5 / 34
※ たくさんの赤い痕
しおりを挟む──くすぐったい……。
エリオンの膝の上に、彼と向かい合うように跨ったらすぐに乳房にぱくりと吸いつかれた。じゅるじゅると音を立てて、何も出ないはずの乳首をエリオンに執拗に吸われている。
たぶん、されて気持ちがよくなる行為なのだろうけれど、私はこう言う事の経験がまったくない。舌先でころころと乳首を転がされるとくすぐったくて、私は腰をもぞもぞと動かしてしまった。
──あれ、硬い?
自分の股の下に何か硬いものがある。跨った時は気がつかなかった。
私が股の間を覗き込もうとすると、胸の膨らみから口を離された。
「……アレクシアは男を煽るのが上手いな。閨の経験があるのか?」
「ひっっ、あああるわけないじゃないですか!」
「冗談だ」
──冗談に聞こえないんですけど。
本当にエリオンのことは何も知らないのだ。家令のお爺さんや彼のお兄さんからは彼の人となりを聞いたけど、二人ともエリオンのことを『槍を振るうだけが取り柄の、絵に描いたような堅物』だと苦笑いしながら言っていた。今のエヴニール私設兵団の団長さんもエリオンは女遊びを一切しないと言っていたし、女性には興味がないのかなと思っていたけど。
──どうみても慣れているわよね……。
今はまた、エリオンは私の胸の間に強く吸いついて赤い花を散らしている。ちょっと痛い。エリオンはおっぱいが好きなのかもしれない。
人と比べたことはあまりないけど、私の胸は大きくも小さくもないと思う。まあ自分では左右の大きさがだいたい揃っている綺麗なおっぱいだと思っているけど。
「……たくさん赤い痕がついたな。これで君は俺のものだ」
私の赤くなった胸を見て、エリオンは満足げに言う。
──どうしてそんなに私と別れたくないのだろう。
頭の中で首を傾げる。
私のことが好きなのだろうか? でも、私のことが好きだったら、もっとこう、この半年の間に色々あっただろうに。まったくエリオンの考えは読めない。この半年間のエリオンの態度は、好きな女性に対するものだとは到底思えなかった。
なにせ朝食の時間の間、目が合うことすら稀だったのだ。
乳を吸われまくった私は、エリオンの膝からよろよろとベッドへ降りた。
唾液で濡れた双丘がぷるんと揺れて、顔から火が出そうになった。
私は朝っぱらから一体何をしているのだろう。
というか、これは本当に現実なのか疑わしい。さっきから頭の奥がじんと痺れたままなのだ。妙に現実感がなかった。
「……下を脱がせてもいいだろうか?」
「あ、はい……ど、どうぞ!」
ぱちんぱちんと音を立てて、ガーターベルトの金具を外す手付きさえもエリオンは妙に手慣れている。女の私でさえ、ガーターベルトの付け外しは少し戸惑うのに。
「……旦那様はこういうこと、慣れていらっしゃるのですか?」
「ああ、練習したからな」
「れ、れんしゅう……?」
「人間何事も最初から上手くはやれないからな」
過去の女性遍歴を練習とは。
エリオンは真面目そうな顔をして、下半身はかなりの暴れん坊なのかもしれない。
そうこうしているうちに、白いショーツもストッキングもするするすぽんと脱がされてしまった。
「アレクシアは下も綺麗だな、毛も黒ずみも薄い」
「そう……そうですか?」
そう言われても、喜んでいいのかイマイチ分からない。秘部など人と比べて見る機会がないからだ。
「脚を大きくひらいて」
「はい……」
エリオンに言われるがまま、すっぽんぽんになった脚を開く。恥ずかしい。普段こんなに開脚することはないし、そもそも素足を誰かに見せることさえ、私にとっては無いことなのだ。
エリオンは私の腰を腕に抱えると、なんと開いた脚の間に顔を埋め出した。
「旦那様、何を……? ひゃっ⁉︎」
──何かを舐めてる……?
見ると、エリオンは身を屈め、小水を出すところのすぐ上辺りをちろちろと舐めていた。舌先がこりこりしたところを掠めるたび、腰がびくびくと勝手に跳ねる。自分のものとは思えない身体の反応にびっくりしていると、今度は月の触りが来る場所に違和感を感じた。
急に感じた異物感にぎゅっと股に力をいれると、エリオンは顔をあげた。
「狭い……」
「な、なにをするんですか……? 痛いです!」
「指の一本で痛がっていたら、先が思いやられるな」
──ゆ、ゆび……!
