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第38話 寮母への誘い
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司会進行役の声がマイクから響く。
「さぁ生徒会星からやってきた生徒会の精にも承認された菩薩先輩が、正式に生徒会長になりました!!!」
そのタイミングで、ギターの大音響と共に、金色のキラキラした衣装をまとったチアリーディング部員たちが舞台の上に現れた。
「新体制へ変わったお祝いに、妖精たちが駆けつけて祭りが始まりますっ」
真城がゲラゲラ笑いながら言う。
「ちょっ、待てよっ。チアリーディング部と軽音楽部って妖精さんなのかっ⁉」
「大騒ぎだー」
「派手っ!」
賑やかな軽音楽部の演奏している曲は、もちろん校歌だ。
「すげっ、これ校歌だろ? なんかJPOPの曲かなんかに聞こえるっ」
「軽音楽部、なにげに凄い」
「チアリーディング部もなんなのアレ?」
技を決めまくったり、キラキラの衣装と相まって派手で見栄えのする演技の数々にみなが盛り上がった。
ギャーギャー笑いながら椅子の上でバタバタと笑い転がる3人の後ろ側の席では、学園のノリに慣れている上級生が飛んだり跳ねたり踊ったりしていた。
「校歌なんだけどォ、校歌なんけどォ、歌詞~」
「歌詞は変わってないけど歌い方がぁぁぁぁぁ」
「ボーカルぅ、そこでなぜコブシ回すのぉぉぉ」
3人はゲラゲラ笑い過ぎて涙を流している。
そこで司会進行役がマイクに向かって叫んだ。
「宴もたけなわではございますが、ここで寮母よりお知らせです」
音楽が少し小さくなったが、賑やかで陽気な雰囲気はそのままだ。
檀上にはマッチョな寮母さんたちが現れた。
「あ、金之助さんもいるー」
真城が指さす先には金之助の姿があった。
「寮母さーん」
「ビュービュー。キレてる、キレてるよー」
真城たちに気付いた金之助は、笑顔で彼らに向かって手を振っている。
司会進行役からマイクを受け取った金之助は、客席に向かって凛とした声で話し始めた。
「我々寮母は常に仲間を求めています。世間が冷たい、習得した技能が活かしきれてない、そんなお悩みを抱えた際には、ぜひ寮母という職業を検討してみてください」
別の寮母が金之助からマイクを受けって先を続ける。
「就職支援、進路相談なども受け付けております! だから困ったことがあったら1人で悩まないで、我々の存在を思い出してねー!」
金之助がゴソゴソと紙を広げながらマイクに向かって叫ぶ。
「困ったことがあったら寮母さんへっ! 今日はそれだけ覚えていってくださーいっ!」
客席からドッと笑いが起きた。
広げられた紙に、寮母の募集要項が大きな字でデカデカと書かれていたからだ。
1枚に収まりきらなかったそれは、何人かの寮母で分担して持っていた。
「20代や30代はもちろん、60代以上も多数活躍中!」
「異業種からの参入、業界未経験歓迎!」
「学歴不問!」
「基本的なPC操作スキルはあってもなくてもオッケー!」
「月給は20万円からだけど食費はかかりませんっ! 寮も完備!」
「そりゃ、寮母だからね」
金之助のツッコミに客席がドッと笑いで沸いた。
「月給は固定で残業代は出ませんが、特別なスキルを活かした場合には、別途手当がでまーす」
「試用期間は3ヶ月」
「試用期間だけで止めてもキチンと給与は出るから安心ですっ」
「繁忙期は短期間だけ働いてくれても助かりますっ」
「勤務地はココ、陸の孤島学園!」
「残念ながらリモートワーク未対応」
「そりゃ、寮母だからね」
再び金之助がツッコんだ。
「寮母は力仕事が多いですが、その分、しっかり筋肉も鍛えられますっ」
「マッチョ優遇です」
「もちろんマッチョでなくても会計なども寮母の仕事ですから、出来る仕事はありますよ」
「変わった資格持ち優遇ですっ」
「花火師歓迎ですっ!」
