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一話 襲われた親友
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須藤匠は乙女系男子である。
というのも、基本的に女子が好きそうなものが好きで、ショッピングと恋話が大好物だ。
匠自身、自分が女の子になりたいという願望があるわけではない。
おっとりとした中性的に見える顔と、普通の男性より少し長めの髪のせいで女性っぽく見えなくもないが、身長は女性の平均より上だ。
ガッチリか細身かと問われれば、どちらかと言えば細身の筋肉質である。
なので、女から見て、女とキャイキャイしているのが気持ち悪いと思う者もいれば、女友達と変わらず接する事が出来るので気が楽だと思う者もいる。
そんな匠だが、中学三年生になってから、男性アイドルグループの推しメンよりも夢中になっている人がいる。
それは学校で王子様みたいだと持て囃されている藤倉皇樹だ。
皇樹はすらりとした顔立ちで、切れ長の目で流し目をされると大抵の女子は目がハートになる。表情はいつも優しそうに微笑んでおり、高貴な身分だと思わせるような気品がある。
学校では生徒会長も務めており、生徒から人気があるだけでなく、教師からの信頼も篤い。
匠は、アイドルにキャーキャー言っているような女子達と一緒になって「カッコイイ」「あんな人と付き合いたい」と言っている。
それはただの憧れと同じだ。本気で付き合いたい訳では無い。
カースト上位の女子達と仲良さげに話している王子を、クラスの女子グループと遠巻きに見ている毎日だが、それなりに楽しく充実している。
昼休みの事だ。匠が昼食を終えて読書をしようとした時。
「ねーたくちゃん」
と、隣のクラスからやってきた幼馴染みの女子、川中律がやってきた。
バスケ部所属で、一見男に見えなくもないくらい短髪。顔を見れば女子だと分かるが、普段着はメンズ服なので男性と間違われる事が多い。
女子に好かれるタイプ。実際、女子から告白をされる事も少なくない。
幼児期から家族ぐるみの付き合いがあり、お互いを親友と言い合える仲だ。
周りから付き合ってると思われるくらいには近い距離だが、二人とも揃って同性愛者なのでそれは有り得ないと断言している。
「なに?」
「たくちゃんは王子の事好きなんだっけ?」
王子というのは、皇樹のあだ名である。
本当に好きで呼んでいる者もいれば、皮肉で呼んでいる者もいる。
彼女は後者だ。
「まぁね。顔がタイプってだけだけど。中身がどうであれどうせ関わる事ないから、見てる分には好きだよ」
「ふぅん。実はさぁ……」
律は匠の耳にコソコソと声が漏れないように、手で覆いながら小声で話した。
「今日の放課後、王子に生徒会室に来るように言われてさぁ。この前の仕返しとかだったらどうしよう」
「えー? 仕返しって?」
律の言っている事がすぐに理解出来ずに首を捻りながら、先週までの会話内容をまるで動画を巻き戻すように振り返った。
「もしかして、王子を殴って文句言ったって話?」
「……うん」
二日前の事だ。
律は裏庭で、バスケ部の後輩の女子が皇樹に告白している現場を目撃してしまったのだ。
その時、王子が「君みたいな平凡な女と付き合うとでも?」と言ったらしい。
その後輩女子は、そんな王子も素敵だと目を輝かせていたが、律は我慢ならずに顔にビンタを食らわせたのだ。
そして、文句を言った。
「そんな振り方があるかよ!」
と、男勝りな律らしく真っ直ぐ。
王子は「覚えてろ」と睨み返していたと、律が話していた。
匠はそんな王子の姿を想像出来ないが、律が人を貶める嘘をつかない事をよく知っている。
もしかしたら皇樹は性格が悪いんだろう、くらいに留めた。
「ビンタはまずかったんじゃないか?」
「それは反省してる。ねぇ、王子に謝るから、たくちゃんも一緒に来てよ」
「でも僕、放課後先生に呼ばれてて……」
「終わったらでいいから! お願い!」
こんなに怯えている律を、匠は初めて見る。拒否する事など出来ずに頷いた。
「分かった」
放課後になり、匠はすぐに職員室へと走った。遅れていた宿題を教科担任に提出し、説教をされてからようやく解放された。
職員室を出る時、担任の阿部先生に呼び止められた。
「すまん、須藤。文化祭の資料を生徒会室に持っていってくれないか?」
