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第10話 貴族ではないか!!

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「パパがこの街の領主なんだよ!」
「えーーー!?!?この街で一番偉い人の娘さんだったのか!?」

通りで美人で服も綺麗なわけだ。
私なんかが入って大丈夫か?

庭が広すぎて家にたどり着くまでに少しかかるな。庭も綺麗だ。こんなところで研究ができたら楽しいだろうな。

玄関まで来るとビュッフェがドアを開けた。
「学くんはちょっと待ってて。パパに家に入れていいか聞いてみるから」
「了解した」

暫くしてお姉さんだと思われる人物が出てきた。
「お客さんね。いらっしゃい。学者なんですってね。さ、入ってちょうだい」
「川上学です!お邪魔します」

綺麗なシャンデリアだ。これだけで家が1軒建ちそうなぐらいだな。
ここが客室か。なんてオシャレなんだ。
「おや、これはツリフネソウ科の植物ですね。実にぴったりだ」
「よくわかるわね」
「学者ですので」

ここで父と思われる人物が入ってきた。
「川上学です!お邪魔してます」
「うちの娘はやらんぞ!!」
「え?」
「あらあら、お父さんたらそれが言いたいだけでしょ?」

何だそういうことか。たまにいるよな。

「お父様、お母様、私冒険者登録をしたいのですわ。学くんとあそび、いや、研究がしたいんですの!」
「そうね。科学者と一緒に何かするのはいい経験になるわね。でも流石に冒険は危なすぎるわ」
「そうだな…ひとつ試すとしよう。科学者は変人が多いと聞くからな。私の出す問題に答えられたのならいかせてやろう」
「あらあら、いかせない気ね」

問題?そんなの簡単に解いてみせるさ。今まで何億個の問題を解いてきたと思っているのだ。
「かかってくるがいい」
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