「火薬類取扱保安責任者、火薬類製造保安責任者、所持者は優遇しまーす」
「狩猟免許所持者も優遇されますよー」
「興味のあるものはドンドン勉強してみてね。寮母になれば、知識は全部活かせまーす」
「休暇は少ないけれど、休暇をとりたくないほど楽しい職場です」
「進路の1つとして検討してみてねー」
背後では金色のキラキラした衣装を着たチアリーディング部員たちが踊っている。
「なんかフニャフニャした踊りだな?」
「あー、なんかあの脱力感ある指先がムカつく―」
「でもいいー。なんか意味わからんくていいー」
3人は何がそんなに楽しいのか分からないまま、笑いの発作が起きたようにゲラゲラと笑い続けていた。
寮母がマイクに向かって叫ぶ。
「好待遇ですからねー。人生に迷って生きるのに疲れたら、縄を準備するんじゃなくて、寮母へご連絡くださーい」
もう1人の寮母がマイクを受け取って叫ぶ。
「人生相談にも乗りますよー! もちろん在校中でも相談対応しまーす。1人で悩まないで、寮母に相談してみてねー」
別の寮母もマイクに向かって叫んでいる。
金之助が一列に並ぶ寮母の前にでて、マイクを握りって〆の言葉を叫ぶ。
「辛くなったら、思い出して! 君たちには、陸の孤島学園の寮母という選択肢もあることを!」
その声を合図に寮母たちは、サイドリラックスやバックリラックス、フロントダブルバイセップスやフロントラットスプレットなどボディビルのポーズを次から次へと流れるように決めていく。
最後の締めは、中央にいた金之助が1っ歩前に出て決めたフロントリラックスだ。
「以上、寮母の皆さんからのお知らせでしたー。引き続きまして、文化祭の花、寮母さんたちによる打ち上げ花火を持って文化祭は終了となりまーす。最後までお楽しみくださーい!」
司会進行役の声が終わるか終わらないかのうちに、客席の生徒たちは立ち上がって大きな拍手を送る。
スタンディングオベーションだ。
なかには泣いている生徒もいた。
先生方も薄っすらと涙ぐんでいる。
(なんだよ、この学校……大好きだっ!)
真城は涙を流しながら、手が痛くなるほどの拍手を送った。
「さぁ生徒会星からやってきた生徒会の精にも承認された菩薩先輩が、正式に生徒会長になりました!!!」
そのタイミングで、ギターの大音響と共に、金色のキラキラした衣装をまとったチアリーディング部員たちが舞台の上に現れた。
「新体制へ変わったお祝いに、妖精たちが駆けつけて祭りが始まりますっ」
真城がゲラゲラ笑いながら言う。
「ちょっ、待てよっ。チアリーディング部と軽音楽部って妖精さんなのかっ⁉」
「大騒ぎだー」
「派手っ!」
賑やかな軽音楽部の演奏している曲は、もちろん校歌だ。
「すげっ、これ校歌だろ? なんかJPOPの曲かなんかに聞こえるっ」
「軽音楽部、なにげに凄い」
「チアリーディング部もなんなのアレ?」
技を決めまくったり、キラキラの衣装と相まって派手で見栄えのする演技の数々にみなが盛り上がった。
ギャーギャー笑いながら椅子の上でバタバタと笑い転がる3人の後ろ側の席では、学園のノリに慣れている上級生が飛んだり跳ねたり踊ったりしていた。
「校歌なんだけどォ、校歌なんけどォ、歌詞~」
「歌詞は変わってないけど歌い方がぁぁぁぁぁ」
「ボーカルぅ、そこでなぜコブシ回すのぉぉぉ」
3人はゲラゲラ笑い過ぎて涙を流している。
そこで司会進行役がマイクに向かって叫んだ。
「宴もたけなわではございますが、ここで寮母よりお知らせです」
音楽が少し小さくなったが、賑やかで陽気な雰囲気はそのままだ。
檀上にはマッチョな寮母さんたちが現れた。
「あ、金之助さんもいるー」
真城が指さす先には金之助の姿があった。
「寮母さーん」
「ビュービュー。キレてる、キレてるよー」
真城たちに気付いた金之助は、笑顔で彼らに向かって手を振っている。
司会進行役からマイクを受け取った金之助は、客席に向かって凛とした声で話し始めた。
