56 / 57
第56話 結婚式と、初めての夜
しおりを挟む
慌ただしく時が過ぎていく。
イルダフネに来た当初は、結婚式までかなり日にちがあると考えていたアザレアだったが、実際には三ヶ月はあっという間だった。
その間にはグレンダン公国の戴冠式もあった。クレマティスに大公の座を譲る際、アザレアの父親は、アザレアが実子だと公に発表したのだ。
アザレアは今更だと思ったが、自分に不義の子との疑惑があったままでは、イルダフネ家になんらかの迷惑を掛けることがあるかもしれない。彼女はこの発表を前向きに受け止めた。
そしてとうとう、アザレアとサフタールは婚礼の日を迎える。
「アザレア、大丈夫ですか?」
全身真っ白な花嫁衣装に身を包んだアザレアは、サフタールの問いかけに無言で首を横に振った。豪奢なレースで縁取られたヴェールが揺れる。
「……。き、緊張で、震えが止まらなくて」
「無理もない。皆が私達に注目していますから」
「ど、どうしましょう……!」
「安心してください、アザレア。私が隣におりますから」
白手袋に包まれた手を、すっぽり握り込まれる。
アザレアは顔をあげた。
そこには自分と同じように、白い婚礼衣装に身を包んだサフタールがいた。
裾や襟に細かな金の模様が入った白い詰襟服は、ブルクハルト王国の伝統衣装らしい。肩から腰にかけて濃い紫色のサッシュが斜めがけされている。上背のあるサフタールにそれはもう、とてもよく似合っていた。
(さ、サフタールが素敵すぎる……!)
アザレアの胸に、ハートになった矢尻がぐさりと突き刺さる。
自分の手を取り、たおやかに微笑むサフタールが素敵すぎる。ただでさえ高鳴りが治まらない胸がさらに早鐘を打った。
アザレアは琥珀色の目をぐるぐる回す。
「サフタール、緊張を和らげる魔法とかないのでしょうか? このままでは倒れてしまいます……!」
「そんなにですか? ……待ってください」
サフタールはアザレアの手のひらを広げると、そこの上でなにやら指で書いている。魔法のスペルだろうか?
「さっ、アザレア。これをごくりと飲み込んでください」
「は、はい……!」
言われた通り、アザレアは手を口元へ持っていく。白手袋に紅が付かないよう、慎重にそれを飲み干した。
実際には何も呑み込んでいないのだが、ごくりと喉を鳴らす。
「……サフタール、今、なにをしたのですか?」
「緊張をしなくなるおまじないです。民間療法的なものですが、けっこう効果があるのですよ」
言われてみると、少しだけだが緊張感がマシになったような気がする。
「さあ、行きましょうか、アザレア」
「はい、サフタール」
アザレアがサフタールの腕に手を置くと、巨大なアーチ型の扉が開かれた。
二人が一歩前に出ると、わああっと大きな歓声があがる。
扉の外に出ると、中庭を埋め尽くさんばかりの人で溢れていた。
その誰もが、自分達の姿を見て笑顔を浮かべている。
(こんなにも大勢の人達から、祝福されている)
グレンダン公国にいた頃には想像もつかなかった光景に、目頭が熱くなった。
一緒についてきてくれたゾラは、一番手前の円卓でハンカチ片手にこちらを見上げている。彼女はすでに泣いていたようだ。
ツェーザルとリーラも、拍手をしながら瞳を潤ませている。
また、反対側の円卓には大公の座に就いたクレマティスとその妻のディルクがいた。お揃いの黒い礼服を纏っている。ディルクがクレマティスに何事か囁くと、彼は困ったように笑った。なんとも仲睦まじい。
「サフタール……!」
感動的な光景に、つい、アザレアは一つ二つ涙を頬に溢してしまった。
「ああ、アザレア。まだ泣かないでください」
「む、無理です……! だって、ゾラが……! リーラ様達も!」
サフタールが慌てて懐からハンカチを取り出す。
頬の涙が優しく拭われたが、また、新たな涙が滴り落ちた。
◆
(はぁ……。恥ずかしい)
結婚式の最中はずっと涙が止まらなかった。
でも、サフタールは嫌な顔一つせず、ハンカチで涙を拭い続けてくれた。
(もっと綺麗な顔で、誓いの口づけがしたかったわ……)
あれからイルダフネの城塞内にある教会へ行き、二人で永遠の愛を誓い合った。
魔石がふんだんに使われた、ステンドグラスから日の光が差し込む教会はそれはもう荘厳で美しく、感動で胸がいっぱいになったアザレアはまた泣いてしまったのだった。
初めての口づけがしょっぱかったのは言うまでもない。
「アザレア、落ち着きましたか?」
アザレアが寝室内でぐるぐると歩き回っていると、湯殿からサフタールが戻ってきた。
彼は頭からほかほかと湯気を出している。
正式に夫婦となった二人は、今夜から同じ寝室で眠る。アザレアはこの日を指折り楽しみにしていたのだが、いざ共寝をするとなるとまた胸の奥が早鐘を打った。
なぜなら、今夜は特別な夜だからだ。
(今夜は初夜……!)