「えっ?」
「本当は早退された日下部先生から頼まれたんだが、俺もちょっと手が空いてなくてな。お願い出来ないか?」
日下部先生は生徒会の顧問だ。気が弱そうな先生だという事しか匠は知らない。
阿部先生は真逆で、生徒からの人気もあるし、校長の息子という事もあり、先生の中でも立場が上である。
「ちょうど生徒会室に用があるんで、良いですよ」
「そうか、ありがとな!」
書類を受け取って生徒会室へと走った。後ろから「廊下は走るな」と言われたが、律が心配で早く行きたかったのだ。
生徒会室の扉の前に立ち、二回ノックをした。シーンと反応がない。
「あれ?」
ドアに耳を近付けると、中から人の気配だけがした。
胸騒ぎがした匠は、許可を取らずにドアを開けた。
鍵は施錠されていなかった。
扉を開けて目に飛び込んできたのは、男二人に羽交い締めにされている律と、律の前に向かい合うように立っている皇樹であった。
「りっちゃん!?」
「んんッ、んー!!」
律は男に口を手で塞がれており、制服のリボンは外されて、ワイシャツのボタンが全て外されていた。
とはいえ、制服の下は体操着だ。肌を露出させられているという訳では無いが、律は涙目になっている。
「おい、誰だよ。鍵締め忘れてんの」
という皇樹の声が引き金となった。一瞬は驚愕から動けなくなっていた匠だったが、男二人と律の元に駆けつけ、律を引き剥がした。
そして、容赦なく男二人に拳を振るった。男達は顔を強ばらせて後退む。
「男が三人がかりで女の子になんて事するんだ!!」
匠は律を抱き締めて怒鳴る。
「ちげーよ、その女が生意気だからちょっと怖がらせてやろうかって……なぁ?」
「そうだ。何もしてねぇよ」
匠は男二人をよく見ると、生徒会の一員だという事に気付いた。皇樹のヘラヘラした態度と、男二人のマズそうな顔を見比べ、皇樹が諸悪の根源だと見抜く。
「たくちゃん……たくちゃん……」
「りっちゃん、もう大丈夫だよ」
泣き縋る律を抱えて、安心させようとしている内に男二人は「やってらんねぇ」と言って帰ってしまった。
皇樹だけがまだその場に残ったままだ。
「川中さん。ごめんね、やりすぎちゃったね?」
と皇樹が悪い笑みを浮かべると、律はビクビクと震えだした。
「りっちゃん、教室で待っててくれる? コイツと話が終わったら絶対に迎えに行くから」
「いい、やめて! 何もしなくていいよ、私、ここであった事は忘れるし。先帰るっ」
「律!!」
強く呼ばれると、律は匠の腕の中でビクリと硬直した。
「もう怖い事はないから。言う通りにして欲しい」
「わ、分かった。何かされそうになる前に逃げて」
律は泣きながら生徒会室を出ていった。
残ったのは匠と皇樹だけだ。
「で、話って何──……!?」
その時には、匠は拳を皇樹に向けて振り下ろしていた。だが──皇樹はそれを避けて匠の背後を取った。
両腕を背中で押さえつけられる。
咄嗟に動けなくなった隙に制服のブレザーを腕の途中まで脱がされた状態で制服でぐるぐると縛られてしまった。
「く、クソッ!」
皇樹の足を蹴ったりとジタバタ暴れたが、抵抗虚しく床へと突き飛ばされてしまった。
「離せ!」
反発の声を上げるだけで、他に何の抵抗も出来なくなってしまうと、続けてシャツのボタンを外された。
ズボン、下着……と脱がされていく。どう身を捩らせても無意味だった。
「お前って俺の事好きなんだろ?」
そんな問いをする皇樹は自信ありげだ。匠はクラスでも目立たない方だ、今までの愚行は忘れて否定しようとしたのだが……。
「知ってるんだよ、お前がジロジロ俺を見てた事。川中にしようとした事、代わりにお前にしてやるよ」
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昼休みの事だ。匠が昼食を終えて読書をしようとした時。
「ねーたくちゃん」
と、隣のクラスからやってきた幼馴染みの女子、川中律がやってきた。
バスケ部所属で、一見男に見えなくもないくらい短髪。顔を見れば女子だと分かるが、普段着はメンズ服なので男性と間違われる事が多い。
女子に好かれるタイプ。実際、女子から告白をされる事も少なくない。
幼児期から家族ぐるみの付き合いがあり、お互いを親友と言い合える仲だ。
周りから付き合ってると思われるくらいには近い距離だが、二人とも揃って同性愛者なのでそれは有り得ないと断言している。