「我々寮母は常に仲間を求めています。世間が冷たい、習得した技能が活かしきれてない、そんなお悩みを抱えた際には、ぜひ寮母という職業を検討してみてください」
別の寮母が金之助からマイクを受けって先を続ける。
「就職支援、進路相談なども受け付けております! だから困ったことがあったら1人で悩まないで、我々の存在を思い出してねー!」
金之助がゴソゴソと紙を広げながらマイクに向かって叫ぶ。
「困ったことがあったら寮母さんへっ! 今日はそれだけ覚えていってくださーいっ!」
客席からドッと笑いが起きた。
広げられた紙に、寮母の募集要項が大きな字でデカデカと書かれていたからだ。
1枚に収まりきらなかったそれは、何人かの寮母で分担して持っていた。
「20代や30代はもちろん、60代以上も多数活躍中!」
「異業種からの参入、業界未経験歓迎!」
「学歴不問!」
「基本的なPC操作スキルはあってもなくてもオッケー!」
「月給は20万円からだけど食費はかかりませんっ! 寮も完備!」
「そりゃ、寮母だからね」
金之助のツッコミに客席がドッと笑いで沸いた。
「月給は固定で残業代は出ませんが、特別なスキルを活かした場合には、別途手当がでまーす」
「試用期間は3ヶ月」
「試用期間だけで止めてもキチンと給与は出るから安心ですっ」
「繁忙期は短期間だけ働いてくれても助かりますっ」
「勤務地はココ、陸の孤島学園!」
「残念ながらリモートワーク未対応」
「そりゃ、寮母だからね」
再び金之助がツッコんだ。
「寮母は力仕事が多いですが、その分、しっかり筋肉も鍛えられますっ」
「マッチョ優遇です」
「もちろんマッチョでなくても会計なども寮母の仕事ですから、出来る仕事はありますよ」
「変わった資格持ち優遇ですっ」
「花火師歓迎ですっ!」
「火薬類取扱保安責任者、火薬類製造保安責任者、所持者は優遇しまーす」
「狩猟免許所持者も優遇されますよー」
「興味のあるものはドンドン勉強してみてね。寮母になれば、知識は全部活かせまーす」
「休暇は少ないけれど、休暇をとりたくないほど楽しい職場です」
「進路の1つとして検討してみてねー」
背後では金色のキラキラした衣装を着たチアリーディング部員たちが踊っている。
「なんかフニャフニャした踊りだな?」
「あー、なんかあの脱力感ある指先がムカつく―」
「でもいいー。なんか意味わからんくていいー」
3人は何がそんなに楽しいのか分からないまま、笑いの発作が起きたようにゲラゲラと笑い続けていた。
寮母がマイクに向かって叫ぶ。
「好待遇ですからねー。人生に迷って生きるのに疲れたら、縄を準備するんじゃなくて、寮母へご連絡くださーい」
もう1人の寮母がマイクを受け取って叫ぶ。
「人生相談にも乗りますよー! もちろん在校中でも相談対応しまーす。1人で悩まないで、寮母に相談してみてねー」
別の寮母もマイクに向かって叫んでいる。
金之助が一列に並ぶ寮母の前にでて、マイクを握りって〆の言葉を叫ぶ。
「辛くなったら、思い出して! 君たちには、陸の孤島学園の寮母という選択肢もあることを!」
その声を合図に寮母たちは、サイドリラックスやバックリラックス、フロントダブルバイセップスやフロントラットスプレットなどボディビルのポーズを次から次へと流れるように決めていく。
最後の締めは、中央にいた金之助が1っ歩前に出て決めたフロントリラックスだ。
「以上、寮母の皆さんからのお知らせでしたー。引き続きまして、文化祭の花、寮母さんたちによる打ち上げ花火を持って文化祭は終了となりまーす。最後までお楽しみくださーい!」
司会進行役の声が終わるか終わらないかのうちに、客席の生徒たちは立ち上がって大きな拍手を送る。
スタンディングオベーションだ。
なかには泣いている生徒もいた。
先生方も薄っすらと涙ぐんでいる。
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