具体的に何をするのかはゾラから聞いていて、あらかじめ心は決まっている。サフタールのことは信用しているので性行為に対する恐怖心はないが、夜の床で上手く振る舞えるかどうか、それだけは不安だった。
「サフタール、私、今夜は初夜がしたいです!」
アザレアは自分から、初夜がしたいと申し出た。
サフタールは優しいので、今夜のところはゆっくり休もうと言い出すかもしれないと思ったのだ。
「アザレア……いいのですか?」
「はい……! この三ヶ月間、ずっと今夜を楽しみにしていました!」
言ってから、破廉恥な発言だろうかと不安になったが、ここで「覚悟を決めてました」なんて言うと、サフタールが手出ししにくくなるかもしれない。
ムードよりも、サフタールが心置きなく自分に手が出せる状況へ持っていこうとアザレアは考えた。
「アザレア、ありがとうございます。あなたは本当に優しい人ですね」
「……? 優しいのはサフタールの方では?」
アザレアは首を傾げる。
二人は並んでベッドに座った。
新品のシーツはぱりっと糊が効いていて、座るとお尻が冷たい。
「そんなことはありませんよ。私はあなたの優しさに甘えてばかりだ」
アザレアの耳の下に、サフタールの無骨な手が潜り込む。「あっ」と思った時には、唇は重なっていた。
アザレアは瞼を閉じる。
教会で愛を誓った時も思ったが、唇を触れ合わせるのは心地が良い。
息苦しくなったアザレアが口を開こうとすると、ぬめるものが唇をなぞった。
それが舌だと分かったアザレアは、頬が痛くなるほど熱くさせる。
「サフタール……っ」
「いきなりすみません、でも、もう……」
「いいの。今夜はあなたの好きなように振る舞ってください。遠慮なんかしないで」
アザレアがそう言うと、サフタールは性急な手つきで、彼女の夜着のボタンを上からひとつひとつ外していく。
今夜のアザレアは下着を身につけていない。
すぐに白い肌が露わになった。
生まれたままの姿になったアザレアは、大きな枕を背にして横たわる。
上着を後ろ手に脱いだ、サフタールがすぐに覆い被さった。
「アザレア、アザレア……」
名前を呼ばれながら、手で舌で、全身を愛される。
彼はあきらかに余裕のない様子であったが、アザレアはむしろそのことを嬉しく感じた。
サフタールの邪魔にならないように、彼の黒髪をそっと撫でる。想像していたよりも、手触りは固い。
アザレアに頭を撫でられていることに気がついたらしいサフタールは、顔を上げると彼女に口付けた。
先程よりも深く、唇を重ね合わせる。
アザレアが苦しくなる前に、サフタールはまた顔を上げた。
「アザレア、愛しています……」
「私もです、サフタール」
アザレアはサフタールの滑らかな頬を、細い指先で撫でる。
イルダフネに来てからのこの三ヶ月間、本当に色々なことがあった。
ストメリナや父親のことはまだ胸の奥で燻っているが、サフタールやゾラ、イルダフネ家の人達の明るさに包まれて、アザレアは少しずつだが立ち直りつつあった。
(これから、きっと子どもにも恵まれて……もっと幸せになりたい。サフタールと)
次期侯爵夫人として、やらなくてはいけないことは山積みだ。でもきっと、サフタールと一緒なら乗り超えられるはず。
イルダフネに来た当初は、結婚式までかなり日にちがあると考えていたアザレアだったが、実際には三ヶ月はあっという間だった。
その間にはグレンダン公国の戴冠式もあった。クレマティスに大公の座を譲る際、アザレアの父親は、アザレアが実子だと公に発表したのだ。
アザレアは今更だと思ったが、自分に不義の子との疑惑があったままでは、イルダフネ家になんらかの迷惑を掛けることがあるかもしれない。彼女はこの発表を前向きに受け止めた。
そしてとうとう、アザレアとサフタールは婚礼の日を迎える。
「アザレア、大丈夫ですか?」
全身真っ白な花嫁衣装に身を包んだアザレアは、サフタールの問いかけに無言で首を横に振った。豪奢なレースで縁取られたヴェールが揺れる。
「……。き、緊張で、震えが止まらなくて」
「無理もない。皆が私達に注目していますから」
「ど、どうしましょう……!」
「安心してください、アザレア。私が隣におりますから」
白手袋に包まれた手を、すっぽり握り込まれる。
アザレアは顔をあげた。
そこには自分と同じように、白い婚礼衣装に身を包んだサフタールがいた。
裾や襟に細かな金の模様が入った白い詰襟服は、ブルクハルト王国の伝統衣装らしい。肩から腰にかけて濃い紫色のサッシュが斜めがけされている。上背のあるサフタールにそれはもう、とてもよく似合っていた。
(さ、サフタールが素敵すぎる……!)
アザレアの胸に、ハートになった矢尻がぐさりと突き刺さる。
自分の手を取り、たおやかに微笑むサフタールが素敵すぎる。ただでさえ高鳴りが治まらない胸がさらに早鐘を打った。
アザレアは琥珀色の目をぐるぐる回す。
「サフタール、緊張を和らげる魔法とかないのでしょうか? このままでは倒れてしまいます……!」
「そんなにですか? ……待ってください」
サフタールはアザレアの手のひらを広げると、そこの上でなにやら指で書いている。魔法のスペルだろうか?
「さっ、アザレア。これをごくりと飲み込んでください」
「は、はい……!」
言われた通り、アザレアは手を口元へ持っていく。白手袋に紅が付かないよう、慎重にそれを飲み干した。
実際には何も呑み込んでいないのだが、ごくりと喉を鳴らす。
「……サフタール、今、なにをしたのですか?」
「緊張をしなくなるおまじないです。民間療法的なものですが、けっこう効果があるのですよ」
言われてみると、少しだけだが緊張感がマシになったような気がする。
「さあ、行きましょうか、アザレア」
「はい、サフタール」
アザレアがサフタールの腕に手を置くと、巨大なアーチ型の扉が開かれた。
二人が一歩前に出ると、わああっと大きな歓声があがる。
扉の外に出ると、中庭を埋め尽くさんばかりの人で溢れていた。
その誰もが、自分達の姿を見て笑顔を浮かべている。
(こんなにも大勢の人達から、祝福されている)
グレンダン公国にいた頃には想像もつかなかった光景に、目頭が熱くなった。
一緒についてきてくれたゾラは、一番手前の円卓でハンカチ片手にこちらを見上げている。彼女はすでに泣いていたようだ。
ツェーザルとリーラも、拍手をしながら瞳を潤ませている。
また、反対側の円卓には大公の座に就いたクレマティスとその妻のディルクがいた。お揃いの黒い礼服を纏っている。ディルクがクレマティスに何事か囁くと、彼は困ったように笑った。なんとも仲睦まじい。
「サフタール……!」
感動的な光景に、つい、アザレアは一つ二つ涙を頬に溢してしまった。
「ああ、アザレア。まだ泣かないでください」
「む、無理です……! だって、ゾラが……! リーラ様達も!」
サフタールが慌てて懐からハンカチを取り出す。
頬の涙が優しく拭われたが、また、新たな涙が滴り落ちた。
◆
(はぁ……。恥ずかしい)
結婚式の最中はずっと涙が止まらなかった。
でも、サフタールは嫌な顔一つせず、ハンカチで涙を拭い続けてくれた。
(もっと綺麗な顔で、誓いの口づけがしたかったわ……)
あれからイルダフネの城塞内にある教会へ行き、二人で永遠の愛を誓い合った。
魔石がふんだんに使われた、ステンドグラスから日の光が差し込む教会はそれはもう荘厳で美しく、感動で胸がいっぱいになったアザレアはまた泣いてしまったのだった。
初めての口づけがしょっぱかったのは言うまでもない。
「アザレア、落ち着きましたか?」
アザレアが寝室内でぐるぐると歩き回っていると、湯殿からサフタールが戻ってきた。
彼は頭からほかほかと湯気を出している。
正式に夫婦となった二人は、今夜から同じ寝室で眠る。アザレアはこの日を指折り楽しみにしていたのだが、いざ共寝をするとなるとまた胸の奥が早鐘を打った。
なぜなら、今夜は特別な夜だからだ。
(今夜は初夜……!)