なんとあんな狭いところに指を挿れられていた。
槍を振るうエリオンの指は太くて長い。関節もごつごつしていて、自分の細っそりした指とはまるで違う。そんなものが自分の中で蠢いている。未知の感覚にだんだん怖くなってきて、私は頭を振った。
「や、やめてください……! いや、こわい……!」
「慣らさないと裂けるぞ」
「ひっっ」
エリオンはもう最後までするつもりなのだろう。黙々と指で私の中を擦り上げ続けている。探るような指の動きに、ますます恐怖心が高まった。
最初は指の動きによる摩擦で痛みを感じていたのに、股の間にあるこりこりした突起を舐められながら膣に指を出し入れされると、少しずつ別の感覚が沸いてきた。
ある特定の場所を指で擦られると、むず痒いのようなもどかしい刺激を感じ、下腹から足先までびりびり痺れるのだ。
その痺れる感覚を何度か感じていると、呼吸が苦しくなり、いきなり目の前が真っ白になった。
「あっあぁっ……! あっ────‼︎」
下腹に急激に力が入り、背中が大きく反った。自分の身体の反応に驚き、息を乱していると、エリオンは私を見下ろして微笑んだ。
「アレクシアは絶頂を迎えたことがないのか?」
「ぜっ……ちょう?」
「今のがそうだ。女性は気持ちがよくなると、今のアレクシアみたいになるそうだ」
どうも私は股を舐められて、月の触りが来る狭いところを指でかき混ぜられて気持ちがよくなってしまったらしい。今も膣に挿れたままの指をくるりと中で回されて、腰が跳ねた。
「もう指が二本はいるな」
「やぁっ……」
私を穿つごつごつした指の本数が増やされる。
肉の壁がきゅうっとエリオンの指に吸い付く。
──ううっ、また、脚先がびりびりする。
「はぁっ……あぁっ、はっ、くるしっ……」
膣内の水嵩が増えるたびに増す、もどかしい刺激に涙が出る。エリオンは二本の指を少し折り曲げているのだろう、お腹側を擦られると猛烈にむずむずして苦しかった。
「中途半端は苦しいだろう? アレクシア」
「は、はい」
「もっと、君のなかを埋めつくすものが欲しいか?」
──私のなかを埋めつくすもの?
エリオンは私の中から指を引き抜くと、自身のタイトなズボンに手を掛けた。身体を起こして彼の股の辺りを見ると、彼の下履きを突き破らんとするほど、不自然に大きく膨らんだものが見えた。
ぞわりと鳥肌がたつ。
あれを私の中に挿れるのだと思うと、恐怖心で震えた。
あんなの絶対に入らない。
「いやっ、いや、……入りません、そんなの……!」
「君は子どもを望んでいるのだろう? 受け入れるんだ」
「やだっ、嫌です! むりっむり!」
エリオンは脱いだ下履きを床に投げ捨てた。彼は青く染められたアスコット・タイも指を首元に引っ掛けて少し乱暴に剥ぎ取ったが、上のシャツは着たままだった。
シャツの裾から見え隠れする、彼の股間についた肉色の棒は、指よりも遥かに太かった。
一般常識として、月の触りがくるところに男性器を挿れることぐらいは知っていたが、まさか男性器があれほどまでに太く長いとは。全部挿れたら子宮が破れるのではないか。
串刺しになる自分を想像し、私は必死で抵抗したものの、やはり並みの一般男性より屈強なエリオンには敵わない。
仮眠室の簡易ベッドに裸体を押さえつけられ、上からのし掛かられる。膝裏を掴まれて再び大きく脚を開かされた。
脚の間、今まで指が入っていた場所に、肉色の棒の先を突きつけられ、ぐりぐりと丸い先を押しつけられているのがはっきり分かる。
もうここまで来たら抵抗しても無駄だ。瞼をぎゅっと閉じ、身体にもぐっと力が入る。
「力を抜かないと痛むぞ」
「そんなことを言われても……!」
狭いところを無理やり押し広げるようにそれは入ってきた。結合部が熱く感じるぐらい鈍く痛む。色気の無いうめき声が自分の口から漏れた。
「うっうっ、いたい、いたい……!」
私の膝を掴むエリオンの手をばしばし叩いたが、彼はやめようとはしない。さらに体重をかけて私のなかに無理やり入ってこようとする。結合部からはギチギチと音がしそうだ。
エリオンは「思ったよりも濡れてないな」とぼそりといい、何故か私の乳首を掴んでくにくに弄りはじめた。これをすると濡れるのだろうか。よく分からない。とにかく結合部が痛い、熱い、苦しい。涙で前がよく見えない。
「……アレクシア」
「は、はい?」
「アレクシアは俺のことが好きか?」
また同じ質問。さっき、分からないと答えたのに。
まあ確かに、閨事をしたら好きになるかもしれないとは答えたが。
「わかりません……」
正直に答えたら、頭上からため息が聞こえた。
そのため息が無性に悲しくて、またひとつ頰に涙が溢れ落ちた。
26
あなたにおすすめの小説
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳
ロミオ王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
婚姻契約には愛情は含まれていません。 旦那様には愛人がいるのですから十分でしょう?
すもも
恋愛
伯爵令嬢エーファの最も嫌いなものは善人……そう思っていた。
人を救う事に生き甲斐を感じていた両親が、陥った罠によって借金まみれとなった我が家。
これでは領民が冬を越せない!!
善良で善人で、人に尽くすのが好きな両親は何の迷いもなくこう言った。
『エーファ、君の結婚が決まったんだよ!! 君が嫁ぐなら、お金をくれるそうだ!! 領民のために尽くすのは領主として当然の事。 多くの命が救えるなんて最高の幸福だろう。 それに公爵家に嫁げばお前も幸福になるに違いない。 これは全員が幸福になれる機会なんだ、当然嫁いでくれるよな?』
と……。
そして、夫となる男の屋敷にいたのは……三人の愛人だった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる