま、あそこにいんの?」
この時点で悪い予感はしていたのだ。
不穏な音が響いて、パンッと佐藤にスポットライトが当たる。
すると佐藤は手に持っていた両端に筒のついた大きな紙をパッと開いた。
『これで内申書は安泰だな!』
佐藤の後ろに立つ黒子が生徒会長の菩薩先輩をうるさいゼスチャーと共に両手を使って指さしている。
再び不穏な音が大きく響く。
「つか、なんでテルミン?」
真城が突っ込むのと同時に、舞台を照らす照明の色が賑やかに乱れ飛びながら錯綜していった。
司会進行役の声が響く。
落ち着いたイイ感じの音楽が静かに流れるなか、生徒会の現在のメンバーと次期メンバーが檀上に上がった。
日は暮れて周囲の闇が濃くなった分、照明は映えるはずだ。
だが生徒会の引継ぎという真面目な内容のせいか、さっきまでの派手な演出は消えて随分と地味な印象になった。
客席も先ほどまでの集中力はなく、ザワザワしている。
真城はしみじみと言う。
「生徒会も引き継ぎの時期かぁ。早いなぁ~」
「三年生は受験があるからね」
黒江が当然のことを常識人のように言うのを聞きながら真城は言う。
「オレ、昨日入学したような気分のままなのに」
「それなぁ~」
坂下がケラケラ笑いながら言った。
「生徒会役員の選挙もあったし、中間や期末のテストも受けたのに? 気持ちがフレッシュ過ぎない?」
黒江は不思議そうに言う。
「そうだけどさぁ~」
真城はウダウダとした口調で言う。
実際、新メンバーのなかには同じクラスの杉田の姿も見える。
真城も時間の流れは感じてはいた。
楽しい時間と引き換えに、時間は消費されていく。
使い切った陸の孤島学円のように。
それは真城も分かっていたが、なんだか嫌だった。
「オレはいつまでも気楽な一年生でいたいよ。このままじゃ、あっという間に卒業じゃない? 進学とか考えたくなーい」
「なら生徒会にでも入れば? 生徒会のメンバーになれば、内申書よくなって推薦とれんじゃないの?」
「黒江ってば、暴論~」
坂下は黒江の言葉に速攻突っ込んだ。
黒江は不満げに言う。
「えー、いいじゃん、推薦」
「だって真城が推薦とれるトコに行きたいとは限らないじゃん」
「あ、そか」
坂下に突っ込まれて黒江は納得したようだが、真城はふくれっ面だ。
どこが悪かったのかハッキリと分からないまま謝ってくる黒江に返事もせずに、真城は黙って檀上を睨むようにして見ている。
「次の生徒会長は頼んだ」
「頼まれました。任せてください」
檀上では現生徒会長が銀縁眼鏡をキラリーンと光らせながら、次期生徒会長となる菩薩先輩と堅い握手を交わしていた。
客席から歓声と拍手が上がる。
真城は何かに気付いて檀上を指さした。
「つか、なんで佐藤がメイドコスしたまま、あそこにいんの?」
この時点で悪い予感はしていたのだ。
不穏な音が響いて、パンッと佐藤にスポットライトが当たる。
すると佐藤は手に持っていた両端に筒のついた大きな紙をパッと開いた。
『これで内申書は安泰だな!』
佐藤の後ろに立つ黒子が生徒会長の菩薩先輩をうるさいゼスチャーと共に両手を使って指さしている。
再び不穏な音が大きく響く。
「つか、なんでテルミン?」
真城が突っ込むのと同時に、舞台を照らす照明の色が賑やかに乱れ飛びながら錯綜していった。
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