おいでませ異世界。転生とかテンプレすぎる(笑)

美空 和希

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両親はもちろんスパダリと美魔女

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お兄様に甘えっぱなし、
両親に遠慮しっぱなしのリリアさん。

お兄様は内心ドヤ顔
アル、両親はジェラシー(笑)

だけどタダじゃ起きないアルくん
そんな侯爵家御一家に微笑む従者たち

で、お送りいたします。

__________________



 コンコン。



「エドワードです。リリアを連れて参りました」

「入れ」


 ひと眠りして回復した私は「まだ休みなさい」と過保護なお兄様をなんとか説得してお父様とお母様が待つ執務室へ参りました。
 うーん。それにしてもイケボなお父様。もちろん顔も性格もイケメンです!お母様は精霊のような美しさでって…
おっと、目が合いましたわ。
 



「倒れたそうだな」

「はい。お騒がせ致しました」

「……1ヶ月屋敷にいろ。寝ている間に医者に診察させた。心労と睡眠不足による過労と貧血だそうだ」

「これを機に心も身体もしっかり休めなさい」

「はい。お父様、お母様」

 端的に話しても顔に心配だとかいているお父様。お母様も微笑んでますが目の奥や雰囲気から労りを感じます。
家族や身近な者でしか分からない程度ですがかなり心配を掛けてしまったようです。




「姉上ー!!」

 バンッ!と扉が開いたと思ったらフワッと後ろから抱きつかれました。わー背中があったかい。


「姉上!もう動いて平気なのですか?おツラいならアルが抱えて…」

「ロバート」

「はい。次期様」

「待て!離せ!またオレから姉上を取り上げる気か!!」

「リリアはお前のものではない」



 アルの行動に頭を抱えつつちゃっかり腰をだくお兄様。
 ええ分かっていますわ。ふらついたのがバレただけなんですよね。
一瞬なのになんで気付くかな~と思いつつ広い胸元にもたれます。
…だって安心するんですもの。幼少期からここが安全地帯だと刷り込まれれば開き直り甘えもしますわ!



「ロバート、任せた」

「はい。旦那様」

「姉上~」


 まぁ!どうしましょう。うるっとした迷子の仔犬のような瞳に心が揺れますわ。


「あとでアルの部屋に…」

「ならん。甘やかすでない。ロバート連れていきなさい」

「かしこまりました」

「ボソッ(嫉妬かよ)…自分で部屋に戻ります。騒がしくしてしまい申し訳ありませんでした。姉上、明日またお部屋に様子を伺いに行ってもよろしいですか?姉上の好きなお花を持って参ります」

「ええ。嬉しいわ」

「ありがとうございます。それでは失礼します」


 お父様に叱られてしまいました。今日は仕方がありません。明日はアルの好きなお菓子やお茶を用意いたしましょう。
うんと甘やかして私も癒しの時間を過ごすのですわ!


「もう子供ではなく騎士なのですから。甘やかしてはなりませんよ」

「申し訳ありません、お母様」


 なぜバレた。ロバートとサラからの温かい目も今は悲しい。王太子妃教育で頑張っていますのに理不尽ですわ!
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