「なに?」
「たくちゃんは王子の事好きなんだっけ?」
王子というのは、皇樹のあだ名である。
本当に好きで呼んでいる者もいれば、皮肉で呼んでいる者もいる。
彼女は後者だ。
「まぁね。顔がタイプってだけだけど。中身がどうであれどうせ関わる事ないから、見てる分には好きだよ」
「ふぅん。実はさぁ……」
律は匠の耳にコソコソと声が漏れないように、手で覆いながら小声で話した。
「今日の放課後、王子に生徒会室に来るように言われてさぁ。この前の仕返しとかだったらどうしよう」
「えー? 仕返しって?」
律の言っている事がすぐに理解出来ずに首を捻りながら、先週までの会話内容をまるで動画を巻き戻すように振り返った。
「もしかして、王子を殴って文句言ったって話?」
「……うん」
二日前の事だ。
律は裏庭で、バスケ部の後輩の女子が皇樹に告白している現場を目撃してしまったのだ。
その時、王子が「君みたいな平凡な女と付き合うとでも?」と言ったらしい。
その後輩女子は、そんな王子も素敵だと目を輝かせていたが、律は我慢ならずに顔にビンタを食らわせたのだ。
そして、文句を言った。
「そんな振り方があるかよ!」
と、男勝りな律らしく真っ直ぐ。
王子は「覚えてろ」と睨み返していたと、律が話していた。
匠はそんな王子の姿を想像出来ないが、律が人を貶める嘘をつかない事をよく知っている。
もしかしたら皇樹は性格が悪いんだろう、くらいに留めた。
「ビンタはまずかったんじゃないか?」
「それは反省してる。ねぇ、王子に謝るから、たくちゃんも一緒に来てよ」
「でも僕、放課後先生に呼ばれてて……」
「終わったらでいいから! お願い!」
こんなに怯えている律を、匠は初めて見る。拒否する事など出来ずに頷いた。
「分かった」
放課後になり、匠はすぐに職員室へと走った。遅れていた宿題を教科担任に提出し、説教をされてからようやく解放された。
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「えっ?」
「本当は早退された日下部先生から頼まれたんだが、俺もちょっと手が空いてなくてな。お願い出来ないか?」
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阿部先生は真逆で、生徒からの人気もあるし、校長の息子という事もあり、先生の中でも立場が上である。
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鍵は施錠されていなかった。
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とはいえ、制服の下は体操着だ。肌を露出させられているという訳では無いが、律は涙目になっている。
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両腕を背中で押さえつけられる。
咄嗟に動けなくなった隙に制服のブレザーを腕の途中まで脱がされた状態で制服でぐるぐると縛られてしまった。
「く、クソッ!」
皇樹の足を蹴ったりとジタバタ暴れたが、抵抗虚しく床へと突き飛ばされてしまった。
「離せ!」
反発の声を上げるだけで、他に何の抵抗も出来なくなってしまうと、続けてシャツのボタンを外された。
ズボン、下着……と脱がされていく。どう身を捩らせても無意味だった。
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漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
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例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
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漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
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