具体的に何をするのかはゾラから聞いていて、あらかじめ心は決まっている。サフタールのことは信用しているので性行為に対する恐怖心はないが、夜の床で上手く振る舞えるかどうか、それだけは不安だった。
「サフタール、私、今夜は初夜がしたいです!」
アザレアは自分から、初夜がしたいと申し出た。
サフタールは優しいので、今夜のところはゆっくり休もうと言い出すかもしれないと思ったのだ。
「アザレア……いいのですか?」
「はい……! この三ヶ月間、ずっと今夜を楽しみにしていました!」
言ってから、破廉恥な発言だろうかと不安になったが、ここで「覚悟を決めてました」なんて言うと、サフタールが手出ししにくくなるかもしれない。
ムードよりも、サフタールが心置きなく自分に手が出せる状況へ持っていこうとアザレアは考えた。
「アザレア、ありがとうございます。あなたは本当に優しい人ですね」
「……? 優しいのはサフタールの方では?」
アザレアは首を傾げる。
二人は並んでベッドに座った。
新品のシーツはぱりっと糊が効いていて、座るとお尻が冷たい。
「そんなことはありませんよ。私はあなたの優しさに甘えてばかりだ」
アザレアの耳の下に、サフタールの無骨な手が潜り込む。「あっ」と思った時には、唇は重なっていた。
アザレアは瞼を閉じる。
教会で愛を誓った時も思ったが、唇を触れ合わせるのは心地が良い。
息苦しくなったアザレアが口を開こうとすると、ぬめるものが唇をなぞった。
それが舌だと分かったアザレアは、頬が痛くなるほど熱くさせる。
「サフタール……っ」
「いきなりすみません、でも、もう……」
「いいの。今夜はあなたの好きなように振る舞ってください。遠慮なんかしないで」
アザレアがそう言うと、サフタールは性急な手つきで、彼女の夜着のボタンを上からひとつひとつ外していく。
今夜のアザレアは下着を身につけていない。
すぐに白い肌が露わになった。
生まれたままの姿になったアザレアは、大きな枕を背にして横たわる。
上着を後ろ手に脱いだ、サフタールがすぐに覆い被さった。
「アザレア、アザレア……」
名前を呼ばれながら、手で舌で、全身を愛される。
彼はあきらかに余裕のない様子であったが、アザレアはむしろそのことを嬉しく感じた。
サフタールの邪魔にならないように、彼の黒髪をそっと撫でる。想像していたよりも、手触りは固い。
アザレアに頭を撫でられていることに気がついたらしいサフタールは、顔を上げると彼女に口付けた。
先程よりも深く、唇を重ね合わせる。
アザレアが苦しくなる前に、サフタールはまた顔を上げた。
「アザレア、愛しています……」
「私もです、サフタール」
アザレアはサフタールの滑らかな頬を、細い指先で撫でる。
イルダフネに来てからのこの三ヶ月間、本当に色々なことがあった。
ストメリナや父親のことはまだ胸の奥で燻っているが、サフタールやゾラ、イルダフネ家の人達の明るさに包まれて、アザレアは少しずつだが立ち直りつつあった。
(これから、きっと子どもにも恵まれて……もっと幸せになりたい。サフタールと)
次期侯爵夫人として、やらなくてはいけないことは山積みだ。でもきっと、サフタールと一緒なら乗り超えられるはず。
172
あなたにおすすめの小説
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
婚約破棄された氷の令嬢 ~偽りの聖女を暴き、炎の公爵エクウスに溺愛される~
ふわふわ
恋愛
侯爵令嬢アイシス・ヴァレンティンは、王太子レグナムの婚約者として厳しい妃教育に耐えてきた。しかし、王宮パーティーで突然婚約破棄を宣告される。理由は、レグナムの幼馴染で「聖女」と称されるエマが「アイシスにいじめられた」という濡れ衣。実際はすべてエマの策略だった。
絶望の底で、アイシスは前世の記憶を思い出す――この世界は乙女ゲームで、自分は「悪役令嬢」として破滅する運命だった。覚醒した氷魔法の力と前世知識を武器に、辺境のフロスト領へ追放されたアイシスは、自立の道を選ぶ。そこで出会ったのは、冷徹で「炎の公爵」と恐れられるエクウス・ドラゴン。彼はアイシスの魔法に興味を持ち、政略結婚を提案するが、実は一目惚れで彼女を溺愛し始める。
アイシスは氷魔法で領地を繁栄させ、騎士ルークスと魔導師セナの忠誠を得ながら、逆ハーレム的な甘い日常を過ごす。一方、王都ではエマの偽聖女の力が暴かれ、レグナムは後悔の涙を流す。最終決戦で、アイシスとエクウスの「氷炎魔法」が王国軍を撃破。偽りの聖女は転落し、王国は変わる。
**氷の令嬢は、炎の公爵に溺愛され、運命を逆転させる**。
婚約破棄の屈辱から始まる、爽快ザマアと胸キュン溺愛の物語。
これで、私も自由になれます
たくわん
恋愛
社交界で「地味で会話がつまらない」と評判のエリザベート・フォン・リヒテンシュタイン。婚約者である公爵家の長男アレクサンダーから、舞踏会の場で突然婚約破棄を告げられる。理由は「華やかで魅力的な」子爵令嬢ソフィアとの恋。エリザベートは静かに受け入れ、社交界の噂話の的になる。
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる